JPS5850074Y2 - 建具における中桟取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は建具に係り、特に建具における中桟取付構造
に関する。

従来、建具の中桟取付構造において、建具框の挟持片に
、中桟端部を嵌入し得る切り込みを形成し、かつ中桟端
部に建具框の挟持片を嵌入し得る切り込みを形成し、建
具框の切り込みと中桟端部との嵌合及び沖桟の挾持片ど
建具框の挾持片との嵌合によって、中桟を支持していた
。

このため、切り込み加工精度又は建具框組立精度が不充
分な場合には中桟支持状態が不安定となり、強固な取り
付けができなかった。

この考案は、このような従来の問題点を解消すべく創案
されたもので中桟を強固かつ確実に支持し得ると共に外
観を優れた中桟取付構造を提供することを目的とする。

次に、この考案に係る建具における中桟取付構造の一実
施例を図面に基いて説明する。

この考案は、中桟を有する任意の建具に適用可能である
が、この実施例では引き違い障子の竪中桟取付構造を代
表的な実施例として説明する。

第１図に示す引き違い障子１において、短根２゜２およ
び下框３，３によって、ガラス板などのパネル板４およ
び竪中桟５が支持されている。

前記竪中桟５は、障子の短根２と平行に複数本配列され
ると共に、その両端部には夫々、横框３に取り付けられ
ている。

前記中桟５の横框３への取付構造は上下両端部において
全く同一であるので下端部の取付構造のみを第２図ない
し第４図によって説明する。

下框３は、その基部３′の上面３″上、（すなわち竪中
桟５に対向する側）で、かつその長手方向に、一対のＬ
型挾持片６，６を並設しており、この挟持片６．６は基
部３′の室内外の両側面より、僅かに下框３の内方へ入
った位置に突設されている。

これは竪中桟５と下框３とを組合せたとき、下框３の上
記両側面と竪中桟５の両側面とを路面−とするためであ
る。

このＬ型挾持片６，６は、後述する竪中桟５の同挾持片
７，７と相俟って、ガラス等のパネル板４の周囲に装着
されたガスケットを挾持しパネル板４を固定する。

また後述するように、この挟持片６，６は取付部材１０
の嵌入部１３を嵌入した竪中桟５の中空部を挿入するた
め、切除部１４を有する。

竪中桟５は、その中央部に矩形状断面を有する中空部を
有し、この中空部の室内および外面を夫々両側へ延出し
て、挾持片７，７を形成している。

この中桟５の基部９が後述するように、加工され、かつ
取付部材１０、（好ましくは合成樹脂材より成る）を介
して下框３に取り付けられ、この挾持片７．７が下框３
の挾持片６，６に係合している。

取付部材１０は水平方向に延在する基部１２とこの基部
１２の略中央部から垂直かつ一体的に伸びる嵌入部１３
とによって、略Ｔ字状に形成されている。

この嵌入部１３の幅は基部１２の幅より大きく、またこ
の嵌入部１３の水平方向でかつ前記幅方向に直交する方
向の寸法は、下框３の切除部１４の同方向の寸法より小
さくなっている。

このように、この嵌入部１３の断面形状を略矩形として
、前記竪中桟５の中空部の中空内に嵌挿する。

また、基部１２の幅は下框３の挾持片６，６の対向折返
し部６’、６’間の寸法と同じかあるいは僅かに小さい
寸法とし、そして、この基部１２の高さは、下框３の挾
持片６，６の高さより低くなっている。

この基部１２の両端上面に、ガラス等のパネル板４に対
向して、ガラスライナーの役目を果たす緩衝材１６が埋
設されている。

また、この基板１２はビス１１等の適切な手段によって
下框３の上面上に固定される。

竪中桟５の平行な挟持片７，７の対向する折返し部７’
、７’は、その基部９において、下框３の平行な挟持片
６，６の外形寸法及び高さ寸法だけ切除され、そこに切
除部１５を形成する。

また、竪中桟５の中空部を形成し、かつ平行な挟持片７
，７間を連結している側壁９′の基部９においても、取
付部材１０の基部１２の断面形状に相当する形状が少な
くとも切り取られて、そこに凹部１７を形成し、この中
桟５を下框３に連結した時、中桟５の下端は、下框３の
上面に当接しその結果、取付部材１０は外部より完全に
隠蔽される。

この考案の中桟取付構造は以上の通りであるが、その組
み立ては次のようである。

先ず、切除部１４を有する下框３の上方より、緩衝材１
６を具備した取付部材１０を、下框３の一対の挟持片６
，６間に嵌入し、その基部１２を下框３の上面にビス等
によって固着する。

その後、取付部材１０の嵌入部１３を竪中桟５の中空部
の中空内に嵌合するように、竪中桟５を上方より組合せ
、中桟５の下端を下框３の上面３上に当接すると共に、
中桟５の切除部１５は、下框３の一対の挟持片６，６を
隠すようにして組合わされ、中桟５と下框３との両側面
を路面−とする。

また、周囲にガスケットを装着したパネル板４は、下框
３の挾持片６，６間に、また中桟５の両側に設けられた
挟持片７，７間に嵌挿されることは勿論であり、その時
、パネル板４の下端は取付部材１０の基部１２に設けら
れた緩衝材１６に当接支持されるようになっている。

なおこの実施例では竪中桟と横框との取付構造について
説明したが、この考案を横中桟と短根との取付構造にも
適用できることは言うまでもない。

本考案は以上詳述した通りの構成であり、中桟と障子の
框とがＴ字状の取付部材で連結されているので、その取
付けは極めて強固かつ確実であり、両者は互いに振れる
ことはない。

すなわち、中桟の中空部が取付部材の嵌入部に嵌入する
ことにより、簡単に取付けの位置決めができ、かつ固定
できる。

さらに取付部材の基部は横框に固定しであるので中桟の
取付強度はきわめて強固なものとなる。

さやに、中桟と框の両側面とが路面−となっているので
、外観上体裁がよいなどの優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る中桟取付構造の一実施例を適用
した引い違い障子を示す正面図、第２図は同実施例を第
１図のＡ部についてパネル板を省略して示す拡大斜視図
、第３図はＡ部を拡大して示す分解斜視図、第４図は第
１図のＩＶ−ＩＶ矢視線に沿う断面図である。 １・・・・・・引き違い障子、２・・・・・・短根、３
・・・・・・横框、４・・・・・・パネル板、５・・・
・・・竪中桟、６，７・・・・・・挾持片、８・・・・
・・ガスケット、９・・・・・・基部、１０・・・・・
・取付部材、１１・・・・・・ビス等、１２・・・・・
・基部、１３・・・・・・嵌入部、１４゜１５・・・・
・・切除部、１６・・・・・・緩衝材、１７・・・・・
・凹部。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）框３の基部上面において互いに框３の内方に入っ
   た位置に並設された一対の挟持片６，６間に、丁字形取
   付部材１０の基部１２を固定し、この基部１２より垂直
   にかつ一体的に突出した嵌入部１３を中桟５の中空部内
   に嵌入し、 中桟５の中空部両側に設けた挟持片７，７の基部には夫
   々切除部１５．１５を設け、この切除部１５．１５内に
   框３の挟持片６，６を嵌合し、中桟５の中空部を構成す
   る側壁の下端に設けた凹部１７，１７に取付部材１０の
   基部１２を嵌合し、 かつ中桟の側壁を、框３の挟持片６，６に設けた切除部
   １４．１４に嵌合することにより中桟の端部を框の上面
   に当接してなることを特徴とする建具における中桟取付
   構造。
2. （２）取付部材１０の基部１２上面に緩衝材１６を埋設
   し、ガラスライナーとしたことを特徴とする実用新案登
   録請求の範囲第１項記載の建具における中桟取付構造。