JPS5845529B2 - 鋼管建込み装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、特に砂層、砂利層その他崩潰性地盤に適用し
て効果的な土木工事用鋼管の建込み装置に関するもので
ある。

従来より例えば土木工事における杭打ち作業中崩潰性地
盤に杭打ちを行う場合は杭が傾きやすくしかも直進性を
欠くという欠点を有していた。

又崩潰性地盤において穴を掘る場合は穴の側壁から崩潰
し穴を掘ることが困難である。

本発明は上記にかんがみ基礎杭用その他の目的に使用す
る穴特に崩潰性地盤に穴を掘る場合は鋼管を建込んでゆ
く工法を採用するのであるが、狭い場所、複雑な地形、
傾斜地等の崩潰性地盤でも比較的軽量の作業機材で無騒
音、無振動且つ能率的な建込み装置を提供するものであ
る。

図において、１は移動式クレーンのブーム、２はその先
端に取付けられた、駆動モータで駆動軸３には複数の切
込みが設けられ、中間回転軸の上部に設けたセットピン
２２を挿入するスリーブと共に駆動軸セット機構を構成
しており、セットピン２２が保合できるようになってい
る。

４は中間回転軸で、セットピン２２を挿入するスリーブ
と、空気孔１８及び調整ピン１１を挿入する複数の調整
孔２１を有する中空管から成っている。

５はスラストベアリングでピン６Ｖｃより複数の油圧シ
リンダ７が枢着され、中間回転軸４と共にアースオーガ
ー軸１３が回転するようになっている。

油圧シリンダ７のピストンロット１６の先端にはピン８
で枢着された引掛金具９がそれぞれ設けられている。

１３はアースオーガー軸で、複数枚の掘進用の螺旋羽根
１４が設げられており、先端の雄刃のやΣ上部には空気
孔とこれを開閉するパルプ１９が摺動自在に設けられて
いる。

１０は鋼管で、１７は鋼管が建込まれている周囲の土砂
を示している。

以下に図面を参照しながら本発明の鋼管建込み装置の作
用を説明する。

まず、図示しない移動式クレーンのブーム１０に取付け
られた１駆動モータ２の駆動軸３に中間回転軸４とアー
スオーガー軸１３とをピン２２及びピン１１にて連結し
、モータを回転するとアースオーガー軸は掘進用羽根１
４により地中に進入する。

適当な深さまでアースオーガーが地中に進入した時油圧
シリンダ装置の引掛金具９を鋼管１０の上端に引掛けて
油圧シリンダのピストンロッド１６を伸長りまた状態で
モータを回転する。

するとアースオーガーは更に地中に進入し、これと同時
に油圧シリンダ装置の引掛金具に引張られて鋼管１０も
地中に引込まれる。

土砂１７の鋼管建込み抵抗が大きい場合はピストンロッ
ド１６を伸ばしつつアースオーガーだげを先に捻込む次
いでアースオーガーの回転を止め油圧シリンダのピスト
ンロッド１６を縮めることによりその反力で鋼管を引・
掛金具９で押し下げ＠管１０を更に地中に押込むことが
できるものである。

これはピストンロッド１６を縮めることにより螺旋羽根
（アースオーガー）が上方に浮き上るようになり螺旋羽
根の下方及びその周辺の地盤が緩み一層鋼管が地中に入
り易くなるからである。

アースオーガーを上方に引抜く場合は、モータを逆回転
するわけであるが、羽根１４の下部に負圧が生じて引抜
き抵抗が増加するのを防止するため本発明では、前述し
たような空気孔１８とバルブ１９が設けられているので
ある。

したがって、この場合、アースオーガーが上昇するとバ
ルブ１９は土砂の抵抗で下げられ、雄刃と螺旋羽根の間
に設けた空気孔を図のように開くことになるので、空気
孔１８から流入した空気はここから噴き出てアースオー
ガーの逆転によって生ずる負圧を中和し引き抜き抵抗の
低減を図り得るのである。

この事は、逆にアースオーガーを回転させて掘進しなが
ら鋼管を地中に押し込んでゆく場合アースオーガーの先
端部に設けた空気孔が、土砂の抵抗でバルブが自動的に
上昇して閉塞されるので、アースオーガーの引抜き方向
に対しては生ずる負圧は掘進力に加算されて鋼管建込み
力（引掛金具の引込み力）の増大をきたすことになるの
である。

更にアースオーガーの下部に負圧を生じさせた状態で（
バルブを閉の状態）アースオーガーの回転を止めクレー
ンのブームで押しつげながら引抜抵抗を増大しておいて
油圧シリンダー（ピストンロッド）で強力に鋼管を押し
込むことも可複である。

なお鋼管建込み作業においてはアースオーガーは回転掘
進するが鋼管自体は回転することはない。

それは中間回転軸４と油圧シリンダー装置とがスラスト
リング５とで回転する機構となっているからである。

図中においてスラストベアリングは玉軸受として表示さ
れているがこれに限るものではないこと勿論である。

又アースオーガー全体はなるべく細い中空軸で構成し掘
進にあたり所要地点を下向に直進できるようにしである
（細い程直進性のあることは自明の理である。

）。したがって地盤の軟い崩潰性の地層でも鋼管を所要
位置に正確に建込むことができる。

更に崩潰性軟弱地盤であるから時としては作業中鋼管１
０の建込方向の修正を行わなければならない場合もある
が、その修正は油圧シリンダを複数となしているので油
圧シリンダにたいする作動油の流量を個々に調節するこ
とによって方向を修正することができるし、ピン６と中
間回転軸４との距離を、ピン８と中間回転軸との距離よ
り短かく設定しであるので鋼管にかかる建込力が常にア
ースオーガーの中心軸に集中されるから鋼管の傾斜は自
然に修複される機能も有する。

崩潰性地質であっても比較的硬い地質の場合はピン１１
と、アースオーガー軸１３と中間回転軸４に設けである
調整孔２０．２１によりその位置を変更して鋼管１０の
先端よりアースオーガーの羽根１４を下方に出して掘進
すれば作業がはかどるし、又軟弱な地質の場合はアース
オーガーの羽根１４を鋼管１０の先端部で作用させるこ
とにより周囲の地層の変動を防止（崩潰防止）しながら
鋼管を建込むことができる。

このように本発明の建込み装置を使用する場合は、軟弱
性、崩潰性地質であっても穴の周辺の崩潰を防止しつつ
所期の穴を掘ることが可能であるし、勾配地等では鋼管
を建込んだ状態で基礎杭のコンクリート流し込みを行い
、コンクリート打ち込みによる水の影響で打ち込んだ林
と共におこる勾配地の崩潰も防止することができるし、
機械装置も小型ですみしたがって狭い場所、複雑な地形
で大型機械の作業が困難な場所でも作業が容易で然も無
騒音、無振動で鋼管の建込みと土砂１７の排出が一工程
で能率的に行いうる等多くの利点を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の鋼管建込み装置の説明図。 １・・・・・・移動式クレーンのブーム、２・・・・・
・駆動モータ、３・・・・・・アースオーガー回転軸、
７・・・・・・油圧シリンダ、１６・・・・・・ピスト
ンロッド、９・・・・・・引掛金具、１０・・・・・・
鋼管、１４・・・・・・掘進用羽根、１８・・・・・・
空気孔、１９・・・・・・バルブ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 掘進用の螺旋羽根を有するアースオーガー回転軸に
   挿入されている中間回転軸に空気孔を設け、アースオー
   ガーの先端に設けた雄刃と螺旋羽根の間に設けた空気孔
   とを連通し孔の外側には雄刃と螺旋羽根の間に設けた空
   気孔を開閉する摺動自在のバルブを設け、中間回転軸の
   上部位には１駆動軸セット機構を設けると共にその下部
   にピストンロットの先端に鋼管の引掛金具を有する油圧
   シリンダ装置を回転自在に装着してなることを特徴とす
   る鋼管建込み装置。