JPS5837208Y2 - 条播装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、たとえば育苗箱への播種を行なうもので、ホ
ッパー内に収容した苗種子を連続繰出し作用によって所
定の間隔を隔てて複数条に播種する場合に使用されると
ころの条播装置に関し、その目的は、間隔の狂いや各条
での列方向における量的なばらつきがなくて非常に精度
の良い条播作用を確実、円滑に、能率良く行なうことが
でき、しかも、構造簡単で安価なものを得ることにある
。

先ず、本考案の実施例を図面に基づいて詳述する。

１は、苗種子を収容するホッパーであり、このホッパー
１の繰出口１ａ下部に軸架した駆動プーリー２とこれよ
りも傾斜下方で図外コンベヤによる育苗箱Ａの定速移送
経路に対向する位置に軸架した従動プーリー３との間に
、前記育苗箱Ａの巾とほぼ等しい巾を有する播種用無端
ベルト４を掛架しである。

この無端ベルト４の外周面には、その回動移動方向に対
し略直交する方向にむけて設けられ且つ定間隔（田植機
の爪の縦取量の最大セット位置以下としである。

）おきに複数の播種溝４ａ・・・・・・が形成されてい
るとともに、この無端ベルト４の最低部位置と前記育苗
箱Ａの播種床上面との間隙は苗種子の縦寸法よりやへ小
に設定されている。

５は、前記播種溝４ａ・・・・・・付き無端ベルト４に
よる上方側回動面部における苗種子移送経路の上部対向
位置、のうちで、前記ホッパー１の繰出口１ａに非常に
接近した箇所に回転自在に軸支させたブラシ状の整粒体
であり、前記の各播種溝４ａ・・・・・・内に移入した
苗種子に対するすり切り作用を行なうことにより余剰種
子の移送を止め、もって、各播種溝４ａ・・・・・・に
おける苗種子の単位時間当りの移送量を均等状態に整え
る作用を行なうべく構成されているとともに、この回転
整粒体５は、前記無端ベルト４の回転移動方向と同一方
向で、かつ、無端ベルト４の移動速度と等しいか、又は
、それよりもやへ速い若しくは、や＼遅くて整粒作用に
よって苗種子を傷付けない程度の速度で回転するように
図外伝動機構を介して無端ベルト４の駆動プーリー２に
連動連結されている。

７は、前記回転整粒体５の外側露出部分を覆うカバーで
あり、８は、前記無端ベルト４の苗種子移送経路上方並
びにプーリー３による経路変曲部をベルト外周面に沿う
状態で覆うカバーで、該カバー８の終端縁は、前記プー
リー３によるベルト４の経路変曲部のうち、それの下部
側経路変曲部分の途中に配置設定され、而して、ペル１
４０回動に伴って前記播種溝４ａは経路変曲部において
その溝開口部が拡開され、かかる状態で前記カバー終端
縁を通過することにより、溝内の苗種子は残すことなく
播種されることとなる。

これら両力バー７．８は板金により一体的に作製される
とともに、前記ホッパー１に固定支持されている。

（尚、カバー７．８をホッパー１と一体的に作製しても
よい。

）１０は、前記無端ベルト４の非移送経路側に摺接させ
て設けたテンションプーリーである。

上記の如く構成された条播装置においては、ホッパー１
内に収容された苗種子をホッパー繰出口１ａから無端ベ
ルト４上に順次移行させて、各播種溝４ａ・・・・・・
内に移入させるとともに、回転整粒体５によるすり切り
作用でもって、各播種溝４ａ・・・・・・内における種
子量を整えたのち、前記ガイド８によって案内され、そ
して既述したように、経路変曲部で溝４ａを拡開させて
溝内の苗種子をガイド終端縁移送育苗箱Ａ内の床土面上
に落下させることによって、所定の条間隔を隔てて連続
的な播種作用を行なう。

以上の実施例で説明したように本考案は、冒頭に記載の
条播装置において、適当間隔をへだでて並設したプーリ
ーに無端ベルトを掛架し、該無端ベルトの外周面には、
プーリー軸芯に沿う方向の多数の播種溝をベルト回動移
動方向に適当間隔おきに形成し、前記ホッパーの苗種子
繰出口を前記ベルトの上方側回動面部のほぼ金山に臨ま
せて設けると共に、少なくとも該ホッパーよりもベルト
回動移動方向下手側のプーリーに対するベルトの経路変
曲部に、ベルト外周面に沿う状態のカバーをその終端縁
を下部側経路変曲部分の途中に位置させる状態で設け、
更に、前記無端ベルトによる上部側回動面部のうち苗種
子移送経路の上部対向位置には、前記各播種溝内に移入
した苗種子の移送量を整える整粒体を設けであることを
特徴とし、かかる構成によれば苗種子を静止状態で載置
移送する無端ベルトを用いておりしかも、前記無端ベル
トにより移送される途中において、整粒体によるすり切
り作用をもって各溝内の移送量を整えることができるの
で、各条での列方向における量的なばらつきもなく、そ
して、ベルトの経路変曲部においては該ベルトに形成し
た播種溝がその溝開口部を拡開する点に着目して、該播
種溝が経路変曲部のうち下部側経路変曲部分の途中に移
動するまでは、この播種溝の開口部をカバーで覆わしめ
て、該カバーの終端縁を通過した時点で溝内の苗種子を
落下させるように構成したので、溝内の苗種子は拡開状
態にある溝開口部から残すことなく自重でもって確実に
播種されることとなり、全体として非常に精度良い条播
作用を確実、円滑に、かつ、能率良く行なうことができ
る。

その上、扁平ベルトと固定の複数仕切りを用いて同様な
条播作用を行なうものに比べては、部材数が少ないとと
もに、組付けも容易で、全体を構造簡単、且つ、安価に
構成することができて、実用的に非常に有用である。

尚、本考案を実施するにあたって、前記整粒体５の外周
面と無端ベルト４の外表面との間の寸法を苗種子の厚み
以下に設定することによりその間隙を苗種子が不測に通
過することを阻止できる。

また、前記回転整粒体５の設置箇所は、駆動プーリー２
又は従動プーリー３の周面に対応する箇所であってもよ
いし、又、無端ベルト４の直線移送経路部分のどこであ
っても良い。

更に、前記無端ベルト４に形成する播種溝４ａの断面形
状は種々のものが考えられ、たとえば第３図イ、口、ハ
、二に示すような形状であってもよい。

又、平面視において、第４図イ、口、ハに示すような形
状であってもよい。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は一部切欠き斜視
図、第２図は概略縦断側面図、第３図イ、口、ハ、二は
播種溝の断面形状の種々の例を示す図、第４図イ、口、
ハは播種溝の平面視形状の播種の例を示す図である。 １・・・・・・ホッパー、４・・・・・・無端ベルト、
５・・・・・・整粒体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ホッパー内に収容した苗種子を連続繰出し作用によって
   複数条に播種する条播装置であって、適当間隔をへだで
   て並設したプーリーに無端ベルトを掛架し、該無端ベル
   トの外周面には、プーリー軸芯に沿う方向の多数の播種
   溝をベルト回動移動方向に適当間隔おきに形成し、前記
   ホッパーの苗種子繰出口を前記ベルトの上方側回動面部
   のほぼ金山に臨ませて設けると共に、少なくとも該ホッ
   パーよりもベルト回動移動方向下手側のプーリーに対す
   るベルトの経路変曲部に、ベルト外周面に沿う状態のカ
   バーをその終端縁を下部側経路変曲部分の途中に位置さ
   せる状態で設け、更に、前記無端ベルトによる上部側回
   動面部のうち苗種子移送経路の上部対向位置には、前記
   各播種溝内に移入した苗種子の移送量を整える整粒体を
   設けであることを特徴とする条播装置。