JP3692480B2 - 重量物の吊り上げ具 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、平坦な鉄板や平面を持つ重量物を吊り上げ、その重量物を垂直に維持しながら建造物等に接近させて移動させることができる重量物の吊り上げ具に関する。
【0002】
【従来の技術】
土木工事や建築工事等において、重量物を吊り上げて搬送しなければならない作業がしばしば発生している。従来においては、人力によって吊り上げて搬送していたが、作業員の負担が大きくなる共にに、危険性が高いため、近年では機械化によって重量物を吊り上げて搬送させることが多くなっている。
【0003】
重量物を吊り上げて搬送する作業には、それ自体で垂直に起立した単独の細長い建造物の建築、修理、保守等に付随して発生しているものがある。例えば、高速道路やコンクリート橋を支える橋脚のように、細長く丈の高い建造物を建築、修理、保守する作業において、重量物を吊り上げながらその建造物にまで移動させる作業がある。取り分け、地震対策のため橋脚を補強して耐震性を高める補修工事では、鉄板等の重量物の資材や部材を吊り上げて搬送する作業の必要性が多くなっている。この橋脚の補修工事では、既に建設されている高速道路やコンクリート橋の橋脚の周囲を鉄板で囲い、橋脚と鉄板の間にある隙間にコンクリートや強化樹脂を注入して固定させる工法が採用されている。この工法による補強工事では、橋脚の根本から上端までの周囲を鉄板で巻き付け、各鉄板を溶接することで連結して筒状に形成し、橋脚と鉄板を一体化させることで橋脚の強度を増強させようとするのが目的である。
【0004】
この補強工事では、肉厚が1センチメートル前後の鉄板を持ち上げ、その鉄板を橋脚の側面に接近させて配置する作業が必要となる。この補強用の鉄板は長方形の平坦な形状やかまぼこ形をした円弧形状をしており、幅が1メートル以上、長さが2メートル以上の外形となっていた。このため、補強用の鉄板の平面は大きく、かつ、その重量は重くなり、人力であっては設置する位置にまで持ち上げることができないものである。このため、クレーンで鉄板を吊り上げて、橋脚の側面であって設置する位置に接近させ、機械力で作業させることが考えられる。クレーンであっては、重量のある鉄板を吊り上げて、上下左右に微妙に移動させることができ、橋脚の必要とする位置に鉄板を設置することができるものである。しかし、高速道路やコンクリート橋などの建造物であっては、橋脚の上部に横方向に橋桁が載置してあり、上層部に障害となる建造物の一部が配置されていることがほとんどである。従って、この橋桁がクレーンのワイヤーやブームの邪魔となり、クレーンを操作しても障壁となり、鉄板を必要な位置と高さに移動させることができないものであった。
【0005】
このことから、パンタグラフ状の昇降機構を持ち、昇降台を上下に移動させることができる高所作業車により、昇降台で鉄板を吊り上げて移動させることも考えられる。この方法では、昇降機構を作動させることにより、昇降台と共に鉄板を下部から上部に持ち上げることができ、鉄板を必要な場所に配置することができる。このため、橋桁による邪魔もなく、自由に鉄板を必要とする橋脚の位置にまで移動させること可能となる。しかし、高所作業車では、資材を昇降台に積み上げて持ち上げるのが元々の機能であり、形状の大きい補強用の鉄板を垂直に立てて吊り上げる機能は有していないものである。このため、昇降台に吊り上げ専用の特別な装置を設置し、この装置により鉄板を吊り上げて所定の位置にまで移動させる方法が採用されていた。この構成であっては、専用の吊り上げ装置が必要となり、しかも、鉄板を施工する場所において傾斜させたりしなければならず、装置が複雑となる欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このような施工現場の特殊性による作業の困難さから、平坦な鉄板や平面を持つ重量物を吊り上げて高所に移動させ、必要とする角度に位置決めすることができる重量物の吊り上げ具の開発が望まれていた。本発明はこのような要請に鑑み、一般に用いられている掘削機(バックホーともいう)を利用し、バックホーのアームにバケットの代わりに吊り上げ具を連結して重量物の吊り上げができる機構を提供するものである。この吊り上げ具によれば、平坦な鉄板や平面を持つ重量物を吊り上げ具で持ち上げ、アームを揺動させることで必要とする高さにまで重量物を移動させ、しかも、重量物の角度を調整することができる。この機構を利用すると、掘削機自体が自走できるため、重量物を資材置場から作業現場まで吊り上げたままで移動させることができ、資材置場から作業現場まで離れていても重量物を他の搬送装置によって予め移動させておく必要がなく、作業の効率化を図ることができる。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するために請求項1の発明では、上下に揺動できるアームを備えた掘削機とアームの先端に連結された吊り上げ具とから成り、平坦で重量のある重量物を吊り上げることができるものにおいて、吊り上げ具は、アームの先端に回動自在に連結された直線状の柱棒と、柱棒の下端にその軸線を柱棒とは直角方向に向けてその中央を連結した直線状の下支え棒と、柱棒の上部に固着され、重量物に下端を連結した吊りワイヤーの上部を引っ掛けるフックとから構成されたこと特徴とする重量物の吊り上げ具を提供するものである。
【0008】
そして、請求項2の発明では、上下に揺動できるアームを備えた掘削機とアームの先端に連結された吊り上げ具とから成り、平坦で重量のある重量物を吊り上げることができるものにおいて、吊り上げ具は、アームの先端に回動自在に連結され、その軸線を上下方向に向けた直線状の柱棒と、柱棒の下端にその中央を連結され、その軸線を柱棒とは直角方向に向け、かつ、アームの長さ方向とは直角となるように配置された直線状の下支え棒と、柱棒の上部に固着され、重量物に下端を連結した吊りワイヤーの上部を引っ掛けるフックとから構成されたこと特徴とする重量物の吊り上げ具を提供するものである。
【0009】
また、請求項3の発明では、前記吊りワイヤーは一対であり、それぞれの吊りワイヤーの下部は重量物の平面となった面の中央の左右に連結し、両吊りワイヤーをフックに引っ掛けることで重量物を吊り上げることを特徴とする請求項1または2記載の重量物の吊り上げ具を提供するものである。
【0010】
さらに、請求項4の発明では、前記柱棒にはアームの先端を回動自在に連結し、アームと柱棒の間には柱棒の角度を変更するための油圧シリンダーを介在させたことを特徴とする請求項1または2記載の重量物の吊り上げ具を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面により説明する。図1は本発明の実施の形態において、搬送しようとする重量物である補強鋼材72を吊り上げた状態を示す斜視図である。この補強鋼材72は肉厚の鉄板をやや『コ』の字形に折り曲げて加工してあり、その開口の内幅は橋脚の幅よりも少し大きくなるように設定してある。この補強鋼材72を吊り上げるには、図1で示すように『コ』の字形となった溝を上下方向に向け、その開口を橋脚の側面より挿入し、補強鋼材72を橋脚の周囲に組み合わせる。橋脚の反対側からも同じ構造の補強鋼材72を組み合わせ、各補強鋼材72の両端および上下を溶接することにより一体となるよう結合し、橋脚全体を複数の補強鋼材72で囲むようにして組み立てるために使用するものである。
【0012】
この実施の形態では従来から用いられている掘削機10の先端部にアダプターとして吊り上げ具21を取付け、掘削機10の機能をそのまま生かしながら、重量物である補強鋼材72を吊り上げ具21により吊り上げて搬送することができる。この掘削機10は従来から周知の構造であり、通常はアーム17の先端にバケット(図示せず)を連結してある。このバケットを上下に揺動させながら地面を掘削し、土砂を堀り取る作業に用いることができる。
【0013】
この掘削機10においては、車体11にはエンジン等を収納してあり、この車体11の下部の左右にはそれぞれ回転できるクローラー12、13が配置してある。このクローラー12、13を駆動することにより車体11を前後あるいは左右に自由に移動させることができる。そして、車体11の前側の一側(図1中で右手前側)には作業員が搭乗するキャビン14が固着してあり、車体11の前側のやや中央には『く』の字形に曲げられたブーム15の下端が上下に揺動できるように軸支してある。このブーム15の中間と車体11の前側との間には油圧シリンダー16が介在させてあり、油圧シリンダー16を作動させることによりブーム15を上下に揺動させることができる。ブーム15の先端には直線状をした形状のアーム17が上下に揺動できるように連結してあり、アーム17の後部とブーム15の上面中央との間には油圧シリンダー18が介在させてあり、油圧シリンダー18によりアーム17をブーム15に対して上下に揺動させることができる。通常の掘削機10の構成では、アーム17の先端に土砂を堀り取るバケットが連結してあるのであるが、この実施の態様では図1に示すように、アーム17の先端にはバケットの代わりに結合金具45を介して吊り上げ具21を連結してある。
【0014】
このアーム17の上面後部には油圧シリンダー19の後端が連結してあり、油圧シリンダー19によって伸縮されるシリンダーロッド33の先端の左右にリンク板31、32が連結してあり、リンク板31、32のそれぞれの下端はアーム17の両側に連結されている。このリンク板31の上端と結合金具45の上部との間にはリンク板34が介在させてあり、リンク板32の上端と結合金具45の上部の間にはリンク板35が介在させてある。これらのアーム17、リンク板31、32、34、35、結合金具45により四辺形をして、各連結点が回動できるリンク機構が形成されることになる。前記の油圧シリンダー19を作動させてシリンダーロッド33を伸縮させると、リンク機構を構成するリンク板31、32は前後に揺動し、リンク板34、35を前後に移動させ、結合金具45すなわち吊り上げ具21を揺動させ、吊り上げ具21全体の垂直方向の姿勢を微妙に変動させることができる。この吊り上げ具21の前面に補強鋼材72を吊り上げることができ、この補強鋼材72を吊り上げたままで掘削機10を移動させることで補強鋼材72を搬送することができる。そして、補強鋼材72を橋脚の側面に対向させるように搬送し、補強鋼材72の『コ』の字形となった溝状の開口を橋脚の側面に嵌め合わせることができる。この後、補強鋼材72の両側端および上下端をそれぞれ他の補強鋼材72と電気溶接等により結合することにより、橋脚の外周に補強鋼材72を巻き付けるように固定することができる。
【0015】
次に、図2は前述したアーム17の先端における吊り上げ具21とアーム17の連結させるための機構と、吊り上げ具21の構成を背面から示したものである。前述した油圧シリンダー19の先端からはシリンダーロッド33が伸縮自在に出没しており、このシリンダーロッド33の先端にはその進行方向とは直角となるように作動軸39が連結してあり、シリンダーロッド33と作動軸39によりT字形に構成してある。この作動軸39の両側には細長い形状をしたリンク板34、35の一端がそれぞれ密着させてある。さらに、リンク板34の外側には細長い形状をしたリンク板31の一端が密着させてあり、リンク板35の外側には細長い形状をしたリンク板32の一端が密着させてある。このように作動軸39にリンク板31、32、34、35をそれぞれ連結させた状態で、側面方向からこれらの部材を一括してピン40を挿入し、各リンク板31、32、34、35をピン40の周囲で回動自在となるように連結してある。そして、リンク板31と32をそれそれ下方に垂れ下げてアーム17の先端付近の側面に向け、各リンク板31と32をアーム17の先端に近い位置でピン60により連結させる。このため、各リンク板31、32はそれぞれアーム17の先端付近で前後に揺動できることになる。そして、前述のリンク板34、35は前方向に向けて配置してあり、両リンク板34、35の間にはパイプ状のカラー37を固定してある。こうして、リンク板34、35、カラー37は一体となって構成され、リンク板34、35、カラー37の側面には直線状に挿通穴38が貫通開口させてある。また、アーム17の先端には、その横方向に直線状に挿通穴36が貫通開口させてある。
【0016】
また、補強鋼材72を吊り上げるための吊り上げ具21は、柱棒41と下支え棒42と結合金具45より構成されている。この柱棒41は角パイプを素材としており、やや垂直となるように配置され、その長さは補強鋼材72より少し短い程度に設定してある。また、下支え棒42も角パイプを素材としており、やや水平となるように配置され、その長さは補強鋼材72の幅と同じか少し短い程度に設定してある。この柱棒41の下端には下支え棒42の中央の側面を密着させ、両者を溶接などにより連結してあり、逆T字形となるように一体に組み立ててある。
【0017】
そして、柱棒41のやや中央の背面(図2において右手前側)には結合金具45が固着してある。この結合金具45は厚肉の鋼板を折り曲げて形成した連結体47と、この連結体47の前面(図2において左裏側、図2において結合金具45は裏側から見ていることになる)に固着された一対の肉厚の鋼板から成る固定側片54、55から構成されている。この連結体47は肉厚の鋼板の両側を直角に折り曲げてそれぞれ連結側片48、49とし、連結体47、連結側片48、49によって断面を『コ』の字形に形成してある。この連結側片48、49の対向する両面は平行となるように配置してあり、両連結側片48、49の対向する内側の間隔はアーム17の先端の幅にほぼ一致させてある。そして、連結側片48の上部と下部にはそれぞれピン穴50と51が貫通開口してあり、連結側片49の上部と下部にはそれぞれピン穴52と53が貫通開口してある。このピン穴50とピン穴52は同一軸線上になるように配置してあり、ピン穴51とピン穴53は同一軸線上となるように配置してあり、さらに、ピン穴50とピン穴52を結ぶ軸線とピン穴51とピン穴53を結ぶ軸線が平行になるように配置してある。この柱棒41の前面(図2において左裏側)は平坦な面であり、この平坦な面には厚肉の鋼板から構成された固定側片54、55を平行に固着してある。これらの固定側片54、55の内側面の間隔は柱棒41の幅とほぼ同一に設定してあり、固定側片54、55の隙間に柱棒41を挿入し、固定側片54、55と柱棒41とを電気溶接等によって連結し、これにより結合金具45を柱棒41に一体となるように固着する。
【0018】
また、柱棒41の前側(図2において左裏側)の上端にはワイヤーを引っかけるためのフック43が固着してある。このフック43はやや『U』字形をしており、ワイヤーが外れないように安全具が設けてある。このように構成することにより、柱棒41、下支え棒42、結合金具45、フック43から構成された吊り上げ具21が組み立てられる。
【0019】
次に、この吊り上げ具21を掘削機10のアーム17の先端に連結する手順を説明する。前記アーム17の先端を連結側片48、49により形成された『コ』の字形となった空間に挿入し、同時にリンク板34、35、カラー37を連結側片48、49により形成された『コ』の字形となった空間に挿入する。そして、丸棒状をしたピン58をピン穴51、挿通穴36、ピン穴53に挿入し、ピン58を回動の中心としてアーム17に連結側片48、49(すなわち、結合金具45)を回動自在に連結する。また、丸棒状をしたピン57をピン穴50、挿通穴38、ピン穴52に挿入し、ピン57を回動の中心としてリンク板34、35に連結側片48、49(すなわち、結合金具45)を回動自在に連結する。このようにピン57、58によりアーム17とリンク板34、35を連結側片48、49にピン連結することにより、ピン57、58、40、60をそれぞれ回動の中心とする四辺形のリンク機構が形成されたことになる。
【0020】
このリンク機構では、リンクを構成するアーム17、リンク板31、32、34、35、連結側片48、49がピン57、58、40、60を中心として自由に回動でき、四辺形の形状を変更させることができる。このため、油圧シリンダー19に圧力油を供給し、シリンダーロッド33を伸縮させることにより、シリンダーロッド33の作用力はこのリンク機構を変形させてることができる。つまり、シリンダーロッド33が伸縮すると、リンク板31、32が揺動され、その揺動によりリンク板34、35はピン57を介して連結側片48、49(結合金具45)を前後に揺動させ、連結側片48、49(結合金具45)をピン58を回動の中心として傾斜角度を変更させることができる。こうして、連結側片48、49の垂直方向の角度を変更させると結合金具45もその傾斜角度が変更され、結合金具45に固着してある柱棒41全体も垂直方向に対する傾斜角度を微妙に変更させることができる。
【0021】
また、図3は吊り上げ具21をその前面から見た状態を示すとともに、吊り上げ具21に補強鋼材72を吊り上げる際に使用する器具を示すものである。
【0022】
この補強鋼材72を吊り上げるためには、丈夫で柔軟性のある細い鋼線を撚り合わせて構成した一対の吊りワイヤー61、62を用る。これらの吊りワイヤー61、62の上端を前述した吊り上げ具21のフック43に引っ掛け、各吊りワイヤー61、62の下端を補強鋼材72の左右に連結することで補強鋼材72を支えることができる。この吊りワイヤー61の上部は反転して縛り合わせることにより輪になった玉掛け部63を形成してあり、吊りワイヤー61の下部も反転して縛り合わせることにより輪となった玉掛け部64を形成してある。この玉掛け部63、64は、吊りワイヤー61のそれぞれ終端を反転して止め金具等を縛ることにより形成してある。そして、輪となった玉掛け部64には吊り金具65の一端を挿通して連結してある。この吊り金具65は鋼板の小片をやや『く』の字形に折り曲げて形成したもので、上部は玉掛け部64の輪が外れないように連結してあり、下部にはボルト穴66が貫通開口してある。また、吊りワイヤー62の上部は反転して縛り合わせることにより輪となった玉掛け部67を形成してあり、吊りワイヤー62の下部も反転して縛り合わせることにより輪になった玉掛け部68が形成してある。これらの玉掛け部67、68は、吊りワイヤー62のそれぞれ終端を反転して止め金具等を縛ることにおり形成してある。そして、輪となった玉掛け部68には吊り金具69の一端を挿通して連結してある。この吊り金具69は鋼板の小片をやや『く』の字形に折り曲げて形成したもので、上部は玉掛け部68の輪が外れないように連結してあり、下部にはボルト穴70が貫通開口してある。
【0023】
さらに、吊り上げるための補強鋼材72は『コ』の字形をしており、この補強鋼材72の中央に位置している平面には、左右に間隔を置いて一対の吊り穴73、74が貫通開口させてある。補強鋼材72におけるこの吊り穴73、74の位置は、補強鋼材72の上下(図3における上下方向)のほぼ中央であって、左右の側面に接近するように離されていて、両吊り穴73、74は補強鋼材72の平面において左右対称の位置に設定してある。この補強鋼材72に吊りワイヤー61、62を連結するには、ボルト76をボルト穴66と吊り穴73に挿通し、補強鋼材72の裏面からボルト76の先端にナット78をネジ込み、ボルト76によって吊り金具65を補強鋼材72に連結している。また、補強鋼材72に吊りワイヤー62を連結するには、ボルト77をボルト穴70と吊り穴74に挿通し、補強鋼材72の裏面からボルト77の先端にナット79をネジ込み、ボルト77によって吊り金具69を補強鋼材72に連結している。こうして、補強鋼材72の表面の中央左右には一対の吊り金具65、69が連結されたことになる。
【0024】
そして、このようにして補強鋼材72に連結した吊りワイヤー61、62を持ち上げて、輪となった玉掛け部63、67の穴をフック43に引っ掛ける。すると、フック43に玉掛け部63、67が引っ掛けられたことになり、吊り上げ具21を持ち上げるとフック43は上昇し、それにつられて玉掛け部63、67も持ち上げられ、吊りワイヤー61、62を介して補強鋼材72全体を持ち上げることができる。
【0025】
次に、本実施例の作用を図4と共に説明する。本実施例においては、『コ』の字形に折り曲げられた補強用の補強鋼材72を吊り上げ具21で吊り上げて搬送させるとともに、所定の高さ位置に設置することを例として説明する。
【0026】
施工作業において、補強鋼材72を配置する対象であるコンクリート製の橋脚Aには一体となった基礎部Bが連結しており、この基礎部Bは橋脚Aに対して直角の方向に向いていて両者で逆T字形の構造物を構成している。この基礎部Bは地盤の中に埋設され、地表からは橋脚Aのみが垂直に立ち上げられている。この橋脚Aはその軸線を垂直に向けてあり、断面が正方形(長方形であってもよい)をしており、補強鋼材72の『コ』の字形に開口した両側面の間隔は橋脚Aの幅よりも少し長くく設定してある。この補強鋼材72の両側面を上下に位置させ、その溝状となった開口を橋脚Aの側面に挿入すると、補強鋼材72は橋脚Aの一側に嵌め合わせることができる。
【0027】
まず、一般に掘削作業のために用いられている掘削機10を補強鋼材72の吊り上げの作業に用いるため、掘削機10のアーム17よりバケット(図示せず)を取り外す。そして、図2で示すように、ピン57、58によりアーム17の先端に吊り上げ具21をピン連結させる。一対のピン57、58でアーム17に連結された吊り上げ具21は、アーム17によって上下に昇降することができ、しかもピン57、58によって前後方向に揺動できるように保持されたことになる。
【0028】
そして、補強鋼材72を吊り上げる準備のために、補強鋼材72に予め開口してある吊り穴73、74に吊りワイヤー61、62を結合しておかなければならない。まず、ボルト76をボルト穴66、吊り穴73に挿通し、ボルト76の先端にナット78をネジ込み、吊り金具65を補強鋼材72に連結する。同様に、ボルト穴70、吊り穴74にボルト77を挿通し、ボルト77の先端にナット79をネジ込み、吊り金具69を補強鋼材72に連結する。この準備作業は、補強鋼材72が資材置場に地面に置かれているときに行う。この作業は、補強鋼材72を図3で示すように垂直に立てた状態であっても良く、補強鋼材72の軸線を水平方向に向けて平面を寝かせた状態であっても良い。
【0029】
そして、吊りワイヤー61、62を持ち上げ、玉掛け部63、67をフック43に引っかけ、フック43によって吊りワイヤー61、62を吊り上げる。このようにフック43に玉掛け部63、67を引っ掛けたならば、油圧シリンダー16、18をそれぞれ協同して作動させ、ブーム15とアーム17を上下に揺動させ、アーム17の先端の高さ位置を上昇させることにより吊りワイヤー61、62を引き上げ、吊りワイヤー61、62に連結した補強鋼材72を持ち上げることができる。この補強鋼材72の持ち上げの動作において、補強鋼材72はその中央で吊りワイヤー61、62が引き上げているため、自重により水平となるように運動する。しかし、図1、図4で示すように、補強鋼材72の下部に下支え棒42の前面が接触し、補強鋼材72の下部は下支え棒42で前方向に押し出されたことになる。こうして、補強鋼材72の重量は吊りワイヤー61、62によって支えられており、補強鋼材72の下部は下支え棒42で水平にならないように押さえられている。
【0030】
こうして補強鋼材72は吊り上げ具21で吊り上げられたが、補強鋼材72の溝状となった開口を垂直に立ち上げるようにその姿勢を補正しなければならない。この補正では、シリンダーロッド33を油圧シリンダー19の内部に引き込めるように作動させる。すると、シリンダーロッド33によりリンク板31、32はピン60を中心として図2中で右方向に回動し、リンク板34、35はアーム17側に引き寄せられる。このリンク板34、35にはピン57で結合金具45が引き寄せられ、ピン58を中心として結合金具45は前後に揺動し、柱棒41をその軸線を前後に傾斜させることができる。すると、柱棒41がその軸線の角度を変動して揺動させるため、補強鋼材72の下部に接触している下支え棒42も前後し、下支え棒42が補強鋼材72の下部を掘削機10の前方向に押し出す作用をして補強鋼材72が垂直となるように補正することができる。
【0031】
このようにして補強鋼材72が吊り上げられた状態が図1、図4で示されている。この補強鋼材72の左右の二点は吊りワイヤー61、62で引き上げられ、補強鋼材72の下部は下支え棒42によって傾斜しないように前方向に押し出されている。このため、補強鋼材72は、その背面の左右側部と下部が支えられたこととなり、補強鋼材72はその『コ』の字形となった開口を前側に向け、その平面を垂直にして保持されている。
【0032】
この吊り上げ具21に吊り上げた補強鋼材72を橋脚Aの方向に搬送するには、図4で示すように、クローラー12、13をそれぞれ駆動し、車体11全体を移動させることによって行う。この操作は、従来から掘削機10を操作させることと同じ手順で制御することができ、資材置場より補強鋼材72を吊り上げた状態でクローラー12、13をそれぞれ駆動させることによって、補修工事しようとする橋脚Aの方向に向けて移動させることができる。図4においては、橋脚Aの側面に補強鋼材72を接近させる直前の状態を示したものである。
【0033】
なお、補強鋼材72を設置する橋脚Aの高さ位置を変更するには、油圧シリンダー16、18をそれぞれ協同して作動させ、ブーム15、アーム17を上下に揺動させ、アーム17の先端の高さ位置を変更するで行うことができる。このように操作することで、アーム17の先端の位置を下側でも上側でも自由に変更することができ、このアーム17の位置によって補強鋼材72の高さ位置も自由に調整することができる。なお、アーム17の先端を上下に移動させると、柱棒41の角度が変化し、補強鋼材72が傾斜することになるが、この場合には油圧シリンダー19を作動させてシリンダーロッド33を進退させ、前述と同様にして柱棒41の傾斜角度を変更させ、吊り上げた補強鋼材72の平面を垂直となるように補正することができる。
【0034】
次に、図5、図6、図7は本発明の第二の実施の形態である吊り上げ具81を示すものである。この第二の実施の形態では、図1から図4における第一の実施の形態と同じ部材には同一の符号を付し、その説明を省略している。
【0035】
図5は吊り上げ具81を後方斜め上から見た状態を示すものである。この吊り上げ具81は、柱棒41と下支え棒42と結合金具82より構成されている。この柱棒41は角パイプを素材としており、やや垂直となるように配置され、下支え棒42も角パイプを素材としており、やや水平となるように配置されている。この柱棒41の下端には下支え棒42の中央の側面を密着させ、両者を溶接などにより連結してあり、逆T字形となるように一体に組み立ててある。
【0036】
そして、柱棒41のやや中央の背面(図5において右手前側)には結合金具82が固着してある。この結合金具82は厚肉の鋼板を折り曲げて形成した固定体83、傾斜体84、ピン連結体85より構成されている。前述の柱棒41に固定体83を固着し、固定体83の背面に傾斜体84を固着し、傾斜体84の背面の傾いた面にピン連結体85を固着してある。このため、ピン連結体85の平面は柱棒41の長さ方向に対して傾斜して固定されていることになる。また、柱棒41の前側(図5において左裏側)の上端にはワイヤーを引っかけるためのフック43が固着してある。このように構成することで、柱棒41、下支え棒42、結合金具82、フック43から構成された吊り上げ具81が組み立てられる。
【0037】
次に、図6により結合金具82のより具体的な構成について説明する。図6では、固定体83、傾斜体84、ピン連結体85を分解し、一体に結合する前の状態を示したものである。
【0038】
まず、固定体83は肉厚の鋼板の両側を直角に折り曲げて形成してあり、中央には長方形をした中央密着板88があり、中央密着板88の左右にはそれぞれ側片板89、90が設けてある。この中央密着板88の左右で側片板89、90を折り曲げることにより、断面が『コ』の字形となるように形成してあり、一対の側片板89、90の内側の間隔は柱棒41の幅と一致させてある。また、傾斜体84は肉厚の鋼板を材料としており、中央には四角形の下支え板91を設けてあり、下支え板91の左右には三角形をした一対の三角側板92、93が連設してある。これら下支え板91、三角側板92、93は一枚の鋼板を折り曲げることにより形成してあり、各三角側板92、93は下支え板91とは直角となるように曲げられている。この連結側片48、49の対向する両面は平行となるように配置してあり、両連結側片48、49の対向する内側の間隔はアーム17の先端の幅にほぼ一致させてある。そして、ピン連結体85は肉厚の鋼板の両側を直角に折り曲げて形成してあり、中央には長方形をした連結体47があり、この連結体47の左右には一対の連結側片48、49が連設してある。この連結側片48の上部と下部にはそれぞれピン穴50と51が貫通開口してあり、連結側片49の上部と下部にはそれぞれピン穴52と53が貫通開口してある。このピン穴50とピン穴52は同一軸線上になるように配置してあり、ピン穴51とピン穴53は同一軸線上となるように配置してあり、さらに、ピン穴50とピン穴52を結ぶ軸線とピン穴51とピン穴53を結ぶ軸線が平行になるように配置してある。
【0039】
そして、これらの固定体83、傾斜体84、ピン連結体85を組み立てて、柱棒41に結合金具82を固定する手順を説明する。まず、『コ』の字形となった固定体83の開口を柱棒41に向けて挿入すると、中央密着板88の平面は柱棒41の背面に密着し、一対の側片板89、90の内面は柱棒41の側面に密着する。この後、中央密着板88と側片板89、90を柱棒41に電気溶接などで固定することにより、固定体83を柱棒41に固定する。そして、中央密着板88の背面(図6で右手前側)の平面に傾斜体84の下支え板91、三角側板92、93のそれぞれの一辺を密着し、中央密着板88と下支え板91、三角側板92、93を電気溶接などで固着する。この固着において、下支え板91は下側に位置させ、一対の三角側板92、93はそれらの平面が垂直となるように位置させる。このため、中央密着板88と下支え板91、三角側板92、93により、四角い開口を持つ断面三角形の空間が形成されたことになる。そして、下支え板91と三角側板92、93によって形成された『コ』の字形となった上側の辺に連結体47の下面(図6で左奥側)を密着させ、連結体47と下支え板91、三角側板92、93を電気溶接などにより固着する。このため、ピン連結体85は傾斜体84を介して固定体83に固定されたことになり、三角側板92、93が傾斜していることから、連結体47の面は中央密着板88の面に対して傾斜して保持され、中央密着板88が垂直に位置しているときには連結体47の面は上方にその面を向けて傾斜している。
【0040】
この吊り上げ具81を掘削機10のアーム17の先端に連結するには、アーム17の先端を連結側片48、49により形成された『コ』の字形となった空間に挿入し、ピン58をピン穴51、挿通穴36、ピン穴53に挿入することにより連結する。また、吊り上げ具81をリンク板34、35に連結するには、リンク板34、35の先端を連結側片48、49により形成された『コ』の字形となった空間に挿入し、ピン57をピン穴50、挿通穴38、ピン穴52に挿入することにより連結する。この連結の手順は図2で示すものと同一である。こうして、吊り上げ具81をアーム17とリンク板34、35に連結した状態が図7で示される。
【0041】
このように掘削機10のアーム17の先端に吊り上げ具81を連結すると、アーム17、リンク板31、32、34、35、連結側片48、49がピン57、58、40、60を中心として自由に回動できるリンク機構が形成できる。このため、油圧シリンダー19に圧力油を供給し、シリンダーロッド33を伸縮させることにより、シリンダーロッド33の作用力はこのリンク機構を変形させてることができる。つまり、シリンダーロッド33が伸縮すると、リンク板31、32が揺動され、その揺動によりリンク板34、35はピン57を介して連結側片48、49(結合金具82)を前後に揺動させ、連結側片48、49(結合金具82)をピン58を回動の中心として傾斜角度を変更させることができる。こうして、連結側片48、49の垂直方向の角度を変更させると結合金具82もその傾斜角度が変更され、結合金具82に固着してある柱棒41全体も垂直方向に対する傾斜角度を微妙に変更させることができる。
【0042】
このように結合金具82を傾斜させて柱棒41全体を前後に倒すことができる。そして、図7で示すように、結合金具82には側面から見て三角形となった傾斜体84が介在させてあるので、柱棒41を実線で示す垂直の位置から破線で示す水平の位置にまで回動させる動作が容易となる。すなわち、傾斜体84を取り付けていない図1の結合金具45では、アーム17が垂直に近い傾斜位置にあると、シリンダーロッド33を最小に引き込めても柱棒41は垂直に保持することはできない。だが、この第二の実施の態様では、三角形の傾斜体84が柱棒41とピン連結体85の間に介在させてあり、柱棒41の角度を予め垂直方向に補正してある。このため、アーム17が図7で示すように垂直に近い角度にあるときでも、柱棒41はその補正された角度の分だけ余裕があり、シリンダーロッド33を縮小することで柱棒41を垂直に保持することができる。
【0043】
また、シリンダーロッド33を伸縮することで、アーム17が垂直に近い位置にあっても、柱棒41を垂直から水平の範囲で自由に回動させることができるので、水平に配置された重量物を吊り上げるのが確実に行うことができる。また、アーム17が垂直に近い位置で動作するのは、柱棒41の下端を地面に接近させた位置で作業させるときである。つまり、低い位置で補強鋼材72を吊り上げなければならない作業位置に対応する。このような低い作業位置であっても、第二の実施の態様では補強鋼材72を吊り上げ、適正な位置に移動させることが可能となる。
【0044】
【発明の効果】
本発明は上述のように構成したので、平坦でその表面積が大きい形状であり、かつ重量のある重量物を容易に吊り上げることができ、吊り上げたままで搬送することができる。この吊り上げの動作においては、その下部を押し出すことにより、重量物の平面を垂直に維持することができ、作業現場において垂直となった壁面などに重量物の平面を整合させて設置する作業が容易となる。また、この吊り上げ具は、従来から使用されている掘削機のアームの先端にバケットの代わりに取り付けることによって仕様変更することができ、掘削機を転用して重量物を吊り上げる機能を発揮することができる。また、重量物の吊り上げにおいて、チャックや特殊な器具を必要とせず、簡易な機構で吊り上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である重量物の吊り上げ具を掘削機のアームに連結した状態であり、掘削機の前方から見た斜視図である。
【図2】本発明の一実施の形態である重量物の吊り上げ具を掘削機のアームに連結させるための機構を示す分解斜視図である。
【図3】本発明の一実施の形態である重量物の吊り上げ具を示し、重量物との連結を行わせるための構成を示す説明図である。
【図4】本発明の一実施の形態である重量物の吊り上げ具を掘削機に取付け、重量物を橋脚の側面に嵌め合わせる直前の状態を示し、掘削機の後方から見た斜視図である。
【図5】本発明の第二の実施の形態である重量物の吊り上げ具を掘削機のアームに連結させるための機構を示す斜視図である。
【図6】本発明の第二の実施の形態である重量物の吊り上げ具を掘削機のアームに連結させるための機構を分解して示す分解斜視図である。
【図7】本発明の第二の実施の形態である重量物の吊り上げ具を掘削機取付け、油圧シリンダーによって柱棒を回動させる動作を示す説明図である。
【符号の説明】
10 掘削機
11 車体
15 ブーム
17 アーム
21 吊り上げ具
41 柱棒
42 下支え棒
43 フック
45 結合金具
61 吊りワイヤー
62 吊りワイヤー
72 補強鋼材
Claims (2)
- 上下に揺動できるアーム17を備えた自走できる掘削機10と、アーム17の先端に連結された吊り上げ具21とから成り、平坦で重量のある重量物72をその平面をやや垂直に維持しながら吊り上げることができるものにおいて、
吊り上げ具21は、柱棒41と下支え棒42と結合金具82より成り、
柱棒41は直線状の細長い形状をしており、この柱棒41の下端には直線状をした細長い下支え棒42の中央をその軸線を柱棒41とは直角に結合し、柱棒41と下支え棒42により逆T字形となるように配置し、柱棒41の上部には重量物72を連結した吊りワイヤー61、62の上端を引っ掛けるフック43を固定し、柱棒41のやや中央の背面には掘削機10に着脱自在に連結できる結合金具82を固定してあり、
この結合金具82は、柱棒41に固着された固定体83と、バケットを取り外した掘削機10のアーム17と油圧シリンダー19の先端にそれぞれ回動自在にピン連結されるピン連結体85と、固定体83とピン連結体85との間に位置され、アーム17と油圧シリンダー19の先端のピン連結された軸線を結ぶ直線と柱棒41の軸線との間に傾斜角を持たせるように介在された傾斜体84とから構成され、
アーム17と油圧シリンダー19の先端にはピン連結体85をそれぞれピン57、58で連結し、アーム17と油圧シリンダー19とピン連結体85でリンクを形成させたこと特徴とする重量物の吊り上げ具。 - 上下に揺動できるアーム17を備えた自走できる掘削機10と、アーム17の先端に連結された吊り上げ具21とから成り、平坦で重量のある重量物72をその平面をやや垂直に維持しながら吊り上げることができるものにおいて、
吊り上げ具21は、柱棒41と下支え棒42と結合金具82より成り、
柱棒41は直線状の細長い形状をしており、この柱棒41の下端には直線状をした細長い下支え棒42の中央をその軸線を柱棒41とは直角に結合し、柱棒41と下支え棒42により逆T字形となるように配置し、柱棒41の上部には重量物72を連結した吊りワイヤー61、62の上端を引っ掛けるフック43を固定し、柱棒41のやや中央の背面には掘削機10に着脱自在に連結できる結合金具82を固定してあり、
この結合金具82は、柱棒41に固着された固定体83と、バケットを取り外した掘削機10のアーム17と油圧シリンダー19の先端にそれぞれ回動自在にピン連結されるピン連結体85と、固定体83とピン連結体85との間に位置され、アーム17と油圧シリンダー19の先端のピン連結された軸線を結ぶ直線と柱棒41の軸線との間に傾斜角を持たせるように介在された傾斜体84とから構成され、
アーム17と油圧シリンダー19の先端にはピン連結体85をそれぞれピン57、58で連結し、アーム17と油圧シリンダー19とピン連結体85でリンクを形成させ、
重量物72の下部左右にそれぞれ吊りワイヤー61、62の下端を連結し、各吊りワイヤー61、62の上端をフック43に引っ掛けて重量物72を吊り上げ、重量物72の下部背面を下支え棒42の全面に接触させながら吊り上げることを特徴とする重量物の吊り上げ具。
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JP11972096A JP3692480B2 (ja) | 1996-04-17 | 1996-04-17 | 重量物の吊り上げ具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP11972096A JP3692480B2 (ja) | 1996-04-17 | 1996-04-17 | 重量物の吊り上げ具 |
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JPH09279622A JPH09279622A (ja) | 1997-10-28 |
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Family
ID=14768457
Family Applications (1)
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JP11972096A Expired - Lifetime JP3692480B2 (ja) | 1996-04-17 | 1996-04-17 | 重量物の吊り上げ具 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3692480B2 (ja) |
-
1996
- 1996-04-17 JP JP11972096A patent/JP3692480B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH09279622A (ja) | 1997-10-28 |
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