JPS5850137Y2 - 自転車用駆動チエン - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自転車用駆動チェノ、詳しくはペダルによる駆
動トルクを、クランク軸に装着した前ギヤから後輪−・
プに装着した後ギヤに伝達して後車輪を駆動させるよう
にした自転車用駆動チェノに関する。

一般にこの種チエンは、複数枚のアウターリンクプレー
トとインナーリンクプレート及びこれら両プレートを連
結する複数本のピンとから成り、該ピンの端縁をかしめ
て前記両プレートをそれぞれ連結することにより環状の
チェノを形成している。

又一方このチェノの前記両ギヤへの掛装時、前記両ギヤ
間の間隔に応じて前記ピン及び、前記両プレートを離脱
することによりチエン長さを調整し、改めてチェノ両端
のリンクプレートにピンを装着してその端部をかしめる
ことにより環状に結合している。

所がこの従来構造によれば、チェノ両端の連結並びにチ
エン長さの調整時に前記ピン脱着用の専用工具を用いね
ばならないため、そのチェノ両端の連結並びにチエン長
さの調整が非常に面倒で、かつ多大の手間を要する問題
があった。

又従来、ピン脱着用の専用工具を用いずにチェノ両端の
連結並びにチエン長さの調整を行なうようにしたチェノ
も提案されているが、このチェノによれば前記両ギヤに
掛装しての使用時に、ピンに対しリンクプレートがチエ
ン長さ方向に移動してチェノピツチに狂いが生ずるばか
りか、リンクプレートが不意に離脱することがあり、従
って非常に危険であるため実用化されるには至らなかっ
た。

本考案は以上の点に鑑みて考案したもので、目的とする
処は、ピン脱着用の専用工具を用いなくともチェノ両端
の連結並びにチエン長さの調整ができ、しかもチェノを
自転車の前ギヤと後ギヤとに掛装しての使用時にチェン
ビツチが狂ったり、或いはリンクプレートが不意に離脱
したりすることのないチェ７を提供する点にある。

しかして本考案は少なくとも１組のアウターリンクプレ
ートに前記ピンの外径より小径な支持孔を設け、かつこ
の支持孔にピンの外径より大径な挿込孔を連設すると共
に、前記ピンの少なくとも１つの端部に前記支持孔より
小径な小径部を形成し、該ピンに前記アウターリングプ
レートを着脱自由に装着するごとく成す一方、前記アウ
ターリンクプレートを装着するインナーリンクプレート
に係合突起を設け、前記アウターリンクプレートの装着
時前記突起により前記アウターリンクプレートのチエン
長さ方向への移動を阻止して該プレートの離脱を防止す
るごとくしたことを特徴とするものである。

以下本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

図に示したチェノは、所定間隔を置いて相対向するイン
ナーリンクプレート１，１の長さ方向両側部に円筒状の
ブツシュ２，２ａを取付けて、該リンクプレート１，１
の間隔を規制し、この各ブツシュ２，２ａにそれぞれロ
ーラ３を遊嵌させると共に、前記ブツシュ２，２ａの軸
芯間隔と同じ軸芯間隔のピン孔４，４ａをもつアウター
リンクプレート５，５を前記インナーリンクプレート１
゜１の外方に添設し、このアウターリンクプレート５．
５のビン孔４と前記ブツシュ２とにピン６を挿入して該
ピン６の端部をかしめることにより、インナーリンクプ
レート１，１とアウターリンクプレート５，５とを結合
して多数のリンク結構体Ｉ・・・を形成し、これらリン
ク結構体Ｉのインナーリンクプレート１，１に支持した
ブツシュ２ａとアウターリンクプレート５，５のビン孔
４ａとにピン６を挿入してその端部をかしめることによ
り各リンク結構体７を列状に連結して有端チェノを形成
し、このチェノの両端を次に説明する連結機構により連
結して環状にするのである。

即ち前記有端チェノの一端に位置するアウターリンクプ
レー）５ａ、５ａの長さ方向−側に、前記ピン６の外径
より小径な支持孔８，８を設け、かつこの支持孔８，８
の内側に、ピン６の外径より大径な挿込孔９，９を連設
すると共に、前記１つのピン６ａの両端部に前記支持孔
８，８より小径な小径部１０．１０を形成し、該ピン６
ａの小径部１０，１０を前記アウターリンクプレート５
ａ 、５ａの挿込孔９，９から支持孔８，８に挿込むこ
とによりピン６ａにアウターリンクプレーＦ ５ ａ
、５ ａを着脱自由に装着して前記チェノを環状にする
のであり、又一方、有端チェノの他端に位置して前記ア
ウターリンクプレート５ａ 、 ５ａを装着するインナ
ーリンクプレーＨａ、Ｉａの長さ方向一端部に係合突起
１１．．１１を設けて、前記アウターリンクプレート５
ａ、５ａの装着時、前記係合突起１１．１１を隣接する
インナーリンクプレート１，１の相対向する端縁と干渉
させて、前記アウターリンクプレー）５ａ、５ａのチェ
ン長さ方向への移動を阻止するように構成するのである
。

しかして前記アウターリンクプレート５ａ、５ａの装着
は、第４図及び第５図に示す如く有端チェノの両端部に
位置するリンク結構体７，７を並列させて、前記アウタ
ーリンクプレート５ａ、５ａをチェノの長さ方向と直交
する方向に回動し、この状態でアウターリンクプレー）
５ａ、５ａの押込孔９，９とインナーリンクプレート１
ａ、Ｉａ側に位置するブツシュ２ａの軸芯とを適合させ
、これら挿込孔９，９とブツシュ２ａとに前記ピン６ａ
を挿込みして該ピン６ａの小径部１０，１０を前記挿込
孔９，９に位置させ、次にこの状態で並列するリンク結
構体７．７を相反する方向（第４図矢印Ｘ方向）に回転
させながら、インナーリンクプレー）１ａ、Ｉａ側のリ
ンク結構体をその長さ方向に移動させて前記ピン６ａの
小径部１０゜１０を前記支持孔８，８に挿込むことによ
り行ｉうのである。

尚前記アウターリンクプレート５ａ。５ａの装着時、該
リンクプレー）５ａ、５ａの挿込孔９，９とインナーリ
ンクプレート１ａ、Ｉａ側に位置するブツシュ２ａの軸
芯とが適合しない場合は、インナーリンクプレート１．
１とインナーリンクプレート１ａ、１ａとの幅方向一端
縁を削り取ればよい。

又前記アウターリンクプレー）５ａ 、５ａの離脱は、
前記ピン６ａを支持孔８，８から離間する方向に移動さ
せて該ピン６ａを前記挿込孔９，９から抜取ることによ
り極めて容易に行なうことができるのである。

尚前記係合突起１１．１１は、第３図に示す如くインナ
ーリンクプレートｌａ、１ａの長さ方向一端縁を該リン
クプレーＨａ、１ａの長さ方向に全体的に突出させて形
成する他、第６図に示す如くインナーリンクプレーＨａ
、 １ａの長さ方向一端縁を該リンクプレー）１ａ
、 １ ａの長す方向に部分的に突出させて形成しても
よい。

又第７図に示す如く前記ピン６ａの小径部１０゜１０に
、その周面の一部を切欠いて平担面１０ａ。

１０ａを設けて、該ピン６ａの前記アウターリンクプレ
ートに対する回転を防ぐようにしてもよい。

又前記アウターリンクプレー）５ａ 、５ａの支持孔８
，８と挿込孔９，９とは、１組のアウターリンクプレー
トにのみ設ける他、全てのアウターリンクプレートに設
けてもよいが、その必要性はない。

しかしこの支持孔８，８と挿込孔９，９とを数組のアウ
ターリンクプレートに設けることによって、自転車の前
ギヤと後ギヤとの間の間隔に応じてチェノの長さを設定
する場合に、該チェン長さの調整を極めて簡単かつ容易
に行なうことができて非常に便利である。

又前記支持孔８，８と挿込孔９，９とがあるアウターリ
ンクプレートを備えたリンク結構体をパーツとして用意
しておけば、前記同様チエン長さの調整を極めて簡単か
つ容易に行なうことができるのである。

又以上はブツシュ２，２ａにローラ３を支持したチェノ
について説明したが、その他このチェノはピン６．６ａ
にローラ３を支持したもの、又はブツシュ２，２ａだけ
でローラ３のないものであってもよいのである。

以上の如く本考案によれば、ピン脱着用の専用工具を用
いなくともチェノ両端の連結並びにチエン長さの調整を
極めて簡単かつ容易に行なうことができ、作業能率を著
るしく向上し得るのである。

しかもインナーリンクプレートに設ける係合突起によっ
て、自転車の前ギヤと後ギヤとに掛装しての使用時、ア
ウターリンクプレートのチエン長さ方向への移動を確実
に阻止することができるので、チェノピツチに狂いが生
じたり、或いハアウターリンクプレートが不意に離脱す
ることもなく、安全性を著るしく高めることができるの
である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図はその部分
断面図、第２図は側面図、第３図は一部の分解斜視図、
第４図及び第５図はアウターリンクプレートのインナー
リンクプレートへの装着時の説明図、第６図は別の実施
例を示すリンクプレートの斜視図、第７図は別の実症例
を示すピンの斜視図である。 １．１ａ・・・・・・インナーリンクプレート、５，５
ａ・・・・・・アウターリンクプレート、６，６ａ・・
・・・・ピン、８・・・・・・支持孔、９・・・・・・
挿込孔、１０・・・・・・小径部、１１・・・・・・係
合突起。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数組のアウターリンクプレートとインナーリンクプレ
   ート及びこれら両プレートを連結する複数個のピンとか
   ら成るチェノにおいて、少なくとも１組のアウターリン
   クプレートに前記ピンの外径より小径な支持孔を設け、
   かつこの支持孔に、ピンの外径より大径な押込孔を連設
   すると共に、前記ピンの少なくとも１つの端部□前記支
   持孔より小径な小径部を形成し、該ピンに前記アウター
   リンクプレートを着脱自由に装着するごとく成す一方、
   前記アウターリンクプレートを装着するインナーリンク
   プレートに係合突起を設け、前記アウターリンクプレー
   トの装着時、前記突起により前記アウターリンクプレー
   トのチエン長さ方向への移動を阻止して該プレートの離
   脱を防止するごとくしたことを特徴とする自転用駆動チ
   ェ７゜