JPS5836094B2 - 炭素繊維又は炭素繊維構造物の製造法 - Google Patents

炭素繊維又は炭素繊維構造物の製造法

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JPS5836094B2
JPS5836094B2 JP12745776A JP12745776A JPS5836094B2 JP S5836094 B2 JPS5836094 B2 JP S5836094B2 JP 12745776 A JP12745776 A JP 12745776A JP 12745776 A JP12745776 A JP 12745776A JP S5836094 B2 JPS5836094 B2 JP S5836094B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は炭素繊維又は炭素繊維構造物の製造法に関する
ものである。
炭素繊維および炭素繊維構造物は高強度、高弾性であり
、耐熱性や耐薬品性にすぐれ、しかも金属に近い電気伝
導性を有するので、航空機、自動車、産業機械、軍務機
器、面発熱体あるいはフィルター類、パッキン類等の産
業用素材として高く評価され、検討されてはいるが、あ
まりにも高価でしかも例えば編織物、組紐、不織布等に
後加工することが難しい為その用途の殆どは例えばゴル
フクラブ、釣棹、テニスラケット等のスポーツ用品の強
化材に限定されている。
従来の炭素繊維の製造法としてはレーヨン、ポリアクリ
ロニトリルあるいはピッチ等の長繊維を緊張下に酸化性
雰囲気中で熱処理して不融化し、次いで緊張下に非酸化
性雰囲気中で高温焼成すること等が挙げられる。
この場合、20kg/m4以上の引張り強度と1 0
0 0 k97m4の弾性率を有する炭素繊維を得る為
には、不融化工程と焼或工程が必要で、しかもいずれの
工程においても繊維は緊張下に処理されなければならな
い。
従って前駆繊維は連続長繊維でなければならず、糸切れ
等が含まれると不融化あるいは焼成時にそれらの繊維が
収縮して他の繊維にからまって糸切れを併発したり、融
着するので該前駆繊維の紡糸は難しい。
又、上記したような前駆繊維は高温で長時間焼戊するこ
とによってのみ炭化が可能であり、低温の焼或あるいは
短時間の焼或では炭素繊維の特性は得られない。
従って焼或炉の炉材としても金属材料が使用出来ないの
で生産性が低下する。
更には上記したような前駆繊維を予め編、織物、不織布
、組紐あるいは紙等に加工した後に不融化や焼戊するこ
とは出来ず、一方、炭素繊維自体は極めてもろいので、
編、織物、不織布あるいは組紐等に後加工することは難
しい。
このように従来法にて得られる炭素繊維又は炭素繊維構
造物はその製造上において多くの制限をうけるので極め
て高価であり、しかも後加工の難しいことからその用途
は限定されていた。
本発明者等はかかる問題点に注目して鋭意研究の結果、
硬化ノボラツク繊維又は硬化ノボラック繊維構造物は、
不融化する必要もなく、無緊張下、非酸化性雰囲気中で
低温焼成することにより炭素繊維又は炭素繊維構造物が
工業的容易にしかも安価に得られることを見い出し、本
発明法を完或した。
本発明の目的は、硬化ノボラツク繊維又は該硬化ノボラ
ツク繊維構造物を前駆物質とする炭素繊維又は炭素繊維
構造物の製造法を提供するにある。
他の目的は炭素繊維又は炭素繊維構造物を工業的容易に
しかも安価に製造する方法を提供するにある。
本発明は、ノボラツク樹脂を溶融紡糸して得た未硬化ノ
ボラツク繊維をアルデヒド類で硬化処理した硬化ノボラ
ツク繊維又はその繊維構造物を焼威し炭化させるに際し
、硬化処理に伴う重量増加率が未硬化ノボラツク繊維に
対して5〜20重量係である硬化ノボラツク繊維を、又
は該硬化ノボラツク繊維が少なくとも70重量係からな
る硬化ノボラツク繊維構造物を、非酸化性雰囲気中、無
緊張下に2 0 0 ’C以下の温度から450℃以上
の温度まで焼成することを特徴とする炭素繊維又は炭素
繊維構造物の製造法により達威される。
この場合、特に従来の前駆繊維であるレーヨン、ポリア
クリロニトリルあるいはピッチ繊維に比して硬化ノボラ
ツク繊維又は該硬化ノボラック繊維構造物は不融で不燃
性であり、炎の中に投入しても殆ど収縮せずしかも炭素
の含有率が高いので、予め酸化性雰囲気中で不融化処理
する必要もなく無緊張下に、しかも低温で短時間焼或す
ることにより、柔軟且つ高強度、高弾性の炭素繊維又は
炭素繊維構造物が工業的容易にしかも極めて安価に製造
し得る。
本発明方法に適用されるノボラツク樹脂とはフェノール
類をアルデヒド類より過剰に加え、酸性触媒の存在下で
重縮合して得られる熱可塑性樹脂で通常は500〜20
00の分子量を有するものが用いられる。
本発明方法に適弔される硬化ノボラック繊維は、上記の
ノボラツク樹脂を溶融紡糸した後、アルデヒド類で硬化
処理を行うが、溶融紡糸に際して例えばポリアミド類ピ
ッチ類あるいはポリウレタン類等の熱可塑性樹脂を30
重量係以下の割合で溶融混合して用いてもよい。
硬化処理方法としては、酸性触媒とアルデヒド類の混合
水溶液で硬化せしめるか、あるいは酸性触媒とアルデヒ
ド類の混合水溶液で予備硬化せしめた後塩基性触媒とア
ルデヒド類で硬化せしめる方法等が挙げられ、この場合
酸性触媒としては例えば、塩酸、硫酸、リン酸等の無機
酸およ゛び有機酸が挙げられ、塩基性触媒としては通常
アンモニアを用いるが、その他にヘキサメチレンテトラ
ミン、尿素、水酸化カリウム等が挙げられる。
又、アルデヒド類としては通常ホルムアルデヒドを用い
るが、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、テトラオ
キサン、ベンズアルデヒド、ヘキサメチレンテトラミン
およびグリオキザール等が挙げられる。
かくして得られる硬化ノボラツク繊維は繊維に含まれる
あるいは付着した爽雑物、アルデヒド類の重縮合物、酸
性触媒等を除去する為にメタノール、エタノール等の低
1117/Lzコール類水溶液あるいはアンモニア、水
酸化ナトリウム等のアルカリ水溶液で処理してもよい。
この場合、特にメタノール、エタノール等の低級アルコ
ール水溶液で処理したものは繊維の伸度が大幅に向上す
るので硬化ノボラツク繊維構造物の製造には最適である
本発明方法に適用される硬化ノボラック繊維は未硬化ノ
ボラツク繊維に対して、硬化処理に伴う重量増加率が5
〜20重量係、好ましくは6〜15重量係で示されるよ
うな硬化度を有するものである。
本発明の硬化反応においては、ノボラツク分子間にメチ
レン架橋が進行すると共にジメチレンエーテル、メチロ
ール基等が生或するので、硬化ノボラツク繊維は未硬化
ノボラック繊維に比ヘテタかだか40重量係程度重量が
増える。
この場合、繊維は表面から繊維の内部へと硬化が進行す
るので、低硬化度の硬化ノボラツク繊維の内部は未硬化
のノボラツク樹脂であり、一方硬化度の高過ぎる場合に
は繊維内部にメチロール基等の生或が多い。
従って上記した硬化ノボラツク繊維の硬化度が5重量係
未満では本発明の焼或時にノボラツク樹脂が溶融したり
、分解して目的とする炭素繊維又は炭素繊維構造物が得
られない。
又、硬化ノボラツク繊維の硬化度が20重量係を越える
と焼或時に発生する分解ガスが多くなり、炭素収率が低
いばかりでなく、高強度、高弾性率を有する炭素繊維又
は炭素繊維構造物が得難い。
本発明方法に適用される硬化ノボラツク繊維構造物とは
、硬化ノボラツク繊維からなる編、織物、不織布、組紐
あるいは紙等が挙げられるが、この場合には例えばレー
ヨン、セルローズあるいは耐炎繊維等の他繊維を30重
量係以下、好ましくは15重量係以下の割合で混紡した
りあるいは混抄して用いてもよいが、上記した他繊維の
混合割合が多くなるに従って得られた炭素繊維構造物は
硬くしかももろいものになるので注意を要する。
本発明方法において硬化ノボラック繊維又は硬化ノボラ
ツク繊維構造物は非酸化性雰囲気中で無緊張下に、20
0℃以下の温度から徐々に昇温しで450℃以上の温度
まで焼或した後、冷却して取り出すが、該硬化ノボラツ
ク繊維又は硬化ノボラツク繊維構造物に含まれる水分は
炭素繊維又は炭素繊維構造物を損うことがあるので予め
乾燥して用いた方がよい。
又、焼戊はバッチ式かあるいは硬化ノボラツク繊維又は
硬化ノボラツク繊維構造物を張力のかからない状態で連
続的に焼戊炉内に投入するか又は金網の筒に詰めてその
筒を連続的に投入する方法等の連続式で行うことができ
る。
本発明方法における非酸化性雰囲気として例えば窒素、
水素、ヘリウム、トリクロルエチレン、テトラクロルエ
チレン、焼成時の分解ガス、メタン、エタン、プロパン
、ベンゼン、一酸化炭素、ジメチルジク口ルメタン、四
塩化ケイ素、コークスあるいはそれら2種以上の混合雰
囲気が挙げられる。
本発明方法において前駆物質である硬化ノボラツク繊維
又は硬化ノボラツク繊維構造物は無緊張下で焼威する。
この場合、硬化ノボラック繊維又は硬化ノボラツク繊維
構造物を定張あるいは延伸等の緊張下に焼或することは
困難で、むしろ緊張焼或によって得られた炭素繊維又は
炭素繊維構造物は炭化収率が低く、引張強厳のバラッキ
が犬でしかも硬くもろい。
又繊維間にタール分等の融着が見られ、これらの傾向は
昇温速度が速いと特に顕著である。
本発明方法における焼戊開始温度は通常200℃以下で
あり、より高温雰囲気では硬化ノボラック繊維又は硬化
ノボラツク繊維構造物が急激に分解したり、得られた炭
素繊維又は炭素繊維構造物が硬くなったりもろくなる。
焼威時の昇温速度は通常100℃/時〜3000’C/
時で徐々に行うが、好ましくは200℃/時〜2000
℃/時、特に好ましくは600’C/時〜12000c
/時であり、上記昇温速度が3000℃/時を越えると
得られた炭素繊維又は炭素繊維構造物の炭化収率が低く
、引張り強度が低下する。
一方、昇温速度が遅過ぎても何等利点は見られず、得ら
れた炭素繊維又は炭素繊維構造物の炭化収率が低下する
ことがあり、焼戊時間が長くなるのでコスト高になる。
本発明方法における焼威時の最高保持温度は450℃以
上であるが、好ましくは550〜1 500℃、特に好
ましくは65000〜750°Cである。
上記の焼或温度が450℃未満では本発明の目的とする
耐熱性や耐薬品性に優れた炭素繊維又は炭素繊維構造物
は得られず、一方焼或温度が高過ぎても例等利点は見ら
れず、得られた炭素繊維又は炭素繊維構造物はもろくな
ったりコスト高になる。
焼戊温度が特に650°C〜7500cの範囲では炉材
としてステンレス等が好適に使用し得るので、連続焼成
も容易であり、電熱費が安価になるので最も得策である
しかも得られた炭素繊維又は炭素繊維構造物は引張強度
、弾性率が高く、耐熱性、耐薬品性および電気比抵抗等
に優れている。
上記した焼或温度における保持時間は通常10〜120
分間行うが、低温では長時間、高温では10〜30分間
行えば十分である。
本発明において硬化ノボラック繊維構造物の焼威時の嵩
密度は極めて重要であり、該嵩密度は0. 6 g/c
c以下、好ましくは0. 4 g/C.C以下である。
該嵩密度が0. 6 g/cc以下では柔軟且つ高強度
、高弾性率を有する炭素繊維構造物が得られるが、焼或
によって硬化ノボラツク繊維構造物は約20係収縮し、
その場合の炭素収率は55〜60重量係になるので、嵩
密度が06 g/ccを越えて高いと炭素繊維構造物は
硬くもろいものとなり、しかも焼或時の分解ガスやター
ル等が炭素繊維構造物に内包されて炭素質を損ったり繊
維間に融着するので好ましくない。
本発明法にて焼成した炭素繊維又は炭素繊維構造物は高
い耐熱性を有するので高温時に取り出してもよいが、高
温下に空気中では酸化されて消耗するので通常は300
℃以下に冷却した後に取り出す。
本発明方法にて得られた炭素繊維又は炭素繊維構造物の
特徴は、無緊張下に低温、短時間焼成したにもかかわら
ず炭素の含有率が高く焼或時間が変化してもX線回折角
20が約23度にブロードなピークの回折線を示す非結
晶構造を有しており、形態の如何を問わず柔軟且つ繊維
強度、弾性率、耐熱性と耐薬品性および電気伝導性等の
諸特性に優れた炭素繊維又は炭素繊維構造物が極めて安
価に得られるので幅広い分野での応用開発が期待される
実施例 1 フェノール6.5kg、44重量係のホルマリン3.4
k9とシュウ酸20gを11のセパラブルフラスコに入
れて攪拌しながら20℃から100℃にまで5時間を要
して昇温した。
次いでこの温度で1時間保持した後、20miHgの減
圧下に加熱して3時間で180℃にまで昇温しで、水分
、未反応物および低沸点化合物を除去した。
かくして得たノボラツク樹脂は20℃のアセトンに溶解
して求めた溶液粘度は〔η〕=0.071であり溶融軟
化温度125℃であった。
上記のノボラツク樹脂を口数1201孔径Q.20mm
φの紡糸口金を用いて148°Cで溶融紡糸を行い7
0 0 m /minの速度で捲取って繊度1.82d
,強度0. 2 5 kg/ma1伸度1.7係の未硬
化ノボラツク繊維を得た。
該未硬化ノボラツク繊維の各々10.1を17,5重量
係の塩酸と14.5重量係のホルムアルデヒドからなる
混合水溶液に28℃で浸漬し2時間を要し徐々に99℃
にまで昇温した。
次いで98〜99℃の該混合水溶液中で5分間、30分
間、1.5時間、3時間、5時間、10時問および30
時間硬化処理したものを各々試料−(4)、試料−(B
)、試料一(C)、試料−(D)、試料−(E)、試料
−(F)および試料−(Glとする。
かくして得た各試料を40°Cで熱水洗した後、80℃
でで60分間乾燥した。
次ぎに上記の試f’l{A)〜試料一(0を各々2等分
し、内径90mmφのSi02−Al 205焼結燃焼
管に一方は無緊張状態で静置し、他方には2.0kg/
maの荷重をかけた。
該燃焼管の下方から5 0 0 ml/manの窒素を
流入しながら室温から700℃にまで30分間を要して
昇温し、700′Cに20分間保持した後、4時間冷却
して該燃焼管内の試料を採り出した。
第1表には硬化ノボラツク繊維、試料−(4)〜試料(
■の硬化処理による重量増加率、焼威による炭化収率、
得られた炭素繊維の引張り強度および炭素繊維を6間の
長さに切断した後に水に分散して02重量係のスラリー
を調整し、10分間攪拌した場合の平均繊維長を示した
第1表において硬化処理による重量増加率が2,1重量
%、24.9重量係の硬化ノボラツク繊維を用いた場合
と2. 0 kg/my?tの荷重下に焼威して得た炭
素繊維には繊維間に融着がみられ、しかも強度のバラツ
キが犬で硬い風合いを有していた。
実施例 2 実施例1で得た未硬化ノボラツク繊維を16.0重量係
の塩酸と4.0重量幅の硫酸および17,5重量係のホ
ルムアルデヒドからなる40℃の混合水溶液に60分間
浸漬し、次ぎに65℃の該混合水溶液に60分間、更に
90℃の該混合水溶液に60分間浸漬して、該未硬化ノ
ボラツク繊維に比して重量増加率が5.6重量係の部分
硬化繊維を得た。
かくして得た繊維を水洗後、2,5重量係のアンモニア
と25重量係のホルムアルデヒド水溶液中、94℃で6
0分間更に硬化処理したものは、硬化処理に伴う重量増
加率が未硬化ノボラツク繊維に対して14.1重量係で
強度i.73g/d1伸度18係であった。
次ぎに上記の硬化ノボテツク繊維を水洗した後、50℃
の50重量係メタノール水溶液で60分間処理したもの
は強度1.76g/d1伸度55俤であった。
上記方法によって得た硬化ノボラツク繊維を横型のシリ
コニット発熱炉に挿入した内径48鼎φのアルミナ燃焼
管内に静置し、窒素ガスを80111l/Mの割合で流
しながら炉内の温度を25℃の室温から350°C,4
50℃,550’C,650℃,700’C,750’
C,850℃,1000’C,1500°Cおよび18
00℃にまで7000C/時の昇温速度で昇温した後、
上記した各温度で30分間保持した。
第2表には上記した各保持温度で焼成して得た炭素繊維
の炭化収率、強伸度、弾性率各々約2 0 0 0 d
1長さ5crfL間の電気抵抗値および積算電力計を用
いて測定した焼成時消費電力を示した。
対照品としては市販のピッチ系炭素繊維(大洋化研製を
用いた。
実施例 3 フェノール0.94kg、m−クレゾール1.08kg
、28重量係のホルマリン1.72kgおよびシュウ酸
10gを用い、実施例1に準じて重合して得た〔η)=
0、68、溶融軟化温度112゜Cのノボラツク樹脂を
孔径0.25miφ、口数54の紡糸口金を用いて14
5゜Cで溶融紡糸を行い、1000m /winで捲取
って繊度2,01、強度0. 2 1 k9/rtt4
,伸度1.3%のノボラツク樹脂繊維を得た。
該未硬化ノボラツク繊維を21重量係の塩酸と14重量
係のホルムアルデヒドの混合水溶液に25°Cで浸漬し
、2時間を要して徐々に98℃にまで昇温し、98℃で
更に5時間保持した後水洗した。
次いで60重量係のメタノール水溶液中、55℃の温度
で30分間処理したものは、硬化処理に伴う重量増加努
が未硬化ノボラツク繊維に対して13.4重量係で、繊
度2.18d,強度1.68g/d,伸度54係であっ
た。
かくして得た硬化ノボラツク繊維の一部を55重量係の
メタノール水溶液中、60℃の温度で1.40倍に延伸
した後、延伸状態のまま150℃の温度で10分間熱セ
ットして得た硬化ノボラツク繊維延伸糸は繊度1.62
d,強度3.12g/d伸度14.6係であった。
上記方法にて得た硬化ノボラツク繊維(試料(自)と硬
化ノボラツク繊維延伸糸(試料−(■))を実施例2で
用いた焼戒炉を用いて5 0−1rLl/minの窒素
ガスを25℃の室温から800℃/時の昇温速度で各々
500℃,750℃, i o o O0C ,150
0℃及び1’800℃にまで昇温して各該温度に30分
間保持し、次いで室温にまで冷却した後取り出した。
第3表には上記方法によって得た炭素繊維のピークX線
回折角20,元素分析による炭素含有率、示差熱分析に
よる減量開始温度および繊維の引張弾性率を示した。
なおKBr法による赤外吸収スペクトル図にはいずれの
場合にもメチレン基、メチロール基、ジメチレンエーテ
ル結合およびフェノール性水酸基等は全く認められなか
った。
対照品としては市販のピッチ系炭素繊維(大洋化研製品
、対照品−1)とアクリル系炭素繊維(東レ:トレカ、
対照品−2)を用いた。
実施例 4 実施例1で得た未硬化ノボラツク繊維か70mmの長さ
に切断した後、17.0重量係の塩酸と17.0重量係
のホルムアルデヒド混合水溶液に30℃で浸漬し3時間
で97℃まで昇温しで更に97℃で6時間保持した。
かくして得た硬化ノボラツク繊維を2.0重量係のアン
モニアと40重量係のメタノール混合水溶液中、60℃
の温度で90分間処理したものは硬化処理に伴う重量増
加率が未硬化ノボラツク繊維に対して14.1重量係で
、繊度20d1強度1.8 1 g/d,伸度52係で
あった。
上記の硬化ノボラツク繊維を紡績して綿番手で20番手
の紡績単糸を得、談単糸を2コ、4コあるいは8コに合
撚し、該合撚糸の打込本数を変化させて各種目付を有す
る織物を得た。
これらの織物を積み重ねた場合の嵩密度はQ,22,0
.31,0.3 9 , 0.44 , 0.5 1
, 0.5 7および0.64g/ccであった。
これらの各種織物を幅20C1rL1長さ50crfL
に切って捲いたものを、内径507rt7ItφのSU
S−4Z円筒管の中央に静置し、円筒管の一方からヘリ
ウムガスを1 0 0 ml/minの割合で流しなか
ら内温を109℃の温度から750℃にまで45分間で
昇温後更に750℃で60分間保持した。
第4表にはかくして得た炭素繊維布の1cm.幅当りの
引張り強度、炭素繊維布をほぐした炭素繊維紡績糸の強
度および各炭素繊維布を2つに折って5kg/iでプレ
スした場合の折り目の状態を示した。
第4表において嵩密度が0.39以下の炭素繊維布は極
めて柔軟で、例えば水の中でもみ洗いしても何等損傷す
ることもなかったが、嵩密度が042以上の炭素繊維布
は風合いが硬くしかももろくなり、0. 6 4 9
7ccのものは折り曲げただけで切断した。
実施例 5 実施例3で得た硬化ノボラツク繊維を6山の長さに切断
し、クラフト紙を水で解繊したものと混抄して目付10
0g/mの混抄紙を得た。
次ぎに上記の硬化ノボラツク繊維とクラフト紙の混合比
率の異なる混抄紙を角型のコークス炉に入れて、80℃
から750℃にまで60分間で昇温し750゜Cで30
分間保持した。
第5表には硬化ノボラツク繊維とクラフト紙の混合比率
と炭化収率および炭素繊維紙の形態を示した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ノボラツク樹脂を溶融紡糸して得た未硬化ノボラツ
    ク繊維をアルデヒド類で硬化処理した硬化ノボラツク繊
    維又はその繊維構造物を焼或し炭化させるに際し、硬化
    処理に伴う重量増加率が未硬化ノボラツク繊維に対して
    5〜20重量係である硬化ノボラツク繊維を、又は該硬
    化ノボラツク繊維が少なくとも70重量饅からなる硬化
    ノボラツク繊維構造物を、非酸化性雰囲気中、無緊張下
    に200℃以下の温度から450℃以上の温度まで焼威
    することを特徴とする炭素繊維又は炭素繊維構造物の製
    造法。 2 硬化処理を酸性触媒とアルデヒド類の混合水溶液中
    で行なう特許請求の範囲第1項記載の製造法。 3 硬化処理を酸性触媒とアルデヒド類の混合水溶液中
    で予備硬化した後、更に塩基性触媒とアルデヒド類の混
    合水溶液中で行なう特許請求の範囲第1項記載の製造法
    。 4 繊維構造物が少なくとも85重量係の硬化フェノー
    ル系繊維からなる紡績糸、組紐、編、織物、不織布およ
    び紙である特許請求の範囲第1項記載の製造法。 5 繊維構造物の嵩密度が0. 4 g/CC以下であ
    る特許請求の範囲第1項又は第4項記載の製造法。 6 焼或を550℃′〜1 500℃の温度で行なう特
    許請求の範囲第1項記載の製造法。 7 焼或を650℃〜750’Cの温度で行なう特許請
    求の範囲第1項記載の製造法。
JP12745776A 1976-10-23 1976-10-23 炭素繊維又は炭素繊維構造物の製造法 Expired JPS5836094B2 (ja)

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