JPS5853907B2 - 卵の連続移送装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は多数の卵を卵収容器に入れて卵を連続して加熱
すると共に冷却するように循環させる卵の連続移送装置
に関するものである。

従来、鶏の卵やアヒルの卵あるいは、うずらの卵を大量
に茹卵にするときは、大きな網容器に沢山の卵を積み重
ねて、それを水槽に入れた後、水を沸かしながら茹上げ
るようにしでいる。

また茹上った卵はそのまま自然に冷やすこともできるが
、多くは水槽の水で冷やすことがおこなわれている。

このように大きな網容器に沢山の生卵を積み重ねると卵
の重みで卵の殻が割れたり、あるいは冷やす時間が長く
かかるといった欠点があった。

また、卵を自動化によって茹卵をつくれるような装置も
あるが、この装置の問題は卵の移送中に卵の殻が割れた
り、あるいは加熱槽から加熱したままの循環チェーンが
冷却槽へ連続して循環するために冷却槽の水が温まり易
く、そのために卵を冷やすのに時間がかかりすぎるとい
った大きな欠点があった。

本発明は斯る欠点に着目して威されたものであって、そ
の目的とするところは加熱槽を循環する無端チェーンを
冷却槽の無端チェーンと独立させて設け、冷却槽の冷水
を温まりに＜＜シ、また卵収容器中の生卵を回転させな
がら加熱槽で加熱して茹卵に仕上げ、この茹卵を割れな
いように冷却・槽の卵収容器に落下させることのできる
卵の連続移送装置を提供することにある。

本発明における卵の加熱は蒸気のみによっておこなう場
合とあるいは水を沸かして茹る場合とに使い分けること
ができる蒸気噴出管を配設した加熱槽になっている。

以下、本発明の好適な一実施例を図面と共に説明すると
、卵を収容する収容槽１に水または湯を入れて卵ｅの重
さを軽減させている。

この収容槽１の最下部に排水口１ａを設けている。

また、収容槽１の側上方に加熱槽２を設け、この加熱槽
２内に少くとも１本の蒸気噴出管１６と、後述する卵収
容器１１の下方開口部から露出する生卵ｅが接触する固
定部材４が配置され、この加熱槽２の最下部に排水口２
ａを設は生卵ｅを蒸気でなく湯で茹上げしたときは、こ
の排水口２ａより湯を排出する。

この加熱槽２の下段に冷水の入る冷却槽３が配置され、
この冷却槽３の最下部に使用済みの冷水を排出する排水
口３ａを設けである。

また、加熱槽２と冷却槽３の間に露受部材５を設けであ
る。

収容槽１と加熱槽２には、収容槽１内に供給された生卵
ｅを収容槽１から加熱槽２に移送するための一対の無端
チェーンＣ，Ｃが循環している。

また加熱槽２内にある蒸気または湯の熱効率を良くする
ために少なくとも循環する無端チェーンＣの入口２ｂと
出口２ｃ以外を着脱自在の蓋６で閉鎖している。

生卵ｅの移送は、上記無端チェーンＣ２Ｃに吊架して設
けた卵収容器１１，１１・・・に生卵を収容して行われ
、卵収容器１１は卵ｅ、ｅ・・・を一列に収容し得る大
きさであり、上方と下方に開口部を設けその上方開口部
は卵が出入できる大きさにまた下方開口部は卵が出入で
きない大きさに形成されている。

また、卵収容器１１の下方開口部から露出する移送中の
卵ｅと接触する固定部材４が加熱槽２内に設けである。

つぎに収容槽１と加熱槽２に無端チェーンＣ２Ｃを架設
するために配設したスプロケットのそれぞれの位置関係
を説明すると、生卵ｅを収容する収容槽１内の両端と略
中夫にスプロケット７を配設し、さらに無端チェーンＣ
が収容槽１の外方に向って傾斜するように第１摺動スプ
ロケツト８をスプロケツ）７に対し斜めの位置に配設し
である。

さらに無端チェーンＣの引張り具合を調整するための第
２摺動スプロケツト９が第１摺動スプロケツト８の上方
に配設させである。

前記無端チェーンＣの傾斜角度を調整するには、先ず第
２摺動スプロケツト９で、無端チェーンＣを弛めたのち
、第１摺動スプロケツト８を摺動させておこなう。

この第１摺動スプロケツト８は調整用摺動部材１９に装
着されている。

このように無端チェーンＣを傾斜させたのは生の卵ｅが
重なって移送されないようにするためであって、この傾
斜角度の調整は摺動する調整用摺動部材１９によってお
こなわれる。

また、加熱槽２内の左右両側の上下にそれぞれスプロケ
ット１０を配設させている。

またこの加熱槽２の外部にもそれぞれスプロケット１０
が配設され、そのうちの１つは冷却槽３に最も近い位置
に配設されている。

このスプロケット１０の側部に卵収容器１１を反転させ
るためのガイド部材（反転部材）１７が設けられ、この
ガイド部材１７はスプロケット１０の外径より小径の円
弧の周縁部を有し、ガイド部材１７の周縁部に卵収容器
１１の底縁部ａを接触させながら滑動させる。

反転に当って、卵収容器１１は無端チェーンＣに吊架さ
れた状態からガイド部材１７によって支えられた状態と
なるから、ガイド部材１７に沿って順次に反転し、卵収
容器１１内の加熱した卵ｅは冷却槽３内の無端チェーン
Ｃ′に吊架された卵収容器１２内に落下する。

しかして、加熱した卵ｅが冷却槽３内の卵収容器１２内
に落下させるようにするため、加熱槽２の出口２ｃＩ′
ｉ冷却槽３の入口部の上方に設けられている。

以上のように配置されたスプロケット７ないし１０に無
端チェーンＣを架設し、この無端チェーンＣを電動機（
図示せず）を含む循環速度制御装置１３（速度制御装置
は公知）により循環動作させるものである。

前記の加熱槽２の下段に設けた冷却槽３内の両端上下に
それぞれスプロケット１４を配設しまたこの冷却槽３外
にもそれぞれスプロケット１５を設け、そのうちの一つ
のスプロケット１５の側部に前記したガイド部材１７と
同じガイド部材１７′が設けてあり、このガイド部材１
７′の位置において卵収容器１２が反転されると共に冷
却された卵・ｅが排出されることになる。

尚、それぞれのスプロケット１０，１４．１５に架設さ
れた無端チェーンｃ、ｃ’は前記した循環速度制御装置
１３により、循環動作されるものである。

本発明は以上のように構成されたものであるから第４図
に示すように先ず収容槽１内にある卵収容器１１内に生
の卵ｅが一列に複数個づつ順次に入ると同時に無端チェ
ーンＣは常時電動機により循環動作をしているので、卵
収容器１内に入った卵ｅの上に重なった卵ｅは無端チェ
ーンＣの傾斜角度位置において卵ｅの自重で転がり落ち
る。

そうすると、卵収容器１１内の卵ｅは加熱槽２の入口２
ｂより入り、蒸気中または湯中に入ると同時に最上部の
固定部材４に卵収容器１１の下方開口部から僅かに露出
して接触しながら回転する。

また、無端チェーンＣを循環蛇行させれば、卵ｅは所望
の時間蒸煮あるいは茹煮され、加熱槽２の入口２ｂから
加熱槽２の下方に移動した後スプロケット１０に至ると
ガイド部材１７により卵収容器１１は反転させられ卵収
容器１１内の卵ｅを冷却槽３の卵収容器１２に順次落下
させた後、再び卵ｅの収容槽１側に向って循環動作して
いく。

一方、卵ｅを収容した卵収容器１２は冷却槽３外に出て
ガイド部材１７′により反転して卵ｅを排出する。

前記した固定部材４と卵ｅが接触する関係は卵収容器１
１の下方が卵が出入できない大きさに開口されそこから
卵ｅの一部が露出させであるから卵ｅは固定部材４に接
触して回転するのである。

以上のように本発明の装置によれば、多量の生卵を蒸煮
、茹煮することができるばかりでなく、冷却槽の冷却水
が温りにくく、しかも加熱中に生卵が回転するので卵黄
が卵白の中心に位置して蒸煮、茹煮され、これを輪切り
にしたとき体裁が良くみえる茹卵に仕上げることができ
る。

また、加熱槽中で茹上った卵を、冷却槽の卵収容器１１
内に落下させることができるので、ひび割れのない茹卵
を製造することができる。

尚、生卵の収容槽から蒸気噴出管を配設した加熱槽に移
動するとき無端チェーンを傾斜させる構造とすれば、卵
収容器に入った卵の上に卵が重なっても移送中に転がり
落ちることになるので、重なった卵を手で排除したり、
あるいは手で卵収容器に卵を入れるという面倒な作業を
省くことができる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の一実施例であって、第１図は本装置の全体
側面図で、第２図は無端チェーンに卵収容器を架設した
要部の平面図、第３図は第２図の右側面図、第４図は無
端チェーンの傾斜角度位置の要部側面図、第５図は卵収
容器が反転する要部側面図を表わすものである。 １・・・・・・生卵の収容槽、２・・・・・・加熱槽、
３・・・・・・冷却槽、Ｃ・・・・・・無端チェーン、
Ｃ′・・・・・・無端チェーン。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 生卵の収容槽と蒸気パイプを配設した加熱槽と加熱
   された卵を冷す冷却槽とを設け、この収容槽と加熱槽を
   循環する卵収容器を連設した無端チェーンを設けると共
   に、冷却槽に前記無端チェーンと独立して循環する卵収
   容器を連設した無端チェーンを設けた連続移送装置に於
   て、 前記加熱槽の出口部を前記冷却槽の入口部の上方に配設
   すると共に： 前記卵収容器は卵を、収容し得る大きさとしかつ上方と
   下方に開口部を設けその上方開口部は卵が出入できる大
   きさにまた下方開口部は卵が出入できない大きさに形成
   して前記無端チェーンにそれぞれ吊架されてあり： 加熱槽内に卵収容器内の卵と接触する固定部材を卵収容
   器の下部に位置させて設け： 卵収容器が加熱槽を循環してその出口部に至ったとき卵
   収容器を反転させて卵を冷却槽の卵収容器に連続して落
   し入れる反転部材を設けたことを特徴とする卵の連続移
   送装置。 ２ 無端チェーンは生卵の収容槽から加熱槽へ移行する
   とき無端チェーンが傾斜すると共にこの無端チェーンの
   傾斜角度を調整できる角度調整装置を設けた特許請求の
   範囲第１項記載の卵の連続移送装置。