JPS5852645B2 - 背もたせの傾斜角度を調整するための回転金具 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、座席の背もたせの傾斜角度を調整するための
回転金具であって、定置の金具レバーと旋回可能な金具
レバーとを有しており、これらの金具レバーが支承ピン
に同心的に支承されておりかつ前記金具レバーの第１の
金具レバーが歯付円板と係合する内歯歯車を有しており
、前記歯付円板が第２の金具レバーに結合されていてか
つ前記内歯歯車とは異なる歯数を有していてかつ支承ピ
ンの偏心区分に回転可能に支承されており、更に歯付円
板が支承ピンの回転に際して前記内歯歯車に対して相対
的に転動するようになっている形式のものに関する。

このような形式の公知の回転金具の場合（ドイツ連邦共
和国特許第１，２９７，４９６号明細書）、定置の金具
レバーには内歯歯車が、旋回可能な金具レバーには平歯
車が固定的に配属されており、この場合平歯車の歯先円
は、内歯歯車の歯底円よりも少なくとも歯の高さ分だけ
小さい。

旋回可能な金具レバーに固定されている平歯車は偏心体
に支承されており、この偏心体は支承ピンと一体に形成
されている。

この場合偏心率はほぼ内歯歯車の歯底円と平歯車の歯先
円との間の差であってしかも内歯歯車と平歯車との間で
自縛作用が保証されるように設計されている。

この公知の回転金具の欠点は、定置の金具レバーと旋回
可能な金具レバーとの間で偏心運動が行なわれるので、
背もたせの傾斜を調整する場合一定の角速度が生ずるの
ではなく、平歯車と内歯歯車との間の係合点のその都度
の位置に関連して異なる大きさの角速度が生じるという
ことにある。

さらに両金具レバー間の偏心運動に基づいて、特に比較
的重い背もたせを調整する場合ハンドル車回転モーメン
トを許容限度に維持するために、負荷軽減ばねを設ける
ことができない。

さらに定置の金具レバーと旋回可能な金具レバーとの間
の偏心率に基づいてハンドル車回転モーメントは波状に
なるが、このことは極めて不都合である。

何故ならばこれによって座席の背もたせを軽く調整する
ことが困難になるからである。

さらに両金具レバーの偏心的な配置によって生じる別の
欠点は、支承ピンを操作するための操作部材支承ピン自
体に又は定置の金具レバーにしか取り付けることができ
ないということにある。

本発明の課題は、若干の単独部材からのみ構成されてい
てかつ定置の金具レバーと旋回可能な金具レバーとの間
で同心的な運動を行なうことができるような回転金具を
提供することにある。

この課題は本発明によれば、第２の金具レバーが同様に
内歯歯車を備えており、該内歯歯車が歯付円板と係合し
ていてかつ第１の金具レバーの内歯歯車と同じ歯先円直
径および歯底円直径を有していてかつ歯付円板と同じ歯
数を有していることによって解決された。

本発明の構成に基づいて定置の金具レバーと旋回可能な
金具レバーとの間で偏心運動が行なわれるのではなく、
支承ピンの回転のさいに前記両金具レバー間で完全な同
心的運動が行なわれる。

このことは主として、歯付円板が両金具レバーとは無関
係に該金具レバーの間で支承ピンに対して偏心的に支承
されていることによって生じ、従って歯付円板が金具レ
バーの一方に固定的に配属されていることはない。

旋回可能な金具レバーと定置の金具レバーとの間の、本
発明による回転金具の場合必要な自縛作用は定置の金具
レバーの内歯歯車と歯付円板との支持点の自縛作用によ
って、つまり、第２の金具レバーが同様に内歯歯車を備
えており、該内歯歯車が歯付円板と係合していてかつ第
１の金具レバーの内歯歯車と同じ歯先円直径および歯底
円直径を有していてかつ歯付円板と同じ歯数を有してい
ることによって得られる。

これによって可動の金具レバーの内歯歯車および定置の
金具レバーの内歯歯車に係合する歯付円板は並進運動だ
けを、即ち偏心運動だけを行ない、固有回動は行わず、
従って定置の金具レバーの内歯歯車は歯付円板の不都合
な戻り回動を阻止する。

更にこの場合前記自縛作用は可動な金具レバーの内歯歯
車と歯付円板との間の伝達比とは無関係である。

従って特に、歯付円板がきわめて多くの歯数を有してい
ると有利であり、このことによって支持点の数も多くな
る。

いずれにせよ、旋回可能な金具レバーの調節性を得るた
めに、旋回可能な金具レバーの内歯歯車の歯数と歯付円
板の歯数との間で少なくとも歯１つ分の差は必要である
。

この場合支承ピンの１回転ごとに歯１つ分だけ可動の金
具レバーの内歯歯車が回動する。

従ってハンドル車回転モーメントは、波状になることは
なく完全に一定でかつ背もたせの調整に応じて変化する
が、可動の金具レバーの内歯歯車内での歯付円板のそれ
ぞれの係合点とは全く無関連である。

更に歯付円板が支承ピンの偏心区分に回転可能に支承さ
れていることによって本発明による回転金具を特に簡単
かつ安価にでき、この場合偏心区分は支承ピンと一体で
あると有利である。

偏心区分の回転軸線と支承ピンの回転軸線との間の偏心
率は歯付円板の歯の高さのほぼ半分に相応している。

両回転軸線の偏心率は以後偏心量とよぶ。背もたせの馬
方旋回のさいのハンドル車回転モーメントを減少せしめ
るために、本発明の実施態様によれば旋回可能な金具レ
バーが負荷軽減ばねを介して定置の金具レバーに結合さ
れている。

定置の金具レバーと旋回可能な金具レバーとの間で同心
的な運動を行なうことによって始めて負荷軽減ばねを取
り付けることができる。

何故ならば本発明による回転金具の場合一定のてこ腕ひ
いては一定の負荷軽減モーメントが常に存在しているか
らである。

更に操作部材が支承ピンの一方の端部に固定されてたハ
ンドル車から或っていると有利である。

この場合さらにハンドル車から成る操作部材を定置の金
具レバー又は旋回可能な金具レバーに回転可能に固定し
かつ歯車又はリンクチェーン又は類似のものを介して支
承ピンと結合することができる。

ハンドル車を特に旋回可能な金具レバーにこのように配
置することは、両金具レバーの間での同心的な運動が行
なわれるから可能なのである。

同じように、支承ピンを定置の又は旋回可能な金具レバ
ーに固定されたモータを介して駆動することもできる。

従って本発明により、定置の金具レバーと可動の金具レ
バーとの間で偏心運動を行なうのではなく、前記両金具
レバー間で完全に同心的な運動を行なう回転金具が得ら
れる。

さらにハンドル車回転モーメントが波状になることはな
く、一定に上昇する回転モーメントが得られる。

さらに完全な自縛作用は、付加的な制動部材によってで
はなく、歯付円板と定置の金具レバーの内歯歯車との支
持点の自縛作用によるだけで得られる。

さらに本発明による回転金具の場合、比較的重い背もた
せを調整するさいにハンドル単回転モーメントヲ許容限
度内に維持のために、負荷軽減ばねを取り付りることが
でき、さらに電動式の駆動部材を下方および上方金具レ
バーに固定することができる。

さらに定置の下方の金具レバーに歯付円板を所期に組み
込むことによって前記両金具レバー間での遊びを小さく
保持することができ、このようにすればわずかな遊びの
操作が可能になる。

本発明による回転金具を両側に配置する場合、支承ピン
を剛性的な又はたわみ軸に結合することができる。

次に図示の実施例に基づき本発明の構成を詳しく説明す
る。

第１図および第２図で図示された本発明による回転金具
は、例えは座席に固定可能な下方の金具レバー１と例え
ば座席背もたせに固定可能であって該背もたせと共に旋
回可能な上方の金具レバー２とから戊っている。

両金具レバー１，２は支承ピン３に同心的に支承されて
いる。

旋回可能な金具レバー２はその金具レバー１に面した側
で歯５を有する内歯歯車４を有している。

図示の実施例では内歯歯車４は金具レバー２と一体に構
成されており、この場合このために金具レバー２は内歯
歯車範囲で舟形おり状に構成されている。

しかし有利には、内歯歯車を単独部材として構成し、こ
の場合例えばリベット締めによって金具レバー２に固定
的に結合することもできる。

内歯歯車４は支承ピン３に対して同心的に金具レバー２
に固定されている。

両金具レバー１，２の間では歯付円板６が配置されてお
り、この歯付円板は支承ピン３の偏心カム７に回転可能
に支承されておりかつ内歯歯車４の歯に係合している。

このように配置したことによって要するに歯付円板６の
回転軸線は、支承ピン３の回転軸線に対して両回転軸線
が互いにずれている分だけすなわち偏心量だり半径方向
でずらされている。

歯付円板６の歯数は、内歯歯車４よりも少なくとも歯１
つ分だけ少ない。

定置の金具レバー１は歯付円板６の高さでやはり舟形お
す状に構成されておりかつそこで内歯歯車８を有してお
り、この内歯歯車内には歯付円板がやはり係合している
。

内歯歯車８は歯付円板と同数の歯を有している。

図示の実施例においては定置の金具レバー１の内歯歯車
８と歯付円板６が３０の歯を、可動な金具レバー２の内
歯歯車４は３１の歯を有している。

支承ピン３の一方の端部ではハンドル車９が固定されて
おり他方の端部では支承ピン３上に支承スリーブ１０が
形状接続的に取り付ゆられている。

この支承スリーブ１０は渦巻きはね１１を支持しており
、この渦巻きばねの外側の端部はピン１２を介して定置
の金具レバーに結合されておりひいては固定されている
。

ハンドル車を回転させることによって支承ピンが回転さ
せられる。

支承ピンを介して前記の回転が歯付円板に伝達される。

支承ピンの軸線に対する偏心的な支承に基づいて歯付円
板は並進運動に移る、即ち（第３図から明らかなように
）歯付円板のｙ軸とＸ軸は、直線ａとｂの間でもしくは
ｄとＣとの間で平行に偏心量の二倍だけ運動する。

この場合内歯歯車は所属の旋回可能な金具レバーととも
に連行されて回転を行ない、しかも内歯歯車は、歯付円
板６と内歯歯車との間の歯数の差に相応して、この実施
例の場合には支承ピンの回転ごとに歯１個分だづ回転さ
れこれによって旋回可能な金具レバーに固定されている
背もたせの傾斜が調整される。

第３図では歯付円板６が内歯歯車８にどのように係合し
ているかを示している。

この場合旋回可能な上方の金具レバー２の自縛作用は、
内歯歯車８内での歯付円板の支持点の自縛作用によって
得られる。

更に第３図から明らかなように、矢印方向の背もたせ負
荷方向では内歯歯車８と歯付円板６との、右上方範囲の
噛合部の左側の歯面は支持作用を以って互いに係合して
いるのに対して、左上方範囲の噛合部の左側の歯面は互
いに遊びを以って位置している。

このばあい事故に起因する強い力によって右上方範囲の
噛合部の歯面が破損又は折損したばあいには左上方範囲
の噛合部の歯面は、遊ひを克服して支持作用を以って互
いに係合することができる。

更に、両金具レバー１，２の重なり合っている端部には
それぞれクランプ２０．２１が例えばねじでとめられて
おり、これらのクランプのそれぞれの自由端部は他方の
金具レバーを端部側で被いかつ位置決めしており、これ
によって両金具レバーは固定され、従って回転金具がバ
ラバラになることはなく結合されたユニットを形成して
いる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による回転金具の側面図、第２図は第１
図の■−■線に沿った断面図、第３図は第２図の山−円
線に沿った断面図である。 １．２・・・・・・金具レバー ３・・・・・・支承ピ
ン、４・・・・・・内歯歯車、５・・・・・・歯、６・
・・・・・歯付円板、７・・・・・・偏心カム、８・・
・・・・内歯歯車、９・・・・・・バンドル車、１０・
・・・・・支承スリーブ、１１・・・・・・渦巻きばね
、１２・・・・・・ピン、２０，２１・・・・・・クラ
ンプ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 座席の背もたせの傾斜角度を調整するための回転金
   具であって、定置の金具レバーと旋回可能な金具レバー
   とを有しており、これらの金具レバーが支承ピンに同心
   的に支承されておりかつ前記金具レバーの第１の金具レ
   バーが歯付円板と係合する内歯歯車を有しており、前記
   歯付円板が第２の金具レバーに結合されていてかつ前記
   内歯歯車とは異なる歯数を有していてかつ支承ピンの偏
   心区分に回転可能に支承されており、更に歯付円板が支
   承ピンの回転に際して前記内歯歯車に対して相対的に転
   動するようになっている形式のものにおいて、第２の金
   具レバー１が同様に内歯歯車８を備えており、該内歯歯
   車８が歯付円板６と係合していてかつ第１の金具レバー
   ２の内歯歯車４と同じ歯先円直径および歯底円直径を有
   していてかつ歯付円板６と同じ歯数を有していることを
   特徴とする背もたせの傾斜角度を調整するための回転金
   具。 ２ 旋回可能な金具レバー２が負荷軽減ばね１１を介し
   て定置の金具レバー１と結合されている特許請求の範囲
   第１項記載の背もたせの傾斜角度を調整するための回転
   金具。