JPS5855116B2 - 堆肥製造装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、都市ごみなどの固体有機材料、特に有機性廃
棄物を好気性発酵せしめて堆肥化する装置に関するもの
である。

一般に生物分解性の有機物を多く含む有機性廃棄物に好
気性微生物群を作用させて発酵させ堆肥に転換する技術
は堆肥化処理としてよく知られているが、その有効な処
理としての堆積処理に関しては、少ない設置面積で多量
の堆肥を製造するためには、堆肥材料の堆積高さを高く
すればよいが、高くすればするほど材料は圧密状態とな
り、通気が悪くなって好気性菌の活動が抑制され、処理
速度の著しい低下をもたらす。

このために、発酵室を多段にする装置が考案されたが、
その場合多段の床と共に材料の移動装置が必要となり、
設備の構造は複雑となるばかりでなく体積効率が小さく
設備が大きくなる欠点があった。

本発明は、これら従来の欠点を除き簡単な構造により極
めて合理的に堆肥を製造し得る装置を提供することを目
的とするものである。

本発明の他の目的は、処理槽内の空間を有効に使用され
、撹拌、分散が十分に行なわれて発酵反応が積極的に促
進され、大量処理に適し体積効率も大きく設備の小型化
をはかることが可能で安価な装置とすることにある。

本発明は、上部に堆肥材料の供給部、下部に堆肥の導出
部と送気部を備えた竪形槽内中央に回転軸を垂下し、こ
の回転軸に半径方向に細分化したレーキを高さ方向及び
円周方向にすらせつつ多段に固定したことを特徴とする
ものである。

本発明の実施例を図面を参照しつつ説明すれば、第１図
示例において、竪形槽１の上部には搬入器２例えばベル
トコンベヤを臨ましめた堆肥材料の供給部３が備えられ
、下部には搬出器４例えばスクリウコンベヤを有する堆
肥の導出部５が備えられると共に、この導出部５その他
適宜個所に空気を送入する送気部が設けられている。

また前記槽１内の中央には駆動装置６にて随時回転せし
められる回転軸Ｔが軸受８，９によって垂下装備され、
この回転軸１には第２図、第３図に示す如く、半径方向
に細分化したレーキ１０が、高さ方向及び円周方向に多
段に固定されている。

このレーキ１０は堆肥材料によって適宜の巾の板状とし
第３図示の如くリブ１１で回転軸７に固定され、傾斜又
はプロペラ状にねじっておくのが有効である。

また前記槽１下部の送気部は、直接槽内下部にブロワ−
なとの送気源から送気するようになっていてもよいが、
回転軸１を中空とし連結管１２で送気源と連通させ、該
軸γに適当数の送気孔１３を穿設して活用することもで
きる。

この場合送気孔１３の位置はできるだけ閉塞しないよう
な位置、例えばレーキ１０の直下に穿設し、その孔の径
や数は堆肥材料の発酵に伴なう空気必要量に合わせて開
口選定する。

さらに槽１の径が犬なる場合には、第４図示の如くレー
キ１０を中空筒状とし、送気孔１３で回転軸γの中空部
と連通させ、この筒状のレーキの外端付近の下側にも送
気孔１３′を穿設することにより、槽壁に近い所からも
送気するようにするとよく、また第５図示の如く槽内壁
に各レーキ１０間に位置させて邪摩板１４を固定するの
も有効である。

図中１５は回転軸１に固定されたスクレーパ、１６は篩
でこのスクレーパ１５と篩１６は、槽１向上部に設けら
れ、材料の均一供給と細断を行なわせるものであるが、
スクレーパ１５のみの場合もある。

１７は必要に応じて槽１を保温する保温材である。

また図示しないが槽上部はカバーされ、吸引ファンによ
って吸気され脱臭される構造となっていて大気を汚染し
ない形態となっている。

しかして、搬入器２によって槽１向上部の供給部３に供
給された堆肥材料は、駆動装置６によって連続的又は間
歇的に回転される回転軸７と共にスクレーパ１５で均一
化されつつ高さ方向及び円周方向にずれて回転するレー
キ１０によって支えられながら、撹拌されつつ圧密か防
止され、順次下方に送られ、槽下部又は送気孔１３．１
３’から送られる空気と接触しつつ発酵され、好熱菌の
作用により６０〜８０℃程度の高温域が形成され、有害
雑菌等をほとんど死滅させつつ遂には堆肥化されて導出
部５から導出される。

このように本発明によれば、上部に堆肥材料の供給部、
下部に堆肥の導出部と送気部を備えた竪形槽内に回転軸
を設け、該回転軸に半径方向に細分化したレーキを高さ
方向及び円周方向にずらせつつ多段に配備したことによ
り槽内の堆肥材料は、回転するレーキによって支えられ
つつ圧密か防止され、十分に撹半され、またレーキ一本
当りの垂直方向投影面積が少ないので堆肥材料の下方へ
の移動を容易にし、槽高を高くしても極めて効率よく合
理的に堆肥を製造することができると共に、堆積処理槽
の適正な運転を確保しつるし入操作の安全性をも高めら
れることとなり、大量処理に適し装置据付面積を減少し
建設費も節減でき、効率よく廃棄物の発酵作用が進行す
る反応速度も高められ、体積効率が大きく設備を小型と
することができ、しかも堆肥化処理の作業性も良好で安
価なコストで処理できる利益がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す縦断面図、第２図は第
１図の１．−．１線に沿った横断面図、第３図は第１図
の詳細図、第４図は他の実施例を示す縦断面詳細図、第
５図は他の実施例を示す縦断面詳細図である。 １・・・・・・槽、２・・・・・・搬入器、３・・・・
・・供給部、４・・・・・・搬出器、５・・・・・・導
出部、６・・・・・・駆動装置、Ｉ・・・・・・回転軸
、８，９・・・・・・軸受、１０・・・・・・レーキ、
１１・・・・・・リフ、１２・・・・・・連結管、１３
、１３’・・・・・・送気孔、１４・・・・・・邪摩
板、１５・・・・・・スクレーパ、１６・・・・・・篩
。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 上部に堆肥材料の供給部、下部に堆肥の導出部と送
   気部を備えた竪形槽内に回転軸を設け、該回転軸に半径
   方向に細分化したレーキを高さ方向及び円周方向にずら
   せつつ多段に配備したことを特徴とする堆肥製造装置。 ２ 前記レーキが、回転軸に固定されているものであっ
   て、傾斜又はプロペラ状にした特許請求の範囲第１項記
   載の堆肥製造装置。 ３ 前記回転軸が、竪形槽内中央に垂下されているもの
   であって中空とし、送気源に連通ずると共に槽内に開口
   する送気孔を穿設したものである特許請求の範囲第１項
   又は第２項記載の堆肥製造装置。 ４ 前記回転軸が、送気源に連通した中空軸であって、
   レーキ直下に穿設した送気孔のあるものである特許請求
   の範囲第２項又は第３項記載の堆肥製造装置。 ５ 前記レーキが、中空筒状であって、送気源に連通し
   た中空状の回転軸内と連通し、かつこの筒状レーキ外端
   付近に穿設した送気孔のある特許請求の範囲第２項、第
   ３項又は第４項記載の堆肥製造装置。 ６ 前記竪形槽が、その内壁に、前記レーキ間に位置す
   る如き邪摩板を固定した特許請求の範囲第２項、第３項
   、第４項又は第５項記載の堆肥製造装置。