JP7058413B2 - 堆肥化制御方法 - Google Patents

堆肥化制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7058413B2
JP7058413B2 JP2018069588A JP2018069588A JP7058413B2 JP 7058413 B2 JP7058413 B2 JP 7058413B2 JP 2018069588 A JP2018069588 A JP 2018069588A JP 2018069588 A JP2018069588 A JP 2018069588A JP 7058413 B2 JP7058413 B2 JP 7058413B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
amount
container
composting
fermentation
heat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018069588A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018172272A (ja
Inventor
亮 中久保
三佳 石田
陽一郎 小島
和敏 竹内
達宏 吉田
友子 荒川
直人 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Agriculture and Food Research Organization
Chubu Ecotec Co Ltd
Original Assignee
National Agriculture and Food Research Organization
Chubu Ecotec Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National Agriculture and Food Research Organization, Chubu Ecotec Co Ltd filed Critical National Agriculture and Food Research Organization
Publication of JP2018172272A publication Critical patent/JP2018172272A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7058413B2 publication Critical patent/JP7058413B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/10Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
    • Y02A40/20Fertilizers of biological origin, e.g. guano or fertilizers made from animal corpses
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/40Bio-organic fraction processing; Production of fertilisers from the organic fraction of waste or refuse

Landscapes

  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Treatment Of Sludge (AREA)
  • Fertilizers (AREA)

Description

本発明は、家畜排泄物や食品残渣などの有機性廃棄物を処理するための堆肥化装置(密閉型堆肥化装置)および該装置を用いた廃棄物処理方法に関する。
畜産経営体から排出される家畜排泄物や食品産業事業所から排出される食品残渣などの有機性廃棄物は、その種類および排出量が近年増大して、その処理が大きな社会的課題となっている。これらの廃棄物を焼却処理する場合、コストが高く、ダイオキシン発生の問題もある。また、埋め立て処理する場合、廃棄場所の確保や悪臭被害の問題がある。加えて、近年では、食品リサイクル法などの法整備により有機性廃棄物の再利用の促進が求められている。これらの点に鑑みて、有機性廃棄物を堆肥化し、循環資源としてリサイクルすることが行なわれている。堆肥化する場合でも、食品残渣などの有機性廃棄物は含水量が多いことから、乾燥や発酵が十分でないと、減量化が進まず腐敗のおそれもある。
このような堆肥化を行なう装置として、微生物の発酵作用を利用した密閉縦型堆肥化装置(「コンポ」とも呼ぶ)が知られている。このコンポは、円筒縦型のタンク形状であり、密閉容器内に投入された有機性廃棄物に強制通気しつつ乾燥と発酵を行なっている。また、逐次的に堆肥原料の投入と堆肥の排出を行ない、堆肥化処理を連続的に実施している。
また、他の堆肥化を行なう装置として、特許文献1には、発酵槽、この発酵槽に設けられた堆肥材料への通気手段、堆肥材料の温度を計測する温度計、その計測温度に基づいて通気手段の風量を制御する手段などを備えた装置が提案されている(特許文献1参照)。この装置では、送風量を堆肥材料の発酵状況に応じて適切に制御することで、送風機に掛かる電力コストを低減させることができるとしている。
また、特許文献2には、効率的な堆肥化を行なう装置として、通気配管と温度センサを有する熟成槽に堆肥原料を堆積して発酵を行なう装置において、毎日1回堆肥原料の温度を温度センサで測定し、得られた堆肥原料の現在の温度および熟成段階を考慮して通気量を増減させる手段を有する装置が提案されている。
さらに、特許文献3では、小型かつ消費エネルギで十分な脱臭が可能であり、好気発酵を維持した状態での堆肥化処理を継続させて排気熱を有効利用する装置として、バッチ式の吸引通気型の堆肥化装置において所定のアンモニア成分回収部を備えた装置が提案されている。
特開2012-229136号公報 特開2003-146783号公報 特開2007-269517号公報
上記の各発酵装置は、微生物の発酵作用を利用して好気発酵により有機性廃棄物を分解している。発酵状態の良し悪しを判断する既存の発酵指標としては、堆肥温度、排気に含まれる二酸化炭素や酸素の濃度などが一般的に知られている。これらの指標に基づき、通気制御や切り返し(撹拌)の判断、発酵終了の判断などを行なっている。特許文献1や2では、堆肥温度を指標とするため、熱電対、測温抵抗体、赤外線放射温度計などの温度計が利用されている。
しかしながら、堆肥温度や二酸化炭素濃度などを発酵指標として運転条件を決定する場合には以下のような問題がある。堆肥温度は、入気熱量、排気熱量、発酵熱量、堆肥熱容量(水分)、および発酵槽放熱からの熱収支により決定するものであり、不確定要素が多い。堆肥温度は、任意の試験条件下によるものであり、実際の設定値には条件合わせ、経験的な補正などが多く必要となる。また、排気熱量のほとんどが水蒸気であり、排気熱量は温度や通気量により大きく異なる。
酸素や二酸化炭素の濃度は、微生物活性を直接的に評価可能といえる。しかし、センサ耐久性と測定精度とは両立が困難である。特に、通気量の増加に伴い、測定精度は低下するため、通気制御には不適である。また、センサへのダスト付着の問題などもある。
また、特許文献3では、熱収支を考慮して、吸気手段の出力を調整することが記載されているが、バッチ式の堆肥化装置に関するものであり、コンポのような連続式の堆肥化装置における調整方法は考慮されていない。
本発明はこのような問題に対処するためになされたものであり、密閉型の堆肥化装置において連続して堆肥化を行なう構成において、発酵状態を正確に把握して堆肥を安定生産可能とするための堆肥化装置およびその制御方法を提供することを目的とする。
本発明の堆肥化装置は、容器内に設けられた回転軸およびこれに付設された複数の撹拌翼と、該容器内に外気を取り入れるための送気手段と、該容器内に蓄積する内気を容器外部に排出するための排気手段とを備えてなる密閉型の堆肥化装置であって、該堆肥化装置は、上記送気手段により上記容器内に外気を導入し、かつ、上記排気手段により上記容器内から内気を排気しつつ、上記容器内に投入口から投入される有機性廃棄物を上記撹拌翼で撹拌しながら発酵および乾燥させて堆肥とし取出口から排出する堆肥化処理を連続的に行なうものであり、該堆肥化装置は、上記容器内に導入される外気の温度(入気温度)と量(入気量)、上記容器内から排気される内気の温度(排気温度)と量(排気量)に基づき、発酵指標となる所定時間当たりの発酵熱量および蒸発水分量を算出して出力できる発酵指標出力手段を有することを特徴とする。
この堆肥化装置において、上記回転軸は上記容器内に縦方向に設けられ、上記投入口は上記容器上部に、上記取出口は上記容器下部に設けられ、上記撹拌翼は、上記容器内において上記回転軸の下部から上部にかけて所定間隔で離間して多段に設けられており、最下段の撹拌翼に、上記送気手段と連通され、該送気手段からの外気を該容器内に導入するための通気孔を有することを特徴とする。
本発明の堆肥化制御方法は、上記本発明の堆肥化装置を用いた堆肥化制御方法であって、上記堆肥化装置において、上記送気手段により上記容器内に外気を導入し、かつ、上記排気手段により上記容器内から内気を排気しつつ、上記容器内に投入口から投入される有機性廃棄物を上記撹拌翼で撹拌しながら発酵および乾燥させて堆肥とし取出口から排出する堆肥化処理を連続的に行なう工程において、該工程中の任意のタイミングで、上記発酵指標出力手段から得られた発酵熱量および蒸発水分量から選ばれる少なくとも一方の発酵指標に基づいて、堆肥原料となる上記有機性廃棄物の投入量、上記容器内に導入される外気の温度(入気温度)、上記容器内に導入される外気の量(入気量)、および高発熱原料の投入量、の少なくとも1つを調整して堆肥化の進行を制御する制御工程を有することを特徴とする。
この堆肥化制御方法において、上記制御工程が、上記発酵熱量に基づいて、上記高発熱原料の投入量を調整する工程であることを特徴とする。また、上記制御工程が、上記蒸発水分量に基づいて、堆肥原料となる上記有機性廃棄物の投入量、上記容器内に導入される外気の温度(入気温度)、および上記容器内に導入される外気の量(入気量)の少なくとも1つを調整することを特徴とする。
この堆肥化制御方法において、上記制御工程が、上記発酵熱量に基づいて、上記容器内に導入される外気の量を調整する入気量調整工程を含み、上記入気量調整工程は、所定時間間隔で上記発酵熱量を算出し、任意の算出時の発酵熱量がその前回に算出された発酵熱量に対して、増加した場合には上記容器内に導入される外気の量を増加させ、減少した場合には上記容器内に導入される外気の量を減少させることを特徴とする。特に、この入気量調整工程は、上記堆肥化装置に備えられた制御装置により、作業者の設定した上記所定時間間隔、および外気の量の調整幅で、自動で実施されることを特徴とする。
上記制御工程において、任意の算出時の発酵熱量と、その際の堆肥化装置の消費電力量とから、(発酵熱量/消費電力量)で表される堆肥化効率を算出し、該堆肥化効率に基づいて、堆肥原料となる上記有機性廃棄物の投入量、上記容器内に導入される外気の温度(入気温度)、上記容器内に導入される外気の量(入気量)、および高発熱原料の投入量、の少なくとも1つを調整して堆肥化の進行を制御することを特徴とする。
本発明の堆肥化装置は、堆肥化処理を連続的に行なう密閉型堆肥化装置であり、入気温度と入気量、排気温度と排気量に基づき、発酵指標となる所定時間当たりの発酵熱量および蒸発水分量を算出して出力できる発酵指標出力手段を有するので、発酵状態を温度や排気成分濃度のみで判断する場合よりも不確定要素がなく、正確に把握できる。このため、作業者は、上記出力手段から得られた発酵指標に基づき、堆肥原料となる有機性廃棄物の投入量、入気温度、入気量、および廃白土や米ぬかなどの高発熱原料の投入量などを調整して、良質の堆肥を効率的に生産することが可能となる。
本発明の堆肥化装置の一例を示す縦断面図である。 水蒸気全熱比エンタルピー関係式を示す図である。 ブロワのインバータ周波数と入気量との関係を示す図である。 発酵熱量と蒸発水分量との関係を示す図である。 ブロワ発熱と発酵発熱による熱量変化を示す図である。 発酵熱量および蒸発水分量と排気温度との経時変化を示す図である。 入気量制御の間隔とインバータ周波数との関係を示す図である。 入気量制御の間隔とインバータ周波数との関係を示す図である。 入気量制御の間隔とインバータ周波数との関係を示す図である。 入気量制御を伴う場合の周波数の経時変化を示す図である。 周波数とブロワの風量あたり消費電力量との関係を示す図である。
本発明の堆肥化装置の概要を図1に基づいて説明する。図1は堆肥化装置の構成の一例を示す縦断面図である。図1に示すように、堆肥化装置1は、円筒縦型の容器2と、容器2内に縦方向に設けられた回転軸3と、回転軸3周りに多段に付設された複数枚の撹拌翼4と、容器2内に外気を取り入れるための送気手段6と、容器2内に蓄積する内気を容器外部に排出するための排気手段9とを備えてなる密閉縦型堆肥化装置(コンポ)である。本発明における該装置は、容器2の内容積が10m以上である業務用の大型の装置を主な対象としている。撹拌翼4の形状は、特に制限なく、例えば、回転軸3から容器2の内壁側に向けて直線的に延設されたピッチドパドル形状とし、その回転方向前側に傾斜面を有する形状などとできる。
最下段の撹拌翼の下部に通気孔4aを有し、送気手段6から送られる外気(入気)を回転軸内に設けられた配管6aを介して該通気孔より容器内に導入している。発酵槽である容器2は、金属製外層と断熱層とを有する断熱容器であり、かつ、通気孔から導入される以外の外気とは接触しにくい気密性容器である。また、容器2の上部に投入原料である有機性廃棄物の投入口2aと、排気口2cとを有し、底部に堆肥(処理後の有機性廃棄物)の取出口2bを有する。排気口2cは排気手段9に連結されている。投入口2aおよび取出口2bには、容器の気密性を確保するための開閉可能な蓋などが設けられている。
図1に示す形態では、容器2の下方に機械室5が設けられ、この機械室内に回転軸3の駆動手段8と、上述の送気手段6が設けられている。回転軸3は、機械室5内に貫通しており、駆動手段8により所定回転数で回転させられる。また、必要に応じて、送気手段6から送られる外気を加温するためのヒータ7が設けられている。送気手段6には、ブロワが使用される。ブロワとしては、入気量を調整可能とするため、ブロワ回転数をインバータ周波数で制御できるものを用いることが好ましい。なお、排気手段9は、排気口2cに連結された単なる通気口であってもよい。図1に示す形態では、排気手段9は単なる通気口であり、排気量は入気量の調整により従属的に調整されている。
本発明の堆肥化装置1は、発酵指標出力手段10を有することを特徴とする。発酵指標出力手段10は、容器2内に導入される外気の温度(入気温度)、容器2内に導入される外気の量(入気量)、容器2内から排気される内気の温度(排気温度)、容器2内から排気される内気の量(排気量)に基づき、発酵指標として、所定時間当たりの発酵熱量および蒸発水分量を算出して出力できる手段である。このため、当該手段には、算出に必要な入気温度と排気温度をそれぞれ測定できる温度センサ、入気量を取得できる手段、排気量を取得できる手段、これらに基づき演算を行なう手段などを有する。なお、排気量が入気量などから従属的に決定できる場合には、排気量の取得手段は不要である。また、図中では、発酵指標出力手段10は、機械室5内に配置しているが、これに限定されず、該装置の任意の部位、または外部機器として設けてもよい。
容器2内に導入される外気の湿度(入気湿度)を取得するため、必要に応じて、湿度センサを設けてもよい。ただし、湿度センサは劣化が激しこと、排気熱量と比較して入気熱量は非常に小さいこと、入気温度の温度レンジでは相対湿度が熱量に与える影響は限定的であることから、入気湿度は固定値(例えば、70%RH)としてもよい。また、密閉型堆肥化装置である容器2内から排気される内気の湿度(排気湿度)は、ほぼ100%RHであるため、排気湿度測定のための湿度センサは不要である。
発酵指標出力手段10において「出力」とは、作業者が発酵指標を把握するために、所定時間当たりの発酵熱量および蒸発水分量を、装置に付設した表示装置に直接に表示すること、装置に無線または有線で電子的に接続された端末の表示装置に表示することなどが挙げられる。また、制御処理をAIなどにより自動化する場合には、表示処理なく、直接に制御装置に当該データを与える形式であってもよい。発酵指標の具体的な算出方法、算出例については後述する。
堆肥化装置1は、容器2外周の少なくとも一部を空間を介して覆うように設置された外部断熱パネルを有する態様としてもよい。外部断熱パネルを設け、容器との二重断熱構造とすることで、屋外に設置する該装置においてより安定した処理が可能になる。外部断熱パネルの形状としては、例えば、該パネルで構成される装置外壁が上記容器の円筒外周に略外接する四角筒状などが挙げられる。
本発明の堆肥化装置において、処理対象物であり、堆肥原料となる有機性廃棄物としては、有機質成分を多く含む、家畜排泄物、食品廃棄物、浄化槽汚泥、またはこれらの混合物が挙げられる。具体的には、家畜排泄物として、鶏糞、豚糞、牛糞、馬糞などが挙げられ、食品廃棄物として生ごみ、食品製造副産物などが挙げられ、浄化槽汚泥として、家庭用浄化槽、食品工場の余剰汚泥浄化槽などから抜き取られる汚泥が挙げられる。また、廃棄物の堆肥化は、容器内において、好気性発酵菌の存在下で通気しながら好気発酵させて行なう。好気性発酵菌としては、30~90℃程度で活性化する発酵菌が好ましく、例えば、ジオバチスル属やバチルス属などが挙げられる。
この装置において、投入口2aから堆肥原料を容器2の内部に投入し、該処理物を容器内で堆肥化後に容器下部の取出口2bより取り出す。発酵および堆肥化は、送気手段6により最下段の撹拌翼の通気孔4aから所定の入気量で外気を導入し、かつ、排気口2cと排気手段9(通気口)から内気を排気しつつ、各撹拌翼4を低速で回転させて、堆肥原料を通気撹拌し、好気発酵させることで行なう。また、通気により同時に乾燥もされる。排気口2cから排気される空気は、通気孔から容器内に導入されて処理物中を通過しながら上方へ流れてきた空気に、堆肥原料より生じたガスや水蒸気を含むものである。
運転手順としては、まず、堆肥化装置に、該装置の内容積に対して10~20%の空間(ヘッドスペース)を残して、堆肥原料を投入する。10~20%の空間を残して堆肥原料を投入することにより、堆肥原料の撹拌が十分になされるため、発酵および乾燥が効率よくなされる。投入は毎日行ない、所定の滞留期間(3日~20日程度)発酵および乾燥して、一定期間(例えば毎日)毎に所定量(例えば20質量%程度)の堆肥を取り出す。上記投入は、堆肥を取り出した後に行なう。このように、一定時間サイクルで堆肥原料の一部投入と堆肥の一部取り出しを繰り返して、連続的に堆肥化処理を行なう。得られる堆肥は、固形物、液状物、および半液状物などを含む複雑な混合物であり、部分的には塊状物となっている。なお、堆肥化装置を最初に使用するときは、発酵されてこの装置から取り出された前回の堆肥を処理物全体の30質量%程度予め投入しておくことが好ましい。順養化された発酵菌を使用するためである。
本発明の堆肥化制御方法は、以上のような所定の密閉型堆肥化装置で連続して堆肥化を行なう構成において、発酵指標として、通気量(入気量、排気量)、入気温度、排気温度に基づき算出される、発酵指標となる所定時間当たりの「発酵熱量」および「蒸発水分量」に着目して堆肥化を制御する点に特徴を有する。発酵熱は、堆肥化過程における好機微生物による有機物分解過程において発生するため、発酵熱量は酸素や二酸化炭素濃度と同様に、微生物活性を直接的に評価可能である。作業者は得られた発酵指標に基づき、堆肥原料となる有機性廃棄物の投入量、入気温度、入気量、および廃白土の投入量などについて、例えば発酵熱量が最大化できるように調整する。
図6に発酵熱量および蒸発水分量と排気温度の経時変化の一例を示す。図6のデータは、堆肥化装置として中部エコテック社製コンポS36(容積39m)に発酵指標出力手段を設けたものを用いた。堆肥原料には豚糞4m、汚水処理槽汚泥1mを用い、入気量は5.5m/minであった。作業者は、当該装置を用い、例えば図6に示すような日積算(図は20時間)での発酵熱量と蒸発水分量のデータを取得する。基本となる定常状態での1日あたりのこれらの値を予め設定しておき、測定日の当該データがこれを下回るような場合には、作業者は、堆肥原料となる有機性廃棄物の投入や廃白土の投入、通気量の設定を行なう。特に、必要な熱量などを数値化できれば、過不足のない廃白土の投入や通気量の設定が可能となり、高効率で省エネ化が図れる。
発酵熱量および蒸発水分量について、外気温度(入気温度)5℃、排気温度70℃、入気相対湿度(70%RH固定)、排気相対湿度(100%RH固定)、入気手段のブロワのインバータ周波数40Hzとした場合の具体的な算出例を以下の表1に示す。
Figure 0007058413000001
上記表において発酵熱量は、発酵熱量(kJ/min)=排気熱量(kJ/min)-入気熱量(kJ/min)で求められる。排気熱量と入気熱量は概ね以下のように算出される。
[排気熱量]
排気熱量は、(1)排気における比エンタルピーと(2)排気量と(3)比体積から算出される。
(1)この比エンタルピーは、絶対湿度と排気温度と所定の近似式から算出される。排気温度帯における所定の近似式は図2下部に示すとおりである。この近似式は、温度と水蒸気全熱の蒸気表のデータセットをプロットして、その近似式として作成される。
(2)排気量は、入気量に従属して求められ、湿り空気mol数と乾き空気mol分率、排気温度から算出される。
(3)比体積は、湿り空気単位体積と湿り空気分子量から算出される。
絶対湿度は、湿り空気中の水蒸気圧を用いて算出される。湿り空気mol数は、排気量と湿り空気単位体積から算出される。乾き空気mol分率は、絶対湿度を用いて算出される。湿り空気単位体積は、排気温度を用いて算出される。湿り空気分子量は、乾き空気mol分率と水蒸気mol分率から算出される。湿り空気中の水蒸気圧は、相対湿度と乾球温度の飽和水蒸気圧を用いて算出される。
なお、排気熱量算出時の相対湿度(%RH)は、上述のとおり100%RHに固定している。
[入気熱量]
入気熱量は、(1)入気における比エンタルピーと(2)入気量と(3)比体積から算出される。
(1)この比エンタルピーは、絶対湿度と入気温度と所定の近似式から算出される。入気温度帯における所定の近似式は図2上部に示すとおりである。この近似式は、排気熱量と同様に、温度と水蒸気全熱の蒸気表のデータセットをプロットして、その近似式として作成される。
(2)入気量は、例えば、ブロワのインバータ周波数を用いて図3の関係式から計算される。この方法は、ブロワ回転数を制御するためのインバータ周波数と通気量とに線形の関係がある場合に採用できる。その他、入気量の計算方法としては、入気配管の風速から演算する方法、排気配管の風速から演算する方法などを採用してもよい。
(3)比体積は、湿り空気単位体積と湿り空気分子量から算出される。
絶対湿度は、湿り空気中の水蒸気圧を用いて算出される。湿り空気単位体積は、外気温度を用いて算出される。湿り空気分子量は、乾き空気mol分率と水蒸気mol分率から算出される。湿り空気中の水蒸気圧は、相対湿度と飽和水蒸気圧を用いて算出される。
なお、入気熱量算出時の相対湿度(%RH)は、上述のとおり70%RHに固定している。
上記表において蒸発水分量は、蒸発水分量(kg/min)=排気の水蒸気量(kg/min)-入気の水蒸気量(kg/min)で求められる。
排気水蒸気量は、排気における湿り空気mol数と水蒸気mol分率から算出される。また、入気水蒸気量は、入気における湿り空気mol数と水蒸気mol分率から算出される。
本発明において使用される発酵指標である発酵熱量と蒸発水分量との関係を図4に示す。図4上部は、排気温度60℃、外気5℃、相対湿度70%においてブロワのインバータ周波数(通気量)が変動した場合の上記関係を示す図である。また、図4下部は、インバータ周波数50Hz、外気5℃、相対湿度70%において排気温度が変動した場合の上記関係を示す図である。図4に示すように、相対湿度100%の排気が排出される密閉縦型の堆肥化装置においては、発酵熱量と蒸発水分量とに線形順相関が成り立つことが分かる。
また、ブロワ発熱と発酵発熱の違いによる熱量と水蒸気量の変化を図5に示す。図5に示すように、発酵熱がなければ、蒸発水分量は僅かしかない。排気温度50℃の発酵と同等の蒸発水分量を得るには通気量を7倍程度にする必要があり、極めて不効率であるため、発酵熱は密閉縦型堆肥化装置において必要不可欠である。
強制通気のバッチ式堆肥化装置(例えば、特許文献3のようなもの)と、本発明の強制通気の連続式堆肥化装置では、その特性に大きな差があり、堆肥化を制御する指標としては同様に考えることはできない。以下に、発酵に関与する項目毎に、バッチ式と連続式とを対比しつつ、本発明における上記発酵指標による制御の有用性について説明する。
[原料の水分調整]
バッチ式では、家畜糞などの有機性廃棄物をオガコや木材チップなどの副資材と混合し、水分(含水率)を70%程度に調整することにより、堆肥原料の通気性を確保することが、好気発酵である堆肥化を行なうためには重要である。また、基本的に水分調整は堆肥化開始時にのみ行なうものであり、切り返し時など、堆肥化途中において水分は調整されない。
連続式では、水分を調整する目的での副資材は必要ない。連続式の堆肥化であるため、新規の高水分堆肥原料を水分の低い容器内の堆肥原料と撹拌することで、高水分原料の水分調整が行なわれる。容器内の堆肥原料の水分が高い状態であれば、高水分堆肥原料と容器内堆肥原料とを撹拌しても全体の水分が十分に低下せず、(1)通気性が不十分、(2)好気発酵が進まない、(3)発酵熱が不足するため蒸発水分量が少ない、(4)容器内堆肥原料の水分が上昇する、という悪循環に陥る。すなわち、容器内堆肥原料を低水分に維持するためには、堆肥原料投入による容器内への水分の持ち込みと蒸発水分量による容器外への水分の持ち出しとのバランスが重要である。
本発明の堆肥化装置では、1日あたりの蒸発水分量、滞留日数(約15日)での平均蒸発水分量を指標とすれば、容器内の水分バランスの崩れを把握しやすく、発酵状態の悪化を未然に防ぐことが可能になる。
[堆肥水分]
バッチ式では、堆肥化の過程で徐々に堆肥水分は減少していき、最終的には水分40~50%程度となる。仮に堆肥化終了時に原料水分が高い場合でも、その後の2次発酵期間中に乾燥が進むため、堆肥化終了時点での堆肥水分は大きな問題にはならない。
連続式では、堆肥水分が高い場合、直径数cm程度の堆肥塊が形成され、これが容器下部の取出口を塞ぎ、堆肥排出が物理的に困難になるおそれがある。堆肥を容器外へ排出できなければ、容器内に堆肥原料投入のためのヘッドスペースを作れないため、連続式堆肥化運転が破綻する。また、過乾燥状態の場合、堆肥粉塵が発生するため、これが通気管路内(通気孔や排気口を含む)の閉塞を引き起こす場合がある。通気管路内が閉塞すれば、密閉式であるため容器外への水分の持ち出しがなくなり、また好気性発酵に必要な通気が確保できなくなるため、発酵状態の悪化を招く場合もある。滞留日数は約15日程度あるため、当該トラブルが発生した時点で原料投入量を削減する等の対策をとったとしても、その効果が明確になるには少なくとも数日のタイムラグがある。
本発明の堆肥化装置では、1日あたり蒸発水分量、滞留日数(約15日)での平均蒸発水分量を指標とすれば、容器内の水分が増加傾向にあるのか減少傾向にあるのかを判断できる。このため、作業者が取出した堆肥の状態から判断して対策を行うよりも、早期に対策を行なうことが可能になる。
[堆肥原料のカロリー調整]
バッチ式では、原料のカロリー調整は行わない。
連続式では、発酵状況が悪く発酵熱の発生量が小さい場合、通常時より高水分の堆肥原料を投入する場合、もしくは通常時より多くの堆肥原料を投入する場合は、原料投入による容器内への水分の持ち込みと水分蒸発による容器外への水分の持ち出しとのバランスが崩れる。この場合、廃白土などの高発熱原料を投入し、発酵熱量を増加させることで水分蒸発を促進させることにより、発酵を制御可能である。しかし、廃白土の過剰投入による必要以上の発酵熱量の発生は、容器内の堆肥の過乾燥を招く。過乾燥状態では堆肥粉塵が発生するため、これが通気管路内(通気孔や排気口を含む)の閉塞を引き起こす場合がある。通気管路内が閉塞すれば、密閉式であるため容器外への水分の持ち出しがなくなり、堆肥塊ができ、また好気性発酵に必要な通気が確保できなくなるため、発酵状態の悪化を招く場合もある。
すなわち、廃白土などの高発熱原料の投入は、発酵状態の改善に有効である反面、過度の使用は配管メンテナンスや発酵状態悪化に繋がるものである。また、廃白土は有価物であるため、必要最低限の使用が経済的には望ましいが、「必要最低限」の判断は経験に頼らざるを得ないのが現状である。滞留日数は約15日程度あるため、当該トラブルが発生した時点で原料投入量を削減する等の対策をとったとしても、その効果が明確になるには少なくとも数日のタイムラグがある。
本発明の堆肥化装置では、1日あたり蒸発水分量、滞留日数(約15日)での平均蒸発水分量を指標とすれば、容器内の水分が減少傾向にあるのか増加傾向にあるのかを判断できる。このため、例えば増加傾向の場合は、作業者が直径数cm程度の堆肥塊の形成を確認してから廃白土の投入を判断するより早期に対策を実施でき、発酵状態の悪化を未然に防ぐことが可能である。また、定常状態での1日あたり発酵熱量を把握しておけば、直近の1日あたり発酵熱量と定常状態における1日あたり排気水蒸気量との熱量差を指標として、過不足なく廃白土を投入することが可能になる。
[発酵不良の連続性]
バッチ式では、次のバッチでは堆肥原料が入れ替わるため、発酵状態が次のバッチに悪影響を与えることはない。
連続式では、容器内の堆肥原料の水分が高い状態であれば、高水分堆肥原料と容器内堆肥原料とを撹拌しても全体の水分が十分に低下せず、上述の悪循環に陥る。これを抜け出せなければ、容器内堆肥原料を全排出し、再度発酵を立ち上げる必要がある。
本発明の堆肥化装置では、1日あたりの蒸発水分量、滞留日数(約15日)での平均蒸発水分量を指標とすれば、容器内の水分バランスの崩れを把握しやすく、発酵状態の悪化を未然に防ぐことが可能になる。
[発酵不良]
バッチ式では、堆肥原料の水分調整、通気が適切であれば発酵停止にいたることはない。
連続式では、発酵状態が比較的良好であっても、堆肥原料投入による容器内への水分の持ち込みと水分蒸発による容器外への水分の持ち出しとのバランスが崩れれば、容器内堆肥原料の水分が徐々に増加し、緩やかに発酵状況が悪化する場合がある。この場合、作業者は直径数cm程度の堆肥塊の形成を視認するまで発酵悪化に気づけない。
本発明の堆肥化装置では、1日あたり蒸発水分量、滞留日数(約15日)での平均蒸発水分量を指標とすれば、容器内の水分が減少傾向にあるのか増加傾向にあるのかを早期に判断できる。
以上のとおり、本発明の堆肥化装置は、堆肥化処理を連続的に行なう密閉型堆肥化装置であり、入気温度と入気量、排気温度と排気量に基づき、発酵指標となる所定時間当たりの発酵熱量および蒸発水分量を算出して出力できる発酵指標出力手段を有するので、発酵状態を正確に把握できる。この装置を用いることで、作業者はこの発酵指標に基づき、堆肥原料となる有機性廃棄物の投入量、入気温度、入気量、および廃白土などの投入量を調整できる。この結果、発酵状態を温度や排気成分濃度のみで判断して制御を最適化していた場合よりも、良質の堆肥を効率的に生産することが可能となる。
本発明の堆肥化制御方法における入気量制御ロジックについて説明する。
これは、発酵熱量に基づいて、容器内に導入される外気の量(入気量)を調整する入気量調整工程によるものである。この入気量調整工程は、所定時間間隔で発酵熱量を算出し、任意の算出時の発酵熱量と、その前回に算出された発酵熱量とを対比する。すなわち、数分間隔で発酵熱量を測定する場合には、数分前の発酵熱量Aと現在の発酵熱量Bとを対比する。そして、これが増加している場合(B>A)には入気量を増加させ、これが減少している場合(B<A)には入気量を減少させる。入気量の増減は、ブロワのインバータ周波数の増減により調整できる。発酵熱量の測定間隔が、インバータ周波数変更のインターバルとなる。この間隔は適宜設定でき、例えば、1分~10分程度の短い間隔から、1日程度の長い間隔としてもよい。また、インバータ周波数の変更幅は、適宜設定でき、例えば、0.1Hz~1Hz程度とできる。インバータ周波数の変更幅を小さくし過ぎると、発酵温度上昇の際(原料投入後、6時間経過程度)に必要な入気量を供給できなくなる可能性があるため、0.1Hz程度の刻みが最適である。
この入気量調整工程における制御は、堆肥化装置に備えられた制御装置により、作業者の設定した所定時間間隔、および入気量の調整幅(インバータ周波数の変更幅)で、自動で実施することができる。なお、必要に応じて手動で制御してもよい。
インバータ周波数変更のインターバルと、インバータ周波数の変更幅の相違による影響を図7~図9に基づいて説明する。図7は、インバータ周波数変更のインターバルを3分、インバータ周波数の変更幅を1Hz(0.25mに相当)とした場合の結果である。図8は、インバータ周波数変更のインターバルを2分、インバータ周波数の変更幅を0.42Hz(0.105mに相当)とした場合の結果である。図9は、インバータ周波数変更のインターバルを2分、インバータ周波数の変更幅を0.1Hz(0.025mに相当)とした場合の結果である。なお、各図において、縦軸はブロワのインバータ周波数を、横軸は時刻を、それぞれ示す。
図7~図9で比較するように、特にインバータ周波数の変更幅を小さくする(例えば、0.3Hz以下)ことで、ブロワのインバータ周波数の設定値と、その1時間移動平均との関係が高い追従性を有することが分かる。この追従性は、供給入気量と、理論的な必要通気量との追従性といえ、この追従性を高めることにより、消費電力量あたりの発酵熱量(堆肥化効率)の向上が図れる。
長期間にわたり、図9の条件で入気量調整を自動で実施した場合のインバータ周波数の設定値の変動の様子を図10に示す。図10において、縦軸はブロワのインバータ周波数を、横軸は試験日時を、それぞれ示す。入気量制御することで、原料未投入時は最低入気量で通気させ、必要なときに必要な入気量が確保できることが分かる。この結果、消費電力量あたりの発酵熱量(堆肥化効率)の向上が図れていることが分かる。当該制御を行わず、インバータ周波数38Hz一定とした場合と比較して、堆肥化効率(発酵熱量/消費電力量)で8%の改善効果が認められた。
本発明の堆肥化制御方法におけるeco入気量制御ロジックについて説明する。これは、制御工程において、任意の算出時の発酵熱量と、その際の堆肥化装置の消費電力量とから、(発酵熱量/消費電力量)で表される堆肥化効率を算出し、該堆肥化効率に基づいて、堆肥原料となる有機性廃棄物の投入量、容器内に導入される外気の温度(入気温度)、上記容器内に導入される外気の量(入気量)、および高発熱原料の投入量、の少なくとも1つを調整して堆肥化の進行を制御する方法である。特に、入気量を調整することが好ましい。
上記のとおり、入気量制御ロジックでは発酵熱量を指標として入気量を増減している。しかし、入気量の多い状態(発酵の盛んな数時間)はブロワ負荷が大きいため消費電力量が上昇する。図11に示すように、一般に、風量あたりの消費電力量は、二次関数的に増加する傾向がある。これは、コンポ内の圧力損失が一定だとすると、静圧は風速の2乗に比例すること等に起因する。このため、発酵熱量を直接的に指標とするのではなく、消費電力量当たりの発酵熱量(堆肥化効率)を指標とすることで、堆肥化効率を低下させることなくブロワによる入気量を全般的に低減することが可能となる。
本発明の堆肥化装置は、密閉型の堆肥化装置において連続して堆肥化を行なう構成において、発酵状態を正確に把握して堆肥を安定生産可能であるので、畜産経営体から排出される家畜排泄物や食品産業事業所などから排出される食品残渣などの有機性廃棄物を堆肥化するための装置として好適に利用できる。
1 堆肥化装置
2 容器
2a 投入口
2b 取出口
2c 排気口
3 回転軸
4 撹拌翼
4a 通気孔
5 機械室
6 送気手段
7 ヒータ
8 駆動手段
9 排気手段
10 発酵指標出力手段

Claims (5)

  1. 容器内に設けられた回転軸およびこれに付設された複数の撹拌翼と、該容器内に外気を取り入れるための送気手段と、該容器内に蓄積する内気を容器外部に排出するための排気手段とを備えてなる密閉型の堆肥化装置を用いた堆肥化制御方法であって、
    前記堆肥化装置は、前記容器内に導入される外気の温度と量、前記容器内から排気される内気の温度と量に基づき、発酵指標となる所定時間当たりの発酵熱量を算出して出力できる発酵指標出力手段を有し、
    前記送気手段が、ブロワ回転数を制御するためのインバータ周波数と送気量とが線形関係であるブロワであり、
    前記堆肥化制御方法は、前記堆肥化装置において、前記送気手段により前記容器内に外気を導入し、かつ、前記排気手段により前記容器内から内気を排気しつつ、前記容器内に投入口から投入される有機性廃棄物を前記撹拌翼で撹拌しながら発酵および乾燥させて堆肥とし取出口から排出する堆肥化処理を連続的に行なう工程において、
    該工程中の任意のタイミングで、前記発酵指標出力手段から得られた発酵熱量からなる発酵指標に基づいて、堆肥原料となる前記有機性廃棄物の投入量、前記容器内に導入される外気の温度、前記容器内に導入される外気の量、および、廃白土および/または米ぬかからなる高発熱原料の投入量、の少なくとも1つを調整して堆肥化を制御する制御工程を有し、
    前記制御工程が、前記発酵熱量に基づいて、前記容器内に導入される外気の量を調整する入気量調整工程を含むことを特徴とする堆肥化制御方法。
  2. 前記入気量調整工程は、所定時間間隔で前記発酵熱量を算出し、任意の算出時の発酵熱量がその前回に算出された発酵熱量に対して、増加した場合には前記容器内に導入される外気の量を増加させ、減少した場合には前記容器内に導入される外気の量を減少させることを特徴とする請求項記載の堆肥化制御方法。
  3. 前記入気量調整工程は、前記堆肥化装置に備えられた制御装置により、作業者の設定した前記所定時間間隔、および外気の量の調整幅で、自動で実施されることを特徴とする請求項記載の堆肥化制御方法。
  4. 前記制御工程において、任意の算出時の発酵熱量と、その際の堆肥化装置の消費電力量とから、(発酵熱量/消費電力量)で表される堆肥化効率を算出し、該堆肥化効率に基づいて、堆肥原料となる前記有機性廃棄物の投入量、前記容器内に導入される外気の温度、前記容器内に導入される外気の量、および前記高発熱原料の投入量、の少なくとも1つを調整して堆肥化を制御する制御工程を有することを特徴とする請求項記載の堆肥化制御方法。
  5. 前記回転軸は前記容器内に縦方向に設けられ、
    前記投入口は前記容器上部に、前記取出口は前記容器下部に設けられ、
    前記撹拌翼は、前記容器内において前記回転軸の下部から上部にかけて所定間隔で離間して多段に設けられており、最下段の撹拌翼に、前記送気手段と連通され、該送気手段からの外気を該容器内に導入するための通気孔を有することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項記載の堆肥化制御方法。
JP2018069588A 2017-03-31 2018-03-30 堆肥化制御方法 Active JP7058413B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017073020 2017-03-31
JP2017073020 2017-03-31

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018172272A JP2018172272A (ja) 2018-11-08
JP7058413B2 true JP7058413B2 (ja) 2022-04-22

Family

ID=64106995

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018069588A Active JP7058413B2 (ja) 2017-03-31 2018-03-30 堆肥化制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7058413B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7326204B2 (ja) * 2020-03-30 2023-08-15 中部エコテック株式会社 発酵乾燥装置、セメント製造システム、および発酵乾燥方法
CN112268830B (zh) * 2020-10-13 2022-08-23 蚌埠绿都秸秆生物科技有限公司 农作物秸秆堆肥发酵过程中腐熟度快速取样检测设备
WO2022210218A1 (ja) * 2021-03-31 2022-10-06 Ube三菱セメント株式会社 発酵乾燥制御方法および発酵乾燥装置
CN114570752B (zh) * 2022-05-02 2023-03-17 扬州鑫威环保生物科技有限公司 一种基于微生物菌群的废弃物发酵装置

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002179487A (ja) 2000-12-12 2002-06-26 Kureha Techno Enji Kk 生ごみのコンポスト化方法及び装置
JP2007269517A (ja) 2006-03-30 2007-10-18 National Agriculture & Food Research Organization 吸引通気式堆肥製造施設の排気処理装置及び排気処理方法
CN102030569A (zh) 2009-09-25 2011-04-27 中部埃科特克株式会社 有机废弃物的发酵干燥处理装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002179487A (ja) 2000-12-12 2002-06-26 Kureha Techno Enji Kk 生ごみのコンポスト化方法及び装置
JP2007269517A (ja) 2006-03-30 2007-10-18 National Agriculture & Food Research Organization 吸引通気式堆肥製造施設の排気処理装置及び排気処理方法
CN102030569A (zh) 2009-09-25 2011-04-27 中部埃科特克株式会社 有机废弃物的发酵干燥处理装置

Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
川村英輔ら著,密閉縦型発酵装置の発酵熱と回収可能熱量,日豚会誌,2016年06月,Vol.53, No.2,pp.21-31
金子栄廣ら著,好気微生物反応を利用した生物系廃棄物の乾燥,廃棄物資源循環学会論文誌,2016年,Vol.27,pp.1-6

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018172272A (ja) 2018-11-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7058413B2 (ja) 堆肥化制御方法
JP6512859B2 (ja) 廃棄物処理装置および廃棄物処理方法
CN104289497B (zh) 一种多段式半连续有机垃圾生物反应装置及方法
CN106431540A (zh) 一种用于有机物的微生物分解工艺的智能控制方法及其系统
KR101680957B1 (ko) 고형 연료 제조 장치 및 고형 연료 제조 방법
JP6235253B2 (ja) 廃棄物処理装置
CN106061634B (zh) 废弃物处理装置和废弃物处理方法
CN207793102U (zh) 有机肥腐熟设备
JP7326204B2 (ja) 発酵乾燥装置、セメント製造システム、および発酵乾燥方法
JP7190133B2 (ja) 堆肥化装置およびその制御方法
KR100798818B1 (ko) 가축분뇨를 이용한 퇴비제조장치.
CN203174000U (zh) 下鼓上抽式污泥生物干化曝气系统
CN106942463A (zh) 一种餐厨副产物无害化处理方法
JP6284785B2 (ja) 廃棄物処理装置
KR20120014425A (ko) 유기성 부산물 다각형 퇴비발효기
CN215886850U (zh) 好氧堆肥设备
US20100112675A1 (en) Multi-staged composting
JP7217484B1 (ja) 発酵乾燥制御方法および発酵乾燥装置
KR20080095445A (ko) 유기성 폐기물의 발효장치가 구비된 비료제조장치
JP2022029378A (ja) 発酵乾燥装置および発酵乾燥方法
CN218146289U (zh) 一种用于啤酒污泥处置装置
JP2021159807A (ja) 発酵乾燥方法、セメントの製造方法、および発酵乾燥物の使用方法
JPH09132490A (ja) 有機物の処理装置
WO2015022543A2 (en) Improved apparatus for composting and digestion of biodegradable waste
JP2024057543A (ja) 発酵乾燥装置および発酵乾燥方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20180330

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210130

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20211126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211228

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220228

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220315

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220331

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7058413

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150