JPS5850239Y2 - 焼結機パレット側壁間隙閉塞金具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は焼結機パレットにおける各側壁間の間隙を閉塞
する金具に関するものである。

即ち、焼結機パレットの側壁は焼結原料の保持並びに焼
結反応を順調に行うためのものであるが、操業中、点火
より排鉱までの間に於いて先ず点火時点後には側壁の上
部が加熱され、順次排鉱に至るまでには焼結鉱の赤熱帯
が下部へ移行し更に排鉱より給鉱に至るまでには冷却さ
れ、繰り返し加熱、冷却という非常に苛酷な使用条件で
、あるため熱応力による変形や割れが発生し易いという
問題か゛あり、このためパレット１台の片側に第７図に
示すように二分割又は三分割式の側壁が使用されている
。

ところが、この様な分割式の側壁は各側壁間の間隙２よ
り漏風が生じ、空気吸引力の低下によって焼結効率の低
下を来たすと共に、吸引のための電力消費量に著しく影
響を及ぼすものである。

そこで本考案では各側壁間の間隙をほぼ完全に閉塞して
焼結効率の増大と消費電力の低下を図り得ると共に、耐
久性にも富む焼結機パレット側壁間隙閉塞金具を提供せ
んとするものである。

本考案は帯状金属板をその長手方向中心線より二つ折り
状となした挿入部と、同二つ折り状挿入部の長手方向の
両側縁部よりそれぞれ外方に向けて突設された取付片と
を備えて成る焼結機パレット側壁間隙閉塞金具に係るも
のであり、以下本考案の実施例を図面に基づいて詳細に
説明する。

第１図〜第６図は本考案に係る間隙閉塞金具の一実施例
を示すものであり、図において１は帯状金属板をその長
手方向中心線より二つ折り状となした挿入部であり、こ
の実施例ではパレット側壁の外側面形状に沿う様に中途
より屈曲した形状をなしている。

２，２′は同二つ折り状挿入部１の長手方向の両側縁部
よりそれぞれ約９０°の角度で外方に向けて突設された
取付片であり、両取付片２，２′にはそれぞれ複数のボ
ルト穴３，３′が開設されている。

この両取付片２，２′は二つ折り状挿入部１の長手方向
における両側縁部の全長に渡って連続して設けることが
漏風防止上望ましいが、実施例図面に示す様に部分的に
設けたものであってもよい。

以上の様な構成を有する本案間隙閉塞金具の素材として
はステンレス板を用いるのが望ましいがその他の金属板
であってもよい。

本考案では上記構成より成るため、第７図〜第９図に示
す様に焼結機パレツ）Ａにおける各側壁Ｂ、Ｂ間に形成
された間隙ａ内に本案間隙閉塞金具における二つ折り状
挿入部１を側壁Ｂの外方より挿入した状態にて、締付ポ
ル） ４．４’等により両取付片２，２′をそれぞれ両
側壁Ｂ、Ｈの外側縁部に固定して取り付けをなすもので
ある。

なお、第８図は新設の場合すなわち両側壁Ｂ、Ｂ間の間
隙ａが狭く熱応力による変形が生じていない状態を示す
もので、この場合は二つ折り状挿入部１をそのまま間隙
ａ内に挿入すればよいが、第９図に示す様に熱応力によ
って各側壁Ｂ、Ｂが収縮し、間隙ａが広がっている場合
（既設の場合）は、その分だけ二つ折り状挿入部１を押
し広げた状態で取り付けをなすものである。

この様にして各側壁Ｂ、Ｂ間の間隙ａをそれぞれ閉塞す
れば゛、加熱、冷却の繰り返しによって各側壁Ｂ、Ｂが
膨張、収縮を繰り返して両側壁Ｂ、Ｂ間の間隙ａの幅が
変化した場合であっても、第８図及び第９図に示す様に
二つ折り状挿入部１の開閉作用によって、常に間隙ａを
閉塞状態に保持させることができ、しがもこの二つ折り
状挿入部１の開閉作用により各側壁Ｂ、Ｂの熱膨張、熱
収縮が無理なく行なわれるため割れ生ぜしめるおそれも
ないものである。

以上詳細に説明した如く本考案によれば、新設、既設に
拘わらず取り付けをなすことができ、各側壁間の間隙を
ほぼ完全に閉塞して漏風を防止し得ると共に、上記効果
を長期に渡って維持せしめることができるという優れた
効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す正面図、第２図は同背面
図、第３図は同右側面図、第４図は同平面図、第５図は
同底面図、第６図は第１図ニー■線における断面図、第
７図は取り付は状態を示す説明図、第８図は第７図ＩＩ
−ＩＩ線における拡大断面図、第９図は両側壁間が開
いた状態を示す断面説明図である。 図中、１：挿入部、２．２’ ：取付片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 帯状金属板をその長手方向中心線より二つ折り状となし
   た挿入部と、同二つ折り状挿入部の長手方向の両側縁部
   よりそれぞれ外方に向けて突設された取付片とを備えて
   戊る焼結機パレット側壁間隙閉塞金具。