JPS584709B2 - ジアシルジヒドラジドの製造法 - Google Patents

ジアシルジヒドラジドの製造法

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JPS584709B2
JPS584709B2 JP53012673A JP1267378A JPS584709B2 JP S584709 B2 JPS584709 B2 JP S584709B2 JP 53012673 A JP53012673 A JP 53012673A JP 1267378 A JP1267378 A JP 1267378A JP S584709 B2 JPS584709 B2 JP S584709B2
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JP
Japan
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water
dihydrazide
diacyl
hydrazide
dma
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JP53012673A
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JPS54106444A (en
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佐藤政勝
柏崎茂
八田敏正
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Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ヒドラジドおよびアシルハライドの反応によ
り合成されるジアシルジヒドラジドの新規な製造法に関
するものである。
ジアシルジヒドラジドは、その化学的性質によって金属
の作用によるポリオレフィンなどの劣化を抑制するのに
極めて有用な化合物であり、その合成は、従来ジメチル
アセトアミド(以下DMAと記す)の溶媒中で、ヒドラ
ジドとアシルハライドを反応させることにより行なわれ
ている。
しかし不幸にして、このDMAは一般の溶媒に比して極
めて高価なばかりでなく、反応後の処理に多くの労力を
必要とする。
これは目的とするジアシルジヒドラジドの多くが、DM
Aの溶液として得られるため、その分離を行なうには、
溶液を大量の水に加えてジアシルジヒドラジドを析出沈
殿させなければならないからである。
DMAが水に溶け易《、ジアシルジヒドラジドが不溶性
であるためこのような操作が有効となるのであるが、反
面混合したDMAの水の分離が非常に困難となる原因に
なっている。
さらにこのような操作で得たジアシルジヒドラジドの沈
殿は、まだ多くのDMAを含んでいるため、かなりの水
洗を要し、全体では極めて多量の水とDMAの混合液を
処理しなければならない。
しかし残念ながら、両者の親和力が極めて太き《、蒸留
による分離をはじめ多くの方法のなかで有効な方法とな
るものが見い出されていない。
一方ジアシルジヒドラジドのDMA溶液を加熱し、DM
Aを蒸発させて分離する方法も行なわれているが、ジア
シルジヒドラジドの変質あるいは固化を引き起こしてし
まうため、特殊な場合以外は有効な方法とは言えない。
またDMA溶媒では反応によって生成する塩酸の捕促が
効率良く行ないにくいこと、アシルハライドとヒドラジ
ドの反応の多くは激しい発熱を伴うため反応温度の制御
が難しく、これらがさらに製造上の大きな障害となって
いる。
本発明は、従来のこのような欠点を解消し、しかも安価
な製造法を提供することを目的とするものである。
我々はこの高価なDMAを使用することなく、しかも処
理、塩酸の捕促なとも極めて有利に行なえる溶媒系を見
い出した。
これはヒドラジドを水に分散させ、これと別に疎水性の
有機溶媒にアシルハライドを溶解させた後、両者を混合
反応させるいわゆる二種の溶媒を用いる方法である。
またヒドラジドとアシルハライドをそれぞれ別別に、同
種あるいは異種の疎水性有機溶媒に溶解あるいは分散さ
せた後、両者を水中で混合することによっても成り立つ
方法である。
この発明の特徴とするところは、水と疎水性有機溶媒を
併用して採択した点にあるが、従来公知の界面重縮合法
とは性質を異にするものである。
これはヒドラジドを溶液とする必要がないこと、および
反応が界面によるものでなく、ヒドラジドがアシルハラ
イドを含む疎水性有機溶媒層に溶け込んで進行すること
に特徴がある。
したがって水と反応し易いアシルハライドは疎水性の溶
媒に保護された状態で反応し、目的とするジアシルジヒ
ドラジドを合成し、攪拌によりその多くを水層に沈殿と
して得ることができるものである。
これにより次のような点が改善される。
(1)高価なDMA溶媒を必要としない。
(2)疎水性有機溶媒としているため水との分離が容易
である。
(3)水を用いるため安価でしかも、塩酸捕促効果が大
きい (4)さらに水は熱容量が太き《、発熱による温度上昇
を容易に抑えることができる。
(5)目的とするジアシルジヒドラジドが水中に沈殿と
して得られるため、その後の分離精製が極めて簡略化さ
れる。
ここで用いる水の量は十分にヒドラジドを分散させるこ
と、発生する熱を吸収する必要があることから、ヒドラ
ジドの重量の2倍以上、また反応効率の点からヒドラジ
ドの重量の100倍以下であり、5〜15倍が特に好ま
しい。
ここで用いる有機溶媒は、アシルハライドを水から保護
するために疎水性のもので、かつアシルハライドと容易
に反応しない溶媒であり、ベンゼン・トルエン・キシレ
ン類、シクロペンタンシクロヘキサン類、クロロホルム
、四塩化炭素類、酢酸エチル等のエステル類である。
特に酢酸エチルが収率、処理の点から最も好ましい。
その使用量は十分にアシルハライドを溶解させるため、
アシルハライドの重量の2倍以上、また反応効率の点か
ら50倍以下が良い。
3〜6倍が特に好ましい。なお、反応温度は50℃以下
、反応時間1時間以上が高収率高純度を得るための適切
な条件である。
次に本発明の実施例を参考例、応用例と共に説明する。
参考例 イソフタル酸ビス(α−フエノキシプロピオニルヒドラ
ジド)の合成: イソフタル酸クロライド100g(0.5モル)を50
0gのDMAに溶解し、これを1000gのDMAに溶
解したα−フエノキシグロピオニルヒドラジド180g
(1モル)に15分かけて滴下攪拌する。
発熱のため反応温度を50℃以下にするには容器を冷却
する必要があった。
さらに1時間攪拌すると黄かつ色の溶液が得られる。
目的とするイソフタル酸ビス(α−フエノキシグロピオ
ニルヒドラジド)は、これをさらに除々に3000gの
水に攪拌しつつ滴下して、沈殿を析出させ、瀘別により
得られる。
沈殿はまだ多量のDMAを抱き込んでおり、完全に分離
するには1000gの水で煮沸後濾過を行なう操作が2
度必要であり、さらに2000gの水で洗浄する必要が
あった。
またこの合成により得られるDMAと水の混合溶液を3
1の蒸留フラスコと1κWのマントルヒータを用いて分
離を試みたところ、1時間に分離できる水の量は8g程
度であり、極めて非能率的であった。
なお、目的物質の収率は88%、融点は225℃であっ
た。
実施例 1 イソフタル酸ビス(α−フエノキシグロピオニルヒドラ
ジド)の合成: イソフタル酸クロライド100P(0.5モル)を50
0gの酢酸エチルに溶解する。
別にα−フエノキシプロピオニルヒドラジド180g(
1モル)を2000gの水に分散させる。
後者を攪拌しながら前者の溶液を15分かげて滴下する
さらに30分攪拌すると、顆粒状の白色のイソフタル酸
ビス(α−フエノキシグロピオニルヒドラジド)が沈殿
として生じる。
これはそのまま濾過でき、さらにIOOOPの水で煮沸
するだけで完全に溶媒を分離でき極めて簡略化できた。
以上の操作で得た酢酸エチルと水の混合溶媒は少量で、
二層に分離しており、容易に分液できたまた3lの蒸留
フラスコと1κWのマントルヒータを用いて分離を試み
たところ、1時間に酢酸エチルが約700gの割合で得
られ極めて能率的であった。
なお、収率は93%、生成物の融点は230℃であった
実施例 2 イソフタル酸ビス(α−フエノキシグロピオニルヒドラ
ジド)の合成: イソフタル酸クロライド100g(0.5モル)を30
0gの酢酸エチルに溶解する。
別にα−フエノキシグロピオニルヒドラジド180g(
1モル)を540gの酢酸エチルに溶解する。
次に、1000gの水に上記二種の溶液を攪拌しながら
同時に滴下してゆき、滴下終了もほぼ一致させるように
行なう。
滴下終了後、30分攪拌を続けると白色のイソフタル酸
ビス(α−フエノキシプロピオニルヒドラジド)が沈殿
として生じるから、これを濾別する沈殿はさらにioo
ogの水を加えて煮沸するだけで完全に溶媒を分離でき
た。
瀘液は水層と溶媒層に分離しており、分液ろうとを用い
簡単に溶媒を回収できた。
なお収率は90%、生成物の融点は229℃であった。
応用例 本発明によれば、水をアルカリ水溶液とすること、およ
びアシルハライドの滴下に合わせて、アルカリ水溶液を
滴下することにより、反応で副生ずる塩酸を完全に捕促
中相することができる。
実施例と同様の方法で、40g(1モル)の水酸化ナト
リウムを4OOPの水に溶解し、これをイソフタル酸ク
ロライドの滴下に合わせて加えることにより合成を行な
った。
反応液のPHは7となり、生成物の洗浄、廃液の処理が
大きく簡略化できた。
収率は92%、イソフタル酸ビス(α−フエノキシプロ
ピオヒドラジド)の融点は230℃であった。
このように本発明は高価なDMAのかわりに安価な水と
一般の有機溶媒を使うことができ、反応後の水と溶媒の
分離も容易である。
また目的とするジアシルジヒドラジドを従来のDMAの
溶液として得る方法に対し、水中に沈殿として得ること
ができるため、反応後の処理が極めて簡略化できる。
さらに反応過程で水が存在するため、副生ずる塩酸を能
率良く捕促することかでき、高収率、高純度のジアシル
ジヒドラジドを得ることができる。
以上のように本発明は、製造工程を簡略化でき、経済的
にも極めて有利な方法を提供するもので、工業的に大き
く貢献するものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ヒドラジドとアシルハライドを原料としてジアシル
    ジヒドラジドを合成する場合において、ヒドラジドとア
    シルハライドとを、水と疎水性有機溶媒との存在下で混
    合反応させることを特徴とするジアシルジヒドラジドの
    製造法。 2 ヒドラジドを水に、アシルハライドを疎水性有機溶
    媒にそれぞれ分散あるいは溶解させた後、両者を混合反
    応させることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
    ジアシルジヒドラジドの製造法。 3 ヒドラジドとアシルノライドを別々に疎水性有機溶
    媒に分散あるいは溶解した後、これらを水の中で混合反
    応させることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
    ジアシルジヒドラジドの製造法。
JP53012673A 1978-02-07 1978-02-07 ジアシルジヒドラジドの製造法 Expired JPS584709B2 (ja)

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JP53012673A JPS584709B2 (ja) 1978-02-07 1978-02-07 ジアシルジヒドラジドの製造法

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JPS54106444A JPS54106444A (en) 1979-08-21
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