JPS62228556A - モルタル充填式鉄筋継手スリ−ブ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、鉄筋継手に係り、さらに詳しくは、モルタル
の硬化による鉄筋の接合方式において使用されるモルタ
ル充填式鉄筋継手スリーブ（以下「モルタルスリーブ」
または単に「スリーブ」という。）に関する。

モルタルスリーブを使用する鉄筋の接合方式は、コンク
リート構造物、特にプレキャスト鉄筋コンクリート部材
（以下「２０部材」という。）を組合わせ接合するコン
クリート構造物の構築に広く採用されている。

〔従来の技術〕

モルタルスリーブを用いる鉄筋の接合方式は、金属製の
中空円筒からなるスリーブ本体の両端開口部から、接合
すべき２本の鉄筋を挿入してスリーブのほぼ中央部で突
合せ、ついで、スリーブ内に流動性の大きなモルタルを
充填し硬化させる方式である。

この方式で使用されるスリーブとして、第８図に示すよ
うに、内面に多数の横溝３を有し、中央部が最大で両端
開口部に向かってほぼ直線的に漸減する内径とした、外
形が紡錘形の中空円筒からなるスリーブ（特公昭５３−
１２７３２号公報参照）が知られており、この構成から
なるスリーブが本願出願人により市販されている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

前記した紡錘形のスリーブは、内面に多数の横溝を有す
ることにより、スリーブ内面と硬化モルタルとの係合度
が大きく、かつ、内径を中央部で最大として両端開口部
に向かって漸減させた先細りの内断面を有することによ
り、硬化モルタルのスリーブからの抜出しが防止され、
これらの作用によりスリーブと硬化モルタルとが一体化
し、高強度かつ高信頼性の鉄筋の接合が可能となる。

そのため、多くの鉄筋コンクリート構造物の構築におい
て鉄筋の接合に使用されている。

特に、ｐｃ部材を組合わせ接合する鉄筋コンクリート構
造物の構築においては、第９図に示すように一方のＰＣ
部材Ａ内に配筋された主鉄筋７−ａの端に、スリーブ１
を予めセットしスリーブ１の一端がＰＣ部材への接合面
８−ａに開口するようにＰＣ部材内に埋設しておき、も
う一方のＰＣ部材Ｂの接合面８−ｂから突き出て露出し
ている主鉄筋７−ｂの端部を前記開口を通して埋設スリ
ーブｌ内に挿入し、モルタルを充填することにより、ｐ
ｃ部材の接合と、主鉄筋の接合とを同時にワンタッチで
行うことができるため、他の鉄筋接合方式たとえば溶接
継手を用いる方式等の追随を許さない利点を有している
。

ＰＣ部材の主鉄筋は、通常、複数本たとえば柱部材の場
合４本を一組として配筋され、その主鉄筋群はそれを取
り囲むようにフープ筋が巻き付けられ補強される。

フープ筋は、ＰＣ部材の耐震性を向上させるため、比較
的密に設けられ、それはＰＣ部材端部に埋設されるスリ
ーブ群にも及ぶ。

前記従来から使用されてきたスリーブは、第９図に示す
ように、外形が紡錘形であることにより、フープ筋の巻
き付は位置が固定されず、また、巻き付は位置によりフ
ープ筋の長さが異なるため、フープ筋の巻き付は作業を
煩雑にしている。

本発明は、フープ筋の巻き付けの作業性を向上し得る改
良されたモルタルスリーブを提供することを、その目的
とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は、内面に複数の横溝を有し、両端部が開口した
中空円筒（ただし、外形が全長にわたり同一である直円
筒を除く）からなる本体の外面に、本体軸心からの高さ
が同一であるひれ状突条を、軸心と平行に本体と一体化
して設けてなるモルタル充填式鉄筋継手スリーブである
。

本発明モルタルスリーブの本体の外形は、全長にわたり
外径が同一である直円筒形である場合を除き、軸心に対
し傾斜する面を含む外形のものである。これを例示すれ
ば、第一図に示す如く、本体長手方向はぼ中央部を境と
して外径が共に開口部へ向かって漸減する両先細り形、
あるいは紡錘形、第２図に示す如く、本体長手方向はぼ
中央部を境として一方の半部が直円筒形でもう一方の半
部が先細り形である片先細り形あるいは砲弾形、第３（
ａ）図に示したような、長手方向中間部がある長さ直円
筒形でその両側が共に先細り形である形、同（ｂ）図、
同（ｃ）図に示すように直円筒形の半部と先細り形の半
部よりなり両半部の長さがかなり異なる形のもの、同（
ｄ）図に示すように全体が先細り形のもの、等である。

本体１には必要に応じモルタル注入口４およびベントロ
５が設けられる。

ひれ状突条２は、スリーブ本体ｌの外面に軸心に並行に
本体と一体化して設けられるが、その軸心よりの高さｈ
は長手方向全長にわたって同一であるが、ひれ状突条２
を複数本設けるときはこれらの高さは全突条を通じて同
一であってもよく突条毎に異なっていてもよい。そして
、その高さｈは第１図に示すように本体最大外径より高
くてもよく、第２図及び第５図に示すように本体最大外
径と同一でもよく、第４図に示すように本体最大外径よ
り低くてもよいが、本体最大外径と実質的に同一である
ことが好ましい。

ひれ状突条の厚さは、強度と経済性を勧案じてて、通常
、３〜５　ｍｍ程度とする。

ひれ状突条の数は、１以上であれば特に制限はなく、ス
リーブの加工性、施工時の取扱い性等を考慮すると、呼
称径によっても異なるが３ないし８とすることが好まし
い。

ひれ状突条は、鋳造、溶接、接着、嵌着等の手段により
本体と一体化して設けられる。

内面の横溝は、線輪状またはらせん状のいずれでもよく
、また、溝の深さは全体にわたって同一であっても、異
なっていてもよい。

ところで、モルタルスリーブを第９図に示すように２０
部材中に埋設して使用する場合、スリーブのあらかじめ
主鉄筋７にセットされる側の開口部は主鉄筋との間の間
隙がなるべく狭くなるような口径である必要がある。（
さもないと、セット後型枠内に打設したコンクリートの
ペースト分あるいはモルタル分がスリーブ内に侵入して
これを汚染する不都合が生じ易い。）ところが、ＰＣ部
材の接合面８−ａに開口する側の開口部の口径はセット
例の口径より大きくする必要がある。これはＰＣＣ部材
止Ｂとを建入れるとき本来ならば両生鉄筋７−ａおよび
？−ｂの軸心が一致すべきところ種々の理由で両者の軸
心がずれるので、ずれた場合でもスリーブ内への鉄筋受
入れが円滑に進むよう鉄筋受入れ側の開口部の口径を大
きくしておくためである。（これを「施工誤差の吸収」
という）第２図に示す片先細り形では、先細り形をなす
方をセット側とし直円筒形をなす方を鉄筋受入れ側とす
ると吸収誤差の点では第１図に示す両先細り形より有利
である。しかしながら−５かかる形状のスリーブの直円
筒形の半部には、先ｘ１■り形の場合にもたらされる前
記の硬化モルタルのスリーブからの抜は出し防止効果向
上に起因する鉄筋接合力向上効果（これを「楔効果」と
いう）がないという不利な点がある。しかるに第５図に
示すように、この直円筒形の半部に、横溝群の溝の深さ
が該半部の奥の方から開口部へ向かって漸増する構成の
横溝群を設けると、直円筒形であるにもかかわらず上記
楔効果と同様な鉄筋接合力向上効果がもたらされる。

なお、モルタルスリーブ内に挿入鉄筋の挿入深さを一定
ならしめるためスト、バーを設けてもよい。

（作用及び効果） 本発明のモルタルスリーブは第６図および第７図に示す
ように主鉄筋７−ａの一端にセットするとき、ひれ状突
条２がフープ筋と接触するよう調整してセットすると、
スリーブがセットされた部分に巻き付けられるフープ筋
の長さは巻き付は位置が変わっても一定となり、先細り
形の部分が含まれる外形のスリーブにおけるフープ筋巻
き付は作業性上の問題点フープ筋巻き付は長さがスＩＪ
−そしてこの効果はフープ筋を巻き付ける位置にひれ状
突条があればもたらされるものであるから、ひれ状突条
は必ずしもスリーブ長手方向全長にわたり連続的に設け
な（てもよ（１、フープ筋巻き付けが行われないことが
あらかじめはっきりしている位置へのひれ状突条の設置
は省略できる。（第４図、第５図参照） 次に、一方の半部が直円筒形、もう一方の半部が先細り
形である片先細り形スリーブにおいて、直円筒形の内面
に設けられる横溝群の溝の深さを該半部の奥の方から開
口部に向かって漸増させる構成をとることにより該半部
の鉄筋接合力が向上する効果がもたらされ、片先細り形
の施工誤差吸収上の有利性を保持したま＼、両先細り形
並みの鉄筋接合力を確保できる。

なお、ひれ状突条の設置はスリーブと外部コンクリート
との係合度を亮める副次的効果もある。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本発明モルタルスリーブの態様例を
示すたて断面図および平面図 第３図は本発明モルタルスリーブ本体の各種態様例を示
す側面図（ひれ状突条の図示省略）第４図は本発明モル
タルスリーブの一態様例を示す側面図 第５図は本発明モルタルスリーブの別の態様例を示すた
て断面図および平面図 第６図は、本発明モルタルスリーブを２０部材中に埋設
して使用するときの態様例を示すたて断面図 第７図は本発明モルタルスリーブをｐｃ部材中に埋没し
て使用するときの態様例を示す平面図第８図は従来のモ
ルタルスリーブのたて断面図第９図は従来のモルタルス
リーブを２０部材中に埋没して使用するときき態様例を
示す平面図（使用符号） ■・・・スリーブ本体　　２・・・ひれ状突条３・・・
横溝　　　　　　４・・・モルタル注入口５・・・ヘン
１−口　　　　６・・・フープ筋７・・・鉄筋　　　　
　　８−ａ及び８−ｂ・・・接合面ｈ・・・ひれ状突条
の軸心からの高さ Ａ、Ｂ・・・ｐｃ部材 第１図　　第２図 第３図 第４図　　第５図 第８図 第７図 第９図 第６図 ＼７−ａ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）内面に複数の横溝を有し、両端部が開口した中空
   円筒（ただし、外径が全長にわたり同一である直円筒を
   除く）からなる本体の外面に、本体軸心からの高さが略
   同一であるひれ状突条を軸心と平行に本体と一体化して
   設けてなるモルタル充填式鉄筋継手スリーブ。
2. （２）本体が長手方向中間部を境とする２つの半部より
   なり、その一方の半部が （イ）外形が直円筒形であり、 （ロ）内面は複数の横溝群の溝の深さが、該半部の奥の
   方から開口部へ向かって漸増する構成のものであり、も
   う一方の半部が （ハ）外形が開口部へ向かって先細り形をなし （ニ）内面は複数の横溝群の溝の深さがほぼ同一である 構成のものであることを特徴とする特許請求の範囲第１
   項記載のモルタル充填式鉄筋継手スリーブ