JPS5851527B2 - 活性炭繊維又は活性炭繊維構造物の製造法 - Google Patents

活性炭繊維又は活性炭繊維構造物の製造法

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JPS5851527B2
JPS5851527B2 JP53081252A JP8125278A JPS5851527B2 JP S5851527 B2 JPS5851527 B2 JP S5851527B2 JP 53081252 A JP53081252 A JP 53081252A JP 8125278 A JP8125278 A JP 8125278A JP S5851527 B2 JPS5851527 B2 JP S5851527B2
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裕章 小山
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は活性炭繊維又は活性炭繊維構造物の製造法に関
する。
微細孔を多数有している活性炭は、ガスや臭気あるいは
溶液中の溶解物をよく吸着するので、例えば空気の浄化
器、ガスマスク、大気、水質公害機器のフィルター、食
品の防臭用あるいは血液の浄化器等の素材として用いら
れているが、粉末状あるいは粒状の活性炭は取り扱い難
く、特に液体中で用いた場合には活性炭微粉末が液体中
に流出するため種々の障害があった。
活性炭繊維は炭素繊維の開発と共に検討されてきたもの
で取り扱い易くしかも微粉末等の発生が少ないので好都
合である。
活性炭繊維又は活性炭繊維構造物の製造方法としては、
炭素繊維又は炭素繊維構造物を通常は、900〜100
0℃の水蒸気中で処理するが、炭素化したものは賦活し
難く、しかも幅広い吸着能を有するものが得難い等の問
題がある。
一方、ポリアクリロニトリル1、レーヨン、ピッチ、熱
硬化フェノール系繊維などを、空気、水蒸気、二酸化炭
素などの酸化性ガス雰囲気中で炭化した場合には表面積
の太きいしかも気孔径分布の広い活性炭繊維が得られる
が、この場合には硬くしかも極めてもろくなるので繊維
として必要な引張強度やしなやかさがなく、又部分的な
表面積のバラツキも太きい。
特に活性炭繊維の織物としては実用上満足すべきものは
得られていない。
本発明者等は上記した問題点について鋭意検討した結果
、未硬化ノボラック繊維をアルデヒド類により均一に硬
化せしめた硬化ノボラック繊維、又は該硬化ノボラック
繊維を用いて得られた硬化ノボラック繊維構造物を、水
蒸気と不活性ガスとからなる混合ガス雰囲気下に多くと
も250℃から少なくとも700℃まで昇温しながら焼
成した場合には、幅広い吸着能と柔軟な風合いを有し、
表面積のバラツキが少なく且つ引張強度に優れた活性炭
繊維又は活性炭繊維構造物が高収率で得られることを見
い出し、本発明を完成した。
本発明の目的は引張強度にすぐれしかも表面積のバラツ
キが小さい活性炭繊維又は活性炭繊維構造物の製造法を
提供するにある。
他の目的は幅広い吸着能並びに柔軟な風合いを有する活
性炭繊維又は活性炭繊維構造物の製造法を提供するにあ
る。
更に他の目的はかかる特性を有する活性炭繊維又は活性
炭繊維構造物を工業的容易に且つ高収率に製造する方法
を提供するにある。
本発明は、未硬化ノボラック繊維をアルデヒド類で硬化
処理して得られた硬化ノボラック繊維又は該硬化ノボラ
ック繊維構造物を、10〜49容量%の水蒸気と90〜
51容量%の不活性ガスとからなる混合ガス雰囲気下に
多くとも250℃から昇温し少なくとも700℃まで、
200〜b て達成される。
本発明に適用される硬化ノボラック繊維は、通常数平均
分子量が700〜1500のノボラック樹脂を溶融紡糸
した後に、15〜20重量%、好ましくは17〜20重
量%の塩酸とホルムアルデヒドとして8〜25重量%の
アルデヒド類とからなる混合水溶液に浸漬して、通常は
40℃以下の温度から90℃以上の温度にまで徐々に昇
温し更に該温度で数時間保持して硬化せしめるか、又は
上記の組成からなる混合水溶液に浸漬して、40℃以下
の温度から80℃以上の温度にまで徐々に昇温し更に該
温度で数十分保持して少なくとも繊維の表面を硬化し、
次いでアンモニア、ヘキサメチレンテトラミン、尿素、
水酸化カリウム等の塩基性触媒とホルムアルデヒドとし
て10〜30重量%のアルデヒド類とからなる混合水溶
液を用いて繊維内部まで硬化せしめることによって得ら
れる。
ここで、アルデヒド類とは、ホルムアルデヒド並びに上
記水溶液中でホルムアルデヒドを生成するもの、例えば
パラホルムアルデヒド、トリオキサン、テトラオキサン
をいい、塩基性触媒としては通常1〜5重量%のアンモ
ニアが用いられる。
上記の硬化処理において、混合水溶液中の塩酸の濃度は
極めて重要であり、15〜20重量%用いて得られる硬
化ノボラック繊維の表面部はなめらかでしかもメチロー
ル基やジメチレンエーテル結合の少ないことが赤外吸収
スペクトルにおいても確認されている。
塩酸の濃度が15重量%未満では繊維表面に溶出部や凹
凸部が見られ、又硬化繊維にメチロール基やジメチレン
エーテル結合の生成が多くなって炭化時の分解物が多く
、従って炭化収率と炭化焼成によって得られた繊維の引
張強度が低下するばかりでなく、繊維が硬くなったりも
ろくなることが多い。
一方、塩酸の濃度が20重量%を越えて多くなると、硬
化反応速度が遅くなるばかりでなく、焼成後の繊維引張
強度が低くなるので好ましくない。
塩酸と共存するホルムアルデヒドは8〜25重量%用い
ればよいが、好ましくは10〜20重量%で、少ないと
硬化が遅く多過ぎるとメチロール基やジメチレンエーテ
ル結合の生成が増えるので好ましくない。
上記方法によって硬化を完了せしめた硬化ノボラック繊
維は、通常、繊維に付着した或いは内部に残存した塩酸
や塩類を中和するために、アンモニア或いは水酸化ナト
リウム等のアルカリ水溶液又はアンモニアとメタノール
又はエタノールとからなる混合水溶液を用いて処理する
が、メタノール又はエタノールを併用した場合には後述
のメタノール(又はエタノール)処理を省略することが
できるので好都合である。
上記の方法によって得た硬化ノボラック繊維の硬化処理
に伴う重量増加率は未硬化ノボラック繊維に対して8〜
20重量%であり、好ましくは10〜15重量%になる
ように硬化せしめたものである。
重量増加率が8重量%未満では硬化ノボラック繊維の強
度が低く、しかも繊維内部に未硬化部が残存することが
ある。
一方、重量増加率が17重量%を越えたものには多くの
メチロール基やジメチレンエーテル結合の生成が見られ
、炭化焼成時の分解物が多くなって、得られた活性炭繊
維や活性炭繊維構造物が硬くもろいものとなる。
本発明に適用される硬化ノボラック繊維構造物は、上記
方法で得た硬化ノボラック繊維を紡績等の繊維加工する
ことにより紡績糸、組紐、編織物或いは不織布にしたも
ので、この場合、本発明の焼成に悪影響を及ぼすことの
少ない、例えばレーヨン、耐炎繊維等を15重量%未満
の割合で混紡して用いてもよい。
かかる硬化ノボラック繊維構造物の中でも、特に織物を
焼成して得られる活性炭繊維織物は、柔軟性にすぐれる
と共に高い引張強力を有し、活性炭繊維構造物としては
、従来法によるアクリル系或いはレーヨン系等のものと
比肩して抜群の性能を有するものである。
上記方法にて得られた硬化ノボラック繊維又は硬化ノボ
ラック繊維構造物は、中和・水洗工程で除去できずに繊
維内部に残存する塩類などの夾雑物の除去や繊維加工性
並びに糸質特性の向上などのために、メタノール又はエ
タノールの水溶液にて処理することが好ましい。
かかる処理は、通常25重量%以上好ましくは40〜7
0重量%のメタノール又はエタノールの水溶液中に、処
理温度40〜70℃で10〜120分間行われるが、そ
の処理時期は硬化ノボラック繊維製造の中和水洗工程に
引き続いて行ってもよく、硬化ノボラック繊維又は硬化
ノボラック繊維構造物を焼成する直前に行ってもよい。
特に、製造されてから長時間経過した硬化ノボラック繊
維又は該繊維からなる硬化ノボラック繊維構造物に対し
ては、かかる処理により酸化分解物が除去されるので、
焼成直前の処理は非常に有効であり、本発明に基づいて
焼成された活性炭繊維又は活性炭繊維構造物は本発明の
特徴を尚一層発揮するものである。
かくして得た硬化ノボラック繊維又は硬化ノボラック繊
維構造物は、10〜49容量%の水蒸気と90〜51容
量%の不活性ガスとからなる混合ガスの雰囲気中で、多
くとも250℃から昇温し少なくとも700℃まで、2
00〜b 上記した組成の混合ガスを用いれば本発明の目的とする
活性炭繊維又は活性炭繊維構造物が得られるが、水蒸気
の割合が10容量%未満では賦活し難く、49容量%を
越えると部分的なムラが大きくなり、しかも得られた活
性炭繊維又は活性炭繊維構造物が硬くもろくなって、特
に編織物においては収縮ムラが大きく実用的な引張強度
を有するものが得難い。
上記混合ガスの好ましい組成は、水蒸気が20〜46容
量%で、不活性ガスが80〜54容量%である。
上述の混合ガスは、通常、予め所定温度に設定された水
浴中に不活性ガスを通過せしめることにより、水蒸気と
不活性ガスの所定混合比率のものを容易に得ることがで
き、かくして得られた混合ガスをそのまま焼成炉内に送
入すればよいが、場合により水蒸気と不活性ガスを別々
に所定比率に応じて送入してもよく、又はその送入を断
続的に行ってもかまわない。
ここで、不活性ガスとしては、例えば窒素、ヘリウム、
テトラクロルエチレンなどが挙げられるが、通常は窒素
が用いられる。
尚、本発明における硬化ノボラック繊維又は硬化ノボラ
ック繊維構造物の熱分解は250〜450℃において激
しく起こるが、水蒸気と不活性ガスとからなる混合ガス
は上記熱分解を抑制し、しかも引き続いて昇温する焼成
過程において生成する幅広い孔径の根跡な生じせしめる
ものと思われる。
かかる焼成は、通常室温から開始され、250℃未満の
焼成雰囲気においては、上記混合ガスのほか、不活性ガ
スも使用し得るが、上記の混合ガスを100℃未満の雰
囲気で用いた場合には水が凝縮することがあり、混合ガ
スの使用は100℃以上が好ましい。
一方、250℃を越えた温度から混合ガスの送入を開始
して焼成した場合には、既に硬化ノボラック繊維又は硬
化ノボラック繊維構造物の熱分解が始まっているので、
最終的に得られる活性炭繊維や活性炭繊維構造物に吸着
能やしなやかさにムラが見られる。
上述の如くして、本発明に係る炭化焼成及び賦活化は2
50℃から上記の混合ガスの雰囲気下に700℃以上好
ましくは750〜850℃の温度にまで昇温し、該温度
に1〜60分間保持することにより達成される。
700℃未満では吸着能にすぐれた活性炭繊維又は活性
炭繊維構造物が得難く、温度が高過ぎると引張強度や吸
着能のバラツキが大きくなる。
本発明の焼成過程における昇温速度は、200〜b は何等利点は認められず、2000℃/時を越えると得
られた活性炭繊維又は活性炭繊維構造物がもろくなり、
又炭化収率も低下するので好ましくない。
特に焼成時の熱分解が激しく起こる250〜450℃の
温度範囲においては、急激な昇温は避けなげればならず
、上記の混合ガス雰囲気下において200〜b 好ましい。
熱分解を急激に行うと、得られた繊維の引張強度が低く
、炭化収率が低下し更には柔軟な風合いを有するものが
得られない。
尚、本発明に用いられる硬化ノボラック繊維は、レゾー
ル繊維又は硬化剤例えばヘキサメチレンテトラミンを混
合して繊維化した硬化剤含有ノボラック繊維を、熱硬化
したものに比べて繊維内部に含まれるメチロール基やジ
メチレンエーテル結合が少ないので、炭化焼成時におい
て熱分解による離散物質が少なく、又繊維表面が極めて
なめらかなため、炭化焼成後においても繊維表面および
繊維内部に含まれる欠陥が少ない。
従って本発明の活性炭繊維又は活性炭繊維構造物は極め
て柔軟な風合いと高い引張強度を有するものである。
かくして本発明にて得られた活性炭繊維又は活性炭繊維
構造物は、表面積が大きく引張強度にすぐれしかも幅広
い吸着能並びに柔軟な風合いを有しているので、繊維状
或いは繊維構造物という特徴を生かして、室内又は自動
車の空気浄化器、生体用フィルター、精密器機保護用フ
ィルター、公害処理用フィルターなど各種分野での用途
が期待される。
以下実施例にて本発明の詳細な説明する。
実施例 1 フェノール6.5ユ、濃度44重量%のホルマリン3.
4 kgと蓚酸20グを101のセパラブルフラスコに
入れて攪拌しながら20℃から100℃にまで5時間を
要して昇温した。
次いで、この温度で1時間保持した後、20WHgの減
圧下に加熱して3時間で180℃にまで昇温して、水分
、未反応物および低沸点化合物を除去した。
かくして得たノボラック樹脂は数平均分子量が940で
、溶融軟化温度が125℃であった。
上記のノボラック樹脂を、口数252、孔径0.20m
mφの紡糸口金を用いて148℃で溶融紡糸を行い、5
20m/mmの速度で捲取って、繊度1.90d、引張
強度0.21kg/xi、伸度1.5%の未硬化ノボラ
ック繊維を得た。
該未硬化ノボラック繊維を17.5重量%の塩酸と12
.5重量%のホルムアルデヒドからなる混合水溶液に2
5℃の温度で浸漬5て、2時間を要して徐々に97℃に
まで昇温後、95〜98℃の温度で8時間保持した。
次いで、1.5重量%のアンモニアと50重量%のメタ
ノールからなる混合水溶液に浸漬して70℃に保ちなが
ら60分間処理して水洗後、更に乾燥したものは、未硬
化ノボラック繊維に対する重量増加率が13.8重量%
であり、繊度2−15d、強度18.6に9/扉d1伸
度53%であった。
上記方法にて得た硬化ノボラック繊維を内径52mπφ
のアルミナ燃焼管の中心部に静置し、400m1/vi
yrの流速で窒素を送入せしめながら、室温から150
℃にまで昇温した後、引き続いて窒素のみを送入するか
、或いは窒素を予め40℃、50℃、60℃、70℃、
80℃、95℃、98℃又は100℃に調整した温熱水
中を通過せしめて得られた、窒素と水蒸気とからなる混
合ガスを送入しながら各々いずれも800℃にまで昇温
し、該温度で20分間保持した。
上記の室温から800℃までの全焼成工程を通じて昇温
速度はいずれも400℃/時で行った。
第1表には、送入せしめた混合ガスの水蒸気圧から求め
た容量比率、得られた炭素繊維又は活性炭繊維の炭化収
率と引張強度及びBET法にて求めた表面積を示した。
尚、100℃の潜水はコントロールが難しく、従って混
合ガスの容量比率はバラツキが大きかった。
実施例 2 実施例1の燃焼管の中心部に、実施例1で得た硬化ノボ
ラック繊維を静置し、流速300m1/mの窒素を予め
80℃に加熱した熱水中を通過せしめて得られた窒素と
水蒸気とからなる混合ガスを炉内に送入しながら、室温
から500℃、650℃、700℃、750℃、800
℃、850℃、900℃又は1000℃にまで各々いず
れも300℃/時の速度で昇温した後、各々の所定温〉
ト度で30分間保持した。
この場合の混合ガスは、水蒸気が31.9容量%で窒素
が68.1容量%に相当する。
第2表には、各々の焼成時の保持温度と、得られた活性
炭繊維の炭化収率及びBET法にて求めた表面積を示し
た。
尚、表面積はそのバラツキ程度を表わすため、5点測定
による平均値と、該測定時の最大値及び最小値を示した
実施例 3 実施例1で得た未硬化ノボラック繊維を70mrttの
長さに切断して、18.0重量%の塩酸と12.0重量
%のホルムアルデヒドからなる混合水溶液に40℃の温
度で浸漬して95℃にまで60分間で昇温後、94〜9
6℃の温度に保ちながら60分間処理した。
次いで、2.5重量%のアンモニアと20重量%のホル
ムアルデヒドとからなる混合水溶液中、90℃の温度で
60分間処理した。
かくして硬化せしめた繊維は、繊度2.13d、引張強
度16.8kg/諺d1伸度11%であったが、更に5
5重量%のメタノール水溶液中、65℃の温度で60分
間処理した繊維は、繊度2.08d、引張強度18.8
kg/lna、伸度54%であり、紡績性が大幅に改
善された。
又、未硬化ノボラック繊維に対する重量増加率は11.
8重量%であった。
上記の硬化ノボラック繊維を紡績して綿番手20番の紡
績糸を得、該3本を撚糸した後、経及び緯の打込本数が
28本/吋の平織物を製造した。
この平織物の一部を実施例1のアルミナ燃焼管の中心部
に静置し、室温から150℃の温度にまでは流速500
m//miの窒素を送入せしめながら昇温し、次いで1
50℃から750℃又は900℃までは、予め85℃に
加熱した熱水中に流速500ml/minの窒素を通過
せしめて得られた混合ガスを送入せしめながら昇温し、
各々750℃又は900℃の温度で30分間保持し、本
発明に係lドる活性炭繊維織物(N、(B)を得た。
ここで、昇温速度は全工程を通じて250℃/時で行っ
た。
尚、上記の混合ガスの組成は、水蒸気が36.3容量%
で窒素が63.7容量%である。
又、実施例1のアルミナ燃焼管の中心部に上記の平織物
の一部分を静置し、流速5001rLl/1ruILの
窒素を送入せしめながら、室温から750℃又は900
℃にまで昇温速度250℃/時で昇温しで該温度に10
分間保持し、引き続いて、同温度に保持したままで、上
記の窒素を予め85℃に加熱した熱水中に通過せしめて
得られた混合ガスに焼成雰囲気を切り換えて更に30分
間焼成処理し、比較対照品の(C3、(D)を得た。
第3表には、昇温過程における雰囲気ガスの種類、保持
温度、並びに得られた活性炭繊維平織物について測定し
た、表面積、メチレンブルー脱色率及びフェノール吸着
量を示した。
尚、市販対照品(8)として、表面積1000i/rの
ヤシガラ活性炭を用いた。
ここで、表面積はBET法により、メチレンブルー脱色
率は濃度2oomy/lのメチレンブルー水溶液を用い
てJISK1470に準じて、フェノール吸着量は以下
の如くして測定したものである。
即ち吸着物質0.12を精秤してエルレンマイヤーフラ
スコに採り濃度1 ppmのフェノール水溶液50m/
を加えて70分間振と5後、r別し、r液濃度をJIS
KO102に準じて求め、吸着等混線よりフェノール吸
着量を計算した。
実施例 4 実施例1で得られた未硬化ノボラック繊維を18重量%
の塩酸と14重量%のホルムアルデヒドとからなる混合
水溶液に浸漬して、28℃から99℃にまで3時間を要
して昇温し、該温度で、5分間、30分間、1時間、5
時間、10時間又は20時間保持し、6種の硬化ノボラ
ック繊維(a)〜(f)を得た。
これとは別に、実施例1で得られた未硬化ノボラック繊
維を、15重量%の塩酸と25重量%のホルムアルデヒ
ドとからなる混合水溶液に浸漬して28℃から99℃に
まで3時間を要して昇温し、該温度で5時間、10時間
又は30時間保持し、更に3種の硬化ノボラック繊維(
g)〜(i)を得た。
上記方法にて得られた9種類の硬化ノボラック繊維の中
和処理は、いずれも、2.5重量%のアンモニア水中7
0℃の温度で3時間行った。
次に、実施例1で得られたノボラック樹脂97重量部に
ヘキサメチレンテトラミン3重量部を混合し、該混合物
を溶融紡糸して、繊度が1〜5dの繊維を少量得た。
溶融した樹脂の大半は溶融紡糸の途中でゲル化して、更
に継続して紡糸することは出来なかった。
得られた繊維を乾燥器の中に静置し、室温から150℃
の温度にまで72時間を要して徐々に昇温して熱硬化せ
しめ試料(j)を得た。
更に上記方法とは別に、フェノール1882、濃度44
重量%のホルマリン1362と蓚酸0.52をセパラブ
ルフラスコに入れて、攪拌しながら室温から70℃にま
で昇温した後、70℃の温度で60分間保持し、数平均
分子量が540のレゾール樹脂を得た。
このものは、105℃で溶融したまま放置すると25分
間でゲル化したが、110℃の温度で5分間の溶融紡糸
が可能であつ※※た。
かくして得られた繊維の一部分を乾燥器の中に静置し、
120時間を要して室温から150℃の温度にまで徐々
に昇温して熱硬化せしめ、試料(k)を得た。
他の一部分は、18重量%の塩酸と14重量%のホルム
アルデヒドとからなる混合水溶液に浸漬して、28℃か
ら99℃にまで3時間を要して昇温し、該温度で5時間
保持した後、水洗し、次いで濃度2.5重量%のアンモ
ニア水中70℃の温度で3時間中和処理し、試料(1)
を得た。
上記方法で得られた硬化フェノール系繊維12種類を、
実施例1のアルミナ燃焼管の中心部に静置し、400
ml/minの流速で窒素を送入しながら室温から10
0℃にまで昇温した後、流速300m1/rrinの窒
素を予め75℃に調整した熱水中に通過せしめで得られ
た混合ガスに焼成雰囲気を切換えて、更に750℃にま
で昇温を続け、該温度で60分間保持した。
この場合、昇温速度は全工程を通じ500℃/時で行っ
た。
尚、上記混合ガスは水蒸気が27.6容量%、窒素が7
2.4容量%である。
第4表には、フェノール樹脂の種類、硬化法、塩酸系硬
化処理時の保持時間、硬化繊維の未硬化繊維に対する重
量増加率と、その強・伸度並びに炭化焼成した活性炭繊
維の引張強度とBET法にて求めた表面積を示した。
実施例 5 実施例1で得られた硬化ノボラック繊維を実施例1の燃
焼管の中心部に静置し、流速450m1/1nj11の
窒素を送入せしめながら、50℃、100℃、150℃
、200℃、250℃、300℃、400℃又は700
℃にまで昇温した後、該窒素を予め85℃に加熱した熱
水中に通過せしめて得られた混合ガスに焼成雰囲気を切
換えて送入しながら、各々を800℃にまで加熱して該
温度に15分間保持した。
この場合、昇温速度はいずれも室温から800℃にまで
300℃/時で行った。
又混合ガスは水蒸気36.3容量%で窒素63.7容量
%に相当する。
上記方法において、混合ガスを50℃から送入開始した
場合には燃焼管の両端に水の凝縮がみられた。
第5表には、上記混合ガスの送入開始温度、及び得られ
た活性炭繊維の炭化収率とBET法にて求めた表面積を
示した。
実施例 6 実施例1で得られた未硬化ノボラック繊維を、塩酸の濃
度が13.0.14.0. I 5.0. I 7.0
゜18.0.20.0又は22.0重量%でホルムアル
デヒドの濃度がいずれも110重量%からなる混合水溶
液に浸漬して、室温から97℃にまで1.5時間で昇温
し、各々を該温度で4時間保持して硬化処理した後、水
洗し、次いで1.0重量%のアンモニアと60重量%の
メタノールとからなる混合水溶液中、50℃の温度で6
0分間処理した。
第6表には、硬化処理に用いた混合水溶液の塩酸濃度、
得られた各硬化ノボラック繊維の重量増加率と強・伸度
、および各硬化ノボラック繊維を実施例4と同様の方法
で焼成して得られた活性炭繊維の引張強度とBET法に
て求めた表面積を示した。
実施例 7 濃度18.0重量%の塩酸と濃度11.0重量%のホ・
ルムアルデヒドからなる混合水溶液を用いて硬化処理し
て得られた、実施例6の硬化ノボラック繊維を、実施例
1のアルミナ燃焼管の中心部に静置し、500m7/1
rwtの流速で窒素を送入せしめながら100℃にまで
昇温後、該窒素を予め80℃に加熱した熱水中に通過せ
しめて得られた混合ガくスに焼成雰囲気を切換えて送入
しながら第7表の如き各種の昇温速度で750℃にまで
昇温し、該温度で60分間保持した。
この場合、混合ガスは水蒸気36.3容量%で窒素63
,7容量%に相当する。
第7表には、各昇温速度で焼成して得られた活性炭繊維
の引張強度とBET法にて求めた表面積を示した。
実施例 8 実施例3で得られた硬化ノボラック繊維90重量部と繊
度2dで繊維長501mのレーヨン10重量部を混紡し
て得られたフェルトと、同じ〈実施例3で得られた硬化
ノボラック繊維からなる平織物を、実施例1のアルミナ
燃焼管の中心部に静置し、流速500 ml/viyt
の窒素を送入せしめながら100℃にまで20分間で昇
温した後、引き続いて上記の窒素を予め85℃に加熱し
た熱水中を通過せしめて得られた混合ガスに焼成雰囲気
を切換炙えて、400℃/時の昇温速度で850℃にま
で昇温し、該温度で30分間保持し、本発明に係る活性
炭繊維構造物を得た。
これとは別に市販のアクリル系炭素繊維織物とレーヨン
系炭素繊維フェルトとを、900℃にまで昇温しで、該
温度で120分間保持した以外は、上記と同一の条件下
に賦活処理を行った。
第8表には、得られた活性炭繊維構物張と活性炭繊維フ
ェルトの目付、幅25朋当りの引張強力及び表面積を示
した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 未硬化ノボラック繊維をアルデヒド類で硬化処理し
    て得られた硬化ノボラック繊維又は該硬化ノボラック繊
    維構造物を、10〜49容量%の水蒸気と90〜51容
    量%の不活性ガスとからなる混合ガスの雰囲気下に、多
    くとも250℃から昇温し少なくとも700℃まで、2
    00〜b性炭繊維又は活性炭繊維構造物の製造法。 2 硬化ノボラック繊維の硬化処理に伴う重量増加率が
    、未硬化ノボラック繊維に対して8〜20重量%である
    特許請求の範囲第1項記載の製造法。 3 硬化処理を、15〜20重量%の塩酸とホルムアル
    デヒドとの混合水溶液中で行5%許請求の範囲第1項又
    は第2項記載の製造法。 4 硬化処理を、15〜20重量%の塩酸とホルムアル
    デヒドの混合水溶液中で予備硬化を行った後、更に塩基
    性触媒とホルムアルデヒドの混合水溶液中で行う特許請
    求の範囲第1項又は第2項記載の製造法。 5 焼成前に、硬化ノボラック繊維又は硬化ノボラック
    繊維構造物をメタノール又はエタノールの水溶液で処理
    する特許請求の範囲第1項記載の製造法。 6 硬化ノボラック繊維構造物が少なくとも85重量%
    の硬化ノボラック繊維からなる紡績糸、組紐、編織物又
    は不織布である特許請求の範囲第1項記載の製造法。 1 硬化ノボラック繊維構造物が織物である特許請求の
    範囲第1項又は第6項記載の製造法。 8 混合ガス雰囲気下における焼成を100℃から昇温
    しで850℃まで行う特許請求の範囲第1項記載の製造
    法。 9 混合ガスが、20〜46容量%の水蒸気と80〜5
    4容量%の不活性ガスとからなる特許請求の範囲第1項
    又は第8項記載の製造法。 10250℃から450℃までの温度域における焼成を
    、200〜b 特許請求の範囲第1項又は第8項記載の製造法。
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