JP2589887Y2 - プレキャストコンクリート壁部材の鉛直方向接合構造 - Google Patents

プレキャストコンクリート壁部材の鉛直方向接合構造

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JP2589887Y2 JP1990087070U JP8707090U JP2589887Y2 JP 2589887 Y2 JP2589887 Y2 JP 2589887Y2 JP 1990087070 U JP1990087070 U JP 1990087070U JP 8707090 U JP8707090 U JP 8707090U JP 2589887 Y2 JP2589887 Y2 JP 2589887Y2
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重隆 熊谷
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日本スプライススリーブ株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案はプレキャストコンクリート壁部材の鉛直方向
接合構造に関するものである。
(従来の技術) プレキャストコンクリート壁部材(以下PC壁部材と記
す)の接合は対応する部材主鉄筋どうしを接合すること
によってなされるが、この鉄筋継手としてスリーブ継手
を用いたPC壁部材の鉛直方向接合構造が知られている。
これを第6図に示す。すなわち、 (イ)両端に開口2および2′を有する細長い中空円筒
体よりなる鉄筋継手であるスリーブ継手11が、 (ロ)上方PC壁部材8−aの下端部に (a)継手長軸が壁部材鉛直方向に一致し (b)継手下端開口2が壁部材下端面に開口し (c)壁部材主鉄筋9−aの下端部が継手上端開口2′
を通って継手内に挿入されているように埋設されてい
て、該継手内に、 (ハ)下方PC壁部材8−bの上端面から所定長上方に突
き出て露出している該部材主鉄筋9−bの露出部が挿入
されており、 (ニ)継手内に充填材10が充填されていて継手ほぼ中央
において突き合わせ状に対峙している上下一対の部材主
鉄筋がスリーブ継手11により接合されている 構造のPC壁部材の鉛直方向接合構造である。
かかる接合構造は、下方PC壁部材の上記の鉄筋露出部
が上方PC壁部材内に埋設されているスリーブ継手内に挿
入されるように両壁部材を建て入れ、部材外から充填材
を継手内に注入充填することによって完成される。
(考案が解決しようとする問題点) 接合しようとする上下PC壁部材の対応する上下一対の
部材主鉄筋の軸線は設計上一致するよう部材製作が行わ
れるのであるが、製作上および建て方施工上の避けられ
ない誤差のため両鉄筋の軸線はある程度ずれているのが
実情である。このずれを施工誤差といい、これをいかに
して吸収して建て方を円滑に進行させるかがPC部材によ
る建築物の施工上の要点である。
スリーブ継手を用いた場合この施工誤差の吸収が他の
継手を用いた場合よりも容易であるのでこれを用いるPC
工法が普及している。そしてこの施工誤差吸収のためス
リーブ継手の上記下方部材鉄筋受入れ側の開口2の内径
は受入れ鉄筋径よりある程度大きくしている。両径の差
をクリアランスといい通常約20mm程度となっている。
(もう一方の開口2′の内径は鉄筋が遊挿できればよい
からクリアランスをこのように大きくしなくてもよい) PC壁部材の主鉄筋およびこれに結合しているスリーブ
継手の外周には部材の靱性向上のため螺旋筋等の補強筋
を配置するが、この補強筋は所定のかぶり深さが確保さ
れていなければならない。ところが、スリーブ継手の外
径は部材壁厚にくらべかなり大きいので、継手外面と壁
部材側壁との間の距離は比較的小さい。このため上記補
強筋のかぶり深さ確保が窮屈であるという問題点があ
る。これに対処するため継手の外径を小さくすることは
上記のクリアランス確保の見地から制約がある。
(問題点を解決するための手段) 本考案者は上記の施工誤差につき種々検討の結果、PC
壁部材の施工誤差は部材面方向については従来と同程度
であるが部材厚さ方向についてはこれよりかなり小さい
ことを見出し、部材厚さ方向についてはクリアランスを
従来よりもかなり小さくできるとの結論を得た。本考案
はかかる知見に基くものである。
本考案のPC壁部材の鉛直方向接合構造に用いられる鉄
筋継手(以下扁平継手と記す)を第1図および第2図に
例示する。この継手は、一端に開口2を有し他端に鉄筋
固着手段3を同軸一体に付設した扁平断面形の筒体であ
る扁平筒体1よりなる。鉄筋固着手段3は、該手段特有
の固着方式により鉄筋を固着する手段である。第1図に
示したものは螺着方式のものであって、鉄筋固着手段が
内周面にメスネジまたは螺旋状凹溝5を設けた円筒体3
であり、これに外周面にオスネジまたは螺旋状凸条を設
けた鉄筋を螺着する。第2図に示したものは充填材方式
のものであって、鉄筋固着手段が鉄筋遊挿可能な円筒体
3であり、これに鉄筋を遊挿し充填材を充填して固着す
る。鉄筋固着方式としてはこのほかビス止め方式、カプ
ラー圧着方式、溶接方式等がある。
扁平筒体1の断面の扁平形の諸例を第3図に示す。す
なわち、楕円形(同(a)図)、長楕円形(同(b)
図)、矩形(同(c)図)等である。また、その内周面
にはこの中に充填される充填材との係合性向上の目的で
設けられる凹凸4(通常、周回溝または凸条)が設けら
れている。なお、第2図に示したような継手の場合には
鉄筋固着手段の内周面にも凹凸4が設けられる。
本考案の接合構造は第4図および第5図に実施例を示
したように、 (イ)扁平継手が、 (ロ)上方PC壁部材8−aの下端部に (a)継手長軸が壁部材鉛直方向に一致し (b)扁平筒体1の開口2が壁部材下端面に開口し (c)この扁平筒体の開口2の長軸が壁部材面方向に向
き、短軸が壁部材厚さ方向に向き (d)壁部材主鉄筋9−aの下端部が鉄筋固着手段3に
固着されている ように埋設されていて、該継手の扁平筒体1内に (ハ)下方PC壁部材8−bの上端面から所定長上方に突
き出て露出している該部材主鉄筋9−bの露出部が挿入
されており、 (ニ)扁平継手内に充填材10が充填されていて該継手内
で突き合わせ状に対峙している上下一対の部材主鉄筋が
該継手により接合されている 構造を特徴とするPC壁部材の鉛直方向接合構造である。
第4図は第1図に示した継手を、第5図は第2図に示し
た継手を使用した実施例である。
本考案の接合構造は、下方PC壁部材から上方に突き出
て露出している該部材主鉄筋露出部が上方壁部材に埋設
されている扁平筒体内に挿入されるように両壁部材を建
て入れ、部材外から充填材を継手内に注入充填すること
によって完成される。この際の充填材の注入は扁平継手
側壁に設けられている注入口6および排出口7を利用し
て行われる。これらは上方壁部材側壁に開口している導
孔にそれぞれ連通している。なお、第5図に示した実施
例の場合、充填材は扁平筒体と鉄筋固着手段の双方に充
填され、排出口7は鉄筋固着手段の側壁に設けられる。
扁平筒体の開口2の短径方向のクリアランスは約10mm
程度に小さくできる。長径方向のクリアランスは従来と
同様約20mm程度である。
埋設扁平継手の開口2の開口位置は、図示したような
上方壁部材下端面と面一の位置であってもよく、同下端
面より上方の位置であってもよい。
鉄筋固着手段の外径は扁平筒体の外径よりも小さいの
で、これを見掛け上同一にして継手外周に補強筋を巻回
するときの便に供するためのひれ(継手長軸方向に延び
る凸条)を設けてもよい。また、螺着方式の場合、固着
力向上のためロックナットを併用したり、螺着部にセメ
ントペーストのような接着剤を介在させてもよい。
充填材としては、高流動性のモルタルであるグラウト
が通常使用されるがこれに限定されない。
扁平筒体(および、第2図に示したような継手の場合
には鉄筋固着手段も)の形状、構造、凹凸の構成、等は
従来公知のスリーブ継手のそれらに準ずる。
(考案の効果) 本考案の接合構造は従来の接合構造にくらべつぎの利
点を有する。
(1)上方PC壁部材における厚さ方向での継手外面と部
材側壁との間の距離が、この方向におけるクリアランス
を小さくした分大きくなるので補強筋のかぶり深さ確保
が容易になる。
(部材面方向は余裕が十分にあるのでクリアランスが従
来通りであってもかぶり深さ確保に支障はない) (2)壁部材面方向の施工誤差は小さいので、クリアラ
ンスが小さくても部材建方には支障がない。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は扁平継手の例示、第3図は同継手
開口の形状例を示す図である。第4図および第5図は本
考案の接合構造の実施例を示す図であり、第6図は従来
の接合構造を示す図である。第4〜6図において、その
(a)図は壁部材の厚さ方向における縦断面図、その
(b)図は上方壁部材下端面における継手開口状況を示
す図である。 図面における符号は以下の通り。 1:扁平筒体、2,2′:開口 3:鉄筋固着手段、4:凹凸 5:メスネジ、6:注入口 7:排出口、8−a:上方PC壁部材 8−b:下方PC壁部材、9−a:上方部材主鉄筋 9−b:下方部材主鉄筋、10:充填材 11:スリーブ継手

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】(イ)一端に開口を有し他端に鉄筋固着手
    段を同軸一体に付設した扁平断面形の筒体である扁平筒
    体よりなる鉄筋継手である扁平継手が、 (ロ)上方プレキャストコンクリート壁部材の下端部に (a)継手長軸が壁部材鉛直方向に一致し (b)扁平筒体の開口が壁部材下端面に開口し (c)この扁平筒体開口の長軸が壁部材面方向に向き、
    短軸が壁部材厚さ方向に向き (d)壁部材主鉄筋の下端部が鉄筋固着手段に固着され
    ている ように埋設されていて、該継手の扁平筒体内に、 (ハ)下方プレキャストコンクリート壁部材の上端面か
    ら所定長上方に突き出て露出している該部材主鉄筋の露
    出部が挿入されており、 (ニ)扁平継手内に充填材が充填されていて該継手内で
    突き合わせ状に対峙している上下一対の部材主鉄筋が該
    継手により接合されている 構造を特徴とするプレキャストコンクリート壁部材の鉛
    直方向接合構造
JP1990087070U 1990-08-22 1990-08-22 プレキャストコンクリート壁部材の鉛直方向接合構造 Expired - Lifetime JP2589887Y2 (ja)

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JPS5166117A (ja) * 1974-12-04 1976-06-08 Nippon Telegraph & Telephone Purekyasutokonkuriitobanno setsugohoho
JPS5326417A (en) * 1976-08-24 1978-03-11 Aoki Construction Connection method of construction portion material and its device
JPS6017810U (ja) * 1983-07-16 1985-02-06 日本碍子株式会社 パネル壁構造

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