JPS5848470B2 - マンコンベアのステップの製造方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、エスカレーターあるいは電動道路等のマンコ
ンベアのステップの製造方法に係リ、特にステップの安
全性及び耐久性の向上等に関する。

マンコンベアは、従来大都市圏の大形ビルや鉄道駅での
主たるサービス設備として普及してきたが、最近では他
方都市でも多く用いられ、さらに歩道橋施設等の新分野
にも積極的に進出している。

このため、最近のマンコンベアは利用者層の多様化と耐
久面での新たな要求に対応して、その安全性（乗客保護
）及び耐食性（寿命対策）の高い構成が望まれている。

従来のマンコンベアの構戒は第１図乃至第３図に示す通
りである。

すなわち、利用客を乗せて上昇あるいは下降する無端状
のステップ１、このステップ１と同期して回動ずるハン
ドレール２、この両回動体の間に直立する欄干３及びス
カートガード４を主部材として構成されている。

そして、ステップ１は、表面部に精密な寸法で形成され
た凹凸の波状をなすクリーＨａ及びライザ１ｂ１それに
、本体枠となるブラケツＮｃ１転動ローラ１ｄ及び１ｅ
等で構成されている。

ここで、ク’Ｊ − ｈ １ ａは平担に、またライザ
１ｂは曲率Ｒをもって弓状に成形されており、従来は各
々アルミニウム合金のダイキャスト成形法で製作されて
いたものである。

一方、このステップ１は、乗客荷重に耐える十分な剛性
を有することは勿論、下降運転（第１図矢印Ａ）時、乗
客の靴Ｓがスカートガード４に接触し、この場合に発生
する押圧Ｆに抗する強度も要求されるなど、機械工学上
かなり高度な強度設計も必要となっている。

このような、従来のステップ１において、最近の設置条
件、特に全天候下での稼働（屋外形マンコンベアなど）
に処する性能の不備が指摘されている。

第１の課題として、従来のアルミニュウム製ステップで
は耐食面での欠点があげられる。

ちなみに、文献（日本金属学会刊・耐食合金）ではアル
ミニュウム合金の耐食性が、鋼材やステンレス材よりも
格段（ １／２ ５，０ ００ ）に劣るというデータ
もあり、このステップを用いたマンコンベアでは屋外等
への進出が阻害される結果となっている。

このため、本発明者は先にク’） − ト１ ａ及びラ
イザ１ｂの表層材としてステンレス鋼板を用いるものを
提案した。

このステンレス鋼板製のステップは、０，３〜１．５ミ
ＩＪメートル程度の薄板をプレスして波状に戒形するも
のである。

このステンレス鋼板製のステップ１（従来と同様に符号
１で示す）は、第４図の通りブラケット１ｃの後方（間
隔ｌ）にライザ補強体１ｆに支持されるライザ１ｇを配
設したものである。

しかしながら、このステンレス鋼板製のステップ１にも
次のような課題が残されている。

すなわち、ライザ１ｇの構成は上面のクＩＪ−ト部も略
同様であるが、特にライザ１ｇにおいては前述の押圧Ｆ
を受けて撓み、この撓み量δが、靴Ｓなどをステップ１
の奥深く侵入させてしまうという安全上極めて深刻な事
態を招く。

この侵入現象は、侵入初期においては脱出できるチャン
スが残されているものの、ステップ１が強力な駆動機（
図示せず）によって牽引されている関係上チャンスを逸
すると大事故に至ることは明白である。

以上のように、ステップ１自体は過酷な設置環境に耐え
る性能を得るため、ステンレス鋼板や特殊な耐食合金材
の採用を乗客保護という観点からの施策、特に強度上の
配慮が不可欠な要点となっている。

本発明は、この点にかんがみ、耐久度、特に耐食性が大
幅に向上したステンレス鋼板（少なくとも表層のク・Ｉ
Ｊ−ト及びライザ部）製ステップの安全性を向上させる
ためになされたものである。

以下、本発明の一実施例を図にもとづき説明する。

第５図において、スカートガード４、転動ローラ１ｄ及
び１ｅ，ブラケツＮｃ等の構或は前述のものと略同様で
あり詳細な図示は省略せるも、本発明ではスカートガー
ド４に近接するライザ５ａ（第４図のライザ１ｇに相当
）とライザ補強体６（第４図のライザ補強体１ｆに相当
）を、それぞれの端部において、固定的に接合し、前記
の押圧Ｆに抗する構成としたステップ５にしたことに特
徴がある。

ここで、ライザ補強体６の側方にはブラケツＮｃ側に突
出する突出部６ａを設け、この突出部６ａを包むようラ
イザ５ａに延長部５ｂと折り曲げ部５ｃが設けてある。

そして、点Ｚにおいて点溶接を施し、この両者を一体品
の如き形態にしたものである。

この場合、両者の組合せは、所定の横幅に予め成形され
たライザ補強体６に対して、ライザ５ａを相像線Ｘの状
態から嵌めこみ、最終的には点溶接によって一体的に固
設する仕組みになっている。

この方法は、折り曲げ部５ｃによってライザ５ａ自体の
強度を増し、これに突出部６ａによって強度を増したラ
イザ補強体６を固定的に接合することにより、ステップ
５の強度アップを図り得る効果がある。

このようにしたことにより、ステップ５のライザ５ａ側
方の強度が増し、従来のような押圧力Ｆに十分耐えるこ
とができる。

以上説明した本発明によればステップ５の安全性が大幅
に向上する。

なお、本発明は例示した一実施例に限定されるものでは
なく、例えば第６図以下に示す構成でもよい。

すなわち、第６図ではライザ゛５ａから折り曲げ部５ｃ
を除いた状態で接合したものであり、第７図ではライザ
５ａに折り曲げ部５ｄを追加して強度アップさせたもの
である。

また、第８図はライザ端部の折り曲げ部５ｃに凸部５ｅ
を設け、この凸部５ｅをライザ補強体の６の突出部６ａ
に設けられた凹部６ｂに差込む形態にしてある。

さらに、第９図ではライザの凹部５ｆにライザ補強体６
に設けられた突出部６ｃを差込む構成としたもので、こ
れらは何れの方法もライザ端部とライザ補強体の端部を
固定的に接合したものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のマンコンベアの中央部を部分的に横断し
た断面図、第２図はステップ単体の斜視図、第３図は第
２図のＩ−Ｉ線に沿う断面図、第４図は最近提案された
第３図に相当するステップの断面図、第５図は本発明の
一実施例になるステップの第３図相当の断面図、第６図
、第７図、第８図及び第９図は本発明の他の実施例を示
した断面図である。 １，５・・・・・・ステップ、１ｃ・・・・・・ブラケ
ット、５ａ・・・・・・ライザ、５ｂ・・・・・・延長
部、５Ｃ，５ｄ・・・・・・折り曲げ部、５ｅ・・・・
・・凸部、６・・・・・・ライザ補強体、６ａ ， ６
ｂ・・・・・・突出部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 表面部に凹凸面を有する水平なクリートと、このク
   リートの後部と一端が連結し下方に延長して配設された
   ライザと、これらクリートおよびライザを支える本体枠
   となるブラケットとより構成されたマンコンベアのステ
   ップにおいて、前記ライザをステンレス製薄板鋼板を波
   状にプレス成形して構成し、一方、このライザとブラケ
   ット間にライザ補強体を配設し、かつ、前記ライザ側端
   部をブラケット側に延長し、かつ前記補強体の側端部を
   ブラケット側に突出させ、この突出部と前記延長部とを
   固定的に接合したことを特徴とするマンコンベアのステ
   ップの製造方法。 ２ 前記ライザ側端部の延長部を内方向に折り曲げ、前
   記補強体の突出部を包み込むようにしたことを特徴とす
   る特許請求の範囲第１項記載のマンコンベアのステップ
   の製造方法。 ３ 前記ライザ側端部と補強体突出部を溶接接合したこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項記載こマンコンベ
   アのステップの製造方法。 ４ 前記補強体の側端部をライザ側に突出させ、この突
   出部をライザ側端部の凹部に嵌合して固定的に接合した
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載のマンコン
   ベアのステップの製造方法。