JP2654977B2

JP2654977B2 - 車両用灯具

Info

Publication number: JP2654977B2
Application number: JP63252109A
Authority: JP
Inventors: 和彦水谷
Original assignee: Suzuki Motor Corp
Current assignee: Suzuki Motor Corp
Priority date: 1988-10-07
Filing date: 1988-10-07
Publication date: 1997-09-17
Anticipated expiration: 2012-09-17
Also published as: JPH02100277A

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕この発明は、オートバイのテールランプなどに用いる
車両用灯具に関する。

〔従来の技術〕

オートバイなどの車両は、特にオフロードに適するよ
うにした種類のものがあり、凹凸の大きい路面を走行す
るので、車体の振動も大きい。テールランプなどのラン
プ類は、ランプバルブに大きい振動を与えると、フィラ
メントが断線することがあって、寿命が短くなり、度々
交換しなければならなくなっている。このため、ランプ
バルブを装着するソケットを弾性材製にして、ソケット
の両側をボデー側のブラケットに差込んで、弾性材のソ
ケットによってランプバルブを浮動させて保持し、振動
の低減を図って断線を防ぐようにしている。例えば特公
昭62−17834号公報参照。ところが、ソケットを弾性材
にしても弾力が少なく、ランプバルブの振動低減効果が
少なく、ボデー側にブラケットを設けるなど、構造が複
雑である。

〔発明が解決しようとする課題〕

この発明は、ランプバルブを装着するソケットを弾性
材とすると共に、ソケットに複数の脚片を一体的に設
け、脚片の先端をランプレンズなどの取付けを利用して
ボデー側に取付け、脚片の部分に初期撓みを取付けのと
きに与えて弾力を調節でき、浮動効果が大きく構造も簡
単で安価にでき、ランプバルブの断線を防止できる車両
用灯具を得ることを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は、前記目的を達成するため、次のような構成
を有する。

すなわち、本発明は、ランプバルブ（２）を保持した
弾性材のソケット（１）をボデー（７）に設け、該ラン
プバルブ（２）及びソケット（１）をランプレンズ
（８）で上側から覆い、該ランプレンズ（８）をボデー
（７）に上側からビス（10,10）で締着した車両用灯具
において、前記ソケット（１）を筒状に成形すると共
に、該ソケット（１）の外周面にソケット（１）を支持
する棒状の脚片（3a,3b,3b）を一体成形し、該脚片（3
a,3b,3b）は、ソケット（１）の外周下部から下方に延
びてボデー（７）の上面に保持される脚片（3a）と、前
記ソケット（１）の外周面の左右両側部からそれぞれ上
方に延びて前記ビス（10,10）でランプレンズ（８）と
共締めされる左右の脚片（3b,3b）とからなり、前記左
右の脚片（3b,3b）の上端（3b1,3b1）に、該左右の上端
（3b1,3b1）同士を連結するブリッジ部（５）を一体成
形すると共に、前記左右の脚片（3b,3b）をランプレン
ズ（８）に締着した状態でそれぞれ湾曲させたことを特
徴とする車両用灯具である。

〔作用〕

本発明によれば、次の作用が得られる。ソケット
（１）は、一体に設けた脚片（3a,3b,3b）の長さを適宜
選べることができて、弾性材そのものの持つ弾力や、脚
片（3a,3b,3b）の太さの選定によって、柔かく浮動効果
の大きいものにすることができる。そして、上側の左右
の脚片（3b,3b）は、ボデー（７）への取付けによって
適切に湾曲させて、取付け初期撓みを与えることによっ
て、柔らか過ぎるのを防ぐことができ、ソケット（１）
に装着するランプバルブ（２）の振動を適切に低減し
て、断線を防止し、ランプ寿命を長くすることができ
る。ソケット（１）の脚片（3a,3b,3b）は、延ばした状
態で成形するので、成形型を簡単にできる。

そして、ソケット（１）の上側の脚片（3b,3b）は、
ボデー（７）に取付けるランプレンズ（８）のビス（1
0,10）を利用して取付けることができ、ボデー（７）側
に、ソケット（１）の取付け用のブラケットなどを設け
る必要がなく、構造が簡単で安価にできる。更に、ソケ
ット（１）はランプレンズ（８）によって覆われてしま
うが、ビス（10,10）に共閉めされる脚片（3b,3b）の上
端（3b1,3b1）はブリッジ部（５）によって連結されて
いるため、ビス（10,10）の締着位置に対する上端（3b
1,3b1）の位置決めが行い易い。

又、上側の左右の脚片（3b,3b）を組立て状態におい
て湾曲させたので、ソケット（１）により全方向の振動
を吸収することができる。

〔実施例〕

以下、本発明を図面に示す実施例によって説明する。

ソケット１は、第４図及び第５図に示すように、ラン
プバルブ２を差込んで装着できるように筒状にしてあっ
て、弾性材を用いて型成形する。ソケット１には、上側
かつ前側に向いた二つの棒状の脚片3b,3bと、下側かつ
後側に向いた一つの棒状の脚片3aとを一体成形によって
設けてある。前側の二つの脚片3b,3bのそれぞれの上端3
b1,3b1には孔4,4が設けてあり、更にこれら左右の上端3
b1,3b1同士はブリッジ部５で一体成形で連結してある。
後側の脚片3aには、先端に差込部６を一体に設けてあ
る。ソケット１には、底部にコードの端子を取付け、ラ
ンプバルブ２を差込んで装着する。

次に、第１図乃至第３図によって、オートバイのテー
ルランプに用いる場合を説明する。この場合、テールラ
ンプのボデー７は、後輪の泥除けになっている。ボデー
７には、ランプレンズ８に合せて切欠きがあり、二つの
ステー9,9が突設してあって、ランプレンズ８を被着し
て、ステー9,9にビス10,10を用いて締着するようにして
ある。ソケット１は、後側の脚片3aの先端の差込部６を
ボデー７に設けた取付け孔11に差込んで取付ける。この
場合、差込部６の先端の細くした部分を引張れば、取付
け孔11に差込部６の溝12を簡単に嵌合できる。前側の左
右の脚片3b,3bの上端3b1,3b1は、それぞれステー9,9に
合せ、ランプレンズ８を取付けるビス10,10に通して共
締めする。

以上の構成を有する本実施例によれば、ソケット１
は、一体に設けた複数の脚片3a,3b,3bの長さを適宜選べ
ることができて、弾性材そのものの持つ弾力や、脚片3
a,3b,3bの太さの選定によって、柔かく浮動効果の大き
いものにすることができる。そして、脚片3a,3b,3bは、
ボデー７への取付けによって適切に曲げて、取付け初期
撓みを与えることによって、柔らか過ぎるのを防ぐこと
ができ、ソケット１に装着するランプバルブ２の振動を
適切に低減して、断線を防止し、ランプ寿命を長くする
ことができる。ソケット１の脚片3a,3b,3bは、延ばした
状態で成形するので、成形型を簡単にできる。

そして、ソケット１は、ボデー７に設けた取付け孔11
に差込部６を差込んで取付けたり、ボデー７に取付ける
ランプレンズ８のビス10,10を利用して取付けることが
でき、ボデー７側に、ソケット１の取付け用のブラケッ
トなどを設ける必要がなく、構造が簡単で安価にでき
る。更に、ソケット１はランプレンズ８によって覆われ
るが、ビス10,10に共閉めされる脚片3b,3bの上端3b1,3b
1をブリッジ部５によって連結したので、ビス10,10の締
着位置に対する上端3b1,3b1の位置決め（孔4,4の位置合
わせ）が行い易い。したがって、組立て作業を容易に行
うことができる。

又、上側の左右の脚片3b,3bを組立て状態において湾
曲させたので、ソケット１の全方向の振動吸収性能を略
同一にすることができる。

〔発明の効果〕

以上説明したように、この発明によれば、弾性材の材
質、脚片（3a,3b,3b）の太さと長さ、脚片（3a,3b,3b）
の取付けによる初期撓みを選定することによって、浮動
弾力を適正に保つことができて、ランプバルブ（２）に
車体の振動が伝わることによる断線を防ぐことができ、
ランプ寿命を長く保つことができる。そして、脚片（3
a,3b,3b）は、先端を差込型にしたり、ランプレンズ
（８）と共締めにするなどによって、ボデー（７）側に
ソケット（１）を取付けるためのブラケットなどを設け
る必要がなくなり、構造が簡単にできて安価にできる。
又、ソケット（１）の成形型も脚片（3a,3b,3b）を延ば
した状態で成形するので、成形型の形状を簡素にでき
て、型費を安価にできる。更に、ビス（10,10）の締着
位置に対する脚片（3b,3b）の上端（3b1,3b1）の位置決
めが行い易いので、組立て作業が容易になる。又、ソケ
ット（１）の全方向の振動吸収性能を略同一にすること
ができる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の一実施例を示し第１図は取付けた状態の側面図、第２図は同一部縦断拡大側面図、第３図はランプレンズを横断した背面図、第４図はソケット単体の平面図、第５図は同側面図である。１……ソケット、２……ランプバルブ、3a……下側の脚
片、3b,3b……上側の左右の脚片、3b1,3b1……左右の脚
片の上端、５……ブリッジ部、７……ボデー、８……ラ
ンプレンズ、10,10……ビス。

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】ランプバルブ（２）を保持した弾性材のソ
ケット（１）をボデー（７）に設け、該ランプバルブ
（２）及びソケット（１）をランプレンズ（８）で上側
から覆い、該ランプレンズ（８）をボデー（７）に上側
からビス（10,10）で締着した車両用灯具において、前記ソケット（１）を筒状に成形すると共に、該ソケッ
ト（１）の外周面にソケット（１）を支持する棒状の脚
片（3a,3b,3b）を一体成形し、該脚片（3a,3b,3b）は、
ソケット（１）の外周下部から下方に延びてボデー
（７）の上面に保持される脚片（3a）と、前記ソケット
（１）の外周面の左右両側部からそれぞれ上方に延びて
前記ビス（10,10）でランプレンズ（８）と共締めされ
る左右の脚片（3b,3b）とからなり、前記左右の脚片（3b,3b）の上端（3b1,3b1）に、該左右
の上端（3b1,3b1）同士を連結するブリッジ部（５）を
一体成形すると共に、前記左右の脚片（3b,3b）をラン
プレンズ（８）に締着した状態でそれぞれ湾曲させたこ
とを特徴とする車両用灯具。