JPS5849228Y2 - 水路用起伏ゲ−ト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、水路に設置された起伏ゲートに関するもので
ある。

一般に、水路たとえば潅概用水路は、その横断面形状が
略逆台形状に構成されており、水量調節などのために設
置されるゲートが起伏式のものにあっては、水路側壁に
逆三角形の戸当り壁を付設しなければならないのが現状
である。

したがって、水路の流水断面が縮少されると共に、土木
工事に手間がかかるなどの問題か゛ある。

この考案は、上述の問題を解決しうる起伏式ゲートを提
供しようとするもので、以下に、実施例を図面に基づい
て説明する。

図面において、１は水路で、その横断面形状が略逆台形
状に形成されており、水路底１Ａに形成された段差部１
Ｂには、水路底幅と略等しい長方向の起伏ゲート２の扉
体２Ａが、支軸３により軸受台４に起伏自在に取付けら
れている。

５はゲート起伏操作用の油圧シリンダー６はそのピスト
ンロッドで、ピストンロッド６の上端は扉体２Ａの背面
に枢着されており、シリンダー５は水路底１Ａに設けら
れたピット７内に揺動自在に取付けられている。

なお、起伏ゲート１の起伏操作は、水路側方上部に設置
した巻上機等の開閉装置（図示せず）あるいは、その他
公知の手段により起伏せられるよう構成しうろこと当然
である。

８．９はゴム等の膜状体で構成された中空の可撓扉体で
、内部に空気が充満させうる逆三角形の袋状に形成され
、そのカナメ部をはさむ２辺のうちの一辺８Ａ、９Ａは
扉体２Ａの両端側縁にそれぞれ固着され、他方の辺８Ｂ
、９Ｃは水路１の傾斜側壁１Ｃにそ、れぞれ固着されて
おり、扉体２Ａと共に起伏しうるように取付けられ、内
部への空気の注排が自在に行ないうるようになっている
。

そして、起立時に空気を充満させ、倒伏時に空気を排出
させる。

なお、可撓扉体８，９はその辺８Ｂ、９Ｂの上端が他辺
８Ａ、９Ａの上端よりも上方に位置せられ、可撓扉体８
，９の上部上流側にごみなどが滞溜しないように考慮さ
れている。

また、可撓扉体８，９は、これらを形成する膜状体は繊
維入りゴム体とし、また、キルテイング加工を施して強
靭ならしめた方が好ましい。

そして、可撓扉体８，９を中空の密閉袋とする場合には
、膜体間を連結する別の膜体あるいはロープ等を内部に
装着して、その強度を大ならしめるべく配慮した方がよ
い。

１０は可撓扉体押え板、１１は固着ボルト、１２は水路
底１Ａの止水ゴム、１３はピット覆蓋である。

第４図は、本考案の他の実施例を示すもので、起伏ゲー
ト２の扉体２Ａは水路幅よりも相当狭く形成し、その両
端に可撓扉体８，９を装着したもので、第１の実施例に
おける可撓扉体８，９よりも大きくすると共に、下端を
水路底１Ａに固定しである。

なお、この第２実施例における可撓扉体８，９の構成は
、第１実施例と同一であるから、同一符号を付て、詳細
説明を省略する。

また、本考案における可撓扉体８，９の上端縁には、ゴ
ム等からなる管状体を固着するとよい。

この考案は、上述のように構成されているので、水路横
断面積を縮少させることなく、シかも戸当り壁を立設す
ることなく起伏ゲートを設置でき、側部水密手段を別途
に必要とせず、流水を円滑に導びくことかでき、土木工
事が小なくなるうえ、ゲート設置が容易かつ経済的に行
ないうるうえ、略逆三角形中空可撓扉体８，９の中空部
内に空気を人れることによって、強度が高くなり、浮力
増大による起立操作が容易であるばかりでなく、倒伏時
には中空部内の空気を抜くことによって倒伏を円滑かつ
迅速に行なうことができ洪水時にも緊急対処が可能であ
るなどの多くの効果が期待できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す正面図、第２図は同平
面図、第３図は第１図のＡ−Ａ縦断側面図、第４図は他
の実施例を示す正面図である。 １・・・・・・水路、１Ａ・・・・・・水路底、１Ｃ・
・・・・・水路傾斜側壁、２・・・・・・起伏ゲート、
２Ａ・・・・・・扉体、８，９・・・・・・可撓扉体、
８Ａ、９Ａ・・・・・・可撓扉体の一辺、８Ｂ、９Ｂ・
・・・・・可撓扉体の他辺。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 水路横断面が略逆台形状である水路１に設置される起伏
   ゲートであって、略方形状の起伏ゲート２の扉体２Ａと
   、このゲート扉体２Ａの両端部に一辺８Ａ、９Ａが装着
   され他の一辺８Ｂ、９Ｂが水路１の傾斜側壁１Ｃに装着
   されたゴムなどからなる略逆三角形中空可撓扉体８，９
   とからなり、中空可撓体８，９内に空気を注排するよう
   に構成してなる水路用起伏ゲート。