JPS5846980B2

JPS5846980B2 - プレキヤストコンクリ−ト部材の鉄筋接続方法

Info

Publication number: JPS5846980B2
Application number: JP53041239A
Authority: JP
Inventors: 正吉重富
Original assignee: Nippon Telegraph and Telephone Corp
Current assignee: Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date: 1978-04-10
Filing date: 1978-04-10
Publication date: 1983-10-19
Also published as: JPS54133729A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は、プレキャストコンクリート部材（以下、ＰＣ
部材という）の鉄筋相互間、またはＰＣ部材の鉄筋と現
場打ちコンクリートの鉄筋とを接続する場合に実施して
好適な鉄筋接続方法に関する。

／近年、各種の建築また
は構築材として広くＰＣ部材が使用されるようになって
きた。

一般にこのＰＣ部材の多くは、施工の際に他のＰＣ部材
または現場打ちコンクリートとの間で接合を行なう必要
がある。

この接合に当っては、接合部材の接合面同士の接合と共
に、それぞれの鉄筋相互間の接続をも行なわなければな
らない。

ところで、この鉄筋相互間の接続方法として従来は、第
１図ないし第３図に示すようにスリーブを使用する方法
が採られていた。

すなわち、第１図に示す方法は、一方の接合部材１の凹
部２内において、鉄筋３と他方の接合部材４の鉄筋５と
をスリーブ６内に挿入し、さらにこのスリーブ６を圧縮
することによって鉄筋３゜５相互間を連結し、しかる後
に凹部２内にモルタル７などを充填する方法である。

また、第２図に示す方法は、一方の接合部材１の接合面
側に鉄筋３に対応させて弾丸状のスリーブ８を予め打込
んでおき、このスリーブ８内で両鉄筋３，５の端面を対
向させて、このスリーブ８内にグラウト材９を充填する
方法である。

また、第３図に示す方法は、前記第１図に示す方法にお
けるスリーブ６の代りにスリーブナツト１０を使用した
方法である。

しかるに、これらの方法においてはいずれも、確実な接
続を行なうためには、一方の接合部材１の鉄筋３と他方
の接合部材４の鉄筋５とが完全に同一軸上になければな
らず、これがＰＣ部材の製造上厳しい制約となり熟練を
要することおよび可成り厳格な精度管理を行なわなけれ
ばならないという不具合がある。

その他、第１図に示す方法ではスリーブ６を圧縮する特
殊な器具を必要とすること、第２図に示す方法では高価
なスリーブとグラウト材を使用しなければならないこと
、第３図に示す方法では両鉄筋３，５にそれぞれねじ切
り加工を施こさなければならず、またいずれも工数が多
く作業性が悪いことなど施工コストが高くなるという欠
点がある。

本発明はこのような事情に鑑みなされたもので、一方の
接合部材に設けた空胴内で両方の鉄筋が並ぶように他方
の接合部材の鉄筋を挿入し、この空胴内に予めまたは挿
入後に充填されたモルタル等の接合材で接続するという
、きわめて簡単な構成で、しかも低コストで施工できる
プレキャストコンクリート部材の鉄筋接続方法を提供す
るものである。

以下、その構成などを図面に示す実施例によって詳細に
説明する。

第４図は第１番目の発明を説明するための図で、同図に
おいて、符号１１および１２で示すものは、それぞれ接
合されるプレキャストコンクリート部材であって、一方
の接合部材１１にはその鉄筋１３を囲繞するような空間
をもち、かつ接合面１１ａ側に開口する空胴１４が設け
られている。

なお、この空胴１４の開口形状は、同図Ｃに示すように
接合部材１１の面方向に長い楕円形を呈し、またその壁
面は後述する充填材との密着性を良くするために凹凸面
となっている。

そして、この図からも明らかなように、この空胴１４内
に臨む鉄筋１３は、その先端が接合面１１ａ付近まで延
在するように形成されている。

他方の接合部材１２の鉄筋１５は、その接合面１２ａ外
に充分に突出するように突出形成されている。

そして、その突出位置は前記接合部材１１における鉄筋
１３の軸心より幾分（少なくとも鉄筋の外径寸法外）面
方向にずらした位置に設定されている。

また、この突出部の突出長さは、同図に示すように、前
記空胴１４内に挿入したとき、その先端が空胴１４の孔
底近くまで到達するような長さとする。

このように形成された両液合部材１１，１２の接合は、
接合部材１２の鉄筋１５を一方の接合部材１１の空胴１
４内に挿入し、鉄筋１３と挿入された鉄筋１５とが平行
に並ぶようにし、しかる後、この空胴１４内にモルタル
１７を充填することによって行なわれる。

なお、同図中、符号１８で示すものは接点合用モルタル
層を示し、１９はモルタル注入口、２０は排気口を示す
。

次に第２番目の発明を第５図によって説明する。

この発明は現場打ちコンクリート部材上にＰＣ部材を接
合する場合のように、一方の接合部材１１の接合面１１
ａが上方を向いている場合に実施して好適な方法である
。

すなわち、前記第１番目の発明においては、他方の接合
部材１２の鉄筋１５を空胴１４内に挿入した後、モルタ
ル１７を充填する方法であるのに対し、本発明はこのモ
ルタル１７を空胴１４内に充填した後、鉄筋１５を空胴
１４内に挿入して接合する方法である。

したがって、本発明は両液合部材１１，１２の姿勢が第
５図Ａ、Ｂに示すような状態で接合されるものに限られ
るといえる。

しかし、この発明では、空胴１４へのモルタルの注入が
きわめて簡単に行なえるという利点がある。

なお、両液合部材１１，１２の構成は、前記第４図を使
用した発明と実質的に変るものではないので、同一部材
または同等部分には同一符号を付しその説明は省略する
。

また、図に示す実施例では空胴１４内にモルタルを充填
する例を示したが、この空胴１４を可及的小さなものと
して、グラウト材を充填してもよいことはいうまでもな
い。

また、ＰＣ材の成形に際し、空胴１４の形成を容易とす
るため実際には、スパイラルシースと称される筒体をも
って空胴が形成される。

以上説明したように本発明によれば、鉄筋が挿入される
空胴が、鉄筋が並ぶ方向には長くかつこの方向と直角な
方向には短い楕円形を呈するから、鉄筋位置等の寸法精
度をさほど厳格にすることなく、相対的に小さな空胴で
かつ少ない接合材によって強度を低下させることなく経
済的な接合が行なえる。

また、空胴が楕円形であるから接合材の充填性がよく、
しかも内壁面が凹凸面をもって形成されているため密着
性もよい。

また、従来の方法のように、スリーブ、打込みスリーブ
およびスリーブナツトなどの部品を使用せず、しかもこ
れらの後処理も無いから、作業性が著しく向上し、大幅
なコスト低減がはかれるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は従来の接続方法を説明するための図を
示し、ａは接合部の縦断正面図、ｂは縦断側面図、第４
図は本発明に係る接続方法を説明するための図を示し、
Ａは接合部の縦断正面図、Ｂは縦断側面図、ＣはＣ−Ｃ
断面図、第５図は同じく他の接続方法を説明するための
図を示し、Ａは接合部の縦断正面図、Ｂは縦断側面図、
Ｃはσ−Ｃ断面図である。１１，１２・・・・・・接合部材、１３．１５・・・・・・鉄筋、１４・・・・・・空胴、１７・・・・・・接合材。

Claims

【特許請求の範囲】１一方の接合部材に鉄筋を囲繞する断面楕円形の空間
であって内壁面が凹凸面に形成されかつ接合面側に開口
する空胴を設けると共に、他方の接合部材の鉄筋の端部
を接合面外に突出形成し、この突出部を前記空胴内の鉄
筋と平行に並ぶように空胴内に挿入し、次でこの空胴内
にモルタル等の接合材を充填したことを特徴とするプレ
キャストコンクリート部材の鉄筋接続方法。２一方の接合部材に鉄筋を囲繞する断面楕円形の空間
であって内壁面が凹凸面に形成されかつ接合面側に開口
する空胴を設けると共に、他方の接合部材の鉄筋の端部
を接合面外に突出形成し、前記空胴内にモルタル等の接
合材を充填し、次で前記鉄筋の突出部を空胴内の鉄筋と
平行に並ぶように空胴内に挿入することを特徴とするプ
レキャストコンクリート部材の鉄筋接続方法。