JPS5869036A

JPS5869036A - 呈色性多層容器

Info

Publication number: JPS5869036A
Application number: JP56167588A
Authority: JP
Inventors: 風戸　恵二; 岩沢　宣行
Original assignee: Toppan Printing Co Ltd
Current assignee: Toppan Inc
Priority date: 1981-10-20
Filing date: 1981-10-20
Publication date: 1983-04-25

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】本発明は温度の変化により変色する多層容器に関するも
いである。

本発明による容器は意匠性・装飾性が要求される化粧品
やシャンプー等の内容物を入れる容器、又は内容物の温
度を視覚的に判断できる示温容器として適する。

熱変色性材料として金属錯塩結晶が、近年では電子供与
性呈色性有機化合物が変色性の面白さや示温材料と（・
う面から様々な分野で使用されている。前者の金属錯塩
結晶としては、重金属のヨウ化物（Ａｇｚ　（ＨｇＩ４
　〕、　Ｃｕ２（ＨｇＩａ　１等）が一般に用いられて
おり、一定の温度で可逆的に変色し、しかも、その発色
は耐久性に富む。しかし、この金属錯塩結晶は、重金属
を含むため毒性及び公害性の面で問題がある。この金属
錯塩結晶を熱可塑性樹脂に添加して押出又は射出成形に
よってフィルム、シート、ブロー容器、射出成形品等を
作成した場合、これらの成形品は内容物あるいは人間と
直に接するため、毒性及び衛生性、特に内容物が食品の
場合には食品衛生性の面から利用できないのが現状であ
る。また、後者の電子供与性呈色性有機化合物は、無色
の時はロイコ構造をとり、有色の時には染料構造をとる
ことが知られている。

この変色時における反応は電子供与性呈色性有機化合物
と電子受容性化合物とを共存させることが必要である。

そして、これら電子受容性化合物だけでは呈色反応は不
可逆であるので、更に溶剤類を共存させると可逆的な反
応となる。即ち、ロイコメチレンブルー、マラカイトグ
リーンラクトン、ローダミンＢラクタム、マラカイトグ
リーンカルビノール、１・２−ベンゾ−６−シエチルア
ミノフルオラン等の電子供与性呈色性有機化合物と同時
にスルホン酸、カルボン酸、フェノール性水酸基等の酸
性基を持った電子受容性化合物を適度に共存させること
によって、一定温度で有色から無色に呈色する熱変色性
材料とすることができる。

かかる有機化合物は毒性、衛生性の点で前述の金属錯塩
結晶に比べ優れており、この電子供与性呈色性有機化合
物を含む熱変色性材料をポリエチレン樹脂、ポリプロピ
レン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニール樹脂等
の熱可塑性樹脂に添加し、押出あるいは射出成形法によ
って製造される成形品は、毒性、衛生性、呈色温度域の
広さ、色相の種類等の面で前述の金属錯塩結晶を添加し
た熱可塑性樹脂より成る成形品に比べて優れているが、
非常に高価になると共に、着色成形品にすると呈色が不
鮮明になったり、耐候性、耐色性、耐ブリード性の面で
欠点を有していた。又ブリード等の問題がある為、衛生
性の点で食品用途には使用できないのが現状である。

本発明は上記した種々の事情に鑑み成されたものであり
、温度の変化忙伴ない変色し、特に優れた意匠性・耐候
性・衛生性を有する呈色性多層容器を提供するものであ
る。

すなわち、本発明は少なくともポリエチレン、ポリプロ
ピレン、エチレン系共重合体から選ばれた一種の樹脂よ
り成る外層、電子供与性呈色性有機化合物、電子受容性
化合物及び溶剤を共存させ、カプセル化した熟度性材料
等を混入したポリオレフィンより成る中間層、ポリオレ
フィンより成る内層の少なくとも３層から構成されてい
ることを特徴とする呈色性多層容器である。

以下、図面に示す３層構成の呈色性多層容器を一例とし
て本発明の詳細な説明する。

第１図は本発明に係る３層構成の呈色性多層容器（４）
を、第２図は第１図に示す呈色性多層容器（４）の部分
拡大断面図をそれぞれ示している。（１１はポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン系共重合体の少なくとも
１種の樹脂、または染料や有機透明顔料等の透明色材が
６％以下あるいは顔料等の不透明色材を２係以下分散混
練しである着色透明ポリエチレン、ポリプロピレン、エ
チレン系共重合体の少な（とも１種の樹脂より成る外層
である。

この外層（１）は後述する中間層（２）に分散混練する
熱変色材料の呈色性を疎外しない程度の透明性な有する
樹脂層であり、少なくともポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレン系共重合体の１種である。

ここでいうエチレン系共重合体とは例えばエチレン・酢
酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン・プロ
ピレン共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体であり
、外観と光沢の点から低密度ポリエチレンまたはエチレ
ン・酢酸ビニル共重合体が好ましい。この外層（１）を
構成する樹脂に添加され得る染料や顔料等の透明あるい
は不透明色材す添加量は前述の如く中間層（２）に混練
する熱変色性材料の呈色性を疎外しない程度添加し、好
ましくは１４以下の添加量になるよう樹脂中に混練させ
る。もちろん未添加でもさしつかえない。このような添
加量で樹脂に対して所望の色材を分散固着させると得ら
れる外層（１）はクリスタルカラーな呈するようになり
、次に説明する中間層（２）に分散混練させる熱変色性
材料の呈色性は疎外されない。

（２）は中間層であり、後述する内層（３）や前述した
外層ｉｌ＋を形成する樹脂との接着性の良好な樹脂より
適宜選択され得る。中間層（２）を構成する樹脂は、少
なくともポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン系共
重合体の１種である。ここでいうエチレン系共重合体と
はエチレン・酢酸ビニル共重合体。

アイオノマー樹脂、エチレン−αオレフィン共重合体、
エチレン・アクリル酸共重合体、塩素化ポリエチレン、
クロルスルホン化ホリエチレン等テある。又特に、外層
（１）がポリエチレン、内層（３）がポリプロピレンと
なる構成の際は、中間層（２）の樹脂として変性ポリオ
レフィンを使用するか又は前述した中間層樹脂に変性ポ
リオレフィンをブレンドすることが層間接着力の点から
望ましい。

ここでいう変性ポリオレフィンとは、無水マレイン酸な
どから成る不飽。和カルボン酸またはその誘導体で変性
したポリオレフィ／をいう。

またこの中間層（２）には電子供与性呈色性有機化合物
、電子受与性化合物及び溶剤を共存させカプセル化した
熱変色性材料を分散混練してお（。

本発明では熱変色材料を含む層を呈色性多層容器（４）
の中間層（２１として設けであるので、呈色性多層容器
（４）内の内容物が直接熱変色性材料と接触しないし、
また人間に直に接することもない為、衛生性、安全性の
面で何ら問題とならない。この呈色層となる中間層（２
）に着色剤を添加すると光の透過を妨げることになるか
ら、原則として着色剤の添加は行なわない。しかし、あ
る種の効果を狙って、すなわち色彩感に富む呈色模様を
狙って、当該中間層（２）Ｋ色材（顔料または染料ある
いは金属酸化物や雲母状パール顔料等）を添加してもよ
い。

その際には、光の透過を妨げない、即ち、中間層（２）
に分散混練した熱変色性材料の呈色を妨げない透明色材
を用いるのが好ましいが、やむをえず不透明色材を採用
する場合は全量に対して２憾以内にとどめて光の透過性
を保つようＫｆる。

（３）は内層を示し、安価なポリエチレン樹脂、ポリプ
ロピレン樹脂あるいはエチレン−プロピレン共重合体樹
脂、エチレン−酢酸ビニール共重合樹脂、エチレン−エ
チレンアクリレート共重合樹脂、エチレン−アクリル醗
共重合樹脂、アイオノマー樹脂等の樹脂から必要に応じ
適宜選択され得る。

この内層（３ＨＣは、例えば呈色性多層容器（４）内に
貯蔵する着色内容物の色により影響を避けるため、ある
いは呈色性をより鮮明にさせるため酸化チタン等の一般
顔料あるいは炭酸カルシウム、タルク１、クレー、シリ
カ、雲母、硫酸バリウム、硫酸カルシウム等の充填剤を
０５〜４０ｗｔ％程度添加してやると中間層（２）の呈
色に悪影響を及ぼさないようになる。また、熱変色性材
料、なかでも電子供与性呈色性有機化合物は耐候性が劣
って℃・るσ）で、外層（１）の樹脂中に酸化防止剤、
紫外線吸収剤、老化防止剤等を適量添加することにより
、呈色耐候性を大幅に改善することができる。

以上本発明に係る呈色性多層成形品の構造を６層構成の
例で説明したが、本発明は６層構成のものに限らず、少
なくとも上記した外層、中間層、内層の３層から構成さ
れていれば良く、必要に応じて外層又は内層の上に更に
１層以上の層を設けるようにしてもよい。そして、この
呈色性多層容器は汎用の多層成形機によって常法により
製造すればよい。

本発明は以上のような構成であるσ）で、例えをイ外層
が透明性と光沢に優れる低密度ポリエチレン、中間層が
熱変色性材料と着色色材とを混練して成る樹脂、内層が
不透明色材を混練して成る３層構成の容器では、単に熱
変色性材料と着色色材とを樹脂に混練し成形した容器と
比べると呈色が鮮明で変色も明瞭となる。又、外層の樹
脂中に酸化防止剤、紫外線吸収剤、老化防止剤等を適量
添加することにより、熱変色性材料の耐久性も大幅に改
善することができる。又、熱変色性材料は呈色性多層容
器の中間層に介在しているため、直接容器内の内容物と
接触することがなく、しかも直接人間と接することがな
いため安全衛生性に優れ、従来の容器において、内容物
との兼合いで用いることかで゛きなかった方面に用途を
広げることができる。更に、外層、中間層、内層の各層
に必要に応じて透明色材あるいは不透明色材を少量添加
することが可能であるので、呈色性多層容器の温度変化
による呈色は有色から有色へと顕著に変化するようにな
り、熱変色性材料だけでは発色できなかった色も自由自
在に現出させることができるので意匠的効果が非常に増
大する。

次に本発明の好ましい実施例を述べる。

〈実施例１〉密度０．９２３メルトインデツクス（以下ＭＩと略す）
０３のポリエチレンより成る５０μ厚の外層、クリスタ
ルバイオレットラクトン／ビスフェノールＡ／テトラ（
ラウリルチオプロピオン酸）ペンタエリスリトールエス
テル＝１／１’／２５の割合で混合後カプセル化した熱
変色性材料５部、縮合アゾ系赤色顔料１部を添加した密
度０９４５、ＭＩＤ、３５のポリエチレンより成る５０
０μ厚の中間層、密度０．９４５、ＭＩｏ、３５のポリ
エチレンより成る１５０μ厚の内層から構成された３層
ブロー容器（容量２０ｏｍ／）を多層ブロー成形法によ
り得た。この３層ブロー容器［４５°Ｃ以上の温水を注
入すると、容器は青紫から赤に変色した。

〈実施例２〉外層及び中間層の組成・厚みは〈実施例１〉と同様であ
り、チタンホワイト１部を添加した密度０．９４５、Ｍ
　Ｉ　０．３５のポリエチレンより成る１５０μ厚の内
層から構成された３層ブロー容器を〈実施例１〉と同様
にして得た。この容器にフタロシアニン青で染色した４
５℃以上の温水を注入すると容器は青紫から赤に変色し
た。この青で染色した温水を〈実施例１〉の容器に注入
すると、内容液の隠ぺい性が劣る為に青紫から沈んだ赤
に変色した。

〈実施例３〉ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤０．３部を混入した
密度０９２３、ＭＩｏ、３のポリエチレンより成る５０
μ厚の外層、中間層及び内層は〈実施例２〉と同様の構
成をもつ３層ブロー容器を得た。この容器にフタロシア
ニン青で染色した４５℃以上の温水を注入すると、容器
は青紫から赤に変色した。

この容器を室内明所に長期保存した際、呈色性の劣化は
見られず、耐候性は〈実施例２〉と比較し大幅に改善さ
れた。

〈実施例４〉密度０９２３、ＭＩｏ、３のポリエチレンより成る５０
μ厚の外層、クリスタルバイオレットラクトン／ビスフ
ェノールＡ／テトラ（ラウリルチオプロピオン酸）ペン
タエリスリトールエステル＝１　／　１　／　２５の割
合で混合後カプセル化した熱変色性材料５部、縮合アゾ
系赤色顔料１部を添加した。

密度０．９１、Ｍｌｌ、５の無水マレイン酸変性ポリプ
ロピレンより成る５００μ厚の中間層、チタンホワイト
１部を添加した密度０９１、Ｍ、ＩＯ，５のポリプロピ
レンより成る１５０μ厚の内層から構成された３層ブロ
ー容器な〈実施例１〉と同様にして得た。

この容器に〈実施例２〉と同様にフタロシアニン青で染
色した４５℃以上の温水を注入すると、容器は青紫から
赤に変色した。この容器は〈実施例２〉と同様内容液の
隠ぺい性に優れ、又〈実施例１〉〈実施例２〉により得
られた容器に比べ剛性が高い。

〈実施例５〉パール顔料１部を添加した密度０．９２３、ＭＩｏ、３
０）ポリエチレンより成る５０μ厚の外層、クリスタル
バイオレットラクトン／ビスフェノールＡ／テトラ（ラ
ウリルチオプロピオン酸）ペンタエリスリトールエステ
ル＝１／１／２５の割合で混合後カプセル化した熱変色
性材料５部を添加した密度０．９２３、ＭＩｏ、３のポ
リ：ｒ−ｆし７より成る３ｏｏμ厚の中間層、チタンホ
ワイト１部を添加した密度０９２３、Ｍ　Ｉ　０．３の
ポリエチレンより成る１５ｏμ厚の内層より構成される
３　０　％φの３層ブローチューブを得た。この容器に
４５℃以上の温水を充填すると、パール様光沢を有する
青紫からパール様光沢を有する白色に変化した。この成
形品は意匠性に優れるので化粧品用途等のチューブとし
て適する。

〈実施例６〉密度０９２３、ＭＩｏ、３のポリエチレンより成る５０
μ厚の外層、フルオラン系ロイコ化合物／ビスフェノー
ルＡ／ジラウリルチオジプロピオネート＝１／１／３０
の割合で混合後カプセル化した熱変色性材料５部、チタ
ンイエロー２部を添加した密度０９４５、ＭＩｏ、３５
のポリエチレンより成る５００μ厚の中間層、チタンホ
ワイト１部を添加した密度０．９４５、Ｍｌｏ、３５の
ポリエチレンより成る１５０μ厚の内層から構成された
６層ブロー容器を得た。この容器に約４０℃以上の温水
を注入すると、容器は橙から黄に変色した。この容器は
、内層がチタンホワイトで不透明着色されているので中
間層が黄に呈色した際、内層にチタンホワイトを添加し
ておらず他は〈実施例５〉と同一の容器と比べ、黄の呈
色が鮮かであった。

以下、単層の呈色容器の比較例を示す。

〈比較例１〉〈実施例１〉で使用した熱変色性材料５部、縮合アゾ系
赤色顔料１部を密度ｏ、’　ｑ　４ｓ、ＭＩｏ、３５の
ポリエチレンに添加し、７００μ厚のブロー単層成形品
を得た。この容器にフタロシアニン青で染色した４５°
Ｃ以上の温水を注入すると、容器は青紫から沈んだ色調
の赤に変色した。本容器を長期保存しておくと容器表面
がベトッキ出し、又屋外に暴露しておくと容器は変色し
、その呈色性は著しく劣化した。シャ／ブーを入れた保
存テストでは、実施例に示した容器と比較し、こ０）単
層容器は著しくその呈色性が劣化した。

以上述べた如く、多層構成の容器とするとこの外にも種
々の鮮やかな呈色性を表現できる。特に内容物の濃度が
濃い場合、単層容器では鮮やかな色変化を表現しにくい
が、本発明による多層容器では、内層に隠ぺい性の高い
色材を添加させることにより内容物の濃淡にかかわらず
鮮やかな呈色性が得られる。また熱変色材料が中間層に
構成されるため単層容器と比べより衛生性を高めること
ができた。

このように熱変色材料の機能と多層ブロー成形技術を組
み合わせることにより、従来の熱変色材料の用途に加え
、新たな分野あるいは用途への展開が可能となった。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示すもので、第１図は呈色性
多層容器（成形品）の一部断面説明図、第２図は第１図
に示す呈色性多層容器の部分拡大断面図をそれぞれ示す
。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）少なくともポリエチレン、ポリプロピレン、エチ
レン系共重合体の一種から選ばれた樹脂より成る外層、
電子供与性呈色性有機化合物と電子受容性化合物と溶剤
とを共存させカプセル化した熱変色性材料等を混入した
ポリオレフィンより成る中間層、ポリオレフィンより成
る内層の少なくとも３層から構成されていることを特徴
とする呈色性多層容器。
（２）前記外層に染料等の透明色材を混入するか、ある
いは顔料等の不透明色材を２％以下の割合で混入しであ
ることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の呈色性
多層容器。
（３）前記中間層に染料あるいは顔料等の色材を混入し
であることを特徴とする特許請求の範囲第１項及び第２
項記載の呈色性多層容器。
（４）前記内層に染料・顔料等の色材あるいは無機質充
填剤を混入しであることを特徴とする特許請求の範囲第
１項、第２項及び第３項記載の呈色性多層容器。