JPS5847106Y2 - シヨベル系掘削機の鉄筋組立て用アタツチメント - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、ショベル系掘削機の鉄筋組立て用アタッチ
メントに関するものである。

一般に、液化天然ガス（ＬＮＧ）用の地下タンクの側壁
は逆巻工法によって施工されている。

ところで、この逆巻工法は地表側から順次地下に向がっ
て施工するような工法であるから、鉄筋を予め網状に加
工してからクレーンで組立てることが困難であり、した
がって、鉄筋は一本ずつ人力によって保持され組立てら
れている。

しかしながら、前記のような地下タンクにあっては、側
壁の厚さが３ｍ程度と大規模でそこに使用する鉄筋の数
量が多いから、このような鉄筋を一本ずつ人力によって
保持し組立てることは極めて作業性が悪く、また、鉄筋
が太く重量である場合には、人力によるその保持が極め
て困難であった。

この考案は、上記事情に鑑みてなされたもので、ショベ
ル系掘削機を利用して鉄筋を簡易に保持し組立てること
ができ、特に前記のような逆巻工法において極めて有効
なショベル系掘削機の鉄筋組立て用アタッチメントを提
供することを目的とするものである。

以下、この考案の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図乃至第４図はこの考案の第一実施例を示し、同図
中１は油圧式のバックホー（ショベル系掘削機）の機体
で、そのアーム２の先端にはアタッチメント支持板３が
着脱自在に取付けられている。

なお、バックホーはショベル系掘削機の一つで、ドラグ
ショベルとも称されていてそのアーム２の先端にショベ
ルを取付けることにより、機体の足場より下方を掘削す
るのに適するものである。

前記支持板３には、モータ等の回動機構４によって回動
させられる軸体５を介して、棒状のアタッチメント本体
６の略中間部が軸体５の水平方向の軸線Ａを中心として
適宜回動調整可能に支持されている。

アタッチメント本体６の一方部（第１、第２図中の下方
部）には、油圧シリンダー等の移動機構７を介して、ス
ライド体８がアタッチメント本体６の棒軸線（第１、第
２図中の上下方向の鉛直線）に沿って適宜伸縮移動調整
可能に支持されている。

スライド体８には対の挟持爪９，１０が対向配備され、
そして一方の挟持爪９は油圧シリンダ等の移動機構１１
によって他方の挟持爪１０に対して適宜近接離間移動可
能とされていて、挟持爪９，１０間に鉄筋１２がアタッ
チメント本体６の棒軸線方向に沿った状態で挾持される
ようになされている。

これら挟持爪９，１０および移動機構１１等によって挟
持機構１３が構成されている。

前記アタッチメント本体６の他方部（第１、第２図中の
上方部）には、ガイド機構１４が設けられている。

このガイド機構１４は、前記挾持機構１３に挾持された
鉄筋１２の延長軸線上に位置する外部の鉄筋１５（第１
図参照）を、テーパー面部１６．１６を利用して係止溝
１７，１７内に相対的にガイドさせるように形成された
同形のガイド板１８．１８によって構成されている。

次に、液化天然ガス用の地下タンクの側壁を逆巻工法で
施工する場合を例として、上記構成のアタッチメントの
作用について説明する。

まず、回動機構４によって、アタッチメント本体６を軸
線Ａを中心として水平状態まで回動させる。

そして、バックホーの機体１の回転およびアーム２の下
げ操作等によって、アタッチメント本体６を水平状態の
まま例えば機体１の足場上における所定の鉄筋待機位置
まで移動させてから、移動機構１１によって挟持爪９，
１０間に鉄筋１２を水平状態で挾持させる。

その後、アーム２を上げ操作してアタッチメント本体６
をある程度の高さに上げてから、回動機構４によってア
タッチメント本体６を軸線Ａを中心として鉛直状態まで
回動させる。

それから、第１図に示すようにバックホーの機体１の回
転およびアーム２の屈伸操作等によって、ガイド機構１
４におけるガイド板１８．１８の係止溝１７，１７内に
、タンク側壁の逆巻き躯体１９に垂下支持されている鉄
筋１５を相対的に位置させる。

このことによって、この外部の鉄筋１５と前記挾持機構
１３に挾持された鉄筋１２との軸線は鉛直方向（第１図
中の上下方向）に一致させられる。

その後、移動機構７によってスライド体８を上方に移動
させ、外部の鉄筋１５に対し鉄筋１２を所定の対向状態
として、これら鉄筋１５．１２を圧接またはスリーブ等
によって接続し組立てる。

それから、挾持機構１３による鉄筋１２の挾持を解除し
、ガイド機構１４から鉄筋１５を離間させるようにアタ
ッチメント本体６を移動させ、以降は同様の作業を繰り
返して順次鉄筋の組立てを行なう。

なお、第５図に示すように、前記ガイド機構１４に代え
て前記挾持機構１３と同様のものを設けてもよい。

この場合、両挟持機構１３．１３は、アタッチメント本
体６の棒軸線に沿った同一軸線上の鉄筋を挟持できるよ
うに配備され、前記のような鉄筋の組立て時において、
外部の鉄筋１５を前記代替の挟持機構１３で挾持するこ
とによって、両鉄筋１５゜１２の対向端面をより正確に
一致させることができ、したがって、両鉄筋１５．１２
をネジ式継手等によって接続する場合などに極めて好適
である。

このように、この考案によるショベル系掘削機の鉄筋組
立て用アタッチメントによれば、ショベル系掘削機のア
ームの先端に取付けられる支持板と、該支持板に対し水
平方向の軸を中心として回動調整可能に支持された棒状
のアタッチメント本体と、該アタッチメント本体の一方
部にその棒軸方向に沿って移動調整可能に支持されたス
ライド体と、該スライド体に設けられ前記アタッチメン
ト本体の棒軸方向に沿った形態で鉄筋を挟持可能な挾持
機構とを具備してなるから、バックホー等のショベル系
掘削機を利用して鉄筋を簡易に保持し組立てることがで
き、この結果、例えば比較的大規模の地下タンクの逆巻
工法において鉄筋の組立て作業能率の飛躍的な向上を図
ることができる。

また、前記アタッチメント本体の他方部に、前記挟持機
構に挟持された鉄筋の延長軸線上に位置する鉄筋をガイ
ドまたは挟持するためのガイド機構または挟持機構を設
ければ、接続する鉄筋の対向端面同志を同一軸線上で正
確に突き合わせることができ、鉄筋の接続を適確かつ容
易に行なうことができる等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係るアタッチメントを取付けた状態
のショベル系掘削機の側面図、第２図はそのアタッチメ
ントの正面図、第３図は第２図のＩＩＩ−ＩＩＩ線に沿
う断面図、第４図は第２図のＩ■−■Ｖ線に沿う断面図
、第５図はこの考案の他の実施例を示す正面図である。 １・・・・・・バックホーの機体（ショベル系掘削機の
機体）、２・・・・・・アーム、３・・・・・・支持板
、５・・・・・・軸体、６・・・・・・アタッチメント
本体、８・・・・・・スライド体、１２・・・・・・鉄
筋、１３・・・・・・挾持機構、１４・・・・・・ガイ
ド機構、１５・・・・・・鉄筋。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ショベル系掘削機のアームの先端に取付けられる支持板
   と、該支持板に対し水平方向の軸を中心として回動調整
   可能に支持された棒状のアタッチメント本体と、該アタ
   ッチメント本体の一方部にその棒軸方向に沿って移動調
   整可能に支持されたスライド体と、該スライド体に設け
   られ前記アタッチメント本体の棒軸方向に沿った形態で
   鉄筋を挟持可能な挟持機構とを具備してなることを特徴
   とするショベル系掘削機の鉄筋組立て用アタッチメント
   。