JPS5843526B2 - 基礎杭の施工工法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は現場にて如何なる杭長の基礎杭であるも容易能
率的に施工せしめ、且つ孔底部における杭柱との結合を
きわめて強力とし強大なる支持力を期待することのでき
得る基礎杭の施工工法に関する。

近時、基礎杭を施工する工法の一つとして、地盤を掘孔
せる杭孔内にベントナイト或はモルタルを投入してソイ
ル杭柱を予じめ形威し、此れが未硬化中に既製コンクリ
ート杭を該ソイル杭柱内に自重、若しくわ補促荷重等に
て挿入し、依って径寸中太なるコンクリート杭を地中に
て施工する工法が既に公知である。

而るに前記公知工法による場合、使用すべき既製コンク
リート杭は地上にて先に製造されているものであるから
現場までの運搬、保管等に種々の困難性を有し、更に長
尺杭の場合、前記支障が甚だしく、而も杭孔深度に対応
する長さの杭柱をその都度製造運搬しなくてはならない
という欠点があった。

また此れらの既製杭をソイル状柱内に挿入すれば杭体積
等の関係にて相当多量のソイルモルタルが孔隙より地上
に溢出し、その排除に相当な手数を要するは勿論、非常
に不経済でもあり、特に従来施工工法では、杭柱下方地
盤にまでモルタルが完全確実に配充されているか否かは
全く不明にて杭柱と地盤との結合度が著るしく不安定と
なり支持力の点で重大なる課題と為されていたのである
。

本発明は叙上の欠点を根本的に解決しようとするもので
あって、 即ち、予じめオーガにて掘孔せる杭孔内に若干量のモル
タルを投入してモルタル柱を造成し、該モルタルの硬化
前に上部に適当長さの鉄筋籠を連接してなる中空短杭を
ヤットコを介して前記モルタル柱の底部に圧入し、而る
後に該ヤットコ上部の拡大開口部よりペースト状のコン
クリート等を前記中空短杭の下底部に投入して孔底部の
結合を計かると共に、更に該コンクリートの投入を続行
し乍らヤットコを抜杆し地中において中空短杭、鉄筋籠
と一体的に強固に固結せる鉄筋入り杭柱を造成しようと
するものであって如何なる杭長であるも現場にて直ちに
施工可能であると共に、特に杭下端部にコンクリートモ
ルタルを完全確実に配充せしめて杭下方地盤との結合力
きわめて強大な杭柱を容易に造成しようとするをその目
的とするものである。

以下本発明の実施の態様を例示図に付いて説詳すると、 アースオーガ等掘孔機にて地中に適当深さの杭孔Ａを孔
設し、ベントナイト溶液にて孔周壁を保護し乍ら該杭孔
Ａ孔底部に第１図示の如く、若干量（略１／３）程度の
モルタルを充填してモルタル柱Ｂを造成する。

而して核モルタル柱Ｂ内に後記する中空短杭１をモルタ
ル硬化前に圧入沈設するのであるが、該中空短杭１は第
２図示の如く上下に節部１’、１’を有し、該上下部間
に数本の鉄筋２・・・・・・を囲繞配筋すると共に、頭
上部に杭長と略同長の鉄筋とフープ筋にて組立てられた
鉄筋篭３が一体的に連接された構造を有する。

符号４は軸孔を示めしている。

また場合によっては鉄筋篭３は中空短杭１と前記連接す
ることなく夫々分離して杭孔Ａ内に沈下し施工すること
も可能である。

次に上部モルタル送注用拡大口６を設け、且つ内部に軸
孔７を有する特殊型状のヤットコ５を前記モルタル柱Ｂ
内に先に沈設せる中空短杭１の上部に設置すべく挿入す
ると共に、第３図示の如く中空短杭１を確実に孔底位置
まで圧入行なわしめる。

而して前記ヤットコ５の頭端拡大部分６よりペースト状
のコンクリート、Ｍ或はモルタル等を投入すれば該投入
コンクリートＭはヤットコ５の軸孔７および中空短杭１
の軸孔４を介して杭孔Ａの般社底部に充填し、中空短杭
１と孔底周部の間隙を確実に埋隙し、同時に孔底におけ
る土壌との結合を強力とするものである。

また施工地質等の関係にて前記コンクＩＪ−トＭに代え
バラス、他の固結材を使用する場合もある。

斯くして孔底えの一定量の充填が終わると前記コンクリ
ートＭの充填を更に続行し乍らヤットコ５を序々に地上
に抜去することによって杭孔Ａ内にコンクＩＪ−トＭが
光書され、此れの固結にて地中において鉄筋篭３と先端
中空短杭１とが一体的に形成された径大なるコンクリー
ト杭Ｐを容易に施工することができ得るのである。

以上の如く本発明に係る基礎杭の施工工法はモルタル柱
Ｂ内に上部に鉄筋篭３を連設し、形成せる中空短杭１の
先端杭を沈設せしめ、ヤットコ５を介してコンクＩＪ−
）Ｍを前記中空短杭１の杭底部に充填行なわしめること
によって、従来懸念となされていた杭頭部と孔底部との
結合がより確実強力となり、而も該結合と同時に如何な
る長さの杭柱であるも上下に完全に固結せる一体的強固
な鉄筋入りコンクリート杭を現場にて容易に施工ができ
得、且つ各種杭長の異なる製品のストックも全く必要と
することもなく、使用モルタル量も必要量のみ使用する
ものであるから非常に経済的である等積々の効果を併せ
有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明に係る基礎杭の施工工法の実施の態様を例
示するもので、第１図、第２図、第３図は夫々の施工状
体を順次に示めす説明図で、第４図は施工完了図である
。 符号の説明、１・・・・・・中空短孔、２・・・・・・
鉄筋、３・・・・・・鉄筋篭、４・・・・・・軸孔、Ｍ
・・・・・・コンクリート、５・・・・・・ヤットコ、
６・・・・・・同上拡大口、７・・・・・・ヤットコ軸
孔、Ａ・・・・・・杭孔、Ｂ・・・・・・モルタル柱、
Ｍ・・・、・、コンクリート、Ｐ・・・・・・施工完了
のコンクリート杭。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 予じめオーガにて掘孔せる杭孔内に若干量のモルタ
   ルを投入してモルタル柱を造成し、該モルタルの硬化前
   に上部に適当長さの鉄筋籠を連接してなる中空短杭なり
   ットコを介して前記モルタル柱の底部に圧入し、而る後
   に該ヤットコ上部の拡大開口部よりペースト状のコンク
   リート等を前記中空短杭の下底部に投入して孔底部の結
   合を計かると共に、更に該コンクリートの投入を続行し
   乍ら、ヤットコを抜杆し地中において中空短杭、鉄筋籠
   と一体的強固に固結せる鉄筋入り杭柱を造成することを
   特徴とする基礎杭の施工工法。