JPS5853051B2 - 鋼片の反転装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はウオーキングビーム式加熱炉、詳しくは製鉄所
の鋼片を加熱するウオーキングビーム式加熱炉にむいて
焼きむらが生じないよう鋼片を反転させるようにしたウ
オーキングビーム式加熱炉に関する。

ここで鋼片サポートパイプを有するウオーキングビーム
式加熱炉にむける従来の鋼片移送方式を第１図を援用し
て説明する。

１ず炉本体１内にむける鋼片１の搬送は、昇降シリンダ
ー９が１駆動し、下部台車６のローラー８を傾斜台７上
を滑らせることにより下部台車６を上昇させ、これによ
り上部台車５を介して鋼片サポートパイプ２が上昇して
鋼片１１を持上げ、次いで移送シリンダー１０の２駆動
により矢印にの方向に上部台車５を前進させ鋼片１１が
移送され、該移送中に鋼片１１はバーナ３により上下か
ら加熱される。

しかし鋼片１１は鋼片サポートパイプ２により支持され
ているので、該パイプ２がバーナ３や炉床４からの輻射
の邪魔になって鋼片１１に焼きむら（シャドウマーク）
を生じている。

その詳細を第２図を参照しつつ説明すると、鋼片１１は
鋼片サポー）２ａと２ｂのスキッド１２ａと１２ｂ上を
交互に接触しながら移送される。

一方鋼片１１の加熱はバーナ３や炉床４等からの輻射に
より行われるが、鋼片サポー１□ ２ ａ 、 ２ ｂ
は炉内の高温に耐えるため水冷して断熱材１３ａ。

１３ｂで覆いスキッド１２ａ、１２ｂを配設しているの
で、鋼片サポート２ａ 、２ｂの部分は斜線で示すシャ
ドウ部１４ａ、１４ｂがバーナや炉床から輻射熱をさえ
ぎり、従って鋼片１１の裏面はスキッドによりスキッド
との接触面及びその他のシャドウ部１４ａ 、１４ｂに
焼きむらを生じている。

本発明は上述の問題を解決す＾くなしたものであり、反
転金具を備えた反転杆と受は金具を備えた調整杆とを対
向させ且つ側杆がウオーキングビームの昇降動によって
一体的に昇降される様設け、上記側杆上昇時に鋼片搬送
レベルより突出し７反転金具で鋼片の一端下面を押上げ
他端を受は金具で支えながら鋼片を反転させるよう構成
した鋼片の反転装置を加熱炉内搬送経路の所要個所ニ設
ケタことを特徴とするものである。

以下図面を参煕しつつ本発明の詳細な説明する。

以下の実施例はウオーキングビーム式加熱炉に適用した
場合の→りである。

第１図は本発明の鋼片の反転装置を組込んだ加熱炉の全
体を示すもので、鋼片１１の移送機構は前記従来技術の
説明において述べた通りである。

即ちウオーキングビーム（鋼片サポートパイプ２、上下
部台車５，６、等を総称した名称）の昇降・前進１駆動
（第６図の如きｌサイクル１駆動）により鋼片１１は移
送されるようになっている。

この加熱炉の所要個所（例えばＭ、Ｎ個所）に設けた鋼
片反転装置Ｉは、前記ウオーキングビームの駆動を利用
して該、駆動により反転運動を行うものである。

この鋼片反転装置■は、前述のように鋼片１１は常に一
定の間隔で移送されるようになっているので、鋼片１１
と鋼片１１との間に突出するように配置しである。

この鋼片反転装置■の構成を概略的に述べると、先端に
反転金具１５を備えた反転杆１６と、先端に受は金具２
０を備えた調整杆１７とが上下動可能に設けてあり、該
反転杆１６と調整杆１７とを上下動させるために、前記
炉床４と下部台車６と支持台（前記反転杆１６及び調整
杆１７支持用のもの）１８との間にロープ１９が滑車を
介して掛は巡らしてあり、下部台車６の運動を利用して
前記ロープ１９により反転杆１６及び調整杆１７を上昇
させ、反転金具１５により鋼片１１の一端下面を押上げ
該鋼片１１を受は金具２０で受けながら鋼片１１を９０
°反転させるよう構成しである。

上述の鋼片反転装置■の構成の詳細は第３図及び第４図
に示す通りである。

前記反転杆１６と調整杆１７とは対向させて前記支持台
１８に取付けである。

この調整杆１７は、鋼片１１の反転中の位置の変動、鋼
片１１サイズの大小により変動できるようピン３６を介
し前記支持台１８に枢着しである。

この支持台１８は筒状のガイド２９に固着してあり、該
ガイド２９ば、床上に固設された架台３０に対しガイド
ローラ３１により上下動可能に支持しである。

又前記反転杆１６及び調整杆１７は炉床４を開孔して炉
内に突出しているため、大気の浸入を防ぐようシールボ
ックス３３．３５が炉床４下部に設けである。

又この付近には、鋼片１１の反転中落下したスケールを
受けるスケールボックス３４が設けである。

更に反転杆１６と調整杆１７とを上下動させるための前
記ロープ１９の掛は方について述しると、炉床梁４ａに
は手動ウィンチ３７が固定してあり、又前記支持台１８
にはロープ固定金具３２が固定してあり、前記ロープ１
９は上記手動ウィンチ３７に巻付け、後述する滑車２１
及び２３に掛は回して上記ロープ固定金具３２に接続し
である。

上記滑車２１は、下部台車６に沿い動くローラ２２を一
体に有してむり、該ローラ２２を介して下部台車６に取
付けてあり、該下部台車６は上下だけでなく前後にも７
駆動するため、前記ローラ２２により滑車２１は上下方
向にのみ動けるようになっている。

一方他の滑車２３は下部台車６及び固定サポート（図示
せず）に支持された固定部材３８（上部台車５と関係な
い）に夫々取付けである。

更に前記調整杆１７にはローラ２４を介して引張金具２
５が係止してあり、該引張金具２５に結び付けたロープ
２７は、滑車２６に掛は回してカウンターウェイト２８
に結んであり、該カウンターウェイト２８により調整杆
１γに引張り力を伝え、鋼片１１の反転の際該反転をス
ムーズに行わせるためこの間中一定の力で鋼片１１を支
えるようにしである。

次に以上のような構成の鋼片反転装置■の作動を説明す
る。

鋼片１１を移送するウオーキングビーム式加熱炉に示す
如くイ→二に矩形運動する。

即ちウオーキングビームの１サイクル１駆動で鋼片１１
はＳだけ移送され、移送が終ると、Ｌだけ下降しＳ′だ
け後退し、Ｌだけ上昇し、鋼片１１を持上げ次のＳだけ
前進し、このサイクルを繰返して鋼片１１を矢印に方向
に移送する。

上述のようにウオーキングビームが上昇し前進している
間は、鋼片反転装置■の反転金具１５は１５ａの位置迄
下っている。

金弟６図の口部にウオーキングビーム及び鋼片１１が到
達すると、第３図の下部台車６はＬだけ下降する。

該下部台車６が下降し始めると、該下部台車６に取付け
た滑車２１によりロープ１９はＵ形に引張られるため、
該ロープ１９の引張により支持台１８はガイドローラ３
１を介して上昇する。

これと同時に反転杆１６及び調整杆１７も上昇し、反転
金具１５が前記１５ａ位置からＬ′だけ上昇して鋼片１
１の一端下面を持上げるので、鋼片１１は受は金具２０
に支えられながら９０°反転し、鋼片１１の裏面は側面
となる。

この場合反転杆１６及び調整杆１７の上昇距離Ｌ′は、
前述のように滑車２１によりロープ１９がＵ形に引張ら
れているため、下部台車６の下降距離りの２倍の距離と
なる。

鋼片１１の反転が終了すると、鋼片１１ばその位置で停
止し、ウオーキングビームは第６図のハ→二に移り、二
→イに運動すると（下部台車６は上昇する）、前述のよ
うに上昇した反転杆１６及び調整杆１７ば下部台車６の
Ｌだけの上昇によりＬ′だけ下降し元の位置に戻る。

そし７て上述の鋼片反転装置■は第１図の如く例えばＭ
、Ｎの２個所に配設されているので、Ｍ位置で９００、
Ｎ位置で９００夫々鋼片１１は反転され、ｌｉ％ｊ片１
１が炉内を抽出日次移送される間に、鋼片１１の裏白は
１８００反転されながら表向になり充分加熱され、従来
生じていた裏面の焼きむらを解消できる。

尚以上述べた実施例では、反転杆１６、調整杆１７等の
昇降駆動方式としてウオーキングビームの１駆動を利用
した場合を示したが（この方式が最も経済的である）、
この方式だけに限定されず、空、油圧シリンダ駆動方式
又は電動機駆動方式等も考えられる。

更に本発明の他の実施例として鋼片の反転をスムーズに
実施する装置を備えたものを第７図、第８図に示す。

これは反転杆１６と調整杆１７を１体として反転杆１６
にカイトローラー３９を取付け、ウオーキングビームが
下降すると、反転杆１６は上昇と同時にガイド４０に沿
って、ガイドローラー３９が円形に動く。

したがって反転金具１５は鋼片との接触部分が移ること
なく反転できる。

又鋼片か反転を開始し、鋼片の重心が反転方向に移動す
ると受は金具２０にて鋼片を支えウオーキングビームの
上昇動作により調整杆１７は反転杆１６と共に下降し鋼
片は摺り傷をつけることなくスト−ズに反転する。

４１はガイド４０のサポートである。

反転動作の詳細は第９図に示す。

第９図にむいて、１１ａは鋼片の反転前の状態を、１１
ｂは反転杆上昇限にむける反転位置を、１１′Ｃは反転
完了位置を夫々示す。

又３９′ａはガイドローラ３９の反転杆下降時の位置を
、３９ｂは反転杆上昇時の位置を夫々示す。

以上述べたような構成、作用により本発明の鋼片の反転
装置は次のような優れた効果を発揮する。

（１）鋼片サポート及びスキッドによるシャドウマクや
スキッドマークが解消できるため鋼片の焼きむらがなく
なる。

（１１）鋼片の反転による熱吸収が効率よく行われるた
め、燃料の過剰投入を防止でき、炉内温度を下げること
が可能となり、従って廃ガス温度の低下により燃料消費
量を大巾に軽減できる。

佃） ウオーキングビームの駆動を利用して反転装置を
１駆動させれば、そのための駆動装置が不要であり、設
備費を軽減でき消費電力も低減できる。

Ｇｖ） スケール受けを設ければ、鋼片に生成された
スケールが鋼片の反転時の回転により大部分落下しても
上記スケール受けにより集中的にスケールの回収ができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明装置を組込んだ加熱炉の全体図、第２図
は第１図のＡ−Ａ断面図、第３図は本発明の装置の詳細
図、第４図は第３図のＢ−Ｂ矢視図、第５図は第３図の
Ｃ−Ｃ矢視図、第６図はウオーキングビームの運動を図
式化した説明図である。 又第７図は本発明の装置の他の実施ｉ＋！Ｆ、ｒ示す構
成図、第８図は第７図のＤ−Ｄ矢視図、第９図はその作
動を簡単に示す説明図である。 ■・・・鋼片反転装置、１・・・炉本体、１１・・・鋼
片、１５・・・反転金具、１６・・・反転杆、１７・・
・調整杆、２０・・・受は金具。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 反転金具を備えた反転杆と受は金具を備えた調整杆
   とを対向させ且つ側杆がウオーキングビームの昇降動に
   よって一体的に昇降される様設け、上記側杆上昇時に鋼
   片搬送レベルより突出し反転金具で鋼片の一端下面を押
   上げ他端を受は金具で支えながら鋼片を反転させるよう
   構成した鋼片の反転装置を加熱炉内搬送経路の所要個所
   に設けたことを特徴とする鋼片の反転装置を具備するウ
   オキングビーム式加熱炉。