JPS586126Y2 - 細隙ヒュ−ズ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は発弧時におけるアーク断面積の広がりを抑制
することを目的とした細隙ヒユーズの構造に関する。

従来、最も一般に用いられているヒユーズは可溶片の周
囲を石英砂またはそれと同等の微粒子物質からなる消弧
剤を兼ねた絶縁物で覆った構造を有している。

しかし上記絶縁物はかなりの気孔を有しているので発熱
部である可溶片からヒユーズ外表面までの熱抵抗が高く
通電性能の点で問題があると共に、限流しゃ断時、発生
ワークが絶縁物中は広がりアーク断面積が増加するので
、アーク電圧の上昇率あるいはアーク電圧の絶縁値など
の面でも不十分であった。

上記これらの欠点を補なうものとして、絶縁物間に細隙
を形成しこの細隙内に可溶片が挿填された構造を有し、
発生アークの広がりを上記細隙によって抑制し限流性能
を向上させたいわゆる細隙ヒユーズが開発されているが
、絶縁物を構成する材料の熱伝導率は金属等のそれと比
較しで一般に小であるため、通電時に生じる熱を絶縁物
を介して外部に放出することが困難であり、通電性能の
面で問題があった。

この考案は上記従来のものの欠点を解消することを目的
として成されたもので、可溶片の両端に設けられた導電
端子の一部を可溶片周囲の絶縁物中に延長して可溶片と
接近させることにより、可溶片で発生する熱を導電端子
を介して効果的に外部に放出するようにしたものである
。

以下、この考案における細隙ヒユーズの一実施例を第１
図及び第２図に基づいて詳細に説明する。

図において、１．２は細隙３を介して相対向する絶縁物
、４は上記細隙３内に挿填された可溶片、５．６はこの
可溶片４０両端に接続され高熱伝導性の材質を有する二
対の導電端子、５ａ、５ｂ及び６ａ、６ｂはこの導電端
子５，６の一部から可溶片４近傍にそれぞれ突出し、絶
縁物１．２を挾持するように設けられた突起部、７，８
はこの突起部５ａ、５ｂおよび６ａ、６ｂを両側から包
持する絶縁物、９，１０は上記これらをボルト、ナラＨ
１，１２を介して締め付は組込む外枠、１３は細隙３と
連通して形成されアークによって発生する金属蒸気を拡
散して細隙３尚の圧力を緩和する空間である。

上記のように構成されたこの考案の一実施例においては
、発生アークは絶縁物１，２間に形成される細隙３内で
断面積の広がりが抑制されると共に発生した熱は可溶片
４近傍に突出した突起部５ａ、５ｂおよび６ ａ ＋
ｂ ｂを介して外部に放出される。

以上、要するにこの考案における細隙ヒユーズは可溶片
の両端に液溶された導電端子の一部を可溶片周囲の絶縁
物中に延長して可溶片と接近させることにより、可溶片
で発生する熱をこの導電端子から効果的に外部に放出し
て通電性能の向上な図った点における実用上の効果は犬
である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案における細隙ヒユーズの一実施例の構
成を示す一部断面図、第２図は第１図における■−■線
に添う視図である。 図において、１，２は絶縁物、３は細隙、４は可溶片、
５，６は導電端子である。 尚、各図中同一符号はそれぞれ同−又は相当部分を示す
。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）一対の導電端子間に接続されると共に絶縁物によ
   って形成される細隙内に配設された可溶片を備えたもの
   において、上記絶縁物中に上記導電端子の一部を延長し
   上記可溶片に接近させたことを特徴とする細隙ヒユーズ
   。
2. （２）導電端子は熱伝導率の犬なる材質を有することを
   特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載の細隙ヒ
   ユーズ。