JPS584622B2 - サンドイツチ板およびその製造方法 - Google Patents

サンドイツチ板およびその製造方法

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JPS584622B2
JPS584622B2 JP53122739A JP12273978A JPS584622B2 JP S584622 B2 JPS584622 B2 JP S584622B2 JP 53122739 A JP53122739 A JP 53122739A JP 12273978 A JP12273978 A JP 12273978A JP S584622 B2 JPS584622 B2 JP S584622B2
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和男 入江
正信 保岡
康生 嵯峨根
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は繊維強化熱硬化性樹脂とハニカム芯材とからな
るサンドインチ板およびその製造方法に関するものであ
り、特に表面材と芯材とが強固に一体化されたサンドイ
ンチ板とそれを容易に効率よく製造するための製造方法
に関するものである。
繊維強化熱硬化性樹脂(以下FRPと呼ぶ)表面材とハ
ニカムからなるサンドイツチ板は公知である。
このサンドイッチ板は軽量であるとともに高い強度を有
しており、床材、壁材、天井材、屋根材あるいはその他
の構造材を始めとして広い用途に使用されうるものであ
る。
特に近年、自動車等の輸送用車輌の軽量化が要求されて
いることから、自動車等の屋根材、床材、その他の内外
装材に適していると思われる。
しかしながら、従来のサンドインチ板は製造コストが大
なるばかりでなく、芯材と表面材との接着が充分でなく
強度的に問題があり、また接着剤の経時劣化の恐れが大
きく、自動車等に広く使用されることはなかった。
以下の説明を容易にするために第1図Aに上部表面材を
除去したサンドイッチ板の平面図を、第1図Bにその側
面図を示す。
芯材1は紙、プラスチック等の材質からなり、本発明に
おいてはこのハニカムの壁を隔壁2と称し、隔壁2で囲
まれた空隙をセル3と称する。
また隔壁2の端部で形成される面をハニカムの上端面4
およびハニカムの下端面5と称することとし、ハニカム
上面4は図示されていないFRP製の上表面材と接着さ
れ、ハニカム下面5:は下表面材6と接着されている。
従来のサンドイツチ板の問題点の一つは、ハニカム芯材
とFRP表面材との接着が充分でなかったことである。
その原因は、このサンドイッチ板が成形されたFRP板
とハニカム芯材とが接着剤で接着されていたことによる
たとえば、成形されたFRP板上に接着剤を塗布し、こ
れにハニカム芯材を押し付け、接着した場合、接着面積
が少く、しかも犬量の接着剤が接着に関与することなく
、ムダとなっていた。
第2図にその接着部の拡大断面図を示す。
FRP表面材7とハニカム芯材の隔壁8端部が接着剤9
を介して接着しているがその接着面積は少く、多くの接
着剤がムダになっていることがわかる。
これに対して、ハニカム芯材の端面に接着剤を担持し、
これをFRP板上に押し付けて接着する方法もあるが、
接着剤のムダは少くなるものの接着が充分といえる程広
い接着面積を有するものではない。
第2図と同様、その拡大断面図を第3図に示す。
記号7,8.9は第3図と同じである。この接着面積の
問題の他、接着剤自体の表面材およびハニカムに対する
接着強度の問題があり、充分強固に接着し得ない場合や
接着剤の経時劣化などの恐れもある。
一方、従来のサンドイツチ板製造方法にも問題がある。
即ち、FRP板の成形、接着剤の塗布、積層、接着剤の
硬化などの工程を必要とする他、接着剤の硬化時間が長
いことなどの欠点がある。
従って、製造工程を短くし製造効率の向上を改善する必
要がある他、製造時間の短縮を図ることが望まれでいた
1 :本発明者は表面材とハニカ
ム芯材との接着強度を向上したサンドイッチ板を効率よ
く製造する方法を検討した結果、サンドイッチ板の新た
な製造方法を見い出し、かつそれによって製造された新
らしい構造を有するサンドイッチ板を見い出した。
本発明はまずこのサンドイツチ板に関するものであり、
即ち、表面材が繊維強化熱硬化性樹脂であり芯材がハニ
カムであるサンドイッチ板において、該繊維強化熱硬化
性樹脂中の熱硬化性樹脂が未硬化時に液体のあるいは硬
化時に一度液状となる熱硬化性樹脂であること、該芯材
が液体を吸収しうる多孔質性の材料に熱硬化性樹脂を含
浸硬化してなるハニカムであること、および該ハニカム
の隔壁端部が該繊維強化熱硬化性樹脂中に埋め込まれて
接着一体化されていることを特徴とするサンドイッチ板
である。
本発明サンドイツチ板の接着部の拡大断面図の1例を第
4図に示す。
表面材である繊維強化熱硬化性樹脂10中にハニカムの
隔壁11端部が埋め込まれており、接着剤は特に使用さ
れていない。
接着はFRP..+の成分である熱硬化性樹脂で行なわ
れており、従って製造の際ハニカムは未硬化の熱硬化性
樹脂含有繊維体に押し付けられ、熱硬化性樹脂の硬化と
同時に接着が行なわれるもので&ところで、前記第2図
においてもし接着剤9としてFRP表面材7の熱硬化性
樹脂と同一の熱硬化性樹脂を使用し、しかもその接着剤
中に強化繊維を存在させた場合、第4図に示した本発明
サンドイッチ板と区別し難くなる恐れがある。
そこで、本発明において「ハニカムの隔壁端部が繊維強
化熱硬化性樹脂中に埋め込まれて接着一体化されている
」とは、ハニカムの隔壁先端の端面近傍において強化繊
維間および/または熱硬化性樹脂間に不連続面が存在す
ることなく、かつ熱硬化性樹脂がFRPとハニカム間に
連続して存在して接着されていることを示すこととする
たとえば、FRP板を形成した後強化繊維と熱硬化性樹
脂を積層硬化しても、強化繊維が全く存在しない面、即
ち元のFRP板表面が明らかに存在するし、またFRP
板の成分である熱硬化性樹脂と全く同じ熱硬化性樹脂を
用いても一度硬化した面とその面上で後から硬化した部
分との界面は明らかに存在するからである。
しかも本発明サンドイッチ板においては熱硬化性樹脂は
ハニカム隔壁表面は勿論内部にも存在し、FRPとこれ
らハニカムにおける熱硬化性樹脂とは連続しており不連
続な部分はない。
また、接着部近傍における強化繊維の分布について考慮
すると、本発明ではハニカムの隔壁先端部下の強化繊維
は熱硬化性樹脂硬化前に隔壁先端で押え付けられるため
その部分で凹んでおり、その凹みはFRP板の内部に向
って順次浅くなっている。
たとえば第5図の拡大断面図に示すように隔壁11の先
端のFRP〔ハツチングで示していないがその表面は点
線12とする〕中の強化繊維13は凹んでおり、FRP
板の内部に向って(図では下方)それぞれの強化繊維の
凹みは順次浅くなっている。
また一部の強化繊維13はハニカムの端面位置〔鎖線1
4で示す〕よりもセル部15においてハニカム内部に存
在する。
一方、第2図に示した接着剤9中に強化繊維を存在させ
たとしても、接着剤中の強化繊維は隔壁先端下部におい
て凹みを生じることはあってもFRP板内部の強化繊維
は全く影響されずFRP板7の表面に明らかな不連続部
を生じる。
後述製造方法で明らかであるが、本発明サンドイツチ板
は実質的に接着剤が存在しない。
実質的にとする意味はFRP中の熱硬化性樹脂が事実上
接着剤として作用しているからである。
勿論、FRPを構成する熱硬化性樹脂成分以外に接着剤
を使用することができないわけではないがその使用する
意味はほとんどない。
たとえば、ハニカムに接着剤を担持して未硬化FRP
と積層しても、接着剤を使用しない場合と比較して特に
利点があると思われず、接着剤担持工程を必要とする欠
点が生じるのみである。
ただし、FRPに使用される熱硬化性樹脂よりもはるか
に高い接着力を有する接着剤を使用する場合はそれなり
の効果が期待できる場合もないとはいえない。
ハニカムの形状は特に限定されない。
たとえばセルの形状としては第1図に示した6角形以外
に三角形、四角形、あるいはその他の形状または異る形
状の組み合せなど種々のものが使用できるが、最も強度
的に優れているものは6角形であり、次いで三角形と四
角形であるので、これらの使用が好ましい。
さらに、波板と平板を交互に組合せたロール・コアもハ
ニカムの類型とみなす、ハニカムの材質としては、紙、
多孔質合成樹脂などの液体を吸収しうる多孔質性の材料
が使用される。
特にペーパーハニカムと呼ばれる紙製の/’%ニカムが
好ましい。
このハニカムは後記液化した熱硬化性樹脂を吸収して熱
硬化性樹脂硬化後1種のFRP的な構造となって強度が
向上するとともに接着が強固となる。
特にペーパーハニカムは熱硬化性樹脂に対するぬれが良
く、樹脂吸収量も良好で強度の高いハニカムとなる。
繊維強化熱硬化性樹脂の種類もハニカムと同様特に限定
されない。
強化繊維としては、ガラス繊維、炭素繊維、その他の無
機質繊維、合成繊維その他の有機質繊維が使用でき、こ
れらはまた組み合せて使用することができる。
好ましい強化礒維・はガラス繊維、炭素繊維、合成職維
であり、特にその強度、価格等からみてガラス繊維が最
も好ましい。
強化繊維の形態も特に限定されず、たとえばガラス繊、
維の場合、ロービング、ロービングクロス、チョップド
ストランド、チョップドストランドマット、コンテイニ
ュアストランドマット、サーフエーシングマット、クロ
ス、あるいはその他の形態のものや、それらの組み合せ
などがある1熱硬化性樹脂は常温下未硬化時に液状の熱
硬化性樹脂あるいは加熱等により硬化前に一度液状とな
りうる樹脂からなる硬化前に流動して接着作用を有しう
る熱硬化性樹脂が使用される。
たとえば、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ビ
ニルエステル樹脂などである。
好ましくは不飽和ポリエステル樹脂であり、特にスチレ
ンを架橋剤とするスチレン架橋型不飽和ポリエステル樹
脂が好ましい。
この熱硬化性樹脂には、硬化剤、硬化促進剤、充壇剤、
着色剤、安定剤、その他各種の添加剤を添加して使用す
ることができる。
強化繊維と熱硬化性樹脂との組み合せ割合は特に限定さ
れないが、後述する製造方法で明らかにするように、通
常よりも強化繊維の割合を比較的多くすることが好まし
い。
その割合は、成形時において熱硬化性樹脂の流動性が最
も犬なる時に強化繊維中の熱硬化性樹脂が強化繊維より
もハニカムのセル内に漏出してセル内が熱硬化性樹脂で
実質的に埋められることがない程度の割合である。
即ち、熱硬化性樹脂の量が少い場合、熱硬化性樹脂が硬
化前に一時的に流動性が増大した時でもその表面張力や
粘度あるいはセル内の気体の膨張圧により強化繊維から
漏れ出ない。
勿論、少量の熱硬化性樹脂はセル内に漏れ出してもよく
、またサンドイツチ板の一部の厚さを薄くする場合、そ
の薄くされた部分のセルは熱硬化性樹脂で満たされてい
てもよい。
また、前記のようにハニカムの隔壁に接した部分あるい
はその近傍の勢硬化性樹脂はその表面張力あるいは押圧
により隔壁に接するとともに多孔桔の隔壁に吸収される
この状態で熱硬化性樹脂が硬化すると、ハニカムとFR
P表面材が接着されると生もに、ハニカムは熱硬化性樹
脂で補強される。
さらに、ハニカムは予め熱硬化性樹脂を吸収した状態で
未硬化繊維強化熱硬化性樹脂と積層されてもよい。
ハニカム隔壁の高さが高い場合、隔壁全体に熱硬化性樹
脂が浸透し難い場合が多いめで、予め熱硬化性樹脂をハ
ニカムに含浸させておくことが好ましい。
この予めハニカムに熱硬化惟樹脂を含浸させておく場合
には、含浸した熱硬化性樹脂を成形前に硬化させておく
ことは好ましくない。
少くとも成形時に流動化して必要なハニカムの変形が行
なわれ、かつ接着が達成される必要がある。
さらに、ハニカム隔壁に熱硬化性樹脂を充分含浸する方
法として、成形時に表面材のセルに面した表面の熱硬在
性樹脂を発泡させる方法がある。
熱硬化性樹脂の1成分としてスチレンなどの揮茜憔成分
査含有1−4たとえば否飽和ポリエステル樹脂を用い成
形時に金型等で表面材を加熱し、スチレン等を気化させ
ることにより発泡させ、セル内を気泡で満たすことがで
きる。
気泡上の熱硬化性樹脂の下部は表面材から遠いハニカム
隔壁に接してそれに吸収され易くなるとともに、セル内
で硬化した気泡はセルを補強する働きがある。
従って、本発明サンドイッチ板においては、ハニカムセ
ル内に熱硬化性樹脂の硬化した気泡を含有するものが好
ましい。
さらに、本発明サンドイツチ板は、後述する製造方法か
ら明らかなように、上下両表面材が型内で硬化するため
、変型可能でその寸法精度が優れており、その表面状態
も良好である。
即ち、従来の表面材とハニカムとの接着による方法に比
較して曲面を有するサンドイッチ板や厚さの変化したサ
ンドイツチ板が伊られかつ型内に正確に密着して成形さ
れるため寸法精度が優れ、また表面材の表面が型に接触
しているため型表面を正確にコピーすることができ平滑
面が必要な時は優れた平滑面が模様面が必要な時は再現
性の良い模様面が形成される。
本発明はまたF R.P表面材とハニカム芯材とからな
るサンドイツチ板の新規な製造方法に関するものであり
、その要点はサンドイツチ板を型内で圧縮成形害ること
にある。
即ち本発明製造方法は、表面材が繊維強化熱硬化性樹脂
であり芯材がハニカムであるサンドイツチ板の製造方法
において、未硬化時に液状あるいは硬化時に一度液状と
なる未硬化の熱硬化性樹脂を含有した繊維シートの少く
とも2枚とその間に存在させた液体を吸収しうる多孔質
性の材料からなるハニカムまたは該ハニカムに熱硬化性
樹脂を含浸したものとを圧縮しうる型内で圧縮しつつ熱
硬化性樹脂を硬化することを特徴とするサンドイッチ板
の製造方法である。
第6図に圧縮成形前の型を断面を示す。
上型16および下型17の間に2枚の熱硬化性樹脂含有
繊維シート18.19とその間に存在するハニカム20
が置かれ、通常は加勢下に上型16と下型17とを閉じ
る。
図では型の両端部において上下型の間隙が狭くしてある
型は完全に閉じることもできる密閉型や型端隙を狭くし
た開放型が使用される。
またハニカムは完全面に存在させる必要はなく、たとえ
ば型間隙を狭くするとともに型両端部近:傍にハニカム
を存在させずに両端部がFRPのみのサンドインチ板と
することもできる。
スチレン架橋型の不飽和ポリエステル樹脂などはこの加
熱加圧で一度液化し、この液化した樹脂はハニカム内に
毛細管現象等で浸入し、かつハニカム隔壁端部は熱硬化
性樹脂含浸繊維シート内に浸入し易くなる。
次に熱硬化性樹脂が硬化すると、表面材斥Pが形成され
るとともに、ハニカム内の熱硬化性樹脂が硬化してハ巨
カムがFRP類似物となり、しかもハニカム隔一端部が
FRP板内に埋め込.まれで接着一体化される。
FRP板とハニカムにおける熱硬化性樹脂および接着剤
はすべて同一かつ連続したものであり、それらの間に不
連続部は形成されない。
第7図.に本発明サンドイツチ板の1例の断面図、第8
図にその部分拡大図を示す。
ハニカム2の隔壁両端部.は表面材であるFRP板22
に埋めこまれている。
また、第8図に示すように、ハニカムの一部のセル内2
3は熱硬化性樹脂によって完全に満たさ:糺でいてもよ
く、またハニカム21の一部の隔壁24は座屈していて
もよい。
特にハニカムの隔一両端部のFRP中に埋め込まれた部
分は座屈した方が接着強度が向上するため、少くとも一
部が座屈する程度に圧縮力を高めて成形することが好ま
しい。
さらに、セル内には熱硬化性樹脂が発泡硬化した気泡2
4を有していてもよい。
この圧縮成形において液状のあるいは液状化した熱硬化
性樹脂が上部の繊維シートから漏れ出してハニカムのセ
ル内を満たし、一方繊維シート中の熱硬化性樹脂が少く
なってFRPが形成されなくなる恐れがある。
しかしながら、実験してみると熱硬化性樹脂がセル内を
満たすことは案外に少い。
これは、セルが密閉されるためセル内の気体がぬけ出し
難いことによると思われる。
また熱硬化性樹脂含浸繊維シート中の熱硬化性樹脂の割
合が比較的少いため、繊維シート中に液状となった熱硬
化性樹脂が毛細管現象により保持され、漏れ出し難くな
っていることも一つの理由である。
たとえばスチレン架橋型不飽和ポリエステル樹脂とガラ
ス繊維の組み合せにおいて(充壇剤を含む場合はこれを
除いて計算)ガラス繊維の割合は30〜90重量%、特
に50〜70重量%が好ましい,一般的には液状熱硬化
性樹脂や強化繊維の種類によって異るが、およそ70重
量%以下の熱硬化性樹脂含有量であれば製造可能である
型は通常加熱されており、これにより熱硬化性樹脂が硬
化する。
加熱型の温度は熱硬化性樹脂の種類によっても異るが、
好ましくは成形時に発泡が起りセル内に気泡が生じる程
度に加熱することが好ましい。
前記のように、セル内で硬化した熱硬化性樹脂の気泡は
、ハニカム隔壁への熱硬化性樹脂の含浸を促進するとと
もに硬化した気泡はセルを補強する働きがあり、成形時
に発泡が起るように加熱温度を高めることが好ましい。
一方、ハニカムに予め熱硬化性樹脂を含浸し成形を行う
ことができる。
この場合、ハニカムに含浸された熱硬化性樹脂は成形前
に硬化させないでおくことが好ましく、表面材の硬化時
に同時にハニカム内の熱硬化性樹脂を硬化し、ハニカム
と表面材との接着強度を向上させることができる。
ハニカムに含浸した熱硬化性樹脂はプリプレグとするこ
ともでき、また固体の熱硬化性樹脂は溶剤に溶解して含
浸し乾燥して使用することもできるが、通常は液状熱硬
化性樹脂を含浸したまま使用する,成形の際の加圧は、
ハニカムが座屈しない程度の圧力が用いられる。
しかし、図示したように、部分的なハニカムの座屈は起
ってもよい。
特に、サンドイツチ板の端部は熱硬化性樹脂の流失防止
、また物性向上などの理由により積極的に座屈させるよ
うに成形することが好ましい。
繊維シートに含浸された熱硬化性樹脂は成形前にあらか
じめ増粘させておいても良い。
たとえば、プリプレグやSMC なども使用できる。
また、熱硬化性樹脂として常温で固体の樹脂であり、硬
化時の加熱により一度低粘度の液体となる樹脂も使用す
ることができる。
この樹脂としてはたとえばジアリルフタレート架橋型の
不飽和ポリエステルのようなスチレンに比較して高融点
を有する架橋性七ノマーを使用した不飽和ポリエステル
樹脂がある。
また、スチレン架橋型不飽和ポリエステル樹脂に炭酸カ
ルシウム、水酸化アルミニウム、その他の充壇剤を加え
て粘度を上げた樹脂も使用できる。
また、製造時に熱硬化性樹脂含有繊維シートの型に接触
する側に化粧紙やプラスチックフイルムを置いてサンド
イツチ板の成形と同時にこれら表面化粧材を一体的に接
着することができる。
これら表面化粧材は勿論サンドインチ板製造後接着する
こともできるが、一体成形の方が容易でしかも密着の良
い美麗な表面層を形成することができる。
また表面性を良くするために、従来FRPの成形で行な
われていたゲルコートと呼ばれる表面樹脂層を形成する
こともできる。
以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発
明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
実施例 スチレン架橋型不飽和ポリエステル樹脂(武田薬品工業
株1製“ポリマール2207L“)100重量部に微粒
子状炭酸カルシウム25重量部を加えて増粘し、これに
ガラス繊維ロービング(旭ファイバーグラス■製“グラ
スロンR−2310”)を潜らせて細孔でスクイズして
見掛のガラス繊維含有率約50重量%のブリプレグを製
造し、これを板状に引き揃えた。
この表面にガラス繊維チョップドストランドマット(旭
ファイバーグラス■製“グラスロンCIVI−2 8
5 ″) 1層を重ね、ローピングプリプレグの緊結を
図った。
この表面材の中間体(単位面積400×400mm2)
を3組6枚(以下これをA中間体と呼ぶ)準備した。
なお、この中間体はそのまま硬化させると厚さ1.2m
m,ガラス繊維含有率55重量%、曲げ弾性率約280
0kg/mm2となるものである。
一方、上記と同じ増粘樹脂とガラスロービングにより見
掛けのガラス繊維含有率約55重量%のロービングプリ
プレグを製造し、これをプレスにより加熱加圧成形して
厚さ1.0mmの薄いFRP板を製造した。
このFRP板の片面に上記チゴツプドストランドマット
1層を重ね、上記と同じ増粘樹脂をローラー刷毛で均一
に謝り、表面材中間体(単位面積400×400mm2
)を3組6枚(以下これをB中間体と呼ぶ)準備した。
なお、この中間体の未硬化層の硬化後の厚さは約0.
2 mm、ガラス繊維含有率55重量%となるものであ
る。
これら2種類の中間体合計6組を各々チョップドストラ
ンド層側を向い合うようにし、その間に下表に示す3種
類の厚さのペーパーハニカム(新日本コア■製“KLC
−100″)をそれぞれ挟み込んで30分間なじませ、
次に表面温度140±5℃に予熱されかつ各々サンドイ
ツチ板の厚みにクリアランスを調節した金型モプレス成
形した。
この際、プレス圧力はペーパーハニカムの座屈面圧2k
g/crAを なお1廻る3k9/c4とし、プレス時
間を調合樹脂のデル化時間の5倍の5分とした,成形さ
れた各サンドイッチ板から巾70mm長さ300mmの
テストピース4〜5枚を切り出した。
切断面を詳細に観察すると、B中間体を用いて得られた
サンドイツチ板のFRP表面材の切断面には不連続層が
あることがわかった。
また、すべてのサンドイッチ板のペーパーハニカムには
全面に樹脂が含浸硬化しており、またセル内には多数の
気泡が存在していた。
また、ハニカム端部は表面材に埋め込まれており、一部
は座屈していた。
さらに、このテストピースをテンシロン試験機(東洋測
器■製)にかけて、支点間距離2 5 0 mm、クロ
スヘッドスピード1.25mm/分 で中央集中荷重の
曲げ試験を行い、10kg荷重のときのたわみを測定し
た。
前記A中間体およびB中間体を用いたサンドイツチ板の
厚みとペーパーハニカムの厚みにより、それぞれのテス
トピース4〜5枚の平均のたわみを下表に示す。
【図面の簡単な説明】
第1図は上部の表面材を除いたサンドイツチ板の平面図
Aと側面図84示すものであり、ハニカム隔壁2とセル
3により構成されるハニカム1と表面材6からなってい
る。 第2図および第3図は従来のハニカム隔壁8と表普材7
とを接着剤9で接着した部分の断面図を示すものである
。 第4図は本発明サンドイツチ板のその部分の断面図であ
り、ハニカム隔壁11が表面材10中に埋め込まれてい
る。 第5図はそめ部分の表面材中の強化繊維13の位置を示
したものである。 第6図は本発明の製造方法における圧縮成形前の金型1
6.17、その中の熱硬化性樹脂含有繊繊維シート18
,19およびハニカム20の断面を示したものである。 第7図は本発明サンドイッチ板の断面を示すものであり
、輌8図はその部分拡矢図である。 ハニカムー権2:の一部は表面材22に埋め込まれてい
ると同時に座屈している。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 表面材が繊維強化熱硬化性樹脂であり芯材がハニカ
    ムであるサンドインチ板において、該繊維強化熱硬化性
    樹脂中の熱硬化性樹脂が未硬化時に液状のあるいは硬化
    時に一度液状となる熱硬化性樹脂であること、該芯材が
    液体を吸収しうる多孔質性の材料に熱硬化性樹脂を含浸
    硬化してなるハニカムであること、および該ハニカムの
    隔壁端部が該繊維強化熱硬化性樹脂中に埋め込まれて接
    着一体化されていることを特徴とするサンドインチ板。 2 ハニカム隔壁端部が繊維強化熱硬化性樹脂の構成成
    分である熱硬化性樹脂以外の接着成分を介することなく
    繊維強化熱硬化性樹脂と一体化されていることを特徴と
    する特許請求の範囲1のサンドイツチ板。 3 ハニカムがペーパーハニカムであることを特徴とす
    る特許請求の範囲1のサンドイツチ板。 4 熱硬化性樹脂が不飽和ポリエステル樹脂であること
    を特徴とする特許請求の範囲1のサンドイツチ板。 5 繊維がガラス繊維であることを特徴とする特許請求
    の範囲1のサンドイツチ板。 6 表面材が繊維強化熱硬化性樹脂であり芯材がハニカ
    ムであるサンドイツチ板の製造方法において、未硬化時
    に液状あるいは硬化時に一度液状となる未硬化の熱硬化
    性樹脂を含有した繊維シートの少くとも2枚と、その間
    に存在させた液体を吸収しうる多孔質性の材料からなる
    ハニカムとを、圧縮しうる型内で圧縮しつつ熱硬化性樹
    脂を硬化することを特徴とするサンドインチ板の製造方
    法。 7 ハニカムがペーパーハニカムであることを特徴とす
    る特許請求の範囲7のサンドイツチ板の製造方法。 8 熱硬化性樹脂が不飽和ポリエステル樹脂であること
    を特徴とする特許請求の範囲7のサンドイツチ板の製造
    方法。 9 繊維がガラス繊維であることを特徴とする特許請求
    の範囲7のサンドイツチ板の製造方法。
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