JP2023150433A - 基礎構造の構築方法 - Google Patents

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【課題】排土区間、残留土区間を設定して最適の掘削具を用いて杭穴を形成したので杭穴の品質を高めることができる。【解決手段】杭穴40に杭穴根固め部42の範囲を設定し、上方に掘削土を排出する排土区間を設定し、下方に掘削土を残す残留土区間および掘削土残留量を設定する。次に第一掘削具10で、掘削土を排土しながら、排土区間を掘削する(a、b、c)。排土区間の下方に連続する残留土区間において、地盤をほぐしながら第二掘削具15で掘削し、根固め部42において、セメントミルクを吐出して、掘削土とセメントミルクを撹拌混合して、あるいは掘削土をセメントミルクに置換して、杭穴根固め部42を形成する。第二掘削具15を引き上げながら、セメントミルクを注入して、杭穴40を形成する(d、e)。杭穴40内に、既製杭30を挿入して(f、g)、基礎構造60を形成する(h)。【選択図】図1

Description

この発明は、いわゆる場所打ち杭で使用する掘削バケットなどで、例えば50cm以上の口径の杭穴を掘削し、杭穴内に既製杭を埋設して基礎構造を構成する基礎構造の構築方法に関する。
基礎杭構築現場で掘削した杭穴内に鉄筋かごとコンクリートを投入して基礎杭を構築するいわゆる場所打ち杭と、基礎杭構築現場で掘削した杭穴内に既製杭(コンクリート製や鋼管製など)をセメントミルクと共に投入するいわゆる既製杭工法とがあり、それぞれ様々な工夫がなされた。
また、場所打ち杭工法と既製杭工法とを組み合わせて、場所打ち杭で使用される掘削機械であるケリーバとスクリューロッドを使用して、杭穴を掘削して、既製杭工法で使用する根固め液(セメントミルクやソイルセメント)を注入して既製杭を埋設する工法も提案されていた(特許文献1)。
特開2009-62711号公報
ケリーバを使用するアースドリル機では、既製杭工法で使用する掘削機械とは異なり、ケリーバ内部を通じて根固め液等を注入することは困難であり、ケリーバ内部に別途パイプを用意しても、ケリーバは頻繁に伸縮して地上に上げて排土をするので、ケリーバに別途根固め液を注入するパイプを用意して先端を杭穴底に至らせることも煩雑であった。したがって、この工法を実現することが難しかった。
本発明は、杭穴掘削で、設計で想定した支持層付近までの杭穴軸部と、設計支持層に位置する杭穴根固め部で掘削装置を分けて施工する。杭穴軸部の掘削には場所打ち杭工法で使用する掘削バケット状の装置を使用して掘削土を地上に排出し、杭穴根固め層の掘削から根固め部、杭周部の工程を既製杭工法の装置を使用するので、前記問題点を解決した。
すなわち、この発明は、以下のようにして、地盤中で、予め設計で定めた区間に杭穴根固め部を備えた杭穴に既製杭を設定して基礎構造を形成することを特徴とした基礎構造の構築方法である。
(1) 前記杭穴の下端に前記杭穴根固め部の範囲を設定し、前記杭穴の上方に掘削土を排出する排土区間を設定し、前記杭穴の下方に掘削土を残す残留土区間および掘削土残留量を設定する。
(2) 第一掘削具を備えた掘削機械を使用して、掘削土を地上に排土しながら、排土区間の杭穴を掘削する。
(3) 続いて、排土区間の下方に連続する残留土区間において、地盤をほぐしながら第二掘削具で前記地盤を掘削し、前記根固め部において、セメントミルクを吐出して、掘削土とセメントミルクを撹拌混合して、あるいは掘削土をセメントミルクに置換して、前記杭穴根固め部を形成する。
(4) 続いて、前記第二掘削具を引き上げながら、前記杭穴根固め部の上方にセメントミルクを注入して、前記杭穴を形成する。
(5) 続いて、前記杭穴内に、前記既製杭を挿入して、前記セメントミルクが固化したならば前記基礎構造を構築する。
また、他の発明は、以下のようにして、地盤中で、予め設計で定めた区間に杭穴根固め部を備えた杭穴に既製杭を設定して基礎構造を形成することを特徴とした基礎構造の構築方法である。
(1) 前記杭穴の下端に前記杭穴根固め部の範囲を設定し、前記杭穴の上方に掘削土を排出する排土区間を設定し、前記杭穴の下方に掘削土を残す残留土区間および掘削土残留量を設定する。
(2) 地上から支持層またはその近傍までの杭穴軸部を、場所打ち杭で使用する掘削バケットなどの第一掘削具を備えた掘削機械で掘削し、前記杭穴軸部内の掘削土を地上に排出する。
(3) 前記杭穴軸部の掘削が完了したならば、前記第一掘削具を前記地上に引き上げ前記掘削機械から前記第一掘削具を取り外す。
(4) 続いて、前記掘削機械の先端に、地上からの流体供給手段を接続した連結装置を連結して、さらに掘削ヘッドなどの第二掘削具を装着して、前記第二掘削具を前記杭穴に挿入する。
(5) 前記第二掘削具で、前記杭穴軸部の下方に続いて、前記杭穴根固め部を掘削する。
(6) 続いて、前記杭穴根固め部の掘削が完了したならば、地上のプラントから前記流体供給手段を通して前記連結装置にセメントミルクを供給し、前記第二掘削具からセメントミルクを吐出し、前記杭穴根固め部を形成する。
(7) 続いて、前記第二掘削具を引き上げながら、前記杭穴根固め部の上方にセメントミルクを注入して、前記杭穴を形成する。
(8) 続いて、前記杭穴内に、前記既製杭を挿入して、前記セメントミルクが固化したならば前記基礎構造を構築する。
また、前記各発明において、第一掘削具及び第二掘削具をいずれも、いわゆる場所打ち杭の杭穴掘削で使用する同じ掘削具として、第一掘削具と第二掘削具の交換を省略した基礎杭の構築方法である。さらに、前記各発明において、第一掘削具及び第二掘削具を、いずれも掘削土を地上に排土しながら掘削をすることができる掘削具として、第一掘削具と第二掘削具の交換を省略した基礎杭の構築方法である。
前記における掘削バケットは、いわゆる場所打ち杭の工法で使用する掘削機の総称で、本発明では、オールケーシング工法、リバース工法、アースドリル工法などで任意の工法を採用することができ、各工法に応じた掘削機を使用することができる。
また、前記におけるセメントミルク類は、各種濃度のセメントミルク、セメントミルクと杭穴内の泥水を混ぜたソイルセメントなどを指す。
前記における流体供給手段とは、パイプやホースなどで、地上から水やセメントミルクを連結装置まで供給できるものであれば、任意である。
なお、前記における根固め部内の土砂混入量(率)は、以下のように測定されるので。これをもとに予め設定することができる。
通常、根固め部は、まず掘削ヘッドの先端から掘削水を吐出しながら支持地盤を掘削し、根固め区間を泥土化し、次に、掘削水を根固め液(セメントミルク)に切り替えて所定量(例えば、根固め体積分)を注入するという工程で行う。この根固め液の注入により、根固め部は泥水からセメントミルクに置換されるという想定で施工するが、元の根固め内泥水の比重や粘性が確認できない(施工中にわからない、またコントロールできない)ことから、気中のコップの中で行うようなきれいな置換現象は起こらない。
さらに、予め掘削した杭穴に既製杭を納める通常のプレボーリング工法における杭穴軸部は、土砂を地上に排出するのではなく、一般的には掘削水で掘り崩しながら泥土化するので、杭穴軸部の土砂も多く残っており、これらが自然沈降したり、しあるいは杭挿入時に押し込まれ、根固め部に混入することも多い。
実際に施工後の根固め部からコアを採取してその固化強度を調べ、成分分析を行いセメントの混入率を調査した事例では、セメントミルクと泥水の混合割合は、
9:1~5:5
程度であった。地盤や施工の方法によって、根固め部の出来ばえ、すなわち、セメントミルクの置換率(または土砂の混入率)に大きな違いが生じてしまう。置換率が高いほど根固め部構成成分内のセメントミルク量は多くなり、不純物も少なく高品質な根固め部ができるが、確認ができないため、現状の技術ではこれをコントロールできない。
図4は、実際の現場で、根固め部となる支持層を掘削した後、その深度から泥水を採取してきて、その泥水と根固め液(水セメント比W/C=60%、程度のセメントミルク)の混合比率を変えて行った室内実験の結果である。この実験では、泥水混入率が大きくなるにつれて、固化後の圧縮強度が小さくなっている。実際の根固め部から採取した試料の固化強度結果を図4にプロットするとこの現場での泥水混入率は12%程度であると予想される。
さらに、図5に基づきより、残留土、残留土区間について具体的に説明する。
杭穴40の軸部41の下部に、深さHの根固め部42の掘削を設定し、残留土区間を(3分の1)Hと設定する(図5(a)。残留土区間の上方は排土する。
ここで、根固め部体積100%のセメントミルクを根固め部42に注入する場合、杭穴40内には(3分の1)Hの残留土が存在することになる(図5(b))。
したがって、セメントミルクと残留土を均等に混合すれば、(1+3分の1)H程度のソイルセメントができる(図5(c))。よって、ソイルセメントの構成成分比は、
セメントミルク分:残留土分=(100/133):(33/133)
≒75:25
となり、残留土混入率25%のソイルセメントとなる。また、同様に、残留土区間が(2分の1)Hの場合には、ソイルセメントの構成成分比は、
セメントミルク分:残留土分=(100/150):(50/150)
≒67:33
となり、残留土混入率33%のソイルセメントとなる。また、同様に、残留土区間がHの場合には、ソイルセメントの構成成分比は、
セメントミルク分:残留土分=(100/200):(100/200)
=50:50
となり、「残留土混入率50%のソイルセメント」となる。
なお、深さHの全量を排土した場合には(残留土が無い)、100%のセメントミルクとなる。
この発明は、いわゆる場所打ち杭の工法で使用する掘削バケットで杭穴軸部を掘削し、杭穴軸部の土砂をほぼ地上に排出するので、杭穴軸部には土砂はほとんど残留していないため、杭穴根固め部には杭穴軸部の土砂が混入しない。また杭穴根固め部内には、杭穴下端に掘り残した設計支持層(予め設計した)の土砂が混入することになるが、その量は、杭穴軸部の長さで調整できる。
一般に既製杭の施工では、杭穴軸部は、土砂を地上に排出するのではなく、掘削水で掘り崩しながら泥土化するので、杭穴軸部には土砂は多く残っており、これらが自然沈降し、あるいは既製杭の挿入時に押し込まれて、杭穴根固め部に混入することが多い。
本発明は、支持層(予め設計で定めた区間)付近までの杭穴軸部と、支持層に位置する杭穴根固め部で掘削装置を分けて施工する両工法の利点をつなげた施工法であり、そのように構築した杭穴に既製杭を埋設するので、根固め部などの杭穴品質を向上できる。
(a)~(h)はこの発明の第一の実施形態を説明する縦断面図である。 (a)~(h)はこの発明の第二の実施形態を説明する縦断面図である。 (a)は鉛直治具に既製杭を挿入した状態の拡大平面図、(b)は正面図である。 根固め部の土砂混合率測定例のグラフである。 (a)~(c)は根固め部の残留土区間を説明ずる図である。
1.第一の実施形態
この発明の実施形態を説明する。この実施形態では、杭穴40は杭穴軸部41とその下方の杭穴根固め部42とからなり、杭穴根固め部42は、深さH、径Dで形成する。また、杭穴軸部41を従来の場所打ち工法で使用する掘削機械で掘削し、杭穴根固め部42を既製杭工法用で使用する掘削機械で掘削する。
この際、杭穴軸部41は掘削土を排出する排土区間に設定し、杭穴根固め部42を掘削土を残す残留土区間(深さH)とする。
(1)場所打ち杭で適用するアースドリル工法で使用するロッド11およびドリリングバケット10を用意して、アースドリル工法で使用する重機(図示ししていない)に設置する。ここで、杭穴40は、支持層7または支持層7近傍までの杭穴軸部41と杭穴軸部41の下端から支持層7内に続く杭穴根固め部42とから構成し、杭穴軸部の径は1.2m程度を想定している。
また、ロッド11は、通常伸縮容易な構造としてあり排土時に、ドリリングバケット10を掘削時点から地表1への容易に引き上げられるようになっている(図示していない)。
(2) 地表1で、掘削位置にあわせて、表層ケーシング(鋼管)5を打ち込み、表層ケーシング5内にドリリングバケットを入れて、杭穴軸部41の掘削を開始する(図1(a))。ドリリングバケット10では、ドリリングバケット10内に掘削土が満たされたならば、一旦ドリリングバケット10をロッド11と共に地表1に引き上げて、ドリリングバケット10内の掘削土を排出して、ロッドおよびドリリングバケット10を下降させて再度続きの杭穴軸部41を掘削する。また、従来と同様に、ホース13から穴壁崩壊を防止するために、杭穴軸部41内をベントナイト液46などの掘削液で満たしながら掘削をする。
(3) ドリリングバケット10が、所定深度(例えば、支持層7)に達したならば(図1(b))、ドリリングバスケット10による掘削を止めて、ロッド11およびドリリングバスケット10を地表1に引き上げ、ロッド11からドリリングバスケット10を取り外す。
なお、ここで、所定深度に達したならば、とは、支持層7や、また支持層7のやや手前や、支持層7に多少掘り進んだ場合も含む。
(4) 続いて、ロッド11先端に、ドリリングバスケット10に替えて、水やセメントミルクを注入できるホース13aを接続できる連結装置(いわゆるスイベル)12(図1(c)(d)を連結し、連結装置12の先にさらに既製杭工法で使用される掘削ヘッド15を取り付ける(図1(c))。掘削ヘッド15は、ロッド11の下端に連結できるヘッド本体16に、揺動自在の掘削腕17、17の基端部を取り付けて構成する。また、掘削ヘッド15は、ヘッド本体16の下端に固定掘削刃、掘削腕17の先端に移動掘削刃が取り付けられ、掘削腕17、17の揺動角度を大きくしてそれに応じて、大径の掘削ができるようになっている。
また、地表1のセメントミルクプラントからホース13aを通して連結装置12にセメントミルク(または水)を供給して、掘削ヘッド15のヘッド本体16の先端の吐出口18から杭穴内にセメントミルクを吐出できる構造となっている(図1(c))。ホース13aは掘削ヘッド15、連結装置12の下降にともなって、下方に伸びるように形成されれている。
(5) このような掘削ヘッド15を、杭穴軸部41を通過して、杭穴軸部41の下端(底)に当てて、杭穴軸部41よりも大径Dの杭穴根固め部42を必要な深さHまで掘削する(図1(d))。
(6) 続いて、掘削ヘッド15のヘッド本体16の吐出口18から杭穴根固め部42の底から順に、必要な濃度に設定されたセメントミルク48を吐出しながら掘削ロッド19および掘削ヘッド15を地表1に引き上げる(図1(d)(e))。したがって、杭穴40(杭穴軸部41および杭穴根固め部42)内に満たされていた泥水やベントナイト溶液47はセメントミルク48に置換され、あるいは混合撹拌される。また、セメントミルク48の注入により、ベントナイト溶液47は地表1上に徐々に押し出されるので、地上での回収作業が容易である。なお、杭穴根固め部42内では、泥水をセメントミルクと攪拌混合して、ソイルセメントを生成することもできる。
(7) 続いて、通常の方法により、既製杭30を杭穴40内に埋設する(図1(f)(g)(h))。すなわち、通常の既製杭埋設用の重機(例えば、クローラクレーンなど)に最下段の既製杭31を吊下げ、最下段の既製杭31を杭穴40内に沈設して、杭穴の開口に設置した通常の杭保持具21に保持して、最下段の既製杭31の上端に次の中間部の既製杭32を連結して(図1(f))、保持具21での保持を解除した後、連結した既製杭31、32を杭穴30内に沈設する。
(8) 以下、順次必要本の中間の既製杭32を連結して、最後に最上端の既製杭33を連結して、連結した既製31、32、33を杭穴30内に沈設し、最下段の既製杭31の下端31aが杭穴根固め部42内に位置した状態で最上段の既製杭33の上端部33bに連結した杭頭キャップ35を保持具21で保持して、セメントミルク48が固化するまで保持する(図1(g))。
セメントミルク48が固化したならば、杭頭キャップ35、保持具21を取り外して、基礎構造50が完了する(図1(h))。
2.第一の実施形態の他の例
(1) 前記において、杭穴軸部41の下端に続けて、杭穴軸部41より大径の杭穴根固め部42を形成したが、杭穴根固め部42は、杭穴軸部42と略同径で形成することもできる(図示していない)。
(2) また、前記において、セメトミルクの吐出口18は、ヘッド本体16の下端に設けたので放出効率が良いが、ヘッド本体16、掘削腕17の任意の位置に設けることもできる(図示していない)。
また、前記において、掘削ヘッド15は、ヘッド本体16に、先端に移動掘削刃を設けた掘削腕17、17を揺動自在に取り付けて構成したが、掘削効率を考えるとこの構造が好ましいが、支持層内に、既製杭30を沈設する杭穴拡底部42を掘削できれば、スパイラル構造など、掘削ヘッドの構造は任意である(図示していない)。
(3) また、前記における既製杭30は、軸方向に環状のリブを設けたいわゆる節杭の他、ストレート杭など他の既製杭30でも可能である。ただし、少なくとも最下段の既製杭31の下端部のみ環状のリブを設け、杭穴根固め部42内に環状リブを配置できる構造が好ましい(図示していない)。
また、前記既製杭30はコンクリート杭を想定しているが、所定の強度などの性能を満たせば、コンクリート杭の外周に鋼管を被覆した杭や、いわゆる鋼管杭などを使用することもできる(図示していない)。
(4) 前記において、通常、表層ケーシング5は基礎構造60を構築後に撤去するが、杭穴軸部41が構築された後であれば、撤去する時期は任意である。また、残置して基礎構造上に構築される建造物(フーチング)に組み込むこともできる。
また、表層ケーシング5は使用しないこともできる(図示していない)。
(5) 前記において、連結装置12および掘削ヘッド本体16を中空として、地表1のプラントから連結装置12にセメントミルクを供給して、掘削ヘッド本体16の吐出口18からセメントミルク48を杭穴根固め部42内に放出したが、プラントから接続したパイプまたはホース(以下パイプ等)を掘削ロッド11に沿わせて、掘削ヘッド本体16付近にパイプ等を開放させて、パイプ等からセメントミルクを放出することもできる(図示していない)。
(6) 前記において、ドリリングバスケット10による杭穴軸部41の掘削範囲を根固め部内の土砂混入量から決定することもできる。例えば、支持層7に対応した根固め部の深さ(長さ)Lが2mの場合、1m分をドリリングバスケット10で掘削して、掘削分を地表1に排土する。この場合、残る下方1m分を掘削ヘッド15で地盤をほぐしながら掘削すると、杭穴根固め部42内に1m分の土砂が残ることになり、注入したセメントミルクにこの土砂が混入することになる。したがって、この場合、均等に混錬すれば、杭穴根固め部42内に土砂混入率33%のソイルセメントが生成されることになる。
また、支持層7に対応した杭穴根固め部42の深さ(長さ)Hが2mの場合、1.4m分をドリリングバスケット10で掘削して、掘削分を地表1に排土する。この場合、残る下方0.6m分を掘削ヘッド15で地盤をほぐしながら掘削すると、杭穴根固め部42に0.6m分の土砂が残ることになり、注入したセメントミルクにこの土砂が混入することになる。したがって、この場合、杭穴根固め部42内に土砂混入率25%のソイルセメントが生成されることになる。土砂混入量により、杭穴根固め部42の固化強度、しいては基礎構造60の強度が決まることになるので、予め設定した基礎構造60の強度に応じて、ドリリングバスケット10でどこまで(どのくらいの深さまで)掘削するかを設定する。
3.第二の実施形態の構成
この実施形態では、1つの杭穴40内に複数の既製杭30を沈設して基礎構造50を構築する方法である。ここでは1つの杭穴40内に3本の既製杭30、30を埋設する説明したが、複製であれば2本、4本など任意である。
一般に、コンクリート製の既製杭30は小径(1m以下)のタイプが広く使われ、他方、場所打ち杭は2m以上に対応した掘削装置も多くあるので、これらの利点を活用して、1つの大径の杭穴40を形成して、大径の杭穴40に比して小径の既製杭30を複数本、沈設する実施形態である。
この実施形態で鉛直治具62を使用し、鉛直治具62は、杭穴40(杭穴軸部41)の外径に対応させた外径を備えた長さ2m程度の円柱で、円柱内に使用する既製杭30の外径に対応した開口63、63を軸方向に設けて構成する。この実施形態では、鉛直治具62には3つの開口63、63が鉛直治具62の軸方向に均等に形成されている(図3、図2(f))。また、既製杭30の径は90cm程度を想定している。
(1)~(6) 前記第一の実施形態と同様に、ドリリングバケット10で杭穴軸部41を掘削し、(図1(a)(b)、図2(a)(b))、掘削ヘッド15で、杭穴根固め部42を掘削し、杭穴40(杭穴軸部41、杭穴拡底部42)内にセメントミルク46を満たす(図1(c)~(e))、図2(c)~(e))。また、この際、第一の実施形態と同様に、杭保持具21、杭頭キャップ23等を使用する。
(7) 続いて、表層ケーシング5の内面に沿って、鉛直治具62を、杭穴30(杭穴軸部31)の上端部に挿入する(図2(f))。
(8) 続いて、杭穴30(杭穴軸部31)の上端部に定着させた鉛直治具62の各開口63内に、第一の実施形態と同様に既製杭30を構築する。すなわち、通常の既製杭埋設用の重機(掘削機)に最下段の既製杭31の3本を吊下げ(図3(g))、各既製杭31を鉛直治具62の開口61を通して杭穴40内に沈設して、杭穴の開口に設置した通常の杭保持具(図示していない)に保持する。各最下段の既製杭31の上端に次の3本の中間部の既製杭32をそれぞれ連結して(図1(f))、保持を解除して、連結した3組の既製杭31、32をそれぞれ杭穴30内に沈設し、以下、順次必要本の中間の既製杭32、最上端の既製杭33を連結して、連結した3組の既製31、32、33を杭穴30内に沈設する。最下段の既製杭31の下端31aが杭穴根固め部42内に位置した状態で、地上で、既製杭33の上端部33bをセメントミルク48が固化するまで連結保持具65で保持する(図2(h))。連結保持具65として、各既製杭33の上端に取り付けた保持治具23を油圧ジャッキなどで高さを調整して、表層ケーシング5の上端部で保持する。
(9) セメントミルク48が固化したならば、連結保持具65、表層ケーシング5を取り外して、基礎構造50が完了する(図2(i))
表層ケーシング5を取り外すタイミングは、前記第一の実施形態と同様である。
4.第二の実施形態の他の例
(1) 前記において、3本の既製杭31、3本の既製杭32、3本の既製杭33をそれぞれまとめて吊下げて、連結しながら3組を同時に沈設したが、1本ずつ鉛直治具62の開口63に通して、1組づつ連結した既製杭30、30を構築することもできる(図示していない)。
(2) また、前記において、鉛直治具62は、円柱状としたが、所定間隔を空けて既製杭30を挿通できる開口63、63を形成してあれば、構造は任意である(図示していない)。
(3) また、前記において、他の実施形態は、前記第一の実施形態と同様である。
1 地表(地上)
5 表層ケーシング
7 支持層
10 ドリリングバケット
11 ロッド
12 連結装置
13、13a ホース
15 掘削ヘッド
16 掘削ヘッドのヘッド本体
17 掘削ヘッドの掘削腕
18 掘削ヘッドの吐出口
19 掘削ロッド
21 杭保持具
23 杭頭キャップ
30 既製杭(連結状態)
31 最下段の既製杭
31a 既製杭の下端
31b 既製杭の上端部
32 中間段の既製杭
33 最上段の既製杭
33b 既製杭の上端部
40 杭穴
41 杭穴軸部
42 杭穴根固め部
46 ベントナイト溶液(掘削液)
48 セメントミルク
60 基礎構造
62 鉛直治具
63 鉛直治具の開口
65 連結保持具

Claims (4)

  1. 以下のようにして、地盤中で、予め設計で定めた区間に杭穴根固め部を備えた杭穴に既製杭を設定して基礎構造を形成することを特徴とした基礎構造の構築方法。
    (1) 前記杭穴の下端に前記杭穴根固め部の範囲を設定し、前記杭穴の上方に掘削土を排出する排土区間を設定し、前記杭穴の下方に掘削土を残す残留土区間および掘削土残留量を設定する。
    (2) 第一掘削具を備えた掘削機械を使用して、掘削土を地上に排土しながら、排土区間の杭穴を掘削する。
    (3)続いて、排土区間の下方に連続する残留土区間において、地盤をほぐしながら第二掘削具で前記地盤を掘削し、前記根固め部において、セメントミルクを吐出して、掘削土とセメントミルクを撹拌混合して、あるいは掘削土をセメントミルクに置換して、前記杭穴根固め部を形成する。
    (4) 続いて、前記第二掘削具を引き上げながら、前記杭穴根固め部の上方にセメントミルクを注入して、前記杭穴を形成する。
    (5)続いて、前記杭穴内に、前記既製杭を挿入して、前記セメントミルクが固化したならば前記基礎構造を構築する。
  2. 以下のようにして、地盤中で、予め設計で定めた区間に杭穴根固め部を備えた杭穴に既製杭を設定して基礎構造を形成することを特徴とした基礎構造の構築方法。
    (1) 前記杭穴の下端に前記杭穴根固め部の範囲を設定し、前記杭穴の上方に掘削土を排出する排土区間を設定し、前記杭穴の下方に掘削土を残す残留土区間および掘削土残留量を設定する。
    (2) 地上から支持層またはその近傍までの杭穴軸部を、場所打ち杭で使用する掘削バケットなどの第一掘削具を備えた掘削機械で掘削し、前記杭穴軸部内の掘削土を地上に排出する。
    (3) 前記杭穴軸部の掘削が完了したならば、前記第一掘削具を前記地上に引き上げ前記掘削機械から前記第一掘削具を取り外す。
    (4) 続いて、前記掘削機械の先端に、地上からの流体供給手段を接続した連結装置を連結して、さらに掘削ヘッドなどの第二掘削具を装着して、前記第二掘削具を前記杭穴に挿入する。
    (5) 前記第二掘削具で、前記杭穴軸部の下方に続いて、前記杭穴根固め部を掘削する。
    (6) 続いて、前記杭穴根固め部の掘削が完了したならば、地上のプラントから前記流体供給手段を通して前記連結装置にセメントミルクを供給し、前記第二掘削具からセメントミルクを吐出し、前記杭穴根固め部を形成する。
    (7) 続いて、前記第二掘削具を引き上げながら、前記杭穴根固め部の上方にセメントミルクを注入して、前記杭穴を形成する。
    (8) 続いて、前記杭穴内に、前記既製杭を挿入して、前記セメントミルクが固化したならば前記基礎構造を構築する。
  3. 第一掘削具及び第二掘削具をいずれも、いわゆる場所打ち杭の杭穴掘削で使用する同じ掘削具として、第一掘削具と第二掘削具の交換を省略した請求項1または請求項2に記載の基礎杭の構築方法。
  4. 第一掘削具及び第二掘削具を、いずれも掘削土を地上に排土しながら掘削をすることができる掘削具として、第一掘削具と第二掘削具の交換を省略した請求項1または請求項2に記載の基礎杭の構築方法。
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