JPS585284Y2 - 前照灯の光軸調整装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は自動車用前照灯の光軸調整装置に関するもの
で、特に上下、左右の光軸調整ネジを一辺に集中させ機
構を簡略化すると共に調整操作を容易にしたものである
。

前照灯の光軸調整機構は車体側に固定されたハウジング
と、このハウジングに装着される灯体との間で行なわれ
るのが一般的である。

従来はこの調整手段として灯体外周に一定の間隔をもっ
て３〜４個のボルト孔付ステイを固着し、このステイと
ハウジングとをボルトにて固定すると共にボルトを締め
つけ度合を調整することで光軸の調整を行なっている。

したがって、光軸調整を行なうには、その調整方向が一
方向であっても複数のボルトを調整しなければならず、
またこの調整時には上下、左右の運動Ｃ）みでなく斜方
向の運動も伴なうのでこの調整操作は困難であり、煩ら
れしいものとなる。

この考案は、このような事情に対処するべくなされたも
ので、光軸調整機構を簡略にすると共に複数の調整ネジ
を操作することなく行ない得るようにすることを目的と
したものである。

この目的は灯体に備えたステイの支持部とハウジングに
備えたケース体に収納した摺動子の係合部材とを嵌合し
、前記摺動子をこれに螺合した一方の調整ボルトの調整
によってケース体内を移動させることにまり灯体の回動
を得ると共に、前記ステイの支持片に頭部を係合した他
の調整ボルトを有し、この調整ボルトは前記摺動子に螺
合し、その調整によって前記回動方向に直交する方向の
灯体の回動を得るようにしたことが達成できる。

地下この考案装置について図示した実施例に従かい詳細
に説明する。

１は灯体ａの側辺に一辺を溶接等の手段で固着したステ
イで、支持部１ａと支持片１ｂを有している。

支持部１ａは灯体ａの側部に沿って後方に折り曲げられ
、その先端に開孔１ｃを崩している。

他の支持片１ｂは灯体ａの前面とほぼ平行に側方に延長
しており、その先端には溝１ｄを有している。

なお灯体ａを上下に三等分した線を仮定すると、支持部
１ａはこの上方（こ位置し、支持片１ｂは下方に位置し
た関係にある。

このように配置した理由は後の説明で明らかとなるよう
に、支持部１ａが光軸調整時に回動支点となるからであ
り、またこれによって灯体ａの支持強度の増大が図れる
。

２は車体側Ｉこ固定されるハウジングであり、このハウ
ジングｌこ灯体ａを組付けた際の前記ステイ１の対向位
置には次の機構を有している。

即ち底部の溶接等の手段でハウジング２の前面に直立す
るように固着したケース体３と、このケース体内に収納
され、その内壁に沿って移動するようにした摺動子４、
摺動子４を移動させる一方の調整ボルト５および他方の
調整ボルト６を有している。

ケース体３は鉄板を加工して得たもので、上端は開孔状
であり、灯体ａ側に面した側壁Ｉこ溝状開孔３ａが上端
よりほぼ底部に至るまでの長さで形成しである。

摺動子４は硬質合成樹脂を成形加工して得たもので、ス
テイ１の支持部ｉａＧこ形成した開孔１ｃと対向する位
置番こ係合部材４ａを有している。

この保合部材４ａはケース体３の溝状開孔３ａより突出
した状態に配置しである。

調整ボルト５は、左右方向の光軸調整を行なうもので、
摺動子４の係合部材４ａの近傍に螺合貫通し、その先端
ζまハウジング２Ｉこ回動自在に加締固定しである。

したがって、くの、ボルト５を回すと摺動子４はこのボ
ルトに沿ってケース体３内を移動することになる。

この作用は後に説明する上下方向左軸調整時の基本動作
となる。

他の調整ギルト６（すその頭部、６＜ステイ１の支持片
１ｂｉこ設けた溝ｉｄｌこ係止する位置であり、他端は
摺動子４に螺合させてあり、このボノートによって上下
方向の光軸調整を可能としている。

摺動子４の係合部材４ａ圏ま導、状のゴムブツシュ７が
重着され、そのゴムブ゛イ？ニアにステ、イ１支持部１
ａに穿った開孔１Ｃが嵌合し、両者の一体化を図ってい
る。

なお支持部１ａと係合部材４ａとは回動可能であり、７
ａは押え用ワッシャである。

また、調整ボルト６と支持片１ｂとは溝１ｄに係合させ
る。

こ、と！−一体化図７）、、！ イル。８は調整ボ）５
．、ト５ ｇ＜、ｌｉぼ対向した位置にある支持体で一
端は灯体ａに溶接等、の手段で固着され、他端は灯体の
背ｇｌｃこ折り曲げら、れその端部にネジ孔８βを有し
ている。

９はノ〉ウジング２に嵌合固着したボルト受で、弾性を
有する合成樹脂を成形加工して得たもので、中央番こネ
ジ溝９ａを有している。

１０は支持ボルトでネジ孔８ａより挿入し、ネジ溝９ａ
４こ締付けることで両者の一体化を図っている。

この考案は以上の構成としたので、左右あるいは上下の
光軸調整は次の操作によってなすことができる。

左右の光軸調整は、前記したように調整ボルト５を回す
ことによってなされるが、このボルトを回すと摺動子４
がケース体３内を移動するので、摺動子４の係合部材４
ａに嵌合した支持部１ａも共に移動することになる。

一方、調整ボルト６は摺動子４の移動ｌこ伴ない同様に
動くことになるので、この頭部に係合した支持片１ｂも
同一動作を行なうことになる。

この結果、灯体ａは支持ボルト１０とボルト受９の締付
部を支点として回動することｌこなり、左右方向への光
軸が調整できることになる。

なお回動の支点となるボルト受９は、弾性体にて形成し
であるので抵抗なく調整可能である。

次に、上下の光軸調整は調整ボルト６を回すこトチ行な
うが、この場合摺動子４とは螺合しているのみであるか
ら、この調整で螺合深度が変化し調整ボルト６の頭部番
こ係止した支持片１ｂが移動する。

この変化は、支持部１ａと係合部材４ａとが回動可能で
あるので、この部分と前記のボルト受９を結ぶ線を軸と
した回転となる。

したがって調整ボルト６を回すのみで上下方向の光軸調
整が容易に行なえることになる。

、なお、以上の説明は灯体ａが角形で、光軸調整の手段
をその側辺に設け々場合の例について説すしたが、この
例にこだわるものではなく、丸形の灯体についても適用
可能である。

さら番こ光軸調整の手段は灯体の側方の十で９く上カあ
、るいは下方に設けてもよい、また調整ボルト６は摺動
子４に螺合させた例を示したが、ハウジング２Ｃ（直接
螺合させてもよく、あるいは摺動子４に貫通孔を穿ち、
この孔を貫通させてハウジング２に螺合させてもよい。

以上の駅間で明らかなように、この考案は灯体の一部に
並設した二つの光軸調整ボルトにて光軸の動きを左右あ
るい（ま上下の動、！に留めて調整するようにしたもの
であるから、調整作業の際番こも斜め方向への動きが伴
なわないのでその操作は極めて単純となり扱い易いもの
となる。

また、調整ボルトは、灯体を二等分する線を境にして対
向配置したので灯体の支持力が弱まることなくハウジン
グに対し強固に組付くことになる。

さらにこの構成とすることにより調整時の回動動作がス
ムーズになる利点が有る。

しかも光軸の調整を行なう手段はケース体に収納した摺
動子、調整ボルト等の少ない構成部品で済むので構成は
簡素となる等の効果もある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案による光軸調整装置の斜視図、第２図
は第１図要部の断面図である。 １・・・・・・ステイ、１ａ・・・・・・支持部、１ｂ
・・・・・・支持片、１ｃ・・・・・・開孔、１ｄ・・
・・・・溝、２・・・・・・ハウジング、３・・・・・
・ケース体、３ａ・・・・・・溝状開孔、４・・・・・
・摺動子、４ａ・・・・・・係合部材、５，６・・・・
・・調整ボルト、８・・・・・・支持ボルト、９・・・
・・・ボルト受。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 灯体に備えたステイの支持部とハウジングに備えたケー
   ス体内に収納した摺動子の保合部材とを嵌合し、前記摺
   動子をこれに螺合した一方の調整ボルトの調整によって
   ケース体内を移動させることにより回内の回動を得ると
   共に、前記ステイの支持片に頭部を係合した他の調整ボ
   ルトを有しこの調整ボルトは前記摺動子に螺合し、その
   調整によって前記回動力向に直交する方向の灯体の回動
   を得るようにしてなる前照灯の光軸調整装置。