JPS5855068Y2 - フロントｐｔｏ取出装置における軸接手 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はトラクターの如き動力農機の前部に連結した
作業機を回転駆動するためにフロントフレームへ着脱可
能に装着するフロン）ＰＴＯ取出装置の駆動輪を動力農
機のクランク軸に連結解放自在に構成した軸接手に関す
るものである。

フロン）ＰＴＯ取出装置には地上から低い位置にＰＴＯ
取出軸が突出して軸支されているため、作業機を連結し
ないときにはこのＰＴＯ取出軸は走行動作の邪魔になる
。

そこで、不使用時にはこのフロントＰＴＯ取出装置をフ
ロントフレームへ容易に取付、取外しできるようにする
と共に、ＰＴＯ取出軸を駆動するための駆動輪を動力農
機側のクランク軸へ容易に連結できるようにしだ軸接手
をこの考案において提案せんとするものであって、その
構成を図示のｌ実施例にもとづいて説明すれば、厚板か
らなる前部の取付板１の後方下部には厚板からなる小形
の補強板２をステー３にて互に間隔をおいて固着し、薄
板にて皿状に形成した後部ケース４を補強板２に取付け
れば、取付板１の後方がこの後部ケース４にて塞がれた
伝動ケース５が形成され、この取付板１の上部内面には
固定軸６を直角に突設し、固定軸６に嵌着し止め輪７に
て固定したベアリング８，８の外輪には駆動輪９を嵌着
する。

そして、前後両端にスプラインボス１０ ａ 、１０
ｂを備えたＰＴＯ軸１軸合０アリング１１．１１にて取
付板１と補強板２に軸支し、このＰＴＯ軸１軸合０着し
た従動輪１２と固定軸６上を遊転する駆動輪９とにベル
ト又はチェノの如き無端帯１３を巻掛けし、補強板２と
後部ケース４とに挿通して固定した固定筒１４内を回動
で゛きる回動ピン１５にはテンションアーム１６を取付
け、又、このテンションアーム１６の回動先端にテンシ
ョンプーリー１７を枢着し、テンションアーム１６に係
着してクラッチワイヤ１８を引けば、戻しばね１９に抗
して回動するテンションアーム１６はテンションプーリ
ー１７にて無端帯１３を緊張せしめ、このように駆動輪
９と従動輪１２との間の動力伝達が行われるようにした
フロントＰＴＯ取出ユニット２０を形成する。

そして、この動力農機のクランク軸２１に取付けられて
いるファンプーリー２２の前端には駆動軸２３を取付ボ
ルト２４にて取付け、駆動軸２３の前部にはスプライン
ボス２３ ａを刻設しておく。

そして、駆動輪９の後側面には第４図に示したように駆
動輪９の回転中心と同志に底の浅い円筒状の芯合せ穴９
ａを凹設すると共に、この芯合せ穴９ａと同−深さの長
方形横断面の係合溝９ｂ・・・・・・を芯合せ穴９ａか
ｔ、放射状に凹設し、又、係合溝９ｂの深さよりも厚さ
の薄い円板を打抜きして第４図に示したように、円輪状
の中央部外周には芯合せ穴９ａよりわづかに小径の円弧
部２５ ａ・・・・・・を形成すると共に、円弧部２５
ａ・・・・・・に隣接して係合片２５ ｂ・・・・・
・を放射状に突出せしめた接手体２５を形成し、内面後
部にスプライン孔２６ ａを刻設した円筒体２６の前端
にはこの接手体２５を共に軸芯を一致せしめつつ固着し
て、係合片２５ ｈ・・・・・・は係合溝９ｂに、又、
円弧部２５ ａ・・・・・・は芯合せ穴９ａに、夫々、
遊隙少く嵌入できる軸接手２７を形成する。

そして、動力農機の前端に取付けたｒ］形のフロントフ
レーム２８の前板２８ ａの内面に伝動ケース５の取付
板１の上部を当接して取付ボルト２９・・・・・・にて
伝動ケース５をフロントフレーム２８に取付けたとき、
固定軸６の軸芯に駆動軸２３の軸芯が一致するように形
成し、駆動軸２３のスプラインボス２３ ａの奥部一杯
まで軸接手２７のスプライン孔２６ａを押込みながら嵌
入しておき、上述のように伝動ケース５をフロントフレ
ーム２８に取付けた後、軸接手２７の円筒体２６を前方
に引き出して円弧部２５ ａ・・・・・・を芯合せ穴９
ａに嵌入すれば、係合片２５ｂ・・・・・・は係合溝９
ｂ・・・・・・に係止してこの軸接手２７を介して駆動
軸２３と駆動輪９が１体に連結され、この連結状態にお
いて駆動軸２３の前端に近接して円筒体２６に抜は止め
ピン３０を貫挿すれば、軸接手２７はこの抜は止めピン
３０のために後退することがないように構成している。

なお、図示の実施例においては、第２図に示したように
従動輪１２の下半周を巻くようにしたブレーキ帯３１の
一端を伝動ケース５にピン３２にて取付け、又ブレーキ
帯３１の他端には鉤形状の係止部３１ ａを設け、テン
ションアーム１６に１体に形成したブレーキアーム３３
の先端にはピン３４を設け、テンションアーム１６が無
端帯１３を弛ませる方向に回動するときには回動するピ
ン３４は係止部３１ ａに係合してブレーキ帯３１を従
動輪１２と無端帯１３に押圧せしめ、駆動輪９と従動輪
１２との間の動力伝達が断たれると同時に、従動輪１２
と無端帯１３にプレーｑが作用するよう構成している。

この考案に係るフロン）ＰＴＯ取出装置は上述のように
構成されているので、フロントフレーム２８にフロン）
ＰＴＯ取出ユニット２０を取付ボルト２９・・・・・・
にて取付は駆動軸２３にスプライン嵌合した軸接手２７
を前進させて円弧部２５ ａ・・・・・・を芯合せ穴９
ａに、又、係合片２５ ｂ・・・・・・を係合溝９ｂ・
・・・・・に夫々、嵌入せしめたうえ、抜は止めピン３
０を円筒体２６に貫挿することにより、駆動軸２３は軸
接手２７を介して駆動輪９に連結され、テンションプー
リー１７の摺接によりクランク軸２１の回転動力はＰＴ
Ｏ軸１０に伝えられることになる。

このようなフロントＰＴＯ取出ユニット２０をフロント
フレーム２８に装着する際には、クランク軸２１及び駆
動軸２３の軸芯に駆動輪９の軸芯を合致させるための芯
合せ作業はむつかしく、特に、駆動軸２３が駆動輪９及
び伝動ケース５の裏側となるため、この芯合せ作業は困
難を極めるもので゛あるが、この考案によれば、駆動軸
２３に嵌入した軸接手２７を駆動輪９に接近させて、係
合片２５ ｂ・・・・・・に係合溝９ｂ・・・・・・が
一致するよう駆動輪９をわづ′かに廻し、円弧部２５
ａ・・・・・・を芯合せ穴９ａに嵌入すれば、上記の芯
合せ作業は容易、かつ、確実に完了するものである。

又、係合片２５ ｂ・・・・・・の板厚よりも保合溝９
ｂの溝深さを深くしているので駆動軸２３の回転中に軸
接手２７が若干後退することがあっても、係合片２５
ｂ・・・・・・と係合溝９ｂの係合は外れることは無く
、軸接手２７による回転動力の伝達は確実に行われるも
のであり、なお、後手体２５は円板を打抜きするだけの
簡易な作業によって成形できるため、製作費は極めて依
願となる利点もある。

又、このフロン１−ＰＴＯ取出ユニット２０を取外すに
は、抜は止めピン３０を抜いて軸接手２７を後退させれ
ば、駆動輪９と軸接手２７の連結は外れるので、取付ボ
ルト２９・・・・・・を抜取ればフロン）ＰＴＯ取出ユ
ニツ［・２０を直ちにフロントフレーム２８から取外す
ことができるので、作業機を連結しないときには低い位
置にあるＰＴＯ軸１０が取外されているため走行の障害
になることもないのである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案を適用したフロント取出装置の要部縦
断側面図、第２図は第１図におけるＡ−Ａ線断面図、第
３図は同上考案の軸接手の拡大縦断側面図、第４図は第
３図におけるＢ−Ｂ線断面図である。 符号説明 １・・・・・・取付板、２・・・・・・補強
板、３・・・・・・ステー、４・・・・・・後部ケース
、５・・・・・・伝動ケース、６・・・・・・固定軸、
７・・・・・・止め輪、８，１１・・・・・・ベアリン
グ、９・・・・・・駆動輪、１０・・・・・・ＰＴＯ軸
、９ａ・・・・・・芯合せ穴、９ｂ・・・・・・係合溝
、１０ ａ 、１０ ｂ 、２３ ａ・・・・・・スプ
ラインボス、１２・・・・・・従動輪、１３・・・・・
・無端帯、１４・・・・・・固定筒、１５・・・・・・
回動ピン、１６・・・・・・テンションアーム、１７・
・・・・・テンションプーリー、１８・・・・・・クラ
ッチワイヤ、１９・・・・・・戻しばね、２０・・・・
・・フロン）ＰＴＯ取出ユニット、２１・・・・・・ク
ランク軸、２２・・・・・・ファンプーリー、２３・・
・・・・駆動軸、２４．２９・・・・・・取付ボルト、
２５・・・・・・接手体、２５ ａ・・・・・・円弧部
、２５ ｂ・・・・・・係合片、２６・・・・・・円筒
体、２６ ａ・・・・・・スプライン孔、２７・・・・
・・軸接手、２８・・・・・・フロントフレーム、３０
・・・・・・抜は止めピン、３１・・・・・・ブレーキ
帯、３１ ａ・・・・・・係止部、３２．３４・・・・
・・ピン、３３・・・・・・ブレーキアーム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 動力農機のフロントフレーム２８へ着脱可能に形成した
   フロン）ＰＴＯ取出ユニット２０の駆動輪９の後側面に
   芯合せ穴９ａと放射状の係合溝９ｂ・・・・・・を設け
   、クランク軸２１へ軸方向のみ摺動可能に嵌入した軸接
   手２７には芯合せ穴９ａに嵌入して係合溝９ｂ・・・・
   ・・に係合できる接手体２５を設けてなるフロン）−Ｐ
   ＴＯ取出装置における軸接手。