JPS5850516Y2 - テ−プロ−デイング装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は例えばＶＴＲに適用するのに最適なテープロー
ディング装置に関するものである。

従来からＶＴＲのテープローディング装置には各種各様
の構造が考えられているが、倒れにしろテープローディ
ング用の移動部材を往復動させるようにし この移動部
材の往動によりテープを引っ掛けて回転ヘッドドラムの
周面に巻きつけることによりテープのローディングを行
ない またこの移動部材の復動によりアンローディング
を行なうように構成されている。

ところでＶＴＲにおいては上記テープのローディング動
作及びアンローディング動作を出来るだけ素早く行なう
必要があり この為上記移動部材の往復動速度は可成り
早いものになっている。

しかしながら従来は上記移動部材の速度制御が例等なさ
れていなかった為に この移動部材は急撃に移動を開始
し また急撃に停止するようになっていた。

そしてこれが為にテープのローディング動作及びアンロ
ーディング動作の始動時及び停止時に、テープに異常な
テンションが衝撃的に加えられ、テープが著しく損傷さ
れ易い大きな欠陥を有していた。

本考案は上述の如き実状に鑑み考案されたものであって
、テープのローディング動作及びアンローディング動作
を素早く行なえるにも拘わらずその始動時及び停止時に
テープに異常なテンションを与えるようなことを未然に
防止出来るようにしたテープローディング装置であって
しかもその構造が極めて簡単であるものを提供しよう
とするものである。

以下本考案を前面操作型のカセット式ＶＴＲに適用した
一実施例を図面に付き述べる。

先ず第１図はＶＴＲの外形を示したものであって １は
ＶＴＲ本体であり そのキャビネット２は高さを極力低
くした薄形の密構造を呈している。

そしてこのキャビネット２の前面パネル３の一側部にカ
セットホルダー４が取付けられており テープカセット
５はこのカセットホルダー４によって着脱される。

しかしてこの際テープカセット５は後述するようにテー
プ引出口を上向きにしたいわゆる横置き状態で、かつ垂
直な状態に装着される。

なおりセットホルダー４にはテープ量確認用等の透視窓
６が設けられていて 録画時等におけるテープ量の確認
をＶＴＲ本体１の前面側から極めて容易に行なえるよう
に構成されている。

また前面パネル３のカセットホルダー４とは反対側の側
部はモード切換え操作用の複数の押釦７群を始め、その
他の各種つまみ類、メーター類、ランプ類、テープカウ
ンター、タイマー等が設けられた操作部８に構成されて
いる。

以上によりこのＶＴＲは前面操作型ＶＴＲを構成してい
る。

次に第２図は前記キャビネット２の前面パネル３を取除
いた状態を示したものであって こ＼ではカセット装着
部１０と回転ヘッドドラム１１との配置状況が示されて
いる。

先ずＶＴＲ用の前記テープカセット５は従来公知の如く
カセット筐体１３内に一対のリール１４ａ。

１４ｂが収納され 磁気テープ（以下単にテープと記載
する）１５がこれらに巻回されて収納されている。

そしてカセット筐体１３の前面に沿って横長のテープ引
出口１６が設けられ このテープ引出口１６は開閉蓋１
７によって開閉される。

またカセット筐体１３の底面には上記テープ引出口１６
に連続され、かつはゾ台形状に切込まれた切欠部１８が
設けられでいる。

更にまたカセット筐体１３内で上記テープ引出口１６の
両側部には各一対のテープバスガイド１９ａ、１９ｂが
設けられている。

一方カセット装着部１０には一対のリール台２１ ａ
、 ２１ ｂを始め カセット位置決めピンカセット蓋
起し板等の必要な部品がシャーシの垂直基板２２部分に
水平方向でかつ前方に突出する状態に取付けられている
。

そして前記テープカセット５は前記カセットホルダー４
によってこのカセット装着部１０に装着され、その装着
状態でテープカセット５は図に示されたようにテープ引
出口１６を上向きにした垂直状態となる。

なおこのカセット装着により一対のリール１４ａ、１４
ｂが一対のリール台２１ａ、２１ｂに係合され、また開
閉蓋１７が開かれて、テープ引出口１６が開放される。

しかして上記の如きカセット装着状態で テープカセッ
ト５のテープ引出口１６からのテープ９出し方向は上向
き垂直方向となるが このテープ引出し方向に対しては
ゾ直交する方向におけるテープカセット５の一側部、例
えば第２図の左側位置に前記回転ヘッドドラム１１が配
置されている。

そしてこの回転ヘッドドラム１１は前記垂直基板２２部
分に所定の傾斜で取付けられている。

そしてこのＶＴＲでは前記テープカセット５からテープ
１５を引出して前記回転ヘッドドラム１１の周面にロー
ディングする為のテープローディング機構を、テープカ
セット５のテープ引出口１６からテープ１５を回転ヘッ
ドドラム１１の上側部まで第２図で左方向にはゾ直線的
に引出すようにした直線ローディング機構２４と、その
直線ローディング機構２４によって引出されたテープ１
５を引続いて回転ヘッドドラム１１の局面に所定の角度
に巻きつけるようにした回転ローディング機構２５とで
構成されている。

なお前記回転ヘッドドラム１１には一対の回転ヘッド（
ビデオヘッド）２７が設けられておりまたこの回転ヘッ
ドドラム１１の近傍位置にはキャプスタン２８、全肉消
去ヘッド２９、ＣＴＬヘッド３０、オーディオヘッド３
１、複数個の固定のテープバスガイド３２等が所定の配
置で設けられている。

次に第３図〜第１０図によって前記直線ローディング機
構２４の構成を説明する。

先ず第６図に明示される３３はリードスクリューであり
、このリードスクリュー３３の周面には螺旋溝からなる
リード３４が形成されている。

なおこのリード３４の両端３４ａ、３４ｂは軸心に対し
、て直角な周溝に形成されている。

そしてこのリードスクリュー３３は前記テープカセット
５と回転ヘッドドラム１１との上部間に亘って水平状に
配され、その両端部３３ａ 、３３ｂが前記垂直基板２
２に固着された一対の支持板３５にて回転自在に軸支さ
れている。

なおこのリードスクリュー３３の下側部にはガイド軸３
６がこれと平行状に配され、かつその両端は前記一対の
支持板３５に支持されている。

そしてリードスクリュー３３の他端３３ｂはウオームホ
イール３７ ウオーム３８、プーリ３９、ベルト４０、
プーリ４１、を介して前記垂直基板２２に固着されたモ
ータ４２のモータ軸４３に連動されていて このモータ
４２によってこのリードスクリュー３３が正逆両方向に
回転駆動されるように構成されている。

次に第７Ａ図及び第７Ｂ図に明示される４５はスライド
ブロックであり このスライドブロック４５はこれに形
成された軸挿通孔４６によって前記スライドスクリ・ニ
ー３３に挿通されている。

またこのスライドブロック４５はこれに形成された一対
のＵ字溝４７によって前記ガイド軸３６にスライド自在
に係合されている。

なお第５図に明示されるようにスライドブロック４５の
一側面４５ａには凹溝４７′が形成され、この凹溝４７
′にピン４８が嵌合され このピン４８は上記側面４５
ａに止ネジ４９によってネジ止めされた板バネからなる
押え板５０によって押えつけられて固定されている。

そしてこのピン４８の先端は前記リードスクリュー３３
のリード３４内にそのリードスクリュー３３の軸心に対
して直角な状態に挿入されて係合されている。

そして以上の構成により モータ４２にてリードスクリ
ュー３３が正回転又は逆回転されると、そのリード３４
のカム作用によってピン４８を介してスライドブロック
４５が駆動され このスライドブロック４５がガイド軸
３６にてガイドされながら第３図で左方向又は右方向に
スライドされる。

なおリード３４の両端３４ａ、３４ｂではリードスクリ
ュー３３が回転してもピン４８は停止し、スライドブロ
ック４５のスライド駆動は行なわれない。

またこの際前述の如くピン４８をスライドブロック４５
に弾性的に押えつけて固定するようにしておくと 上記
リード３４の両端３４ａ。

３４ｂ部分でのスライドブロック４５のスライド停止時
における衝撃を緩衝出来て好都合である。

また第７Ａ図及び第７Ｂ図に明示されるようにスライド
ブロック４５の上面４５ｂ部分にはリンク５１が支点ピ
ン５２を介して回動自在に枢支されている。

そしてこのリンク５１の先端は別のリンク５３の長手方
向のはゾ中間部に連結ピン５４を介して回動自在に連結
されている。

そしてこのリンク５３の一端上にローディング吊−ラ５
６が回転自在に枢着されている。

なおリンク５３の他端上に設けられたスライドピン５６
の上端がスライドブロック４５の上面４５ｂ上に一体に
成形されたガイド片５７に形成された長孔５８に挿通さ
れている。

そして上記ガイド片５７上にはスライド板５９が載置さ
れ このスライド板５９の一端５９ａに上記スライドピ
ン５６が係合されている。

そしてこのスライド板５９はこれに形成された長孔６０
によって上記ガイド片５７の一端上に設けられたがイド
ピン６１に挿通され かつその−・端５９ａとガイドピ
ン６１との間に架は渡された引張バネ６２によって第３
図で右方向にスライド附勢されている。

なお６３は上記スライド板５９の他端５９ｂが当接すべ
く前記リードスクリュー３３の一端３３ａ側で前記垂直
基板２２に固着されたストッパー板である。

また第９図に明示される６５はラック板であり、このラ
ック板６５の両端部６５ａ 、６５ｂの互に相反する側
面にはラック６６．６７が形成されている。

そしてこのラック板６５は前記ガイド軸３６と平行に配
されていて 前記垂直基板２２に固着された一対のガ４
イド軸６８に一対の長孔６９を介して係合され その長
手方向にスライド自在に構成されている。

なおこのラック板６５はその一端６５ａ上に固着された
ピン７０と前記垂直基板２２に固着されたピン７１との
間に架は渡された引張バネ７２によって第３図で右方向
にスライド附勢されている。

またこのラック板６５の他端６５ｂに一端が固着された
アーム７３がガイド軸６８に沿って第３図で左方向に延
長されている。

そしてその先端７３３が所定位置で前記スライドブロッ
ク４５の移動軌跡内に挿入されている。

また第９図に明示される７５はガイドローラ７６はテン
レギピン（テンションレギュレータピンの略）である。

そして先ず上記ガイドローラ７５は前記垂直基板２２に
固着された支点軸７７に回転自在に枢支されたガイドロ
ーラアーム７８の先端に回転自在に枢着されている。

また前記ラック板６５の一方のラック６６に順次係合さ
れたギヤー７９，８０が前記垂直基板２２に枢着されて
おり そのギヤー８０に係合された扇形ギヤー８１が上
記ガイドローラアーム７８の一部に固着されている。

また前記テンレギピン７６は前記垂直基板２２に固着さ
れた支点軸８３に回転自在に枢支されたテンレギアーム
（テンションレギュレータアームの略）８４の先端に固
着されている。

上記この支点軸８３にはバネ掛はアーム８５が回転自在
に枢着され このバネ掛はアーム８５に固着されたギヤ
ー８６が前記ラック板６５の他方のラック６７に係合さ
れている。

なおこのバネ掛はアーム８５の先端に固着されたピン８
７とテンレギアーム８４の一部に固着されたバネ掛け８
８との間に架は渡された引張バネ８９によってこれら両
アーム８４．８５が互に近接する方向に回動附勢されて
いる。

なおこの際バネ掛はアーム８５の先端に固着されたスト
ッパーピン９０にテンレギアーム８４が当接して上記回
動附勢が互に規制されている。

また第７Ａ図及び第７Ｂ図に明示される９２は位置決め
板であり この位置決め板９２は前記リードスクリュー
３３の他端３３ｂ側において前記垂直基板２２に固着さ
れている。

そしてこの位置決め板９２には前記ローディングローラ
５５の支軸９３を誘導し、かつ位置決めするガイド溝９
４が形成されている。

次に第１１図〜第１４図によって前記回転ローディング
機構２５の構成を説明する。

先ず第１１図に明示される９６はローディングリングで
あり このローディングリング９６上にはローディング
ローラ９７ ピンチローラ９８ガイドローラ９９．１０
０、ガイド軸１０１等が取付けられている。

なお上記ピンチローラ９８は上記ローディングリング９
６に支点ピン１０２を介して回転自在に枢支され かつ
巻バネ１０３によって支点ピン１０２を中心に第１１図
で反時計方向に回動附勢されたピンチローラアーム１０
４の先端に枢着されている。

しかしてこのローディングリング９６は前記回転ヘッド
ドラム１１の周囲に第１０図の如く偏心された状態で配
され、かつ回転ヘッドドラム１１に対して第１２図の如
く所定の角度に傾斜された傾斜面内で回動すべく前記垂
直基板２２に回動自在に取付けられている。

そしてこのローディングリング９６の外周には大径の太
陽ギヤー１０５が形成されていて これに係合するギヤ
ー１０６ ウオームホイール１０７ウオーム１０８ プ
ーリ１０９ ベルト１１０プーリ１１１を介して前記垂
直基板２２に固着されたモータ１１２のモータ軸１１３
に連動されていて このモータ１１２によってこのロー
ディングリング９６が正逆両方向に回転駆動されるよう
に構成されている。

次に以上説明したＶＴＲのテープローディング及びアン
ローディング動作を説明する。

先ずこのＶＴＲではカセット装着部１０ヘテープカセッ
ト５が装着されると自動的にローディングされるが こ
のカセット装着前において直線ローディング機構２４は
第３図及び第４図に示された状態に復動しており、また
回転ローディング機構２５も第１１図及び第１２図に示
された状態に復動されている。

次にこの状態で第３図の如くカセット装着部１０にテー
プカセット５が装着される。

なおこのカセット装着により前述の如くテープカセット
５の開閉蓋１７が開かれ テープ引出口１６が開閉状態
になる。

そしてこのカセット装着により第３図で鎖線の如くテー
プ引出口１６に沿ってパスされているテープ１５の内側
にテープカセット５の切欠部１８からローディングロー
ラ５５ ガイドローラ７５ テンレギピン７６がそれぞ
れ挿入される。

しかして上記カセット装着がスイッチにて検出されてモ
ータ４２が正回転駆動される。

するとこのモータ４２によりリードスクリュー３３が第
７Ａ図で矢印方向に正回転駆動され、そのリード３４に
よるピン４８の駆動によりスライドブロック４５が第３
図で左方向へのスライドを開始する。

するとこのスライドブロック４５と共にローディングロ
ーラ５５も第３図で左方向への移動を開始する。

しかしながらこの際第７Ａ図の如く引張バネ６２によっ
てスライド板５９は第３図で右方向に押圧され その他
端５９ｂでストッパー板６３に当接されている状態で
上記スライドブロック４５のスライドが開始される。

従ってスライドブロック４５上でスライド板５９を相対
的にスライドさせながら このスライド板５９を残した
ま＼でスライドブロック４５のスライドが開始されるこ
とになる。

そしてこのスライドブロック４５のスライドに併い 第
７Ｂ図の如く支点ピン５２とスライドピン６２との間隔
が拡大され リンク５１が支点ピン５２を中心に反時計
方向に回動されると共に リンク５３がスライドピン５
６を中心に時計方向に回動される。

そしてこの結果ローディングローラ５５が第３図で矢印
方向に移動され、このローディングローラ５５がテープ
１５を引っ掛けて テープ引出口１６からテープカセッ
ト５外（上方）に飛び出して第３図で鎖線の位置に達す
る。

なおこの時点でスライドピン６２が長孔５８の一端に達
して止まり ローディングローラ５５の位置が確定され
る。

またこの時点で第７Ｂ図の如くスライド板５９の他端５
９ｂはストッパー板６３から離れており 以後スライド
板５９はスライドブロック４５と一体になって第３図で
左方向に移動される。

以上要するに直線ローディング動作の開始直後に ロー
ディングローラ５５は第２図でＡ位置からＢ位置へ移動
される。

そしてこれ以後は引続きのスライドブロック４５のスラ
イドにより ローディングローラ５５は第２図のＣ位置
へ向って直線的に移動されることになる。

そしてこのローディングローラ５５の直線移動により、
テープカセット５内のテープ１５が第２図で左方向に直
線的に引出されて行く。

そしてスライドブロック４５が第８図の位置までスライ
ドされた時 そのスライドブロック４５がアーム７３の
先端７３ａに当接し、以後このスライドブロック４５が
アーム７３を引っ掛けて、ラック板６５を引張バネ７２
に抗して第８図で左方向にスライドさせる。

これにより第９図の如くラック６６によりギヤー７９，
８０及び扇形ギヤー８１を介してガイドローラアーム７
８が時計方向に回動され、またラック６７によりギヤー
８６を介してバネ掛はアーム８５が反時計方向に回動さ
れる。

そしてこの結果ガイドローラ７５が第８図で矢印方向に
移動され、このガイドローラ７５がテープ１５を引っ掛
けて テープ引出口１６からテープカセット５外の右上
方側に飛び出して第８図で鎖線の位置に達する。

またこれと同時にバネ掛はアーム８５にて引張バネ８９
を介してテンレギアーム８４が引張られて このテンレ
ギアーム８４が第９図で反時計方向に回動される。

これによりテンレギピン７６が第８図で矢印方向に移動
され このテンレギピン７６がテープ引出口１６からテ
ープカセット５外の左側に飛び出して第８図で鎖線の位
置に達する。

以上要するに直線ローディング動作の途中でガイドロー
ラ７５及びテンレギピン７６がそれぞれ第２図でＤ位置
からＥ位置及びＦ位置からＧ位置へ移動される。

そして引続きのスライドブロック４５のスライドにより
やがてローディングローラ５５が第１０図の位置（第
２図のＣ位置）に達して、一連の直線ローディング動作
が終了する。

なおこの時ローディングローラ７５の支軸９３が位置決
め板９２のガイド溝９４内に誘導されて位置決めされる
。

またこの時点でピン４８がリードスクリュー３３のリー
ド３４の他端３４ｂである軸心に対して直角な周溝部分
に入り込むので、以後リードスクリュー３３が引続き回
転しても、スライドブロック４５の上記スライドは行な
われず スライドブロック４５はこの位置で正確に停止
する。

なおこの時点でスライドブロック４５の位置がスイッチ
にて検出されて モータ４２が停止される。

そして上記直線ローディング動作の終了時点でテープカ
セット５の左側に直線的に引出されたテープ１５のテー
プパスは第１０図の状態になる。

しかしてこの時バネ掛はアーム８５が第１０図の位置ま
で回転して停止するのに対して、テンレギピン７６は第
１０図の如くテープ１５に押圧された状態でテープテン
ションによって停止される。

従ってこの時には引張バネ８９が当初の状態より少し引
き伸ばされ、テンレギアーム８４とストッパーピン９０
との間に隙間１１５が出来、以後このテンレギピン７６
がテープテンション自動調整動作を行なうことになる。

しかして上記直線ローディング動作の終了が検出される
と、モータ１１２が正回転駆動されて、引続き回転ロー
ディング動作が行なわれる。

即ちモータ１１２の正回転駆動によりローディングリン
グ９６が第１１図で矢印方向に正回転駆動される。

すると当初第１１図の如くパスされているテープ１５の
下側に位置されていたローディングローラ９７が、この
ローディングリング９６の回転に伴って次第に上昇し、
やがて上記テープパス内に入り込んで第１１図で鎖線の
如くテープ１５を引っ掛ける。

そしてローディングリング９６の引続きの回転により
このローディングローラ９７によってテープ１５がテー
プカセット５外に次第に引出されて 回転ヘッドドラム
１１の周面に次第に巻きつけられて行く。

なおこの際ローディングローラ９７に後続するピンチロ
ーラ９８、カイトローラ９９．１００、ガイド棒１０１
もテープパス内に順次入り込んでテープ１５を順次ガイ
ドする。

そしてローディングリング９６が所定の角度回転した時
に、第１３図の如くテープ１５が回転ヘッドドラム１１
の周面に所定の角度巻きつけられ、かつピンチローラ９
８がキャプスタン２８の横に達して、一連の回転ローデ
ィング動作が終了する。

なおこの時ローディングリング９６が位置決め機構（図
示せず）によって位置決めされると共にローディングリ
ング９６の位置がスイッチにて検出され、モータ１１２
が停止される。

以上要するにこのＶＴＲでは カセット装着により直線
ローディングとこれに引続く回転ローディングとが自動
的に行なわれ その一連のテープローディング動作の完
了により、テープ１５は第２図で実線の状態にパスされ
る。

なおこのテープローディング後再生又は記録釦が押され
ると、ピンチローラ圧着機構（図示せず）によってピン
チローラ９８がキャプスタン２８に圧着され、テープ１
５が第２図で矢印方向に定速走行されながら 回転ヘッ
ド２７によってテープ走査が行なわれて 所望の再生又
は録画が行なわれることになる。

またこのＶＴＲでは上記再生又は記録モード途中で早送
り又は巻戻し釦が押された時、モータ１１２によってロ
ーディングリング９６が第１１図の位置まで一度逆回転
され テープパスが一度第２図で鎖線に示された状態に
短縮されて、所望の早送り又は巻戻しが行なわれるよう
になっている。

また上記早送り又は巻戻し後に停止釦が押されると モ
ータ１１２によってローディングリング９６が再び第１
３図の位置まで正回転されてテープパスが再び第２図で
実線に示された状態に復帰される。

なおテープ１５のアンローディング動作は前述したロー
ディング動作の全く逆動作となる。

即ち前記テープローディング状態でエジェクト釦が押さ
れると モータ１１２が逆回転駆動されて ローディン
グリング９６が第１１図の位置へ戻る。

モしてローディングリング９６の位置がスイッチにて検
出されてモータ１１２が停止されるのに９続いて モー
タ、４２が逆回転駆動され リードスクリュー３３によ
ってスライドブロック４５が第３図の位置へ戻される。

そしてこれに関連されてローディングローラ５５ ガイ
ドローラ７５ テンレギピン７６がそれぞれ第２図のＡ
位置、Ｄ位置、Ｆ位置へ復帰される。

一方これらに関連してテープ１５はリール１４ａ、１４
ｂの何れかに巻取られてテープカセット５内に引戻され
る。

そしてテープアンローディング動作の完了がスイッチに
て検出されると カセットエジェクト機構（図示せず）
が動作されて、カセットホルダー４によってテープカセ
ット５がカセット装着部１０からＶＴＲ本体１外にエジ
ェクトされる。

しかして以上述べたＶＴＲにおいて 本考案では第６図
に明示されるように 前記リードスクリュー３３のリー
ド３４について このリードスクリュー３３の両端部３
３ａ、３３ｂでは例えば長さ１１．ｔ２部分に亘って上
記リード３４のピッチｐ１を小さくシ、またリードスク
リュー３３の中間部３３ｃでは例えば長さ６部分に亘っ
て上記リード３４のピッチｐ２を太きくしている。

なおリードスクリュー３３の両端部３３ａ 、３３ｂと
中間部３３Ｃとの間の長さも、ｔ５部分では上記リード
３４のピッチが次第に大きく又は次第に小さくなるよう
に形成されている。

そしてリード３４のピッチを上記の如く形成したことに
より 前述の如くリードスクリュー３３を正回転又は逆
回転させてテープ１５の直線的ローディング動作又はア
ンローディング動作を行なう際のスライドブロック４５
の移動速度を 始動時及び停止時付近で低速とし その
中間では高速となるように制御させることが出来る。

即ち先ずリードスクリュー３３は前記モーター４２によ
って一定速度で回転駆動される。

これに対してリード３４のピッチがリードスクリュー３
３の両端部３３ａ 、３３ｂ部分では長さ４．ｔ２部分
に亘って小さなピッチｐ１になっているから、この長さ
４，４！部分においてリード３４によって移送される前
記ピン４８の移動速度は低速となる。

そしてリードスクリュー３３の中間部３３ｃ部分では長
さも部分に亘ってリード３４のピッチが大きなピッチ比
となっているから、この長さも部分においてリード３４
によって移送されるピン４８の移動速度は高速となる。

しかして前記スライドブロック４５の移動速度は上記ピ
ン４８の移動速度と同じであるから このスライドブロ
ック４５は ローディング動作又はアンローディング動
作の始動時及び停止時附近では低速で移動し その中間
部分では高速となる。

そして前記ローディングローラ５５は上記スライドブロ
ック４５の移動速度に関連し これとほぼ同一の移動速
度で移動される。

以上の結果ローディング動作又はアンローディング動作
の始動時及び停止時附近でローディングローラ５５は低
速で移動されるから この始動時及び停止時にこのロー
ディングローラ５５によってテープ１５に異常なテンシ
ョンが衝撃的に与えられることは全くなく テープ１５
は無理なくスムーズに引出され、かつ同様に停止される
。

一方上記始動時及び停止時の中間ではローディング冶−
ラ５５は高速で移動されるから 上記始動時及び停止時
附近での低速移動であるが為に費やされる時間が、この
高速移動によって補償される。

従ってローディング動作及びアンローディング動作の全
体的な所要時間は非常に短く ローディング動作及びア
ンローディング動作は常に素早く行なわれる。

またこのＶＴＲでは前述したように直線ローディング動
作の終了間際に スライドブロック４５の移動力を利用
して前記ラック板６５を駆動しこれによってガイドロー
ラ７５とテンレギピン７６とを回動駆動させるように構
成しているが、前述の如く始動時及び停止時附近でスラ
イドブロック４５の移動速度を低速にしていることで
この始動時及び停止時附近では そのスライドブロック
４５の移動トルクを大きくすることが出来る。

従ってこのスライドブロック４５により上記ラック板６
５を駆動する際に こηンラツク板６５を強い力で駆動
することが出来て 上記ガイドローラ７５とテンレギピ
ン７６との回動駆動を強い力で確実に行なえる等、上記
始動時及び停止時附近で、上記スライドブロック４５等
にて何か他の物を駆動するのに非常に都合が良いものに
なっている。

本考案は上述の如くリードスクリューの正回転又は逆回
転により、その周面に形成されたリードによってテープ
ローディング用の移動部材を往復動駆動させて テープ
のローディング及びアンローディングを行なわせるよう
にし しかも上記リードのピッチを両端部分で小さく
中間部分で大きくして、このリードの両端部分では移動
部材を低速で移動させ また中間部分では高速で移動さ
せるように構成したものである。

従ってテープのローディング動作及びアンローディング
動作の始動時及び停止時附近では上記移動部材を低速で
移動させることが出来るので テープを無理なくスムー
ズに引出し又は停止させることが出来て 上記始動時及
び停止時にテープに異常なテンションを与えるようなこ
とを未然に防止出来る。

それでいて上記ローディング動作及びアンローディング
動作途中では上記移動部材を高速で移動させて、そのロ
ーディング動作及びアンローディング動作の全体的な所
要時間を著しく短縮出来て、そのローディング動作及び
アンローディング動作を常に素早く行なえる。

しかも上記の如くリードのピッチが選定されたリードス
クリューを一定速度で回転させるだけで、上記の如き移
動部材の速度制御を行なうことが出来るものであるから
その構造は非常に簡単であり 非常に低コストなもの
が得られる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案を適用した前面操作型のカセット式ＶＴＲ
を示したものであって、第１図はＶＴＲ本体全体の斜視
図、第２図は同上の前面パネルを取り除いた状態の正面
図、第３図は直線ローディング機構部分の正面図、第４
図は同上の下面図、第５図はリードスクリューに対する
スライドブロックの係合部の分解斜視図、第６図はリー
ドスクリューの正面図 第７Ａ図及び第７Ｂ図はスライ
ドブロックのスライドとこれに関連するローディングロ
ーラの動きを説明する要部の斜視図 第８図は直線ロー
ディング動作途中での直線ローディング機構部分の正面
図、第９図はガイドローラとテンレギピンの動きを説明
する要部の斜視図 第１０図は直線ローディング動作終
了状態の直線ローディング機構部分の正面図 第１１図
は回転ローディング機構部分の正面図、第１２図は同上
の下面図 第１３図は回転ローディング動作完了状態で
の回転ローディング機構部分の正面図、第１４図は同上
の下面図である。 また図面に用いられた符号において、１５は磁気テープ
、２４は直線ローディング機構、３３はリードスクリュ
ー ３４はり−ド ４５はスライドブロック ４８はビ
ン ５５はローディングローラである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 螺旋状の溝からなるリードが周面に形成されたリードス
   クリューを用い 上記リートに係合されたテープローデ
   ィング用の移動部材を このリードスクリューの正回転
   及び逆回転によって往復動させて テープのローディン
   グ及びアンローディングを行なうように構成し かつ上
   記リードスクリューの両端部分では上記リードのピッチ
   を小さくして 上記移動部材の移動速度を遅くし 上記
   リードスクリューの中間部分では上記リードのピッチを
   大きくして 上記移動部材の移動速度を速くさせたこと
   を特徴とするテープローディング装置。