JPS5856351B2 - 事務所用印刷機やオフセツト印刷機に用いられる紙供給装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、特許請求の範囲の第１項の上位概念に係る事
務所用印刷機やオフセット印刷機またはその他の紙加工
機械に用いられる紙供給装置に関する。

この種の紙供給装置は、多くの紙加工機械、とくに、コ
スト上の理由から極端に高い製作費用をかけないで動作
するよう構成された紙加工機械に組み込まれている。

このような比較的簡単な機械または印刷装置の場合、紙
供給ロールの外周面に平行に延在した軸上にグリッパ−
が軸支されており、該グリッパ−は、紙供給ロールの周
面に設けられたグリッパ−・クッションとグリッパ−の
間で印刷紙の前縁をクランプして、印刷装置に供給する
よう制御カムにより制御されている。

紙供給ロールは連続的に回転しており、比較的簡単な構
成の場合、グリッパ−は、紙供給ロールと固定的に接続
されているので、印刷紙をきちんと把持することができ
るようにするには非常に早くグリッパ−を印刷紙に当て
なければならない。

印刷紙と接触するグリッパ−またはグリッパ−・クッシ
ョンの面は、従来はすべてフラットに設計されているか
あるいはほぼフラットに設計されている。

グリッパ−が印刷紙にぶつかる速度か高いため、とくに
紙の品質が比較的高い場合、印刷機のその他の騒音レベ
ルと比べてきわだって激しい衝撃音が発生する。

印刷速度がさらに高くなると、このような衝撃音は非常
に耳ざわりなものとなり、このため印刷機の騒音レベル
が関係業界団体により認められている限界値を上回わる
ようになることがしはしばである。

当初記載の種類の機械の騒音レベル、とくに、グリッパ
−が当たったときに発生する衝撃音を減衰させるため、
本出願人はいろいろな試験を行なったが、これらの試験
はすべて大幅な減衰効果を挙げるにいたっていない。

とりわけ、グリッパ−と’／” ＩＪツバ−・クッショ
ンに減衰用のゴム層またはこれに類似した材料を取り付
けるかあるいは音響を減衰させる材料で機械全体を被覆
すること等がこころみられた。

しかし、これらの措置はいずれも、本質的な騒音レベル
を低減させるにはいたっていない。

したがって、本発明の目的は、このようなグリッパ−・
システムを用いて運転される印刷機の騒音レベル、とく
に、グリッパ−が印刷紙に当たったときの衝撃音を大幅
に減衰させることである。

上記の目的は、本発明によれば、特許請求の範囲の第１
項の特徴項に記載の構成により非常に簡単なやり方で達
成されたのである。

このような効果をもたらした要因については正確に説明
することはできないが、このような簡単な措置を講する
ことにより騒音レベルを１５から２０デシベルぶん下げ
ることができることが確認されている。

本発明によれば、多くの機械について非常に簡単なやり
方で騒音レベルを許容値に下げることができる。

以下、本発明に係る紙供給装置を図解した添付図面を参
照しながら本発明の詳細な説明する。

本発明に関係した種類の印刷機においては、印刷紙は、
第２図に示されているように、給紙手段２により印刷紙
の堆積層１からピックアップされて、先導ロール３に供
給される。

しかるのち、該先導ロールは印刷紙を紙供給ロールまた
は下部印刷胴に送り届け、後述の要領で前記紙供給ロー
ルまたは下部印刷胴に印刷紙が受は取られる。

連続的に回転している紙供給ロール（下部印刷胴）４は
、周囲にグリッパ−・クッション５を取り付けていると
ともに、該グリッパ−・クッション５と協働するグリッ
パ−６を備えている。

しかして、該グリッパ−６は、紙供給ロールの外周の近
傍で回転軸に平行に設けられた軸７に軸支されている。

グリッパ−６の開閉は、添付図面には図示されていない
が、カム制御装置により制御される。

印刷すべき印刷紙を供給するにさいしては、印刷紙はま
ず固定されているが離し勝手にはね上げることができる
前置部材８に向って移送される。

なお、該前置部材８は、印刷紙の並ひぐあいをきちんと
調整する働きをするものである。

紙供給ロールを連続的に回転させることにより外周に設
けられているグリッパ−・クッション５は、印刷紙の前
縁を前置部材８に当接させた状態で印刷紙を移送する。

この間、前記グリッパ−６は前記カム制御装置によりグ
リッパ−・クッション５に向かって回動するので、印刷
紙はグリッパ−・クッションとグリッパ−との間でクラ
ンプされ、これにより印刷機は所定の印刷工程にはいる
ことになる。

第２図に示されているように、グリッパ−とグリッパ−
・クッションの間にクランプされた印刷紙を運び移すま
えに、前置部材８を離れ勝手に旋回させなけ和ばならな
いことはいうまでもない。

印刷機と紙供給ロールは一定の周速度で運転されるので
、印刷紙をきちんと把持して、さらに先に移送するよう
にするため、グリッパ−は高速度でクリッパー・クッシ
ョンに当てるようにしなければならない。

図面よりただちに判るように、グリッパ−の旋回は紙供
給ロールの回転方向と反対の向きに行なわなければなら
ず、しかも旋回動作は、紙供給ロールと逆であって、紙
供給ロールの周速度より早くなければならない。

上述のように、グリッパ−の把持動作は迅速であること
が必要であるので、印刷紙に当たったとき、非常に大き
い衝撃音が発生する。

この衝撃音は、印刷紙の品質に非常に左右される。

すなわち、一般に印刷紙の品質が高い場合（比較的固い
紙の場合）、激しい音が発生する。

この衝撃音様の騒音は、印刷速度が高く、紙の品質が高
い場合、非常に耳ざわりである。

しかし、このような衝撃的な音を大幅に減衰させるここ
ろみはすへて成功にはいたっていない。

第４図に詳しく示されているように、紙と接触する面の
まわりにグリッパ−・クッション５とグリッパ−６に丸
みをもたせ、印刷紙の幅にわたって弾発的に横取された
連続的あるいは断続的な細い溝を紙の前縁の領域に設け
ることが本発明に従がって提案されたのである。

少なくとも１５デシベルという大きさの非常に大きい騒
音の減少が観察されたことについてははっきりした説明
を示すことはできないが、紙に細い溝を弾発的に底形す
ることにより紙がじょうぶになり、これにより紙か大き
く振動しなくなるので、衝撃音を大幅に減衰することが
できるように思われる。

第４図に示されている曲率半径Ｒ１とＲ２は、図示の実
施例の場合、約５橋である。

クッション５の曲率半径Ｒ２はこれより若干大きくても
さしつかえないことはいうまでもない。

このような一見簡単な構成措置を講じることにより、毎
時７０００枚の印刷速度をもった回転式印刷機の騒音レ
ベルを８０デシベル以下に抑制することが可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来の構成になる事務機械の原理的な側面図
。 第２図は、紙供給ロールと下部印刷胴を備えた給紙テー
ブルまわりを拡大して示した側面図。 第３図は、グリッパ−と該グリッパ−と協働するグリッ
パ−・クッションより成るグリッパ−・システムを備え
た紙供給ロールの構成を示した断面図。 第４図は、本発明の構成をはっきりと判るようにするた
め、グリッパ−とグリッパ−・クッションを拡大して示
した詳細図。 １・・・・・・印刷紙の堆積層、２・・・・・・給紙手
段、３・・・・・・先導ロール、４・・・・・・紙供給
ロール、５・・・・・・グリッパ−・クッション、６・
・・・・・グリッパ−１７・、−・・・軸、８・・・・
・・装置部材。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 制御カム装置により回動させることができる紙供給
   ロールに平行に軸支された複数のグリッパ−と、紙供給
   ロールの周囲に前記グリッパ−に対応して取り付けられ
   たグリッパ−・クッションとより成り、グリッパ−とグ
   リッパ−・クッションの間で印刷紙の前縁をクランプし
   、紙供給ロールの部分的な回転のあと解放して、印刷装
   置に引き渡すよう構成された紙供給ロールに取り付けら
   れているグリッパ−・システムを備えた事務所用印刷機
   やオフセット印刷機またはその他の紙加工機械に用いら
   れる紙供給装置において、印刷紙と接触するグリッパ−
   ６とグリッパ−・クッション５の面にそれぞれ、曲率半
   径が５板のオーダーにある湾曲した面（曲率半径Ｒ１，
   Ｒ２）が設けられており、該湾曲した面が印刷紙の把持
   前縁に貫通した細い溝の形で弾性的な変形を与えること
   を特徴とする紙供給装置。 ２ 曲率半径Ｒ０とＲ２が同一であることを特徴とする
   特許請求の範囲の第１項に記載の紙供給装置。 ３ グリッパ−・クッションの曲率半径Ｒ２がグリッパ
   −の曲率半径Ｒ１より大きいことを特徴とする特許請求
   の範囲の第１項に記載の紙供給装置。