JPS5852478B2 - ステンレス鋼被覆ア−ク溶接棒 - Google Patents

ステンレス鋼被覆ア−ク溶接棒

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JPS5852478B2
JPS5852478B2 JP13779879A JP13779879A JPS5852478B2 JP S5852478 B2 JPS5852478 B2 JP S5852478B2 JP 13779879 A JP13779879 A JP 13779879A JP 13779879 A JP13779879 A JP 13779879A JP S5852478 B2 JPS5852478 B2 JP S5852478B2
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徹 野田
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、低炭素鋼心線を用い被覆剤よりCrおよびN
iを添加して健全なCr−Niステンレス溶着金属が得
られるステンレス鋼用の被覆アーク溶接棒に関するもの
である。
従来、ステンレス鋼溶接棒は心線の種類により、目標と
する溶着金属のCrおよびNi量と同程度にCrおよび
Niを含有したステンレス鋼心線を用い、被覆剤のCr
およびNi含有量は成分の調整のためにとどめたものと
、低炭素心線を用いCrおよびNiの全てを被覆剤から
添加するものとの2種類がある。
ステンレス鋼心線を用いた溶接棒は、溶接金属のCrお
よびNiの偏析が少ないため、耐食性などの性能上の信
頼性が高く市販ステンレス溶接棒の大部分がこの種のも
のである。
しかしCr−Niステンレス鋼心線は電気抵抗が太きい
ため溶接中に溶接棒が赤熱しアークが不安定となる、い
わゆる棒焼は現象が生じやすく適正電流として軟鋼用溶
接棒の70〜80 %lこ設定しているがそのために融
合不良などの溶接欠陥が生じやすく、溶接能率を低下さ
せる欠点がある。
一方、低炭素鋼心線を用いる溶接棒は、心線の電気抵抗
がCr−Niステンレス鋼の115以下であり、溶接電
流を低く規制する必要がないため融合不良などの欠陥が
生じにくく、溶接能率が高いなどの使用性能が向上する
利点がある。
しかし被覆剤より添加したCrおよびNiの偏析が生じ
やすく、これが溶接金属の耐食性および耐割れ性を劣化
させる原因となる欠点がある。
本発明者らは、溶接欠陥の発生が少なく溶接能率が高い
低炭素心線を用いるステンレス鋼溶接棒の溶接金属のC
rおよびNiの偏析をなくし、耐食性および耐割れ性を
向上させる因子について検討した結果、次の事柄が明ら
かとなった。
まず低炭素鋼心線を用いCrおよびNiの全てを被覆剤
より添加する溶接棒に生ずる溶接金属中のCrおよびN
iの不均一部は次の原因の異なる2種がある。
一つの原因は被覆剤の固着が弱く一部がかけ落ちを生じ
て被覆剤の溶融が不均一となった時、およびアークの発
生方向によって被覆剤が一方に片よって溶ける片溶けが
生じた時である。
他の一つは溶接ビードスタート部から数量の範囲でCr
およびNiがビード中央部より少ない欠乏層の生成であ
り、原因は前述した現象と異なり溶接棒の先端部形状に
よるものである。
通常の溶接棒の先端部は、アークの発生を容易とするた
め心線が被覆剤より数量露出した形状であるが、アーク
の発生の後は心線が先行して溶融し、被覆剤は内側に円
錐形にへこんだ筒となり、アークは筒の奥の心線先端か
ら発生するようになる。
この形が良好な保護筒が形成された状態であり、被覆剤
の筒がアークに方向性を持たせ溶接を安定にする。
保護筒が形成された後は、その形を保ったまま溶接棒は
溶融するので被覆剤と心線の溶融寸法は同一となり、被
覆剤と心線の溶融量の比は一定となり、被覆剤から添加
する合金剤を一定の量含有する溶接金属が得られる。
すなわち溶接棒が目標とする合金を含有する溶接金属が
得られるのは、安定に保護筒が形成された後であって、
アーク発生より保護筒が形成されるまでの間は心線の溶
融が先行することにより被覆剤から添加する合金は、溶
接棒が目標とする量に対して不足する。
Cr−Niステンレス鋼心線を用い、被覆剤に合金剤を
多量に含まない溶接棒では溶接ビード先端部にCrおよ
びNiの欠乏層は生成しないが、低炭素鋼心線を用い、
CrおよびNiのすべてを被覆剤から添加する溶接棒で
は溶接ビード先端部にCrおよびNiの欠乏層が生ずる
原因となる。
本発明は以上に述べた原因による偏析および欠乏層の発
生を解決することを目的として種々検討した結果、固着
が強固であり、かつ片溶けが生じにくい被覆剤成分を見
いだし、さらにその被覆厚さく心線に円筒状に被覆した
被覆剤の厚み)は一定値以上に厚くすればさらに固着性
を良くし、被覆剤のかけ落ちおよび片溶けが生じなくな
ることが明らかとなった。
さらにJIS Z3221に規定されるCr−Niス
テンレス鋼溶着金属を得るに必要なCrおよびNi粉末
を含有し、以上の条件を満す被覆剤成分としてはルチー
ル、石灰石および金属弗化物を主成分とし、心線径に対
する被覆厚さの比が3/8以上で被覆した場合に良好な
結果が得られ、溶接金属の成分偏析は解消した。
また、ビードスタート部のCrおよびNiの欠乏層に対
しては、アークの発生より保護筒が形成されるまでの間
の問題であり、前述の成分偏析が解消した被覆剤成分1
こついて保護筒が安定した状態となり心線と被覆剤の溶
融量が一定となる時期について検討した結果、保護筒の
深さは被覆厚さが厚くなる程深くなることがわかった。
則ち、被覆厚さが厚くなる程保護筒が形成されるまでの
時間が長くなり欠乏層が広くなる関係があり、保護筒が
形成されるまでに溶融する心線の長さは被覆厚さの2.
5〜4.5倍の長さであることが明らかとなった。
またCrおよびNi欠乏層のCrおよびNi量はビード
中央部に比べて20〜b とが明らかとなったことにより、低炭素鋼心線の先端部
について被覆厚さの2.5倍以上の長さを元の体積より
20〜50%減するような先端穴あけ加工により溶接ビ
ード先端部のCrおよびNiの欠乏が解消された。
以上の結果より低炭素鋼心線を用いてCrおよびNiの
全てを被覆剤より添加するステンレス溶接棒はルチール
、石灰石、金属弗化物、Cr粉末、Ni粉末よりなる被
覆剤を、心線径の3/8以上の厚さで被覆し、かつ心線
先端から被覆厚さの2.5〜4.5倍の長さまでの体積
を元の体積から20〜50%減するように先端加工すれ
ば、偏析およびスタート部のCrおよびNiの欠乏層が
解消し、耐食性および耐われ性が良好な溶接金属が得ら
れ、その使用性能tri Cr −N iステンレス鋼
心線を用いる溶接棒より優れているという知見を得たも
のである。
本発明は上記の如き知見によりなされたものであり、溶
接作業性がすぐれかつ溶接能率が高いCr−Niステン
レス鋼用の溶接棒を提供するものである。
すなわち本発明の要旨とする所は、被覆剤および心線よ
り成る被覆アーク溶接棒であって、ルチール10〜30
%、石灰石3〜15%、金属弗化物1〜10%、Cr粉
末25〜50φ、Ni粉末10〜30%を含有する被覆
剤を心線径の378〜6/8の被覆厚さで低炭素鋼心線
に被覆し、かつ心線先端部から被覆厚さの2.5〜4.
5倍の長さの体積を元の体積の20〜50φ減するよう
に加工したことを特徴とするステンレス鋼被覆アーク溶
接棒にある。
以下本発明の詳細な説明する。
まず被覆剤成分についてのべると、本発明被覆剤は溶接
作業性を良好に保つとともに被覆が強固に固着し、かつ
片溶けが生じないことにより被覆から添加したCrおよ
びNiの偏析を防止する効果を有する成分である。
ルチールはアークを安定にし、スラグの表面張力を減少
させスラグの被包性を良くする。
本発明において10〜30%と規定したのは、10%未
満ではアークの安定性がなくなり、またスラグがビード
を覆わなくなるからであり、30φを超えるとスラグの
流動性が犬となりすぎ溶接が困難となるからである。
石灰石は分解生成するCO2ガスによって溶融金属をシ
ールドしピット、ブローホールなどの欠陥を防止する。
本発明において3〜15%に規定したのは3%未満では
ブローホールなどの欠陥を防止するに充分なCO2ガス
が発生せず、15%を超すとスパッタの発生が多くなる
と共に片溶けが生ずるようになるからである。
螢石、氷晶石、弗化アルミニウム、弗化マグネシウム、
弗化バリウム、弗化ソーダ、弗化カリなどの金属弗化物
はスラグに適当な流動性を与える。
本発明で1〜10%と規定したのは、1%未満では有効
な効果がなく、10%を超えるとアークが不安定となり
スパッタが多く発生すると共に片溶けを生ずるからであ
る。
金属Cr、Fe−CrなどのCr粉末および金属Ni、
Fe−NiなどのNi粉末は、低炭素鋼心線を用いてJ
IS Z3221に規定するCr−Niステンレス溶
着金属を成すに必要な量を配合する。
溶接条件によるCrおよびNiの歩留りおよび被覆厚さ
を考慮すると、Cr粉末は金属Crを用いた場合で25
%以上の配合が必要であり、Ni粉末は金属Niを用い
た場合で10%以上の配合が必要である。
しかし金属Crが50%を超すと被覆剤の固着を弱める
ので本発明1IiCr粉末を25〜50%lこ規定した
また金属Niが30%を超すと被覆剤の固着を弱めるの
で本発明ばNi粉末を10〜30 %?こ規定した。
Fe−CrおよびFe−Niは金属Crおよび金属Ni
と複合または単独でC,rおよびNiの換算値がそれぞ
れ25%および10%以上配合できるが、多量に配合す
ると被覆剤の固着を弱めることは金属Crおよび金属N
iと同じであり、Fe−Cr中のCrと金属Crの計は
50%に留めるべきであり、Fe−Ni中のNiと金属
Niの計は30%に留めるべきである。
以上が被覆剤成分についての説明であり、該被覆剤を心
線に塗装する被覆厚さは、心線径の3/8未満と薄い場
合は溶接時の心線の加熱膨張のため被覆に割れを生じて
かけ落ちが生じやすくなり、また適正な深さの保護筒が
形成されないため片溶けが生じやすくなりCrおよびN
iの偏析が防止できない。
一方被覆厚さが心線径の6/8を超えると保護筒が深く
なりすぎるためアーク長さが長くなりアーク切れが生じ
やすくなる。
したがって本発明では被覆厚さを心線径の3/8〜6/
8に規定した。
次に本発明の低炭素鋼心線について述べると、本発明で
低炭素鋼心線と規定したのは、Cr−Niステンレス鋼
心線と比べて電気抵抗が115以下と小さいことによる
ものであり、「J、IS G3523被覆アーク溶接棒
心線」に規定されるような軟鋼溶接棒心線をさすもので
あるが、Cr ) N i+Mo、NbなどCr−Ni
ステンレス鋼に含有される成分の1種または2種以上の
合計が5φ以下含有されていても電気抵抗が小さい特性
はほぼ同程度であり、本発明に云う低炭素心線と同様な
特性が得られる。
次に本発明にいう所の心線先端部の体積を元の体積より
減する先端加工とは、第1図および第2図に示すような
態様のものをいう。
図面において第2図は第1図のAA断面図であり、被覆
剤1を被覆された溶接棒心線2の先端に穴3を加工する
ことによって心線2の先端部の体積を減少させるもので
ある。
かかる加工を施すことによって、アーク発生から保護筒
が形成されるまでの間の心線と被覆剤の溶融量の比を保
護筒が形成された後と同じくし、被覆剤より添加するC
rおよびNiのビード先端部の欠乏を防止する。
先端加工の穴3の深さおよび体積減少量によりビード先
端部のCrおよびNiの量および分布が変動する。
先端加工の穴の深さは、保護筒が形成されるまでの心線
の溶融長さに相当する深さ以上の加工が必要である。
本発明において被覆剤の保護筒形成の特性から溶接開始
後、保護筒が安定して形成され、心線と被覆剤の溶融量
の比が一定となるのは被覆厚さの2.5〜4.5倍の長
さの心線か溶融する範囲にある。
したがって先端加工の穴深さは被覆厚さの2.5〜4.
5倍に規定した。
心線先端部の体積減少量によりビード先端のCrおよび
Niの欠乏層の発生を防止する。
本発明の先端加工の穴深さでは、元の体積の20%未満
の減少ではCrおよびNi量が不足し、ビード先端部の
耐食性および耐割れ性の劣化を防止できない。
逆に元の体積の50φを超す減少でばCrおよびNiが
過剰となるので50%以下の体積減少で充分である。
したがって本発明では25〜50%に規定した。
以ム ビード先端部のCrおよびNi欠乏層の生成を防
止するのに必要な心線先端加工の穴の寸法について述べ
たが、先端加工の穴形状はCrおよびNiの欠乏層の生
成を防止する目的にあった形状、即ちアーク発生に必要
な心線露出部があり、アーク発生後から保護筒が形成さ
れるまでの間の心線と被覆剤の溶融量の比が保護筒が形
成した後と同じくなり、また保護筒が形成した後の溶接
棒先端形状に近い形状であれば良く、第1図に示すよう
に心線先端部の端面より円筒状あるいは円錐状の穴を加
工するのが適当である。
以上のように本発明は先端部の体積を減少した低炭素鋼
心線に、ルチール、石灰石、金属弗化物、Cr粉末およ
びNi粉末からなる被覆厚さを規定した被覆剤を塗装す
ることにより、溶接欠陥が発生しにくく溶接能率が高い
など、Cr −N iステンレス鋼心線を用いる溶接棒
より使用性能が優れ、さらにCrおよびNiの偏析が防
止でき、耐食性および耐割れ性の優れたCr−Niステ
ンレス溶接棒が得−られることか明らかである。
なお本発明溶接棒ばAt、Ti、Mn、MoおよびNb
などの粉末を合計20%を超えず、かつCr粉末および
N1粉末との合計が85%を超えない範囲で耐食性およ
び機械的性質を向上させる目的で被覆剤に配合しても、
CrおよびNiと同様ごれら成分の偏析を防止でき溶接
作業性上も本発明溶接棒の性能を損なうものではない。
ここで本発明溶接棒の心線への被覆剤の塗装など製造方
法の一例について言及すると、被覆剤粉末を水ガラス(
硅酸カリ水溶液、硅酸カリ水溶液+硅酸ソーダ水溶液)
などの適当なバインダーで混和して心線に被覆し、20
0〜450℃で1時間以上乾燥、焼成する。
以下本発明の効果を実施例についてさらに具体的に述べ
る。
実施例 第1表に低炭素鋼心線材の寸法および化学成分を示す。
第2表はこれら心線に組合せる被覆剤の組成と被覆厚さ
および心線先端部の端面より円筒状の穴あけ加工を行な
った穴の深さおよび穴の直径などの溶接棒組成を示す。
全ての溶接棒はJIS Z3221rステンレス鋼被
覆アーク溶接棒」に規定されるD308.D309゜D
316L、D347.D308L、D309Lのいずれ
かに該当するよう被覆剤中に合金剤が添加されている。
第3表δとこれら溶接棒の溶着金属の成分を示す。
第4表にこれら溶接棒により板厚12關の5US304
ステンレス鋼のV型突合せ溶接継手を溶接した時の溶接
状況および溶接棒に衝撃を加えた時に被覆剤のはがれ落
ちる量から被覆剤の固着性を脱落率で評価した結果を示
す。
継手溶接は、開先角度70°のV型開先内を下向溶接姿
勢で、心線径3.2 mm (A 1〜嵐10 )は溶
接電流130Aで5パス溶接、心線径4闘(廐11〜嵐
20)は190Aで3パス溶接、心線径5關(A21〜
嵐26)は240Aで2パス溶接を行なった後、ルート
部を裏はつりし開先内と同条件でそれぞれ1パス裏溶接
を行なった。
溶接速度は15〜25cIfL/u溶接電源は交流を用
いた。
継手溶接中で溶接棒をとり変え、新たな溶接棒によりア
ークを発生させ溶接を続ける「棒つき」の位置は各パス
とも同一場所で行ない、棒つき部およびビード中央部が
区゛別できるようにし、溶接状況を評価すると共に一部
をCrおよびNi分析、腐食試験に供した。
被覆剤の脱落率は、内側寸法65nmX 290mmX
420mmの鋼製の箱内に試験溶接棒を約1.5kgを
入れ、65mmX 290vrmの面の中央を結んだ線
を水平方向の回転軸として35回/分の回転速度′で3
分間回転させ、被覆剤のはがれ落ちた重量を計り、被覆
剤の脱落率(係)=はかれ落ちた被覆剤重量/試験前の
被覆剤重量×100として計算した。
第5表に溶接棒記号点12〜嵐20で溶接した継手部の
溶接ビ−ド先端部と溶接ビード中央部のCrおよびNi
量および分析位置によるCrおよびNi量の差を示す。
第6表に心線径4mmのJIS D308該当溶接棒
のフイスコ割れ試験結果を示す。
各溶接試験ビードは、溶接棒先端部形状と割れ率の関係
をもとめるため各ビード毎に未使用の溶接棒を使用した
第7表に本発明溶接棒のうちJIS規格鋼種D308.
D309.D316L、D347゜D308L、D30
9Lに該当するそれぞれの1種と比較例δこよる継手部
65%硝酸腐食試験結果を示す。
腐食試験片は溶接のままの継手部より、溶接ビード先端
部および溶接ビード中央部の耐食性が比較できる位置よ
り採取した。
第8表に溶接棒記号&6(心線径3.2mm)、嵐14
(心線径4mm)、A18(心線径!5mm)を1OA
毎に溶接電流を変えて溶接した時の溶接棒の棒焼けの状
況を、それぞれ心線径が同じのCr−Niステンレス鋼
を心線とする市販の同一鋼種溶接棒と比較しで示す。
以上の結果より、本発明の溶接棒記号Al 、 3゜5
.6,8,12,13,14,15,16゜21.22
,23.24.25および26は溶接状況はいずれも良
好で溶接中に成分偏析の原因となる棒焼けおよび被覆剤
の片溶けは生ぜず、又被覆剤の脱落率は10%以下で固
着性は良好である。
ビード先端部もCrおよびNiの欠乏層は生ぜずフイス
コ割れ試験においてビード先端部に割れの発生はなく、
65%硝酸腐食試験においてもビード先端部の腐食量が
犬となることもない。
本発明溶接棒は棒焼けが生じにくいため使用電流はCr
−Niステンレス鋼心線を用いる溶接棒に比べて高くで
き深い溶込みにより溶接欠陥の発生を防止できる他、溶
接電流を下げた時アークが短絡を生ずる電流値は同−心
線径のCr−Niステンレス鋼心線溶接棒と同じであり
、適正な溶接電流範囲が広い優れた特性がある。
これに比べて、比較例溶接棒記号層2はルチールが10
%未満であり、嵐4は石灰石が3多未満であり、A7は
金属弗化物が10%を超えており、A9は石灰石が15
%を超え、また金属弗化物が10%を超えており、嵐1
0はルチールが30%を超えており、AllはCrが5
0%を超えており、被覆厚さ/心線直径の比が3/8以
下であり、また心線先端体積減少部の長さが被覆厚さの
4.5倍を超えており、嵐17はルチールが30俤を、
石灰石が15優を、金属弗化物が10%をそれぞれ超え
ており、Crが25%未満であり、被覆厚さ/心線直径
の比が6/8以上であり、また心線先端体積減少部の長
さが被覆厚さの2.5倍未満であり、A18は心線先端
部体積減少がなく、嵐19は心線先端部の体積減少量が
元の体積の20優未満であり、A20は心線先端部の体
積減少量が元の体積の50%を超えているので第4表に
見られるように溶接状況が不良であり偏析の原因となる
片溶けおよび棒焼けを生ずるか、被覆剤の固着が悪く脱
落率が大であるか、第5表に見られるように溶接ビード
先端部のCrおよびNi量がビード中央部に比べて欠乏
しているか、あるいは2饅以上も多い。
溶接ビード先端部にCrおよびNiの欠乏を生じている
溶接棒では第6表に見られるようにフイスコ割れ試験で
溶接ビード先端部に割れが生じているか、あるいは第7
表に見られるように65%硝酸腐食試験で溶接ビード先
端部の腐食量が太きい。
以上説明したように本発明溶接棒は、低炭素鋼心線を用
い被覆剤よりCrおよびNiを添加するステンレス溶接
棒の欠点であるCrおよびNiの偏析および溶接ビード
先端部のCrおよびNiの欠乏を解消することにより溶
接欠陥のなく、耐割れ性および耐食性良好な溶接金属が
得られるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明溶接棒の実施の一態様例を示す正面断面
図、第2図は第1図のA−A断面図である。 1・・・・・・被覆剤、2・・・・・・心線、3・・・
・・・穴。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 被覆剤および心線より成る被覆アーク溶接棒であっ
    て、ルチール10〜30%、、石灰石3〜15%、金属
    弗化物1〜10%、Cr粉末25〜50%、Ni粉末1
    0〜30%を含有する被覆剤を心線径の3/8〜6/8
    の被覆厚さで低炭素鋼心線に被覆し、かつ心線先端部か
    ら被覆厚さの2.5〜4,5倍の長さの体積を元の体積
    の20〜50%減するように加工したことを特徴とする
    ステンレス鋼被覆アーク溶接棒。
JP13779879A 1979-10-26 1979-10-26 ステンレス鋼被覆ア−ク溶接棒 Expired JPS5852478B2 (ja)

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