JPS5844805Y2 - 播種溝成形装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、育苗箱を搬送する搬送装置の搬送経路途中に
、種子繰出ホッパーと播種溝成形装置とを設けて、種子
を条播し得るように構成した播種装置に関する。

この種の播種装置としては、例えば、特公昭４９−９６
８８号公報に示されているように、周面にスプライン状
の突条を形成して溝成形ローラを構威し、この溝成形ロ
ーラによって育苗箱の搬送方向に対して直交する方向に
長い溝を、その育苗箱内の床上面に形成する技術が従来
より知られている。

この従来技術は、前記溝成形ローラが、育苗箱の移送方
向の前後に位置する側壁を乗り越える必要から、前記前
後の側壁を跨ぐように溝を形成したものであるが、この
場合には、溝を形成するための突条上の一点が円弧軌跡
を描いて運動するものであるのに対し、育苗箱内の床上
面は水平面上を直線運動をするものであるから、その両
者は当然に水平方向での相対移動速度にずれを生じ、正
確な一定幅での条溝を形成することが困難であり、また
、溝間ピッチを充分小さくして、かつ、充分深い溝を形
成することは、その溝を形成する突状の間に溝間相当部
分の床上が抱き上げられて溝を崩してしまう傾向があっ
て、その溝の深さあるいはピッチに制約を受ける不自由
さがあり、さらにまた、溝の移動速度に合わせて、種子
繰出ホッパーからの種子繰出しタイミングを正確に同調
させなければ、種子が溝内にうまく投入されないという
不都合もあった。

本考案の目的は、播種溝成形装置の溝成形ローラの周面
形状ど、その溝成形ローラの支持機構とを改良すること
によって、上述の従来装置が有する欠点を解消し、自由
な形状の溝を正確に形成でき、しかも種子の供給も支障
なく良好に行えるところの播種装置を提供することにあ
る。

本考案による播種装置の特徴とする構成は、前記播種溝
成形装置を、前記育苗箱の搬送方向に直交する方向に沿
う回転軸の軸芯方向に沿って周面を波形状の凹凸面に形
成した溝成形ローラと、この溝成形ローラを、前記搬送
装置の搬送面の上方に位置させ、かつ、搬送面側へ付勢
した状態で上下揺動自在に支持する支持機構とから構成
した点にあり、かかる構成から次の作用効果を奏する。

すなわち、溝成形ローラを、搬送装置の搬送面側へ付勢
した状態で上下揺動自在に支持する支持機構によって支
持させであるので、育苗箱の移送方向の前後に位置する
側壁に、前記溝成形ローラの周面形状に沿う切欠きが形
成しである育苗箱を用いる場合には、その育苗箱自体や
切欠き部分の製作加工誤差の存在に拘らず、その前後の
側壁を越えて次の育苗箱側へ溝成形ローラを移行させる
ことができ、また、前記切欠きが形成されていない育苗
箱を用いる場合にも、溝成形ローラ自身の上下揺動によ
って、その前後の側壁を乗り越えて溝成形ローラを移行
させる得るものである。

従って、このように育苗箱を搬送しながら溝を形成し、
かつ、種子を播く播種装置に対して、育苗箱の搬送方向
に直交する方向に沿う回転軸の軸芯方向に沿って周面を
波形状の凹凸面に形成した溝成形ローラを採用でき、こ
れによって、溝の深さやピッチ、あるいは、その形状を
自由に定めて、しかも、きわめて正確に溝を形威し得る
利点を得られ、また、溝の移動速度と種子繰出ホッパー
からの繰出しタイミングをきわめて厳密に合致させるよ
うな複雑な連動構造も要さず、比較的構造簡単に構威し
易い点でも有利である。

以下に、本考案の実施例を図面に基いて説明する。

先ず第１図に基づいて説明すると、播種装置は育苗箱１
を送りベルト９上に載置して搬送しながら、その搬送径
路の中間上方位置に設けられた種子繰出ホッパー１０内
の種子を繰出しロール１１にて一定量づつ列条に繰出し
て、前記育苗箱１内に播種する。

そして、前記搬送径路における前記種子繰出ホッパー１
０の搬送方向上手側位置に、播種溝成形装置３を配設し
である。

次に第２図について説明すると、１・・・・・・は育苗
箱であって、その中には床上２がその上面を均平された
状態で入れられている。

３は、播種溝成形装置であって、支軸５に、ガイドロー
ラ６．６、及び周部に回転軸軸芯方向に沿う波形状の凹
凸面を形成した溝成形ローラ７が固着されるとともに、
支軸５の両端が固定枠に枢支連結された支持アーム１２
゜１２の遊端４，４に枢支されている。

また、アーム１２゜１２と固定枠との間にはスプリング
１３が介在されており、播種溝成形装置３の溝成形ロー
ラ７を、搬送径路に対して上下動自在にして、育苗箱１
から遠ざかる姿勢と育苗箱１に近接する姿勢とに不安定
切換支持すべく構成されている。

このように、前記溝成形ローラ７は、前記支持アーム１
２．１２と、その支持アーム１２．１２を、搬送経路を
構成する搬送装置の搬送面側へ向けて揺動付勢するスプ
リング１３とによって構成される支持機構１２．１３に
よって支持されている。

そして、溝成形ローラ７を育苗箱１に近接させた姿勢に
おいて、溝成形ローラ７を育苗箱１の両側壁上部間に亙
ってその軸芯を育苗箱１の搬送方向と直交する方向に載
置受止め支持して、育苗箱１の移動に伴い床上２上に播
種用凹入溝８・・・・・・を形成すべく構成されている
。

また、育苗箱１のローラフの移動方向に対向する側壁１
″、１″を、ローラ７の形状に沿う状態に切欠き成形し
て、順次送られてくる育苗箱１・・・・・・への移行を
円滑に行ない、しかも、前記対向する側壁１″、１″の
近くまで確実に凹入溝８・・・・・・を形威し易いもの
となっている。

従って、このように凹入溝８・・・・・・を成形した後
、凹入溝８・・・・・・に播種する。

尚、実施例では、ガイドローラ６．６の回転移動に対す
る溝成形ローラ７の周速度が速い状態となっており、溝
８の内面を塗り固める作用が発揮されている。

また、本案を実施するに、凹入溝８・・・・・・を形状
としては、例示図に示す以外の波形状に成形してもよく
、例えば、第３図口に示すように、山形彎曲状に成形し
たり、第６図イ、ハは示すように鋸歯状に成形しても良
く、要は条溝を形成するに適切な形状であればよい。

また、本案を用いて田植機装填用のマット状苗を育成す
る場合には、溝８・・・・・・の間隔を苗取りピッチと
同一に設定して実施すればよい。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る播種装置の実施例を示し、第１図は
播種状態を示す一部縦断側面図、第２図は斜視図、第３
図イ９口、ハは凹入溝の形状例を示す縦断正面図である
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 育苗箱１を搬送する搬送装置に対して、その搬送径路途
   中に種子繰出ホッパー１０を設けると共に、その種子繰
   出ホッパー１０よりも搬送方向の上手側に播種溝成形装
   置旦を設けである播種装置において、前記播種溝成形装
   置旦を、前記育苗箱１の搬送方向に直交する方向に沿う
   回転軸の軸芯方向に沿って周面を波形状の凹凸面に形成
   した溝成形ローラ７と、この溝成形ローラ７を、前記搬
   送装置の搬送面の上方に位置させ、かつ、搬送面側へ付
   勢した状態で上下揺動自在に支持する支持機構１２．１
   ３とから構成しであることを特徴とする播種装置。