JPH11207843A - ハニカム複合体の製造方法 - Google Patents

ハニカム複合体の製造方法

Info

Publication number
JPH11207843A
JPH11207843A JP1054598A JP1054598A JPH11207843A JP H11207843 A JPH11207843 A JP H11207843A JP 1054598 A JP1054598 A JP 1054598A JP 1054598 A JP1054598 A JP 1054598A JP H11207843 A JPH11207843 A JP H11207843A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stock solution
honeycomb
mold
urethane stock
honeycomb structure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP1054598A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuhiro Goto
信弘 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP1054598A priority Critical patent/JPH11207843A/ja
Publication of JPH11207843A publication Critical patent/JPH11207843A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 生産性が良く、機械的物性及び断熱性にすぐ
れたハニカム複合体の製造方法を提供する。 【解決手段】 水分を含有させたハニカム構造体を芯材
とし、上記芯材の両面に発泡性ウレタン原液を含浸させ
た強化繊維を当接させ、型内で上記ウレタン原液を発泡
硬化させ一体化させることを特徴とするハニカム複合体
の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハニカムセル内に
高発泡倍率のポリウレタン発泡体が充満されたハニカム
複合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のハニカム複合体の製造方法として
は、紙又は金属製等のハニカム構造体を芯材とし、この
両面に面板を接着剤で接合しサンドイッチパネルとする
方法がよく知られている。しかし、このパネルではハニ
カムセル内が空洞であるため、耐貫通性に乏しく、断熱
性が低いため結露しやすく、また、接着面積がハニカム
構造体の縦断面しか無いため面板に荷重が掛かると面板
と芯材とが剥離しやすいという問題がある。さらに従来
の製造方法は接着剤による接着であり、生産性が高くな
いという問題もある。
【0003】上記問題を解決するため、例えば、特開昭
59−33135号公報では、各セル壁に通孔の設けら
れたハニカム構造体を上面板と下面板の間に介在させ、
このハニカム構造体の各セル内に発泡性ウレタン原液を
供給し、発泡ウレタンを上記通孔を通して均一化させな
がら充填させて、上面板、下面板及びハニカム構造体を
一体化させる方法が提案されている。
【0004】しかし、上記方法では、ハニカムのセル壁
への通孔の開設に非常に手間を要する、セル壁の通孔に
よりハニカムセルの縦圧縮強度が低下する、ウレタンの
発泡圧によりハニカムセルが変形しやすくなるという問
題が残されている。また、ハニカムのセル壁に通孔が開
設されていても、発泡性ウレタン原液の供給が不均一で
あると発泡体が充填されていないセルを生じやすくなる
という問題もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の事情
に考慮してなされたものであり、生産性が良く、機械的
物性及び断熱性にすぐれたハニカム複合体の製造方法を
提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のハニカム
複合体の製造方法(以下、本発明1と記す)は、水分を
含有させたハニカム構造体を芯材とし、上記芯材の両面
に発泡性ウレタン原液を含浸させた強化繊維を当接さ
せ、型内で上記ウレタン原液を発泡硬化させ一体化させ
ることを特徴とする。
【0007】請求項2記載のハニカム複合体の製造方法
(以下、本発明2と記す)は、水分を含有させたハニカ
ム構造体を芯材とし、上記芯材の片面に発泡性ウレタン
原液を含浸させた強化繊維を当接させ、他面に熱硬化性
樹脂を含浸させた強化繊維を当接させ、型内で上記ウレ
タン原液を発泡硬化させると同時に上記熱硬化性樹脂を
硬化させ、一体化させることを特徴とする。
【0008】請求項3記載のハニカム複合体の製造方法
(以下、本発明3と記す)は、本発明1の製造方法にお
いて、上記芯材の少なくとも1面の表面側に、上記発泡
性ウレタン原液を含浸させた強化繊維に熱硬化性樹脂を
含浸させた強化繊維を重ねて当接させ、型内で上記ウレ
タン原液を発泡硬化させると同時に上記熱硬化性樹脂を
硬化させ、一体化させることを特徴とする。
【0009】本発明で用いられるハニカム構造体として
は、セルの形状が蜂の巣状(六角形)に限定されるもの
ではなく、円筒状や波形等であっても任意である。ま
た、その材質としては、例えば、クラフト紙、アラミド
繊維紙、アルミ等の金属、FRP等のプラスチックなど
が挙げられる。価格、軽量性、ウレタン樹脂との接着
性、水分の含有させやすさ等の点からクラフト紙製のハ
ニカム構造体が好ましい。
【0010】上記ハニカム構造体には、必要に応じ熱硬
化性樹脂を含浸し硬化させて強化して用いても任意であ
る。この場合に用いられる熱硬化性樹脂としては、例え
ば、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、エ
ポキシ樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
【0011】本発明で用いられる発泡性ウレタン原液と
しては、従来公知の硬質ポリウレタン発泡体を形成させ
る原液であって、通常、イソシアネート成分、触媒、発
泡剤等を含むポリオール成分が混合されて用いられる。
本発明において、発泡剤は水を用いるのが好ましい。ま
た、上記ポリオール成分には、必要に応じ着色剤、整泡
剤、安定剤、耐候性向上剤等を添加することも任意であ
る。
【0012】本発明で用いられる強化繊維としては、マ
ット状のものが好ましく、例えば、チョップドストラン
ドマット、コンティニアスマット、クロス等が挙げられ
る。その材質としては、例えば、ガラス繊維、炭素繊
維、アラミド繊維等が挙げられる。
【0013】本発明で用いられる熱硬化性樹脂として
は、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル
樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
【0014】次に、本発明1の製造方法の工程を説明す
る。用いられる成形型は、上型と下型からなり、上記上
型と下型が閉合された際に目的とする賦型形状に適合す
るキャビティーを形成するものであり、この下型に、発
泡性ウレタン原液を含浸させた強化繊維を置き、該強化
繊維の上に水分を含有させたハニカム構造体を載置し、
次に発泡性ウレタン原液を含浸させた強化繊維を載置し
て上型を嵌め、型締めを行って所定時間放置してウレタ
ンの発泡と硬化を行わせ、型開き及び脱型してハニカム
複合体を得る。この場合、上記成形型は予め所定温度に
加熱してあることが望ましい。
【0015】本発明1の製造方法で得られたハニカム複
合体1は、図1に示す通り、ハニカム構造体13とハニ
カムセル内のポリウレタン発泡体14からなる芯材に、
繊維強化されたポリウレタン発泡層11からなる上面及
び下面が一体化されている構成となる。
【0016】次に、本発明2の製造方法の工程を説明す
る。用いられる成形型は、本発明1の製造方法で用いら
れるものと同様である。その下型に、発泡性ウレタン原
液を含浸させた強化繊維を置くかわりに熱硬化性樹脂を
含浸させた強化繊維を置く他は、上記本発明1の工程と
同様である。本発明2の場合には、放置時間の間に、ウ
レタンの発泡とほぼ同時に熱硬化性樹脂の硬化が行われ
る。
【0017】本発明2の製造方法で得られたハニカム複
合体2は、図2に示す通り、ハニカム構造体13とハニ
カムセル内のポリウレタン発泡体14からなる芯材に、
繊維強化されたポリウレタン発泡層11からなる上面及
び繊維強化された熱硬化性樹脂層21からなる下面が一
体化されている構成となる。
【0018】次に、本発明3の製造方法の工程を説明す
る。用いられる成形型は、本発明1の製造方法で用いら
れるものと同様である。その下型に、先ず、熱硬化性樹
脂を含浸させた強化繊維を置き、次いで、発泡性ウレタ
ン原液を含浸させた強化繊維を重ねて置き、この上に水
分を含有させたハニカム構造体を載置し、次に発泡性ウ
レタン原液を含浸させた強化繊維を載置し、必要に応じ
てこの上に、熱硬化性樹脂を含浸させた強化繊維を置い
て上型を嵌め、型締めを行って所定時間放置してウレタ
ンの発泡と硬化及び熱硬化性樹脂の硬化を行わせ、型開
き及び脱型してハニカム複合体を得る。
【0019】本発明3の製造方法で得られたハニカム複
合体3は、図3に示す通り、ハニカム構造体13とハニ
カムセル内のポリウレタン発泡体14からなる芯材に、
繊維強化された熱硬化性樹脂層21及び繊維強化された
ポリウレタン発泡層11の2層からなる上面31と、上
面31と上下の順序を逆にした同一構成からなる下面3
2が一体化されている構成となる。必要に応じ、上記上
面又は下面のいずれかにおいて、繊維強化された熱硬化
性樹脂層21が省略される。
【0020】次に、本発明において、水分を含有させた
ハニカム構造体を用いる理由につき説明する。上述の本
発明1〜3の製造方法で述べたように、成形型内で発泡
性ウレタン原液は発泡を開始するが、この発泡力により
強化繊維から漏れ出た原液がハニカム構造体のハニカム
セル内に到達し、ハニカム構造体に含有されている水分
と接触する。水分との接触により、上記原液は急激に2
次発泡を惹起し、セル内は高倍率に発泡したポリウレタ
ン発泡体で充満される。
【0021】このようにして、面材部の繊維強化された
ポリウレタン発泡層11の発泡倍率は小さく、ハニカム
セル内のポリウレタン発泡体14の発泡倍率の大きい構
造を持った構成が形成され、後述するような機械物性や
断熱特性が発現する。
【0022】(作用)本発明1のハニカム複合体の製造
方法は、水分を含有させたハニカム構造体を芯材とし、
上記芯材の両面に発泡性ウレタン原液を含浸させた強化
繊維を当接させ、型内で上記ウレタン原液を発泡硬化さ
せ一体化させる方法であるので、生産性が良く、機械的
物性及び断熱性にすぐれたハニカム複合体を製造するこ
とができる。
【0023】本発明2のハニカム複合体の製造方法は、
水分を含有させたハニカム構造体を芯材とし、上記芯材
の片面に発泡性ウレタン原液を含浸させた強化繊維を当
接させ、他面に熱硬化性樹脂を含浸させた強化繊維を当
接させ、型内で上記ウレタン原液を発泡硬化させると同
時に上記熱硬化性樹脂を硬化させ、一体化させる方法で
あるので、生産性が良く、機械的物性及び断熱性にすぐ
れたハニカム複合体を製造することができる。
【0024】本発明3のハニカム複合体の製造方法は、
本発明1の製造方法において、上記芯材の少なくとも1
面の表面側に、上記発泡性ウレタン原液を含浸させた強
化繊維に熱硬化性樹脂を含浸させた強化繊維を重ねて当
接させ、型内で上記ウレタン原液を発泡硬化させると同
時に上記熱硬化性樹脂を硬化させ、一体化させる方法で
あるので、上記本発明1及び2の作用を奏するととも
に、さらに強度の優れたハニカム複合体を製造すること
ができる。
【0025】
【発明の実施の形態】(実施例1)成形型として、上型
と下型よりなるアルミ製の300mm×400mm×2
0mmサイズのものを用いた。300mm×400mm
に切断したガラス繊維製コンティニアスマット(旭ファ
イバーグラス社製 ♯450)に、イソシアネート(住
友バイエルウレタン社製 SBUイソシアネート058
1)210g、ポリオール(住友バイエルウレタン社製
SBU Tpolyol−6FT03)140g、ア
ミン触媒0.59g及び水0.59gの混合液よりなる
発泡性ウレタン原液を含浸させ、60℃に加熱した下型
内に置いた。
【0026】厚さ250μmのクラフト紙製でセルサイ
ズ9mm、厚さ18mmのハニカム構造体(昭和飛行機
社製)を上記コンティニアスマットと同サイズに切断
し、水4.0gをスプレーによりほぼ均一に吹きつけ、
上記発泡性ウレタン原液含浸コンティニアスマットの上
に載置し、さらに該ハニカム構造体の上に、上記同一の
サイズで同量の発泡性ウレタン原液を含浸させたコンテ
ィニアスマットを載せ、上型を嵌め型締し、10分放置
後、型を開き、脱型してハニカム複合体を得た。製造に
要した全時間は15分であった。
【0027】得られたハニカム複合体を切断して断面を
観察したところ、ハニカム構造体の各セルにはポリウレ
タン発泡体が完全に充満していた。また、得られたハニ
カム複合体の、JIS K 7112に準拠して測定し
た密度、JIS K 7055に準拠して測定した曲げ
強度(測定10個の平均値)、JIS K 9514に
準拠して測定した圧縮強さ(測定10個の平均値)及び
JIS A 1412に準拠して測定した熱伝導率(測
定3個の平均値)は、各々表1に示した。
【0028】(実施例2)実施例1と同一の成形型及び
コンティニアスマットを用い、このコンティニアスマッ
トに、イソシアネート(実施例1と同一)285g、ポ
リオール(実施例1と同一)190g、アミン触媒1.
08g及び水1.08gの混合液よりなる発泡性ウレタ
ン原液を含浸させ、60℃に加熱した下型に置いた。
【0029】実施例1と同一のハニカム構造体に、水
4.5gをスプレーによりほぼ均一に吹きつけ、上記発
泡性ウレタン原液含浸コンティニアスマットの上に載置
し、さらに該ハニカム構造体の上に、チョップドストラ
ンドマット(旭ファイバーグラス社製 ♯450)に、
不飽和ポリエステル樹脂(三井東圧化学社製 エスター
R235CN−1)170gとメチルエチルケトンパー
オキサイド(化薬アクゾ社製)2.0gの混合物を含浸
させて載置し、上型を嵌め型締し、10分放置後、型を
開き、脱型してハニカム複合体を得た。製造に要した全
時間は20分であった。
【0030】得られたハニカム複合体を切断して断面を
観察したところ、ハニカム構造体の各セルにはポリウレ
タン発泡体が完全に充満していた。また、実施例1と同
様にして測定した密度、曲げ強度、圧縮強さ及び熱伝導
率は、各々表1に示した。
【0031】(実施例3)実施例1で用いたと同一のハ
ニカム構造体を、実施例2で用いた不飽和ポリエステル
樹脂混合物中に1分間浸漬させ、60℃で30分間硬化
させて得た樹脂補強ハニカム構造体を用いた他は、実施
例1と同様にしてハニカム複合体を得た。製造に要した
全時間は60分であった。
【0032】得られたハニカム複合体を切断して断面を
観察したところ、ハニカム構造体の各セルにはポリウレ
タン発泡体が完全に充満していた。また、実施例1と同
様にして測定した密度、曲げ強度、圧縮強さ及び熱伝導
率は、各々表1に示した。
【0033】(実施例4)実施例1と同一の成形型及び
実施例2と同一のチョップドストランドマットを用い、
このマットに、実施例2と同一の不飽和ポリエステル樹
脂混合物を同量含浸させ、60℃に加熱した下型に置い
た。次いで、実施例1と同一のコンティニアスマットを
用い、イソシアネート(実施例1と同一)201g、ポ
リオール(実施例1と同一)134g、アミン触媒0.
54g及び水0.54gの混合液よりなる発泡性ウレタ
ン原液を含浸させ、上記不飽和ポリエステル樹脂含浸マ
ットの上に重ねて載置した。
【0034】実施例1と同一のハニカム構造体で厚さが
16mmのものに、水3.8gをスプレーによりほぼ均
一に吹きつけ、上記発泡性ウレタン原液含浸コンティニ
アスマットの上に載置し、さらに該ハニカム構造体の上
に、上記同様の発泡性ウレタン原液含浸コンティニアス
マットを載せ、次いで上記同様の不飽和ポリエステル樹
脂含浸マットを重ねて載置し、上型を嵌め型締し、10
分放置後、型を開き、脱型してハニカム複合体を得た。
製造に要した全時間は25分であった。
【0035】得られたハニカム複合体を切断して断面を
観察したところ、ハニカム構造体の各セルにはポリウレ
タン発泡体が完全に充満していた。また、実施例1と同
様にして測定した密度、曲げ強度、圧縮強さ及び熱伝導
率は、各々表1に示した。
【0036】(実施例5)実施例4で用いたと同一のハ
ニカム構造体を、実施例3と同様にして樹脂補強ハニカ
ム構造体とし、これを用いた他は、実施例4と同様にし
てハニカム複合体を得た。製造に要した全時間は70分
であった。
【0037】得られたハニカム複合体を切断して断面を
観察したところ、ハニカム構造体の各セルにはポリウレ
タン発泡体が完全に充満していた。また、実施例1と同
様にして測定した密度、曲げ強度、圧縮強さ及び熱伝導
率は、各々表1に示した。
【0038】(比較例1)実施例1で用いたと同一のハ
ニカム構造体の各セル壁の中央にセル壁の表面積の約5
0%の大きさの通孔を開設した。そして、実施例2で用
いたと同一の不飽和ポリエステル樹脂混合物と、実施例
2で用いたと同一のチョップドストランドマットを用
い、ハンドレイアップ法による積層含浸を2回繰り返
し、60℃で30分間硬化させて厚さ約1mmのFRP
板を得た。
【0039】実施例1で用いたと同一の成形型を用い、
60℃に加熱した下型に、上記FRP板、上記セル壁に
通孔が開設されたハニカム構造体の順に載置し、イソシ
アネート(実施例1と同一)165g、ポリオール(実
施例1と同一)110g、アミン触媒0.59g及び水
0.59gの混合液よりなる発泡性ウレタン原液を手流
しにて上記ハニカム構造体上にほぼ均一に流し込み、こ
の上に上記FRP板を載せ、上型を嵌め型締し、10分
放置後、型を開き、脱型してハニカム複合体を得た。製
造に要した全時間は80分であった。
【0040】得られたハニカム複合体を切断して断面を
観察したところ、ハニカム構造体の各セルの内にはポリ
ウレタン発泡体が充満していないものがあった。また、
該複合体は全体として各セルが部分的に変形していた。
実施例1と同様にして測定した密度、曲げ強度、圧縮強
さ及び熱伝導率は、各々表1に示した。
【0041】(比較例2)比較例1で用いたFRP板を
未硬化のまま、実施例1で用いたと同一の成形型の下型
に置き、この上に実施例1で用いたと同一のハニカム構
造体を載置し、さらに上記未硬化FRP板を載せて、上
型を嵌め型締し、30分放置後、型を開き、脱型してハ
ニカムセル内にポリウレタン発泡体が充填されていない
ハニカム複合体を得た。製造に要した全時間は50分で
あった。実施例1と同様にして測定した密度、曲げ強
度、圧縮強さ及び熱伝導率は、各々表1に示した。
【0042】(比較例3)実施例2で用いたと同一の不
飽和ポリエステル樹脂混合物と、実施例2で用いたと同
一のチョップドストランドマットを用い、ハンドレイア
ップ法により積層含浸を4回繰り返し、60℃で30分
間硬化させて厚さ約1mmのFRP板を得た。実施例1
で用いたと同一の成形型を用い、60℃に加熱した下型
に、上記FRP板、比較例1で用いたと同一のセル壁の
表面積の約50%の大きさの通孔を開設したハニカム構
造体の順に載置し、イソシアネート(実施例1と同一)
195g、ポリオール(実施例1と同一)130g、ア
ミン触媒0.51g及び水3.38gの混合液よりなる
発泡性ウレタン原液を手流しにて上記ハニカム構造体上
にほぼ均一に流し込み、この上に上記FRP板を載せ、
上型を嵌め型締し、10分放置後、型を開き、脱型して
ハニカム複合体を得た。製造に要した全時間は90分で
あった。
【0043】得られたハニカム複合体を切断して断面を
観察したところ、ハニカム構造体の各セルの内にはポリ
ウレタン発泡体が充満していないものがあった。また、
該複合体は全体として各セルが部分的に変形していた。
実施例1と同様にして測定した密度、曲げ強度、圧縮強
さ及び熱伝導率は、各々表1に示した。
【0044】
【表1】
【0045】表1からわかる通り、本発明の実施例で得
られたハニカム複合体はいずれも比較例のものに較べ、
機械的物性に優れ、熱伝導率も小さく断熱性が良好であ
る。
【0046】
【発明の効果】本発明1のハニカム複合体の製造方法
は、上述のように構成されているので、生産性が良く、
機械的物性及び断熱性にすぐれたハニカム複合体を製造
することができる。
【0047】本発明2のハニカム複合体の製造方法は、
上述のように構成されているので、生産性が良く、機械
的物性及び断熱性にすぐれたハニカム複合体を製造する
ことができる。
【0048】本発明3のハニカム複合体の製造方法は、
上述のように構成されているので、上記本発明1及び2
の効果が生じるとともに、さらに強度の優れたハニカム
複合体を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明1により得られたハニカム複合体の一例
を示す断面図。
【図2】本発明2により得られたハニカム複合体の一例
を示す断面図。
【図3】本発明3により得られたハニカム複合体の一例
を示す断面図。
【符号の説明】
1、2、3 ハニカム複合体 11 繊維強化されたウレタン発泡層 13 ハニカム構造体 14 ポリウレタン発泡体 21 繊維強化された熱硬化性樹脂層 31 上面 32 下面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水分を含有させたハニカム構造体を芯材
    とし、上記芯材の両面に発泡性ウレタン原液を含浸させ
    た強化繊維を当接させ、型内で上記ウレタン原液を発泡
    硬化させ一体化させることを特徴とするハニカム複合体
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 水分を含有させたハニカム構造体を芯材
    とし、上記芯材の片面に発泡性ウレタン原液を含浸させ
    た強化繊維を当接させ、他面に熱硬化性樹脂を含浸させ
    た強化繊維を当接させ、型内で上記ウレタン原液を発泡
    硬化させると同時に上記熱硬化性樹脂を硬化させ、一体
    化させることを特徴とするハニカム複合体の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の製造方法において、上記
    芯材の少なくとも1面の表面側に、上記発泡性ウレタン
    原液を含浸させた強化繊維に熱硬化性樹脂を含浸させた
    強化繊維を重ねて当接させ、型内で上記ウレタン原液を
    発泡硬化させると同時に上記熱硬化性樹脂を硬化させ、
    一体化させることを特徴とするハニカム複合体の製造方
    法。
JP1054598A 1998-01-22 1998-01-22 ハニカム複合体の製造方法 Pending JPH11207843A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1054598A JPH11207843A (ja) 1998-01-22 1998-01-22 ハニカム複合体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1054598A JPH11207843A (ja) 1998-01-22 1998-01-22 ハニカム複合体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11207843A true JPH11207843A (ja) 1999-08-03

Family

ID=11753240

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1054598A Pending JPH11207843A (ja) 1998-01-22 1998-01-22 ハニカム複合体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11207843A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017516694A (ja) * 2014-06-04 2017-06-22 ブライト ライト ストラクチャーズ エルエルシー エネルギ吸収を示し、かつ/または欠陥が存在しない表面を含む複合材構造
US10967583B2 (en) 2015-04-03 2021-04-06 Bright Lite Structures Llc Apparatus for controllably cutting fibers and related methods
CN114013131A (zh) * 2021-11-04 2022-02-08 辽宁忠旺集团有限公司 提高pur胶固化效率的铝蜂窝板结构及其粘接工艺

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10780677B2 (en) 2014-06-04 2020-09-22 Bright Lite Structures Llc Composite structure exhibiting energy absorption and/or including a defect free surface
JP2017518907A (ja) * 2014-06-04 2017-07-13 ブライト ライト ストラクチャーズ エルエルシー 高い曲げ剛性を有する複合材サンドイッチ
JP2017524582A (ja) * 2014-06-04 2017-08-31 ブライト ライト ストラクチャーズ エルエルシー 多要素ポリマ樹脂、その塗布方法、およびそれを含む複合材積層構造
JP2019022996A (ja) * 2014-06-04 2019-02-14 ブライト ライト ストラクチャーズ エルエルシー エネルギ吸収を示し、かつ/または欠陥が存在しない表面を含む複合材構造
US10399307B2 (en) 2014-06-04 2019-09-03 Bright Lite Structures Llc Reinforced composite structure
US10406789B2 (en) 2014-06-04 2019-09-10 Bright Lite Structures Llc Multicomponent polymer resin, methods for applying the same, and composite laminate structure including the same
JP2017516694A (ja) * 2014-06-04 2017-06-22 ブライト ライト ストラクチャーズ エルエルシー エネルギ吸収を示し、かつ/または欠陥が存在しない表面を含む複合材構造
US10786977B2 (en) 2014-06-04 2020-09-29 Bright Lite Structures Llc Composite sandwich having a high bending stiffness
US11241867B2 (en) 2014-06-04 2022-02-08 Bright Lite Structures Llc Multicomponent polymer resin, methods for applying the same, and composite laminate structure including the same
EP3152054B1 (en) * 2014-06-04 2024-03-06 Bright Lite Structures LlC Multicomponent polymer resin, methods for applying the same, and composite laminate structure including the same
US10967583B2 (en) 2015-04-03 2021-04-06 Bright Lite Structures Llc Apparatus for controllably cutting fibers and related methods
CN114013131A (zh) * 2021-11-04 2022-02-08 辽宁忠旺集团有限公司 提高pur胶固化效率的铝蜂窝板结构及其粘接工艺
CN114013131B (zh) * 2021-11-04 2023-07-28 辽宁忠旺集团有限公司 提高pur胶固化效率的铝蜂窝板结构及其粘接工艺

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2678118C (en) Panels utilizing a precured reinforced core and method of manufacturing the same
US3269887A (en) Settable, flexible, foamed resins
EP2495099A1 (en) Fiber-reinforced molded product and method for producing same
CN103847163A (zh) 泡沫填充蜂窝铝芯三明治结构及其制备方法
JP5755427B2 (ja) 繊維強化成形体及びその製造方法
JP2018535861A (ja) 複合材料を製造するための強化付加製造プロセス
KR101672722B1 (ko) 샌드위치 복합 성형품의 제조방법
KR950007550B1 (ko) 샌드위치 구조물로 부터 일정한 형상의 부품을 제작하는 방법(A Method of making a shaped article from a sandwich construction)
JPS60233254A (ja) 壁要素
JP2012071591A (ja) 繊維強化成形体及びその製造方法
JP7227684B2 (ja) 制振材
US4401715A (en) Fiber reinforced plastic molded articles and process for the production thereof
JP2000263668A (ja) Frp製サンドイッチパネルおよびその製造方法
JPH11207843A (ja) ハニカム複合体の製造方法
JP6847510B2 (ja) 炭素繊維複合化粧板
EP3991964A1 (en) Honeycomb layered body and production method therefor
US5569420A (en) Method of forming a foam core comprising a plurality of arcuate rows
JP2988969B2 (ja) 繊維強化発泡フェノール成形物の製造方法
JPH0462044A (ja) 繊維強化フェノール樹脂発泡体及びその製造方法
JP7356840B2 (ja) 表面に凹凸が賦形されたハニカム積層体とその製造方法
JPH0342217A (ja) 板状プレス成形品の製造方法
JP2006083593A (ja) 複合ボード及びその製造方法
JPS584622B2 (ja) サンドイツチ板およびその製造方法
JP2004202980A (ja) Frp複層成形体の製造方法
JPS6258285B2 (ja)