JP3904274B2 - 建造物の基礎の施工方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、球根部を有した掘削孔内に杭を沈設して形成され建造物を支持する建造物の基礎の施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の建造物の基礎の施工方法としては、例えば特公平6−27405号公報に記載の構成が知られている。
【0003】
この特公平6−27405号公報に記載の建造物の基礎の施工方法は、外周面に長手方向に所定間隔で複数の攪拌アームおよび均しアームを突設した中空の掘削ロッドの先端に拡径可能なビットを設けた掘削手段を用いて、建造物を建造する地盤に掘削手段の先端部から水を吐出させながら鉛直方向に掘削孔を掘削し、攪拌アームで掘削した土壌と水とを攪拌してスラリ化しつつ均しアームにて掘削孔の壁面を均す。そして、所定の深さまで掘削した時点で水の変わりにセメント系固化材を吐出して掘削ロッドを客回転させてビットを拡径し、径大の球根部を形成し、掘削手段をセメント系固化材を吐出しつつ引き抜き、掘削孔内が土壌とセメント系固化材とが攪拌混合された土壌セメントで充填された状態とする。この後、コンクリート杭を先端部が球根部に位置するように掘削孔内に沈設し、土壌セメントの硬化によって杭と球根部とを一体的に定着させている。
【0004】
ところで、建造物の基礎は、コンクリート杭を地盤に複数沈設して構成されるが、コンクリート杭を沈設する位置によって地盤の状態が異なり、このためコンクリート杭の地盤による支持力が沈設位置により異なる。また、建造物の構造により、コンクリート杭に掛かる建造物からの荷重もそれぞれ異なってくる。
【0005】
そして、コンクリート杭を沈設するにあたって、使用するコンクリート杭の選定は、建築基準法の規定に基づいて、地盤による鉛直方向の支持力とコンクリート杭の強度から算出される支持力とを比較して、値の低い支持力を長期許容支持力とし、この長期許容支持力が所定の値以上となるように選定する。
【0006】
ここで、一般的な場所打ち杭工法の地盤による鉛直方向の支持力Ra〔ton 〕は、
Ra=(1/3)×15×N×Ap
N:コンクリート杭先端部の地盤の平均N値≦50
Ap:球根部の閉塞断面積〔m2
により算出される。
【0007】
また、コンクリート杭の強度から算出される支持力Ra´〔ton 〕は、
Ra´=(1/1000)×Ac×(Fc−σce)
Ac:コンクリート杭の断面積〔cm2
Fc:コンクリート杭の長期許容圧縮応力=200kg/cm2
σce:コンクリート杭の有効プレストレス=40kg/cm2
により算出される。
【0008】
そして、例えば外径寸法が60mm(内径寸法は420mm)のコンクリート杭を用い、径寸法が750mmの球根部を形成した場合には、
Ra=(1/3)×15×50×0.4418=110〔ton 〕
Ra´=(1/1000)×1442×(200−40)=231〔ton 〕
となり、長期許容支持力は、小さい値である地盤による鉛直方向の支持力の110ton で設計されることとなる。
【0009】
このように、コンクリート杭自体では十分な支持力を有しているが地盤による支持力が低いため、コンクリート杭の支持力が有効に利用されていない。
【0010】
したがって、従来の建造物の基礎の施工方法では、沈設する位置により、使用するコンクリート杭を径寸法がより大きいものを用いて地盤による支持力の向上を図ったり、沈設するコンクリート杭の本数を多くするなどしてコンクリート杭に掛かる1本当たりの荷重を低減させるようにしている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、沈設する位置によって使用するコンクリート杭の径寸法を異ならせる従来の施工方法では、複数種類のコンクリート杭とこれらコンクリート杭の形状に対応した掘削手段とが必要となり施工が煩雑になるとともにコストが増大する。また、コンクリート杭の本数を荷重に対応して多くするなど沈設する位置によって沈設密度を適宜異ならせるも、施工が煩雑となりコストも増大する問題がある。
【0012】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、杭の支持力および地盤による鉛直方向の支持力を有効に作用させ、使用する杭の種類を低減して施工性が向上する建造物の基礎の施工方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の建造物の基礎の施工方法は、拡径可能なビットを有した掘削手段を用いて、建造物が建造される地盤に略鉛直方向に複数掘削されこれら掘削により生じた土壌と前記掘削手段を介して注入されたセメント系固化材とが混合された土壌セメントを有し、所定の深さで前記ビットを拡径させて径大の球根部が設けられた掘削孔内にそれぞれ杭を沈設して、前記土壌セメントの硬化により前記杭を球根部に一体的に固定する建造物の基礎の施工方法において、前記掘削孔の掘削位置による前記各杭への異なる荷重に対応して前記各球根部の径寸法を可変して形成し、径寸法の異なる前記各球根部に対して同一径寸法の杭をそれぞれ沈設するもので、拡径可能なビットを有した掘削手段を用いて、建造物が建造される地盤に略鉛直方向に掘削孔を掘削し、所定の深さでセメント系固化材を注入しつつ、掘削する位置により異なる荷重に対応して所定の径寸法にビットを拡径させ、掘削により生じた土壌と混合して土壌セメントが充填された状態で径大の球根部を掘削形成し、掘削手段を引き抜いた後に掘削孔に杭を先端部が球根部に位置した状態に沈設し、土壌セメントの硬化により掘削位置にて杭に掛かる荷重に対応して径寸法が異なる球根部と杭とを一体的に固定するため、地盤による鉛直方向の支持力が杭への荷重がそれぞれ異なる各沈設位置に対応して異なることにより、球根部の径寸法を変えることで径寸法の異なる杭を適宜選択して沈設する必要がなく、1種類の杭で対応可能な荷重範囲が増大するので、使用する杭の種類が低減して施工性が向上する。
【0014】
請求項2記載の建造物の基礎の施工方法は、拡径可能なビットを有した掘削手段を用いて、建造物が建造される地盤に略鉛直方向に掘削されこの掘削により生じた土壌と前記掘削手段を介して注入されたセメント系固化材とが混合された土壌セメントを有し、所定の深さで前記ビットを拡径させて径大の球根部が設けられた掘削孔内に杭を沈設して、前記土壌セメントの硬化により前記杭を球根部に一体的に固定する建造物の基礎の施工方法において、前記地盤による鉛直方向の支持力が前記杭の軸方向の圧縮強度から算出される支持力と略同程度の支持力となる径寸法に前記球根部を形成し、前記球根部の径寸法が異なる場合も同一径寸法の杭を沈設するもので、拡径可能なビットを有した掘削手段を用いて、建造物が建造される地盤に略鉛直方向に掘削孔を掘削し、所定の深さでセメント系固化材を注入しつつ、地盤による鉛直方向の支持力が杭の強度による支持力と略同程度となる所定の径寸法にビットを拡径させ、掘削により生じた土壌と混合して土壌セメントが充填された状態で径大の球根部を掘削形成し、掘削手段を引き抜いた後に掘削孔に杭を先端部が球根部に位置した状態に沈設し、土壌セメントの硬化により地盤による鉛直方向の支持力が杭の強度による支持力と略同程度となる径寸法の球根部と杭とを一体的に固定するため、使用する杭の支持力に沈設位置により異なってしまう地盤による鉛直方向の支持力が対応するので、杭の支持力および地盤による鉛直方向の支持力が有効に利用され、球根部の径寸法を変えることで径寸法の異なる杭を適宜選択して沈設する必要がなく、1種類の杭で対応可能な荷重範囲が増大し、使用する杭の種類が低減して施工性が向上する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の建造物の基礎の施工方法の実施の一形態の装置の構成を図面を参照して説明する。
【0016】
図2において、1はベース車両で、このベース車両1には、略円筒状の掘削ロッド2を軸方向を略鉛直方向に沿って連結され掘削ロッド2を回転させる駆動手段3を支持する支持柱4を有している。そして、掘削ロッド2には、中心軸に水やセメント系固化材としてのセメントミルクを流通可能な図示しない注入孔が設けられているとともに、この注入孔と略平行にベース車両1に設けられた図示しない油圧ポンプに連通する油圧系孔が設けられて略円筒状に形成されている。また、この掘削ロッド2の外周面には軸方向に略等間隔で放射状に複数の軸受6,6が設けられ、掘削ロッド2の軸方向に対向する軸受6,6には略円柱状の均しローラ7がそれぞれ回転自在に軸支されている。さらに、掘削ロッド2の外周面には、軸方向に略等間隔で放射状に複数の攪拌突部8,8が突設されている。また、掘削ロッド2の先端部には拡径可能なビット9が着脱可能に取り付けられ、掘削手段10が構成されている。
【0017】
そして、ビット9は、図3および図4に示すように、内周側が掘削ロッド2の注入孔に連通する注入筒部11を有した略筒状で、一端に掘削ロッド2に連結するジョイント部12を有し他端に掘削刃13を有した略円筒状の胴体部14を有している。また、この胴体部14の内周側には、内周がジョイント部12の内周を介して掘削ロッド2の注入孔に連通し外周側に内室15を液密に区画形成する略円筒状の連結管16が略同軸状に設けられている。そして、胴体部14の内室15は、注入筒部11に略平行に設けられた油流通孔17を介して掘削ロッド2の油圧系孔に連通している。
【0018】
また、胴体部14の内室15内には、内室15内を摺動可能に外周面が内室15の壁面に液密に当接するとともに内周側が液密に連結管16を嵌合するピストン部18が設けられている。そして、ピストン部18は、内室15内に設けられたコイルスプリング19により常時はジョイント部12側に位置し、油圧ポンプの作動により内室15内に流入する油にてコイルスプリング19の付勢に抗して胴体部14の先端側に移動するようになっている。また、ピストン部18の外周面には、胴体部14の周面に切り欠き形成された窓部20を介して外方に露出する係合凹部21が複数設けられている。
【0019】
そして、胴体部14の外周面には、掘削刃22を有した一端側が回動可能に他端側が胴体部14の外周面に軸支された拡翼掘削刃23が放射状に位置して複数設けられている。また、拡翼掘削刃23の軸支された側の基端側には、ピストン部18の係合凹部21に係止する係止突部24が突設され、ピストン部18の移動に伴って拡翼掘削刃23が胴体部14の外方に放射状に回動して拡径するようになっている。
【0020】
さらに、胴体部14の掘削刃13側の先端部には、注入筒部11に連通する注出口25が放射状に複数開口形成されている。
【0021】
また、胴体部14の外周面には、拡翼掘削刃23に干渉しないように中間部分が切り欠かれたスパイラル状の案内翼26が設けられている。そして、この案内翼26の先端部には、掘削刃27が設けられている。
【0022】
次に、上記建造物の基礎の施工方法を図面を参照して説明する。
【0023】
まず、図5に示すように、ベース車両1に立設する支持柱4に先端部にビット9を取り付けた掘削ロッド2の軸方向が略鉛直となるように掘削手段10を取り付ける。
【0024】
そして、図2および図6に示すように、掘削ロッド2の注入孔を介してビット9の注出口25から水を注出しつつ駆動手段3を駆動させて回転する掘削手段10にて地盤30の所定位置を掘削する。この掘削の際、攪拌突部8,8にて掘削した土壌とビット9の先端部から注出した水とが攪拌されてスラリ状に攪拌混合されるとともに、均しローラ7,7にて掘削孔31の壁面を均す。さらに、図7に示すように、所定の深さまで掘削、すなわち地盤30の比較的強度の高い支持層32の一部まで掘削し、適宜掘削ロッド2を軸方向に沿って上下動させて、掘削した土壌とビット9の先端部から注出した水と混合するとともに均しローラ7,7にて掘削孔31の壁面を均す。
【0025】
次に、図示しない油圧ポンプを駆動させて掘削ロッド2の油圧系孔およびビット9の油流通孔17を介してビット9の内室15内に油を流入させて、ピストン部18をコイルスプリング19の付勢に抗して移動させる。さらに、水の代わりにセメントスラリを注出口25から注出させる。このピストン部18の移動により、拡翼掘削刃23の先端側が放射状に開くように回動して拡径させ、図1に示すように、径大に掘削する。そして、適宜掘削ロッド2を軸方向に沿って上下動させて、拡翼掘削刃23および案内翼26にて掘削した土壌とセメントスラリとを混合してスラリ状の土壌セメントとし、径大の部分が土壌セメントにて埋められた状態の球根部33を形成する。
【0026】
そして、油圧ポンプの駆動を停止させ、ビット9を縮径、すなわち、ビット9のコイルスプリング19の付勢によりピストン部18を移動させて内室15内に流入した油をビット9の油流通孔17から掘削ロッド2の油圧系孔を介して排出する。このピストン部18の移動により、拡径状態の拡翼掘削刃23,23を回動させて縮径させる。この後、セメントスラリの注出を停止し、図8に示すように、掘削手段10を掘削孔31から引き抜く。そして、駆動手段3から掘削手段10を取り外して駆動手段3に杭としてのコンクリート杭35を取り付け、図9に示すように、このコンクリート杭35を掘削孔31に沈設し、図10に示すように、コンクリート杭35の先端部が球根部33に位置するように、適宜コンクリート杭35を連結しつつ沈設してコンクリート杭35の沈設が完了する。このコンクリート杭35が沈設された掘削孔31は、建造物の構造に対応して適宜所定の位置に所定の深さで複数形成される。そして、土壌セメントの硬化により、コンクリート杭35に球根部33が一体的に固定され、コンクリート杭35が地盤30の支持層32に支持された状態となる。
【0027】
ところで、地盤30の状態は、コンクリート杭35を沈設する場所により異なるため、沈設されたコンクリート杭35の地盤30による支持力もそれぞれ異なる。また、建造物の構造上、コンクリート杭35を均等に沈設できずに建造物からの荷重が各コンクリート杭35に均等に掛からない状態となる。
【0028】
このため、掘削孔31を掘削形成する際に、コンクリート杭35の支持力および建造物からの荷重に対応して、ビット9の拡翼掘削刃23,23の拡径量を可変して形成される球根部33の径寸法を適宜可変する。すなわち、コンクリート杭35の支持力が他に比べて大きかったり、建造物からの荷重が他に比べて大きい場合には、図11に示すように、ビット9の拡翼掘削刃23,23の拡径量を大きくしてより径大の球根部33を形成する。
【0029】
ここで、地盤30による鉛直方向の支持力は、上述したように、
Ra=(1/3)×15×N×Ap
により算出され、コンクリート杭35の強度から算出される支持力は、
Ra´=(1/1000)×Ac×(Fc−σce)
により算出される。
【0030】
そして、例えば外径寸法が600mm(内径寸法は420mm)のコンクリート杭35を用い、径寸法がDmmの球根部33を形成した場合、
Ra=(1/3)×15×50×(π/4)×D2
Ra´=(1/1000)×1442×(200−40)=231〔ton 〕
となる。また、長期許容支持力は、小さい値の方を用いることから、地盤30による鉛直方向の支持力とコンクリート杭35の強度から算出される支持力とが略同程度となる球根部33の径寸法は、
D=1085〔mm〕
程度となる。
【0031】
このため、長期許容支持力は、約231ton と大きな値が得られる。
【0032】
そして、建造物の基礎を構成するコンクリート杭35が、沈設される場所によってより低い長期許容支持力で十分な場合には、より球根部33の径寸法が小さくなるように設定する。すなわち、球根部33の径寸法が小さくなるにしたがって地盤30による鉛直方向の支持力が低減するので、長期許容支持力としては小さい値となる地盤30による鉛直方向の支持力の値が用いられることになる。
【0033】
上述したように、掘削する位置により異なる荷重に対応して所定の径寸法にビット9を拡径させて球根部33を形成するため、同一のコンクリート杭35を用いて長期許容支持力を可変することができ、長期許容支持力を対応させるために掘削する位置により適宜径寸法が異なるコンクリート杭35を沈設する必要がなく、1種類のコンクリート杭35で対応可能な荷重範囲が増大し、使用するコンクリート杭35の種類を低減でき、施工性を向上できる。
【0034】
また、沈設するコンクリート杭35の沈設する位置により異なってしまう地盤30による鉛直方向の支持力をコンクリート杭35の強度による支持力と略同程度となるように球根部33の径寸法を所定の径寸法に設定することにより、例えば地盤30による鉛直方向の支持力とコンクリート杭35の支持力とに差が生じて、設計上のコンクリート杭35に掛かる最大荷重に対してコンクリート杭35の強度から算出される支持力が過大となるなどがなく、コンクリート杭35の支持力および地盤30による鉛直方向の支持力を有効に利用でき、1種類のコンクリート杭35で対応可能な荷重範囲が増大し、使用するコンクリート杭35の種類を低減でき、施工性を向上できる。
【0035】
なお、上記実施の形態において、一端側を回動可能に軸支した拡翼掘削刃23を用いて油圧にて拡径可能にビット9を構成したが、拡径可能ないずれの構成でもよい。
【0036】
【発明の効果】
請求項1記載の建造物の基礎の施工方法によれば、拡径可能なビットを有した掘削手段を用いて地盤に掘削孔を掘削し、所定の深さでセメント系固化材を注入しつつ、掘削する位置により異なる荷重に対応して所定の径寸法にビットを拡径させ、土壌セメントが充填された径大の球根部を形成して杭を沈設するので、地盤による鉛直方向の支持力が杭への荷重がそれぞれ異なる各沈設位置に対応して異なることにより、球根部の径寸法を変えることで径寸法の異なる杭を適宜選択して沈設する必要がなく、1種類の杭で対応可能な荷重範囲を増大でき、使用する杭の種類を低減でき、施工性を向上できる。
【0037】
請求項2記載の建造物の基礎の施工方法によれば、拡径可能なビットを有した掘削手段を用いて地盤に掘削孔を掘削し、所定の深さでセメント系固化材を注入しつつ、地盤による鉛直方向の支持力が杭の強度による支持力と略同程度となる所定の径寸法にビットを拡径させ、土壌セメントが充填された径大の球根部を形成して杭を沈設するので、杭の支持力および地盤による鉛直方向の支持力を有効に利用でき、球根部の径寸法を変えることで径寸法の異なる杭を適宜選択して沈設する必要がなく、1種類の杭で対応可能な荷重範囲を増大でき、使用する杭の種類を低減でき、施工性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の建造物の基礎の施行方法の実施の一形態を示す地盤の掘削状況の説明図である。
【図2】同上地盤の掘削状況を示す説明図である。
【図3】同上ビットを示す断面図である。
【図4】同上ビットを示す側面図である。
【図5】同上地盤の掘削状況を示す説明図である。
【図6】同上地盤の掘削状況を示す説明図である。
【図7】同上地盤の掘削状況を示す説明図である。
【図8】同上地盤の掘削状況を示す説明図である。
【図9】同上コンクリート杭の沈設状況を示す説明図である。
【図10】同上コンクリート杭の沈設状況を示す説明図である。
【図11】同上地盤の掘削状況を示す説明図である。
【符号の説明】
9 ビット
10 掘削手段
30 地盤
31 掘削孔
33 球根部
35 杭としてのコンクリート杭

Claims (2)

  1. 拡径可能なビットを有した掘削手段を用いて、建造物が建造される地盤に略鉛直方向に複数掘削されこれら掘削により生じた土壌と前記掘削手段を介して注入されたセメント系固化材とが混合された土壌セメントを有し、所定の深さで前記ビットを拡径させて径大の球根部が設けられた掘削孔内にそれぞれ杭を沈設して、前記土壌セメントの硬化により前記杭を球根部に一体的に固定する建造物の基礎の施工方法において、
    前記掘削孔の掘削位置による前記各杭への異なる荷重に対応して前記各球根部の径寸法を可変して形成し、径寸法の異なる前記各球根部に対して同一径寸法の杭をそれぞれ沈設する
    ことを特徴とした建造物の基礎の施工方法。
  2. 拡径可能なビットを有した掘削手段を用いて、建造物が建造される地盤に略鉛直方向に掘削されこの掘削により生じた土壌と前記掘削手段を介して注入されたセメント系固化材とが混合された土壌セメントを有し、所定の深さで前記ビットを拡径させて径大の球根部が設けられた掘削孔内に杭を沈設して、前記土壌セメントの硬化により前記杭を球根部に一体的に固定する建造物の基礎の施工方法において、
    前記地盤による鉛直方向の支持力が前記杭の強度による支持力と略同程度となる径寸法に前記球根部を形成し、前記球根部の径寸法が異なる場合も同一径寸法の杭を沈設する
    ことを特徴とした建造物の基礎の施工方法。
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