JPS5849945Y2 - 蓋付き物品収納箱 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は開いた蓋を起立状態に保持させることができる
ようにして、物品の出し入れをし易くした蓋付き物品収
納箱に関するものである。

従来からよく知られる観音開き式若しくは片開き式の蓋
を取付けた物品収納箱では、蓋は一端をヒンジとし、こ
れを支点にして開閉自在に構成されているものの、その
動作は完全に閉止させた状態か、或いは完全に開放した
状態の二通りしか行なえず、このために例えば蓋を完全
に開放させるスペースがなくて開いた蓋を壁面に立て掛
けるようにした状態で使うとき、何かの衝撃でもって蓋
が閉じてしまったり、不安定で絶えず蓋を手で持ってい
なければならないといった不具合があった。

このような不具合を解消するためには蓋を完全に開かせ
るだけのスペースを要し、特に面積の広い片開き式蓋の
場合は多くのスペースを要するといった難点があり、荷
さばき等に際し多くの物品収納箱を扱かうといった場合
、かかるスペースの確保は仲々至難なものであり、実用
面において欠点を有するものであった。

本考案はかかる従来欠点を解消するため蓋のヒンジ部に
蓋の起立状態を保持させるための突条と該突条を係脱自
在に係止する保合溝とを対設し、該突条と係合溝との係
合で蓋の開閉動作を妨げることなく、起立させた状態を
安定に保持させる如く構成したものである。

以下に本考案の一実施例を図面と共に説明する。

図において１は上面で開口２をするように形威された箱
体であり、開口２の左右両側壁３，３の上端に夫々鍔部
４を形威し、該鍔部４上に間欠的に円筒部５，５・・・
・・・が列設しである。

６，６は前記開口２を開閉自在に閉塞させる蓋である。

鉄蓋６，６は夫々基端部に前記円筒部５，５・・・・・
・と交互位置に同形状の円筒部７，７・・・・・・を間
欠的に列設し、これらの円筒部５，５・・・・・・及び
７，７・・・・・・に軸杆８を貫通させ、開口２を開閉
自在するように蝶着させて取付けられる。

而して９，９は前記冬着６，６に列設した円筒部７．７
・・・・・・のうちの蓋の両端寄り位置のものに夫々一
体的に突出させて設けた突条であり、該突条９゜９は第
１図に示すように蓋６で開口２を閉塞した状態で円筒部
７の外側となる位置に突出させ、さらに該突条９の表面
中央にＶ形の保合部１０を突出させである。

１１は箱体１の鍔部４上に前記円筒部５，５の間で前記
突条９に対応位置させて設けた係止部であり、上面に前
記係合部１０を受止めるＶ形の保合溝１２を形成する。

次に作用を説明するに、第１図のように閉止させた蓋６
，６を開き第２図に示すように起立させてやれば鉄蓋６
の開放に伴なう円筒部７の回動で下向きとなった突条９
が係止部１１上に重なり、同時に第４図に示すように係
合部１０が係合溝１２に係合して蓋６は側壁３に対して
直立した起立状態を保持することができる。

このために収納箱を近接させて並べたような場合でも夫
々蓋を起立させることができて箱内への物品出し入れが
し易くて使い勝手がよい。

なお、この実施例に示した蓋６，６の夫々先端には互い
に噛合する凸部１３．１３・・・・・・と凹部１４゜１
４・・・・・・とを交互に形成し、さらにこれらの凸部
と凹部の側縁には下方に垂設するリブ１５，１５・・・
・・・を周設して補強させ、各凸部１３．１３・・・・
・・の先端寄り位置下面でリブ１５の左右同位置に切込
溝１６．１６を設け、一方、各凹部１４，１４・・・・
・・の奥部下縁に薄板片１７．１７・・・・・・を張設
し、該薄板片１７の先端左右両側に前記切込溝１６．１
６に係合する突条１８を形成し第１図に示すように冬着
６，６を閉止させた状態では各凸部１３．１３・・・・
・・に設けた切込溝１６．１６が他方の蓋の突条１８に
がっちりと係合し、さらに各凸部１３の先端が各凹部１
４の端部に当接して冬着６．６の閉止状態をロックする
形となる。

そして蓋を開放させる方の蓋のみを持上げたときは、各
凸部１３の先端部は下向きに開口する切込溝１６．１６
が他方の蓋の突条１８から簡単に浮き上がらせることが
可能な状態になるがこの浮き上がらせる力で各凹部１４
の奥部に設けた突条１８が他方の蓋の切込溝１６．１６
に喰い込むこととなり、依然として前記のロックされた
状態が続いて開蓋させることができない。

従って蓋を開放させるためにはこれらの各切込溝１６．
１６と各突条１８との係合を同時に外してやることが必
須要件となるから冬着６，６の先端側を同時に持上げて
やれば冬着６，６は軸杆８による枢軸部を支点にして回
動し、この動作によって各切込溝１６．１６と各突条１
８の係合が夫々自然に外れて冬着６，６を観音開き式に
開放させるようにしである。

また、本考案は以上に述べたような観音開き式の蓋に対
してその双方に限らず片方のみに形成してもよく、さら
には片開き式の蓋にも適用できること勿論である。

以上に述べたように本考案は蓋を枢軸させる円筒部に突
条を突設し、一方、箱体の側壁上に該突条を係止させる
係合溝を設けて蓋の開放起立状態を該突条と係合溝との
係合で保持させるものであり、蓋の開閉を妨げることな
く起立状態を保持させることができて、物品の出し入れ
が容易に行なえ、しかも物品収納箱がびっしりと近接さ
せて置かれた状態で何ら支障なく蓋を開放させることが
できる。

従って、物品の出し入れが容易であるのみならず、例え
ば収納物品に風を通したり、乾燥させたりする必要があ
れば必要に応じて一定時間蓋を開放させ、また閉塞して
保存させるといった使用目的により使いわけすることが
できるといった有用性がある。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例に係わるもので第１図は蓋を閉止し
た状態の斜視図、第２図は蓋を開放し起立させた状態の
斜視図、第３図は第１図の要部拡大断面図、第４図は第
２図の要部拡大断面図、第５図は蓋の一部拡大斜視図で
ある。 １・・・・・・箱体、２・・・・・・開口、３・・・・
・・側壁、４・・・・・・鍔部、５゜５・・・・・・円
筒部、６，６・・・・・・蓋、７，７・・・・・・円筒
部、８・・・・・・軸杆、９，９・・・・・・突条、１
２．１２・・・・・・係合溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上面で開口した箱体の側壁上に間欠的に円筒部を列設し
   、一方、該開口に被着する蓋の一端に前記円筒部と交互
   位置させて間欠的に円筒部を列設し、これらの各円筒部
   を連通状として軸杆を貫通させて開閉自在に蓋を蝶着せ
   しめ、さらに鉄蓋の両端部寄りに位置する円筒部の外側
   に蓋の閉止状態で水平となる位置に突条を突設し、該突
   条に対応位置する箱体の側壁上に該突条を係止させる保
   合溝を設けたことを特徴とする蓋付き物品収納箱。