JPS586291B2 - 変圧器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は電気炉例えば黒鉛化炉等の電源として用いられ
る変圧器の改良に関するものである。

黒鉛化炉等の電気炉に電力を供給する場合炉の操業上供
給電圧を微細に調整する必要がある。

また低力率負荷であるので回路にコンデンサを挿入して
力率を補償する必要がある。

そのためこの電気炉の電源として用いられる変圧器は一
例として第１図に示すように主変圧器１と直列変圧器２
とを設けた所謂間接切換方式のものになる。

主変圧器１の一次巻線３は電源に接続され二次巻線４は
負荷Ｆに接続され、この二次巻線４に直列変圧器２の直
列巻線８が直列に挿入される。

直列変圧器２の励磁巻線９はタップ切換器７により調整
される主変圧器１のタップ巻線５の出力電圧によって付
勢され直列巻線８の出力電圧を調整することにより負荷
供給電圧が調整される。

主変圧器１の三次巻線６には力率改善用コンデンサＣが
挿入され負荷の無効電力を補償する。

しかし上記変圧器１は力率改善用コンデンサＣが主変圧
器１の三次巻線６の端子間に挿入され印加電圧が不変で
あるから、負荷の無効電力変動にともないコンデンサ容
量を変える必要がある。

そのため従来はコンデンサＣを数パンクに分けこれらを
しゃ断器によって入切してその容量を変えるようにしで
いる。

従って多数のしゃ断器を備える必要かあり、高価なもの
になる。

また主変圧器１も４巻線構造になるので資材量が増しか
つ製作工数も増加し経済性が低下する欠点があった。

従って本発明の目的は主変圧器および直列変圧器を設け
た間接切換方式の変圧器において、力率改善用コンデン
サの容量を大切用しゃ断器を用いることなく調整可能で
、かつ巻線構成か簡単で経済性に優れた変圧器を提供す
るものである。

以下本発明の一実施例を図面を参照して説明する。

第２図において、１１は主変圧器、１２は直列変圧器で
ある。

主変圧器１１は一端を入力端子Ｖとする巻線の端子反対
側にタップ巻線２１′を設けた一次巻線２１および負荷
になる電気炉Ｆが挿入される出力端子ｕ，ｖを有する二
次巻線２２を備えこれらは同一鉄心（図示せず）に巻か
れている。

一次巻線２１のタップ巻線２１′は端から順に引出され
た口出し用タップ端子Ｐ２ −Ｔｔ ｔ Ｔ２・・・・
・・Ｔ５，Ｐ１を有し、タップ端子Ｔ１から入力端子Ｕ
が導出される。

１３はタップ巻線２１′に設けた第１のタップ切換器で
このタップ切換器１３のタツプＴ１〜Ｔ５に上記タップ
巻線２１′のタップ端子Ｔ１〜Ｔ５が接続され、またタ
ップ切換器１３の極性切換用固定接点ＰＩ，Ｐ２に上記
タップ巻線２１′の巻線両端から引出されたタップ端子
Ｐ１，Ｐ２が接続される。

直列変圧器１２は上記主変圧器１１の二次巻線２２に直
列に接続される直列巻線２４およびこの直列巻線２４を
励磁する励磁巻線２３を備えこれらは同一鉄心（図示せ
ず）に巻かれている。

励磁巻線２３は上記主変圧器一次巻線のタップ巻線２１
′のタップ切換器１３で切換調整されるタップ巻線出力
で付勢されるものでその巻線２３の一端は、タップ切換
部１３のタップ選択器１３ａにまた他端は極性切換用可
動接点Ｐ。

に接続される。

１４は上記一次巻線２１のタップ巻線２１′に上記第１
のタップ切換器１３とは別の独立して設けた第２のタッ
プ切換器であって、この第２のタップ切換器１４は上記
第１のタップ切換器１３と同様にタツプＰ２，Ｔ１〜Ｔ
５を有しこれらは上記タップ巻線２１′の対応する口出
し用タップ端子に夫々接続される。

第２のタップ切換器１４のタップ選択器１４ａからは出
力端子Ｕ１が導出され、この端子Ｕ１ と上記入力端子
Ｖと共通の上記一次巻線２１の端部口出しから出力端子
ｖ１が導出され、この出力端子ＵＩ ｓ Ｖｌ間に力率
改善用コンデンサＣが挿入される。

上記変圧器において、第１のタップ切換器１３の極性切
換用可動接点Ｐ。

を固定接点Ｐ１側に閉じ、かつタップ選択器１３ａを動
かしてこれをタツプＴ１に接続し主変圧器１１０入力端
子Ｕ，Ｖに交流電圧を印加すれと、二次巻線２２に出力
が生じ、また一次巻線２１のタップ巻線２１′により付
勢される直列変圧器１２の励磁巻線２３は直列巻線２４
を付勢するので、主変圧器１１の二次巻線２２の出力電
圧と上記直列変圧器１２の直列巻線２４の出力電圧の相
加わった出力で電気炉Ｆを付勢する。

こゝでタツプ切換器１３のタップ選択器１３ａをタツプ
Ｔ１からＴ２に、Ｔ２からＴ３・・・・・・と順次切換
えれば直列変圧器１２の励磁巻線２３の付勢電圧は順次
減少するので直列巻線２４の出力電圧も順次減少し負荷
Ｆへの供給電圧が逓減調整されることになる。

この電圧調整方式は一般の間接切換方式による電圧調整
と全く同一であるので詳細な説明は省略する。

一方第２のタップ切換器１４のタップ選択器１４ａを動
かしてタツプＰ２に接続すると、出力端子Ｕ１，Ｖ１間
には端子Ｕ，Ｖ間の巻数と端子Ｕ１， Ｖ１間の巻数の
比に相当する電圧が誘起しこの出力電圧によって力率改
善用コンデンサＣが付勢される。

コンデンサＣはーのインピーダンスをもっているので、
このインピーダンスーによつで決まる進み電流がコンデ
ンサＣに流れる。

この進み電流の電流値は上記タップ切換器１４のタップ
選択器１４ａを動かしてタップ端子Ｐ２からＴ１に、Ｔ
２からＴ３・・・・・・と切換えることにより任意の値
に調整することができる。

従ってこの進み電流の大きさを一次巻線２１に流れる電
気炉負荷電流の遅れ分に略等しい値に調整すれば電気炉
の無効電力が補償され負荷の低力率が改善される。

この変圧器は上記したように、主変圧器１１の一次巻線
２１に設けたタップ巻線２１′の出力電圧を一方のタッ
プ切換器１３で切換調整することにより直列変圧器１２
の励磁巻線２３の励磁出力が調整されそれにともなう直
列巻線２４の出力電圧の変化によって電気炉供給電圧が
調整される。

その際供給電圧の変化によって電気炉負荷の無効電力も
変化するが、上記したように、力率改善用コンデンサＣ
が一次巻線２１の一方の入力端子Ｖとこの巻線２１のタ
ップ巻線２１′を切換える別のタップ切換器１４を介し
導出された出力端Ｕ１ との間に挿入され、タップ切換
器１４の調整により変化するコンデンサＣの進み電流の
大きさを電気炉負荷電流の遅れ分に合せるように調整さ
れるので、従来のようにコンデンサを数バンクに分けこ
れらを入切する必要がなく、したがって大切用のしや断
器か不要となりタップ切換器の増加分を考慮しても経済
的となる。

また主変圧器１１か２巻線構造であるので従来の４巻線
構造に対し資材量が少なくかつ製作工数が低減し安価に
なる。

なお上記実施例はコンデンサＣに接続される一次巻線２
１の一方の出力端子がこの巻線２１の端部から導出され
た入力端子Ｖと共通になっているが、第３図に示すよう
に一次巻線２１の端部とタップ巻線２１′との間から出
力端子ｖ１ を導出しこの端子Ｖ１ にコンデンサＣの
一端を接続するようにしてもよい。

また第４図に示すごとくタップ巻線２１′を一次巻線２
１の略中央部に設けることもできる。

以上のように本発明によれば主変圧器および直列変圧器
を設けた間接切換方式の変圧器においで主変圧器の巻線
構造が簡素化されかつ力率改善用コンデンサの大切用し
ゃ断器を全く省くことができ経済的に優れた変圧器を提
供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の変圧器を示す回路図、第２図は本発明に
よる変圧器を示す回路図、第３図および第４図は夫々本
発明の異なる他の実施例を示す回路図である。 １１・・・・・・主変圧器、１２・・・・・・直列変圧
器、１３・・・・・・第１のタップ切換器、１４・・・
・・・第２のタップ切換器、２１・・・・・・一次巻線
、２１′・・・・・・タップ巻線、２２・・・・・・二
次巻線、２３・・・・・・励磁巻線、２４・・・・・・
直列巻線、Ｕ，Ｖ・・・・・・入力端子、ｕ，ｖ・・・
・・・負荷への出力端子、Ｕ１，ｖ１・・・・・・コン
デンサへの出力端子。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 一部にタップ巻線を具えかつ電源に接続される入力
   端子を具えた一次巻線および負荷に接続される二次巻線
   とを具えた主変圧器と、前記一次巻線のタップ巻線のタ
   ップを切換える第１のタツプ切襖器と、前記主変圧器二
   次巻線の負荷回路に直列に挿入される直列巻線および前
   記第１のタップ切換器で調整される前記主変圧器一次巻
   一のタップ巻線出力で付勢され前記直列巻線の出力を調
   整する励磁巻線とを具えた直列変圧器と、前記主変圧器
   一次巻線のタップ巻線のタップを切換える第２のタップ
   切換器とから成り、前記主変圧器一次巻線に前記第２の
   タップ切換器により調整された一次巻線出力を力率改善
   用コンデンサに供給するための出力端子を設けて構成さ
   れた変圧器。 ２ タツプ巻線を一次巻線の端部に設けこのタップ巻線
   の任意のタップから入力端子の一方が導出されているこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の変圧器。 ３ コンデンサへの出力端子の一方が一次巻線の中間か
   ら導出されでいることを特徴とする特許請求の範囲第２
   項記載の変圧器。 ４ タツプ巻線を一次巻線の略中央部に設けたことを特
   徴とする特許請求の範囲第１項記載の変圧器。