JPS5848239Y2 - 小型船舶用舵装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は小型船舶用舵装置の構造に関し、％に、舵棒の
高さ位置を任意に調節し得る構造の小型船舶用舵装置に
関する。

小型船舶にあっては、船尾の舵軸から船内の操船者の近
傍へ延在する舵棒を設け、該舵棒を左右に操作すること
により舵取り操作を行なっている。

この場合、舵棒は操船者の姿勢及び使用秋況に応じてそ
の必要とする高さ位置が異なってくる。

同時にある高さで使用している際は操船者が手を離して
も舵棒ばその高さ位置に維持されていることが望１れる
。

しかるに、従来の舵装置にあっては、舵棒を舵軸に対し
上下方向回動可能に取付けることにより舵棒の高さ位置
を自由に変化させることばできたが、操船者が手を離す
と一定の位置に戻ってし１うため、舵棒が作業の邪魔に
なったり舵棒をいちいち拾い上げねばならないといった
欠点があった。

このような従来の舵装置の欠点を防止するため、舵棒が
摩擦力により任意の上下方向位置に保持される舵装置が
実願昭５１−１６７９１８号（実開昭５３−８４９００
号公報参照）により提案されている。

この提案の舵装置は、舵棒と舵軸との間の摩擦力をボル
トの締めつけ力により調節しようとするものであるが、
舵棒の剛性のために十分な範囲の調整を行なうことがで
きなかった。

本考案は、摩擦力の調整を任意に行なうことができる舵
装置を提供することをその目的とするものであって、舵
棒の本体部と一体又は固定関係に第一アーム部を設け、
第二アーム部は舵軸を挾んで第一アーム部と相対するよ
うに配置し、第一アーム部に対し接近しまた遠ざかる方
向の動きを許容する長穴を介して舵棒の本体部又は第一
アーム部に取付けられるようにし、第一、第二アーム部
を摩擦部材を介して舵軸の両側に配置してボルト等によ
り締めつけるようにしたことを特徴とする。

本考案によれば、第二アーム部を取付ける締結具を弛め
て第一、第二アーム部の舵軸への取付はボルト等を締め
ることにより、所要の摩擦力に調整し、然る後、締結具
の締めつけにより第二アーム部を固定すれば、舵棒ど舵
軸との間の摩擦力を任意に調整できる。

以下、図面を参照しながら本考案の実施例を説明する。

第１図にむいて、小型船舶の船体１２の船尾附近には、
推進プロペラ１４及び舵板１６が装着されている。

該舵板は船体１２に支承された舵軸１８の下部に取付け
られ、該舵軸の船体上方へ突出した上部には舵柄保持具
２０とこれに連結された舵柄２１とからなる舵棒２２が
取付けられている。

こうして、該舵棒を操作して略鉛直軸（図示の場合は下
方後向きに若干傾斜している）１わりで舵板１６を揺動
操作することにより船舶の舵取り操作が行なわれる。

舵棒２２ば、上述のよウニ舵柄保持具２０と舵柄すなわ
ち本体２１とからなり、舵柄保持具２０は本体２１に固
定されたアーム２０ａと該アーム２０ａにボルト２８及
びナツト３０により結合されたアーム２０ｂとを有する
。

両アーム２０ａ。２０ｂの結合のために、両者には舵棒
巾方向すなわち第３図に釦いて上下方向の長穴３２．３
４が形成され、これら長穴にボルト２Ｂが挿通されてい
る。

この長穴３２，３４は第一アーム２０ａと第二アーム２
０ｂとが互に接近し又は遠ざかる方向に動くのを許容す
る。

アーム２０ａ、２０ｂは舵軸１８の両側にこれを挾むよ
うに配置され、各アームと舵軸１８との間には、ゴム等
の弾性体で作られたブロック状の摩擦部材２６が挾持さ
れ、アーム２０ａ、２０ｂ、摩擦部材２６及び舵軸１８
を横方向に貫通してボルト２４が挿入されている。

このため、舵棒２２ば、ボルト２４を中心にして上下に
回動することができる。

舵棒２２と舵軸１８との間の摩擦力を調整するためには
、１ず、第一アーム２０ａと第二アーム２０ｂとを結合
するボルト２Ｂ上のナラ）３０を弛め、ボルト２４を締
めることによって、アーム２０ａ 、２０ｂと舵軸１Ｂ
との間の摩擦力を適蟲な値に調節したのち、ナツト３０
を締めつけてアーム２０ｂをアーム２０ａに固定すれば
よい。

以上の説明によって明らかな通り、本考案に訃いてば、
第一、第二アームが互の方向移動自在な状態のもとで締
めつけを行なうことができるので、舵棒と舵軸との間の
摩擦力を任意に調節することが可能になる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の小型船舶用舵装置の全体を示す小型船
舶船尾部分の要部一部所面側面図、第２図は第１図の舵
装置の要部を示す拡大側面図、第３図は第２図の矢視線
■−■から見た一部断面の拡大底面図、第４図は第１図
〜第３図の舵装置に使用される摩擦部材の斜視図である
。 各図中、同ゴ参照番号は同一部分を表示するものとし、
１２・・・船体、１６・・・舵板、１８・・・舵軸、２
０・・・舵柄保持具、２０ａ、２０ｂ・・・アーム、２
１・・・舵柄、２２・・・舵棒、２４・・・舵柄保持具
の支承ボルト、２６・・・摩擦部材、２８・・・締付ボ
ルト、３２１，３４・・・長穴をそれぞれ示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 船体に支持されかつ下部に舵板を有する舵軸と、上下方
   向に回動可能に前記舵軸に取付けられた舵棒と、前記舵
   軸及び前記舵棒の間に介在する摩擦部材と、前記摩擦部
   材の摩擦力を調節する手段とを有し、前記摩擦力調節手
   段は、前記舵棒の本体部と一体又は固定関係に設けられ
   前記舵軸の片側に配置される第一アーム部と、舵軸の他
   側に第一アーム部に並んで配置された第二アーム部とか
   らなり、前記第二アーム部は第一アーム部に接近し又は
   遠ざかる方向の動きを許容する長穴を介して締結具によ
   り前記第一アーム部又は前記本体部に取付けられ、舵棒
   ばこれら第一、第二アーム部にお−いて前記摩擦部材を
   介して舵軸に取付けられたことを特徴とする小型船舶用
   舵装置。