JPS586977Y2

JPS586977Y2 - 外装パネル

Info

Publication number: JPS586977Y2
Application number: JP1977009549U
Authority: JP
Inventors: 尭石川
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1977-01-28
Filing date: 1977-01-28
Publication date: 1983-02-07
Also published as: JPS53105424U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は金属板を立体感のある逆Ｔ字状に加圧成形した
外装パネル（以下、単にパネルという）に関する。

従来、例えば屋根材、外囲パネル等の外装パネルにおい
ては平葺用の金属板の端縁に雄、雌の保合構造、例えば
ハゼを形成し、それを保合連結することによって屋根、
あるいは外壁を構成するのが通例であった。

また、合成樹脂型の波板等を用いて外壁を形成する場合
は、板体の端部を単に重合し、その部分において釘等を
介して固着して外壁を構成するのが一般的であった。

しかしながら、これらの方法には下記するような諸点に
おいて大きな欠点があった。

すなわち、例えば屋根材を例として採ってみると、ハゼ
構造の屋根材を形成する場合は全工程まで工場で行うこ
とができず、ハゼの部分を半分程度までに加工した状態
にしておく必要があり、作業能率が悪く、梱包、運搬に
不便であるという欠点があった。

しかも、この構造の場合、毛細管現象による雨水等の野
地板、屋根材裏面への侵入がさけられず野地板の腐食、
屋根材の酸化等を生起する不都合があった。

さらに平葺の場合は吊子が不可欠であり、作業能率がよ
り一層低下する一因にもなった。

また、この種パネルを用いた屋根材、あるいは外壁パネ
ルにおいては仕上げ面が平滑で立体感に欠ける欠点があ
った。

本考案はこのような欠点を除去するためにパネルの連結
構造を保合構造とせずに毛細管現象の生じない載置（積
層）構造とし、かつ、目地等を任意幅に設定でき、しか
も全て工場で加工を完了せしめ、その上、上方から下方
に向って高さが漸増する勾配状の空隙を形成することに
よって外部に露出する水平面を傾斜面とし、立体感を生
起させると共に迅速、かつ、簡単に装着しうるパネルを
提案する。

以下に図面を用いて本考案に係る屋根材の一実施例につ
いて詳細に説明する。

なお、図面において、上方とは第１図における矢印Ａ方
向を意味し、下方とは矢印Ｂ方向を、左方とは矢印Ｃ方
向を、右方とは矢印り方向を上側とは矢印Ｅ方向を、そ
して下側とは矢印Ｆ方向を意味する。

第１図はパネルとして、例えば屋根材に適用した場合を
示す斜視図である。

図において、１は屋根材で、例えば金属板、合成樹脂板
等の薄板体からなる。

上記金属板としては亜鉛鉄板、カラー鉄板、塩化ビニル
鋼板等の表面処理鋼板、アルミニウム板、銅板、ステン
レス板等を用い、合成樹脂板としては塩化ビニル板等、
あるいは強力な合成樹脂板等を用いる。

また、屋根材１は逆Ｔ字状、あるいは主要部がこれに近
似した外形に形成する。

これは長尺的イメージを排除すると共に運搬、装着（１
人で）のために設定したものである。

なお、屋根材１は上記のような基材を折り曲げ工程によ
り成形するものである。

さらに説明すると、屋根材１は重合用頭部２と本体３と
から逆Ｔ字状の主要部を構成する。

重合用頭部２は略長方形、あるいはそれに類似した形状
の重合面部４と、その上方端部に形成した上側曲折片５
と、その左右両端部に形成した上側曲折片６，７と、か
ら構成する。

上記上側曲折片６，７は上方から下方に向って高さが漸
増する勾配形状である。

上記上側曲折片５，６．７はいずれも雨水等の所定領域
外への侵入を防止する機能と外圧に対する補強機能を有
する構造である。

なお、重合用頭部２は後記するように屋根を形成した場
合、屋根材１の固設部、および隣接屋根材間の目地部に
おける下地材的機能、それに本体３に対する弾力性付与
の機能を有する。

前記本体３は略長方形に形成した化粧面８とその上方端
部のうち重合用頭部２と連なる部分を除く端縁にリブ状
突起９，１０と左右端部、および下方端部に形成した下
側曲折片１１．１２．１３とからなる上記化粧面８は所
謂、有効働き幅として作用するものであり、下側曲折片
１１゜１２は屋根材１に立体感を生起せしめるための勾
配状の下側空間部１４を下側に形成する一壁体である。

なお、下側曲折片１１．１２の始点は本体３の上端部（
即ち、重合用頭部２の下方端部）である。

前記した上側曲折片９，１０は本体３の上方端に、かつ
、前記上側曲折片６，７と連続一体的に設けたものであ
り、雨水等の漏洩防止と隣接するパネルのガイド兼スト
ッパーとして機能する。

また、下側曲折片１３は勾配状の下側空間部１４の底面
部のカバー的働きと外力に対する補強的機能を有するも
のである。

なお、第１図の例では、上側曲折片５，９．１０及び下
側曲折片１３の曲折角度がほぼ９０°、他の上側曲折片
６，７及び下側曲折片１１．１２も同様に９０’の角度
で折曲げである。

１５．１６は固定片で第２図に示すようにリブ状突起９
，１０の下端縁を上方へ水平に延ばし、屋根材１を下地
板に釘で固設するのに役立つ。

すなわち、固定片１５．１６は幅があり、かつ、屋根材
１の中間に位置し、その上、各防水用の上側曲折片以外
の位置に形成したため下地に雨水などの侵入を考慮する
ことなく確実に安定して固定できる。

１７．１８、および１９はフランジで下側曲折片１１゜
１２、および１３の下端縁１１ａ、１２ａ、１
３ａを左右方向、所謂外方へ、および下方へ各々水平
に延ばしたものであり、主に屋根材間の目地間隔と安定
性を容易に得るため、および積層される屋根材の重合面
部４と化粧面８に鋭利な端面が接触するのを防止するた
めである。

ここで、上記屋根材１の大きさの相対関係を簡単に説明
すると、Ｈ１＝Ｈ２≧Ｈ３，１１≧１２、Ｌ２≧Ｌ３、
θ１＝θ２である。

次に本考案に係る屋根材の装着工程を簡単に説明すると
、第３図は葺き上げたときの屋根の斜視図であり、第４
図は第３図においてＩＩ −ＩＩ線において断面したと
きの説明図である。

そこで、まず第１図に示すように成形した屋根材１（
１−ｎ−１，１−ｎ−２，１−ｎ−３・・・・・・図示
しない１−ｎ−ｎ）を桁方向に第３図に示すように敷設
する。

そして各屋根材１はその重合面部４、および固定片１５
，１６を野地板αに接触させ、釘βを固定片１５．１６
に打設して固定される。

次に、この屋根材１の段の上に載置される屋根材１（１
ｎ１１，１ｎｔ２．１−ｎｌ−３・・・・・・
）を図示のように積層する。

すなわち、屋根材１−ｎ−２の上側曲折片６，７の端面
５ａ、７ａと屋根材１−ｎ１２．１−ｎ□−３の化粧面
８の背面を接触させ、所謂、下側空間部１４の右、左端
部の補強材のように存在させると共に、屋根材１−ｎ−
２のリブ状突起９．１０をガイドとして、屋根材１−ｎ
ｌ−２，１−ｎ１３のフランジ１９を化粧面８の上方端
部に載置する。

なお、この際、フランジ１７．１８は重合面部４の中央
に位置させ、防水、および下側空間部１４の補強をより
効果的に行なうものである。

次に、屋根材１−ｎｌ−１，１−ｎｌ−２，１−ｎｌ−
３の段の各重合面部４を野地板αに接触させ、固定片１
５．１６を釘βを介して固定することにより、屋根材１
を固設する。

従って、屋根を形成するには上記のような工程を桁から
棟に向って順次施工すればよい。

このようにして形成された屋根の断面は第４図に示す構
成になっている。

すなわち、図がら明らがなように装着が容易であす、シ
かも下側空間部１４に対し、補強材が有効に配設されて
おり、かつ１枚の屋根材においては化粧面８に重合面部
４が装着状態で適宜に弾力を付与せしめているものであ
る。

さらに、隣接する屋根材、例えば（１−ｎ□−１）の化
粧面８が屋根材（１−ｎ−１）の重合用頭部２に弾力を
付与された状態で積層されているものである。

また目地部は第５図に示すような構成であり、雨水等が
毛細管現象でパネルの裏面に侵入しない寸法Ｗだけ離れ
ている。

上述したように、本考案に係るパネルによれば、毛細管
現象による雨水等の野地板等への侵入を完全に防止し、
かつ、雨水等の侵入のない隔離された個所でパネルを固
設せしめた特徴がある。

また、上記パネルは、はぜ構造がなく、単に載置し、し
かもガイドが存在するため熟練を要せず、装着性と施工
性にすぐれた特徴がある。

さらに、パネルはその中間位置を固設しているため風圧
等に対しても強い構造である。

その他、このパネルは構造が簡単で、かつ全工程を工場
で完了するために低コストで生産できる特徴もある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る外装パネルの一実施例を示す斜視
図、第２図は第１図Ｉ−Ｉ線における切断面図、第３図
は上記外装パネルを用いて屋根を形成したときの一部を
示す斜視図、第４図は第３図ＩＩ −ＩＩ線における切
断面図、第５図は第３図ＩＩＩ−ＩＩＩ線における切断
面図である。１・・・・・・外装パネル、２・・・・・・重合用頭部
、３・・・・・・本体、４・・・・・・重合面部、１５
．１６・・・・・・固定片。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

長方形状の化粧面を有する本体と、該本体に連なり上方
へ突出している重合面部を有する重合用頭部とから逆Ｔ
字状の主要部を構成してなり、上記本体は化粧面の上方
端部のうち重合用頭部と連なる部分を除く端縁にリブ状
突起、およびその下端縁を上方へ水平に延ばした固定片
を有し、左右端部に下方へ向い高さを漸増した下側曲折
片を設けると共に下方端部に下側曲折片を一体に形成し
、また前記重合用頭部は上方端部に上側曲折片を有し、
左右端部に下方へ向い高さを漸増した上側曲折片を設け
、前記本体の３つの下側曲折片の下端縁を外方へ延ばし
てなるフランジを一体に設けたことを特徴とする外装パ
ネル。