JPS585778B2 - ヒンジ蓋式巻タバコ包装体に組込む肩部片を形成する装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はヒンジ蓋式巻タバコ包装体に組み込む肩部材片
を形成する装置に関する。

肩部片は、板紙などの適当な材料の素材を折り曲げるこ
とにより形成される。

包装体（パケット）全体としては板紙を折り曲げて接着
加工することにより作り出されるが、肩部片は包装箱の
重要な部分を構成すべく包装箱内に接合される。

最終的に得られるのは、例えば第１図に示す如きヒンジ
３で相互に連結された本体１と蓋２とで構成した平行六
面体状の包装体である。

参照数字４は本体１の内部に接着される肩部片を示す。

肩部片は中央平板部５と２つの同形状の側板部６とから
構成される。

各側板部６は、折り目が沿行形成される一連の圧刻７お
よび圧刻７から位置をずらした切刻８とによって中央平
板部から区分してある。

これら圧刻と切刻の目的は説明を追うに従って理解され
よう（第２図）。

第１図に示したように、肩部片の中央平板部５は本体１
の前壁に、側板部６は同側壁に夫々接合してあり、本体
の開口部平面上方へ突出している。

このように突出することによって、蓋を閉じた場合に蓋
を定位置に補助的に保持し、包装体を閉じた場合に本体
１と蓋２との間に視覚的、物理的連続性を形成する。

側板部６を前述した切刻８の部分で折り曲げた時に形成
される突出部（耳）８′は、包装体を閉じた場合に肩部
片４と蓋２との間の相互把持性を高め蓋２を閉鎖位置に
保持するのに役立つ。

第１図から分るように、肩部片４のヒンジ３に隣接した
両角部９は、蓋２を閉じやすくするために本体１の中側
に向ってわずかに曲げてある。

先行技術においては肩部片は、平行な水平スピンドルに
取りつけられる一対のローラによって形成されていた。

このローラは相互に密着して相互に逆方向に回転し、リ
ール上から巻きもどされた材料のウエブは供給装置によ
りこれらローラ間に送り込まれる。

これらローラの一方のローラは円筒コアで構成してあり
、その表面には切断輪郭を形成するように複数の板が取
りつけてある。

これらの板のいくつかは連係作用して連続ウエブから個
々の肩部片を切り離し、一方、残りの板は各肩部片に前
記の一連の圧刻７および切刻８を形成する働きをする。

他方のローラは受身の働きをし、単に荷重表面として作
用するにすぎない。

最初に述べたローラ上に取りつけることの可能な切断板
の数はローラの直径によって決まる。

このような構成であるからこのローラは単に高価である
のみならず多くの部品で構成されているので組立てが非
常に複雑である。

更に又、切断輪郭が摩耗したりあるいは不完全な板と円
筒形コアの表面との間に適当な厚さのシムを差しはさむ
ためには、各研磨加工の都度、必然的にこの厄介な板組
付作業を全体にわたりあるいは部分的に繰返すことにな
ることを心に止めておかなくてはならない。

さもなければ、仮に切断輪郭部を形成している材料を単
に研磨するだけに止どめるとすれば、切断平面において
、供給された材料と研磨された切断輪郭との間に接触し
ない部分を生じる結果になる。

肩部片４の外形、切刻および圧刻を肩部片４上に再生さ
せるように切断輪郭は特別の方法で造形してあるので、
研磨作業には複雑で高価な装置の使用ならびに厳正な最
終検査が要求される。

これらの作業は全て、必ずしもどこででも用意できると
は限らない高度の熟練工を必要とする作業である。

このような理由から、一連の複雑な作業を回避するには
往々にして、摩耗したローラを新しいローラにとり替え
るという費用がかかりしかも無駄の多い方法がとられる
のである。

先行技術による装置の更に他の欠点は、連続ウエブから
個々の肩部片を切り離すための切断作業が、不連続であ
りどちらかと言えば多数の板の一連の切断輪郭で形成し
た切断輪郭によってなされるために切り離しが不完全で
あることである。

前述の切断輪郭の不連続性によりつながっている部分に
おいて連続ウエブから各肩部片を切り離すには引き裂き
作用によらなければならず、引き裂き切り離しの結果、
切り離した肩部片にはぎざぎざの縁が残ることになる。

本発明によれば、これらの欠点はすべて解消される。

肩部片４の素材は、例えば本願出願人に係る係属中の日
本国特許出願第４ ９−１ ４ ６ ２ ５ ３号に記
載した装置によって作られる。

即ち、この装置は本願と同様の目的を有するもので巻タ
バコ詰込機と連係作動し、連続細巾板紙材Ｎ（第２図）
上に、所々に切刻８で区切りを入れてある縦方向の２本
の圧刻７の線を形成する。

そして圧刻線形成後に長尺板紙Ｎを個々の肩部片加工素
材４に切り離すものである。

本発明は、こうして形成された肩部片加工素材を受け入
れ、この加工素材を整形して肩部片を形成し、ヒンジ蓋
式包装体に巻タバコを詰め込む機械の包装工程に肩部片
を送り込むように構成した装置を提供せんとするもので
ある。

本発明による、ヒンジ蓋式巻タバコ包装体に組み込むた
めの肩部片を形成する装置は、中央平板部と相対向する
２つの側板部とを有する肩部片加工素材を肩部片加工素
材製造ステーションから移送部へ１個ずつ移送する第１
移送部材と、肩部片加工素材を移送部で受け取り、この
肩部片加工素材の両側板部を中央平板部に関して折り曲
げて実質的にＵ字形断面をなす肩部片を形成するように
構成した折り曲げ部材を通過する移送路に沿って移動さ
せ折り曲げた肩部片を移送路終端部で送出する第２移送
部材とを有している。

本発明装置は、ヒンジ蓋包装体に巻タバコを詰め込む機
械の包装ラインの一部を構成する小室（区画室）つき装
置と組合せて使用するのが好適である。

小室つき装置は間欠作動して、第２移送手段から送出さ
れる肩部片を受け取るために順次連続配置した小室を前
記移送路終端部にある位置に移動させる。

この装置の小室はその平面形状が全体として長方形であ
り、その移動方向に対して横方向の断面がＵ字形である
。

以下、添付の図面を参照して本発明の実施例について説
明する。

添付した図面、特に第３図において、ベッドプレート１
０はヒンジ蓋式包装体に巻タバコを詰込む機械の台枠に
固定してある。

図示した装置は、第３図には図示してないが前述の巻タ
バコ詰込機の一部をなす手段によって水平の回転駆動軸
１２に取りつけた継手１１を介して駆動される。

軸１２に伝動された駆動力は、ドッククラッチ１３、ベ
ベル歯車１４を通じて垂直軸１５に伝動される。

軸１２はベッドプレート１０に軸受によって支承してあ
る。

カム表面１６に作用する図示の手動レバーを操作してク
ラッチ１３の駆動係合を解除できる。

垂直軸１５にはその下端部から上端部に向って３つの筒
状カム１７，１８，１９がこの順序で取りつけてある。

駆動力は軸１５の上端部から１対のはすば歯車２０に伝
動される。

カム１７の上側に設けてある軌条の中を、水平レバー２
１の片端部に取りつけた遊びローラが摺動する。

レバー２１はその中間点でベッドプレート１０に固着し
たピンによって枢支してあり、又その他端にはセクタ歯
車２１′を備えている。

カム１７の回転に連動してセクタ歯２１′は水平平面内
で往復運動をして歯車２２を介してベッドプレート１０
によって支持してある垂直軸２３を自軸線まわりに往復
回転させる。

カム１８の筒状面には軌条（カム溝）が形成してあり、
この軌条内をレバー２４の片端部に備えた遊びローラが
摺動する。

レバー２４はその中間点において、ベッドプレート１０
に固着してある水平ピンによって枢支してある。

レバー２４の他端部はフォーク２４′の形状である。

フォーク２４′のふたまたの各各には水平軸によって遊
びローラが取りつけてあり、これらの遊びローラは軸２
３に設けた２つのフランジ２５の間に配置してある。

カム１８の回転に連動してレバー２４が垂直平面内で往
復運動をし、上述の軸２３との連係関係を通じて、カム
１７によって往復回転駆動されている軸２３をその軸線
方向に往復運動させる。

ここまでは本発明装置に駆動力を伝動する機械的連動関
係について説明して来たが、引き続いて肩部片加工素材
の製造および肩部片加工素材の移送と折り曲げ加工とに
直接関連する各構成要素部品について説明する。

本出願人に係る前述の特願昭第４９−１４６２５３号に
記述したように、肩部片加工素材は下記に要約した一連
の工程で製造される。

第３図には図示してないリールから巻戻した適当な板紙
材料の連続細巾帯Ｎが水平平面に沿って前進すると、１
組のピンチローラ２６が細巾帯Ｎに２列の圧刻７を供給
方向と平行に形成し、これら圧刻７にずらし切刻８で区
切りを入れる。

第２組のローラ２７は細巾帯Ｎを切断手段に供給する。

両組のローラ２６ ，２７は１対のはすば歯車に機械的
に結合してあるジエネバ機構２８によって間欠駆動され
る。

切断装置は固定刃２９と可動刃３０とを具備している。

これらの刃は細巾帯Ｎの前進方向に対して横向きに配置
した水平板で形成してある。

可動刃３０には吸引手段に周期的に接続される多数の穴
３１が設けてあり、又カム１９によって上下動されるよ
うに構成してある。

可動刃３０の各上昇運動毎に、可動刃３０は連続細巾帯
Ｎから１つの肩部片加工素材４を切り離す（第２図、位
置１’）。

この意味において可動刃３０は肩部片素材の製造ステー
ションを構成する。

穴３１を通して作用する吸引力によって肩部片加工素材
４は可動刃３０の上部にはりつけられ、本発明装置の部
分をなす第１移送部材に隣接した最上位置まで切断平面
から垂直に持ち上げられる。

この最上位置において一連の工程が開始されこの一連の
工程によって肩部片が完成されヒンジ蓋式包装体に巻タ
バコを詰込む機械の包装ラインに送られる。

第１移送装置は軸２３の片端部に取り付けてある水平腕
３２を備えている。

軸２３は前述したように自軸線まわりの往復回転運動と
軸方向往復運動の両運動をするように構成してある。

水平腕３２の他端部には棒３４が設けてある。

この棒３４はその下部に、それぞれ１つもしくは複数の
穴（第３図に図示せず）があけてある２つの水平板３５
を備えており、この穴は管３６によって周期的に吸引部
材に接続される。

カム１７の作用下で軸２３がその第１往復動段階を完了
するに当って、軸２３は棒３４を連続細巾帯Ｎの前進方
向に関して横向きに置く（第３図中細い１点鎖線で示し
た状態）。

この状態において、吸引源に接続され可動刃３０の最高
到達位置と同じ高さに位置した板（吸引装置）３５は、
穴３１を通じて肩部片加工素材４に作用している吸引力
が遮断された瞬間に、肩部片加工素材の両側板６を吸着
する。

この時点で、軸２３は自軸線まわりに半時計方向に９０
°施回して肩部片加工素材４を、水平固定板３７に形成
した長方形の穴３８と整合する位置に移送する。

そこでカム１８の作用で移送部を構成する腕３２が垂直
下降運動をして、吸引力で板３５に未だはりついている
肩部片加工素材４を長方形の開口３８の中に挿入する。

この第１移送が進行している間に、板３７の上側に固定
した２つの水平プレート部材（折曲げ部材）３９によっ
て、前述した目的のために側板６の角９を内側に曲げる
（第２図、位置ＩＩ’）。

腕３２の下降運動の完了時点において肩部片加工素材４
は、板３Ｔの本体に加工形成した２つの水平ストツパ４
０の形態をした折り曲げ部材に到着し、両側板６が位置
決めされる位置に対応する点に位置決めされる。

そこで、その仕事を完了した腕３２が再びカム１８の作
用によって垂直上昇運動を開始する前に、管３６を通じ
て肩部片加工素材４に作用していた吸引力が遮断される
。

同時期に、肩部片加工素材４の中央平板５の上方と下方
に２つの長方形板４１と４２が接近する。

板４１と４２は第２移送ブランジャ装置を構成する。

板４１は腕４３によって、軸方向往復運動をする垂直軸
４４に取りつけてある。

板４２は、同じく軸方向往復運動をする垂直軸４５に直
接取りつけてある。

肩部片加工素材４は板４１と板４２との間にしっかりと
保持されて長方形開口３８から移動され、一方、両側板
６はストツパ４０によって、圧刻７と切刻８の線に沿っ
て漸進的に上方に折り曲げられる（第２図、位置■０）
。

固定板３Ｔに機械加工形成した開口３８の直ぐ下にけ、
垂直軸．４８上に取りつけてあり反時計方向に間欠回転
する円形板４７の一時的に静止している小室（区画室）
４６がある。

搬送装置を構成する円形板４７は、ヒンジ蓋式包装体に
巻タバコを詰込む機械の包装ラインの一部を構成してい
る。

円形板４７は周縁部には平行六面体の物体を受け入れる
形状をした複数の区画室４６が設けてある。

これらの区画室４６は、２つの板４１と４２で肩部片加
工素材４を移し変える位置で順次停止する。

更に又、区画室４６の底部は軸４５と板４２の移動のた
めに部分的に開いており、区画室４６の深さは各側板６
の横寸法に合致しており、区画室４６の巾は中央平板部
５の横寸法と同じである。

部分的に整形された肩部片４は、板４１，４２に運ばれ
て垂直下降を続けて区画室４６の中のその丁度底部まで
入る。

区画室４６の中で肩部片４はその両側板６が中央平板部
５に対して直角をなす状態となり、そのまま使用できる
最終形状になる（第２図、位置１０）。

この時点で２つの板４１と４２はその機能作用を完了し
、板４１は垂直上昇戻り運動を開始し、一方板４２は円
形板４７から離脱する距離だけ下降を続ける。

後続の作業ステーションにおいて、あらかじめ裏打ちし
たフォイルに包装してある巻タバコの１包装分Ｇが、肩
部片４が入っている区画室４６の中に挿入される。

他の作業ステーションで停止している間に、裏打ちした
フォイルに包装された巻タバコの１包装分Ｇと肩部片４
との部分組合せ品は、円形板４７から包装体を完成する
ために使用する他の装置に移される。

【図面の簡単な説明】

第１図は、肩部片を特に強調的に示したヒンジ蓋式巻タ
バコ包装体の斜視図、第２図は、各肩部片加工素材を加
工する一連の各種移送および加工作業を示す斜視図、第
３図は、先に引用した本出願人に係る特願昭４９−１４
６２５３号に記載の肩部片加工素材製造装置と、この肩
部片加工素材製造装置から肩部片加工素材を受け取りこ
れを加工して肩部片を形成するための本発明装置とを共
に示す斜視図である。 図において、１・・・・・・包装体本体、２・・・・・
・蓋、３・・・・・・ヒンジ片、４・・・・・・肩部片
（肩部片加工素材）、５・・・・・・中央平板部、６・
・・・・・側板部、７・・・・・・圧刻、８・・・・・
・切刻、８′・・・・・・突出部、１６・・・・・・カ
ム表面、２３・・・・・・垂直軸、２８・・・・・・ジ
エネバ機構、２９・・・・・・固定刃、３０・・・・・
・可動刃、３１・・・・・・穴、３２・・・・・・水平
腕、３４・・・・・・棒、３５・・・・・・水平板、３
７・・・・・・固定板、３８・・・・・・長方形の開口
、３９・・・・・・水平ブレード部材、４０・・・・・
・水平ストツパ、４１，４２・・・・・・長方形の板、
４３・・・・・・腕、４６・・・・・・区画室、４７・
・・・・・円形板、４８・・・・・・垂直軸、Ｎ・・・
・・・連続細巾帯。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 巻タバコ詰込機械の巻タバコ包装ラインに沿ってヒ
   ンジ蓋式巻タバコ包装体に組込む肩部片を形成するため
   の装置であって、前記肩部片は製造ステーションにおい
   て形成される中央平板部と相対向する２つの側板部とを
   有する肩部片加工素材から形成され、前記巻タバコ包装
   ラインは水平平面内で間欠的に動かされる搬送装置４７
   を有し、試搬送装置は相互に間隔を置いて配置した四辺
   形形状の複数の区画室４６を備え、前記区画室は前記搬
   送装置の運動方向を横ぎる方向において底部が部分的に
   開放しかつ縁で境界が画されたＵ字形断面を有し；少く
   とも前記製造部ステーション３０に隣接した間欠運動の
   停止位置に合致する前記搬送装置の部分に重なっており
   、しかも前記間欠運動休止位置において前記区画室の１
   つと実質的に同一の外延を有する開口３８を有する固定
   板３７と；前記製造ステーションから前記間欠運動休止
   位置へ肩部片加工素材４を個々に移送するために前記搬
   送装置の平面と平行な平面内で揺動可能な第１移送腕部
   材３２と；各加工素材が前記開口の中へしかも少くとも
   その一部が前記開口を通過する間に肩部片加工素材を整
   形する際に前記第１移送腕部材と協働するために前記開
   口の中で相互に対向配置した折り曲げ部材４０ ，３９
   と；前記肩部片加工素材が前記開口を通過して前記間欠
   運動休止位置で前記縁に当るように完全に１つの区画室
   の中に導入される間にＵ字形の肩部片を形成する第２移
   送用プランジャ装置４１，４２，４３とが設けられてい
   ることを特徴とする肩部片形成装置。