JPS5843490B2 - 巻縮堅牢度良好なカ−ペツト用易染性ポリエステル繊維の製造法 - Google Patents

巻縮堅牢度良好なカ−ペツト用易染性ポリエステル繊維の製造法

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JPS5843490B2
JPS5843490B2 JP10930675A JP10930675A JPS5843490B2 JP S5843490 B2 JPS5843490 B2 JP S5843490B2 JP 10930675 A JP10930675 A JP 10930675A JP 10930675 A JP10930675 A JP 10930675A JP S5843490 B2 JPS5843490 B2 JP S5843490B2
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JP
Japan
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heat treatment
polyester fiber
birefringence
crimping
crimp
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浩 安田
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、カーペット用ポリエステル繊維、さらに詳し
くは、巻縮堅牢度が良好でしかも易染性であるカーペッ
ト用ポリエステル繊維の製造法に関するものである。
最近ポリエステルがカーペット分野に好んで用いられる
ようになってきている。
これはその特徴とする羊毛に似た手触り、風合いによる
ものであるが、ナイロンに比し荷重に対する巻縮のへた
つが大きいことや、染色性が不満足であるためナイロン
を・駆逐するまでには至っていない。
特に易染化する場合、犬なり小なり巻縮の耐熱性やへた
り特性が低下し、満足すべきものが得られていないこと
が大きな理由となっている。
本発明者はカーペット用ポリエステル繊維のかかる欠点
の解消のため鋭意検討した結果、ついに所期の目的を達
成する本発明に到達したものであり、その要旨は、高配
向溶融紡糸によって製造した複屈折率Jnが0.100
〜0.130、密度が1.371’/d以上でかつ16
0℃乾熱で5分間自由弛緩熱処理した後の複屈折率が該
熱処理前のそれの1.05倍より大である高配向ポリエ
ステル未延伸糸を、溶融紡糸に連続してまたは一旦巻き
取るかあるいは引き取った後、ドラフト率0.80〜1
.30倍で延伸および/または弛緩熱処理し、あるいは
せずして、機械巻縮を付与し、該機械巻縮付与と同時に
または付与後、拘束下に160℃以上の高温で熱処理す
ることにより次式で示される0、 5 W19/ dの
荷重下での180℃熱処理前後のクリンプインデックス
CIの比 を30%以上、160℃における乾熱収縮率を3%以下
となすことを特徴とする単糸繊度が5d以上である巻縮
堅牢度良好なカーペット用易染性ポリエステル繊維の製
造法にある。
本発明における巻縮ポリエステル繊維を構成するポリエ
ステルは、その反復単位の85(モル)%以上がエチレ
ンテレフタレートよりなるもので、特にテレフタル酸ま
たはその機能的誘導体とエチレングリコールまたはエチ
レンオキサイドとから製造されるポリエチレンテレフタ
レートを主たる対象とするが、酸成分としてテレフタル
酸またはその機能的誘導体の一部を15(モル)%未満
、好ましくは10(モル)%未満までの例えばイノフタ
ル酸、アジピン酸、セパチン酸、アゼライン酸、ナフタ
ール酸、p−オキシ安息香酸、2・5−ジメチルテレフ
タル酸、ビス(p−カルボキシフェノキシ)エタン 2
・6−ナフタレンジカルボン酸、3・5−ジ(カルボメ
トキシ)ベンゼンスルホン酸アルカリ金属塩またはそれ
らの機能的誘導体等の中から選択された2官能性酸の少
なくとも1種で置き換えるか、もしくはグリコール成分
トシテエチレングリコールの一部を15 (モ#)%未
満、好ましくはlO(モル)%未満までの例えばジエチ
レングリコール、プロピレングリコール、■・4−ブタ
ンジオール、1・4−ヒドロキシメチルシクロヘキサン
等の2価のアルコールの中から選択された少なくとも1
種で置き換えた共重合体であってよい。
また難燃性を付与するための機能的誘導体、例えば芳香
族ポリフォスホネートからなる共重合体であってもよい
そしてこれに酸化防止剤、艶消剤、着色剤、染色性向上
剤、難燃性向上剤、結晶化促進剤、制電性向上剤等を含
有させたものであっても勿論よい。
前記ポリエステルを、複屈折率Jnが0.100−0.
130゜密度が1.370P/−以上でかつ160℃乾
熱で5分間自由弛緩熱処理した後の複屈折率が該熱処理
前のそれの1.05倍より犬な未延伸糸が得られるよう
な条件下で高配向溶融紡糸する方法としては、紡糸口金
を通して溶融紡出した糸条を、非晶部を殆んど配向させ
ることなく結晶部を配向させる紡糸法、例えば4000
m/m1yt以上の高速度で高配向溶融紡糸する方法
、あるいはポリエステル重合体中に配向結晶化促進剤を
予め混入しておき、これを上記紡糸速度より遅い紡糸速
度で高配向溶融紡糸する方法等を挙げることができる。
しかしてその際、紡糸速度以外の紡糸条件、例えば紡糸
口金温度、紡糸孔孔径、紡出糸条の冷却条件、一旦冷却
した紡出糸条の再加熱による配向細化条件等は得られる
未延伸糸の複屈折率Jnがo、 i o 。
〜0.1301密度が1.370 P/ff1以上でか
つ160℃乾熱で5分間自由弛緩熱処理した後の複屈折
率が該熱処理前のそれの1.05倍より犬となるように
適宜選定しなげればならない。
なお本発明において複屈折率Jnは、ライッ社のコンペ
ンセーターを使用し、光源としてナトリウムD線を用い
て測定した値であり、密度は硝酸カルシウム−水系を勾
配液とした密度勾配管を用い3o±0.1℃の浴温水で
測定した値である。
ここで複屈折率Jnが0.100未満または密度が1.
370 (P/c111)未満の場合には自由収縮にす
る配向性の低下が犬で本発明の目的を達成することがで
きない。
また複屈折率および密度が前記本発明の範囲内にある場
合でも160℃乾熱で5分間自由弛緩熱処理した後の複
屈折率が該熱処理前のそれの1.05倍より小さい場合
には得られる巻縮繊維の10%伸長するために要する張
力5T1oが1.0より小さくなるかまたは20%伸長
するために要する張力5T2oとの比5T2o/sT1
゜が1.8以上となり巻縮堅牢度の低い巻縮ポリエステ
ル繊維となり、本発明の所期の目的が達成できない。
そして複屈折率Jnが0.130より大きい場合には収
縮により配向性が低下し、やはり本発明の所期の目的を
達成することができない二本発明では前記高配向ポリエ
ステル未延伸糸を次いで溶融紡糸に連続してまたは一旦
巻き取るかあるいは引き取った後、ドラフト率0.80
/1.30倍で延伸および/または弛緩熱処理し、ある
いはせずして、機械巻縮を付与し、該機械巻縮付与と同
時にまたは付与後、拘束下に160℃以上の高温で熱処
理する。
本発明においては高配向ポリエステル未延伸糸を延伸し
ても延伸しなくてもよいが、延伸する場合には延伸倍率
を1.30倍以下とする必要があり、これが1.30倍
を越える場合には収縮による配向性の向上で代表される
特殊な特性が失なわれるため本発明の所期の目的を達成
する巻縮ポリエステル繊維を得ることができなくなる。
機械巻縮は各種方法が採用できるが、特にスチープルの
場合にはスタフイングボックス式押込巻縮が好ましく、
フィラメントの場合には空気噴射による衝突式および各
種仮撚式機械巻縮法を採用するのがよい。
そして熱処理は機械巻縮付与中または付与後に拘束下に
160℃以上の高温で行うことが必要であるが、あらか
じめ、機械巻縮付与前に延伸に引き続いて弛緩熱処理す
る方法も有効である。
この160℃以上における高温熱処理の目的は、付与し
た機械巻縮の熱固定のために必須不可欠の要件であり、
160℃未満の低温熱処理の場合には得られた糸の0.
5■/dの荷重下での180℃熱処理前後のクリンプイ
ンデックスCIの比 の大小で表わされる巻縮の熱安定性が不良でありカーペ
ット製造段階において受ける熱的な変化に耐えることが
できず、得られたカーペットを構成するヤーンのふくら
みが乏しく、カバリング性の劣る製品しか得ることがで
きない。
一方高温の限界はポリエステルの融点以下であり、特に
好ましくは180℃から220℃で行うのが良い。
なおり−ペット用としては前記クリンプインデックス比
は少くとも30%以上とするのが好ましい。
かくして得られた巻縮ポリエステル繊維は、ステーブル
用の場合には次いでオイリング後ステープルに切断して
紡績糸として、またフィラメント二の場合には、チーズ
またはパーンに巻き取った後、種々のカーペット用途に
供することができる。
本発明の巻縮ポリエステル繊維は、160℃における乾
熱収縮率が3%以下、単糸5d以上で巻縮の熱安定性が
優れ、しかも巻縮堅牢度が従来のものに比し優れている
ため、カバリング性に優れ、良好た手触わりを与えしか
も長時間使用しても巻縮のへたつが殆んどみられない優
れたカーペットの製造も極めて有用である。
以下実施例により本発明を具体的に説明する。
実施例 1 固有粘度CvC−0,60(フェノール/テトラクロル
エタン=6/4の混合溶媒中30℃で測定)のポリエチ
レンテレフタレートな孔径0.25 m71Lノ紡糸孔
300個を環状に配置した紡糸口金を用いて紡糸温度2
90℃で押し出し、口金直下で紡出糸条の全周面から流
速0.4 m/ seeの冷却気流を吹き当てて紡出ポ
リマーを急冷固化させた後ワイングーで巻き取った。
この際ワイングー巻取速度を種々変えることにより第1
表に示すように4種類(サンプルA−D)の未延伸糸を
得た。
ここでサンプルAおよびBは本発明に係る未延伸特性を
満足するものであり、サンプルCおよびDは本発明に係
る未延伸糸特性を欠如したものである。
この4種の未延伸糸を集束してトウとなし、押入式機械
巻縮付与装置(スタフイングボックス式クリンパ−)を
用いてトウ温度80℃で巻縮付与を行った後、200℃
で拘束下に熱固定を行った。
かくして得られた巻縮ポリエステル繊維のST、。
、5T20/5Ttoおよび160℃における乾熱収縮
率(S HDt6o)は第2表に示すとおりである。
なお第2表には未延伸糸サンプルA、B、CおよびDよ
り得られた巻縮ポリエステル繊維を、それぞれ巻縮繊維
A′、B′、CおよびUとして表示した。
また得られた巻縮ポリエステル繊維のへたりの状況を調
べるために各巻縮ポリエステル繊維の下端にデニール当
り1.Ovの荷重を懸吊して室温で30秒間放置した際
の巻縮の消失状況を肉眼判定し室温荷重下での巻縮消失
状況として、また0、5■/dの荷重下180℃で熱処
理した場合の巻縮のへたり状況を該熱処理前後のクリン
プインデックス変化により調べ熱処理前後の巻縮保持率
として、更にJISによる染着率も測定し、その結果も
第2表に併記した。
第2表より明らかなように本発明に属する巻縮ポリエス
テル繊維(巻縮繊維A′およびB’)は、室温荷重での
巻縮のへたりおよび熱処理による巻縮のへたりともにそ
れほど大きくなく、染着率も良好で満足すべきものであ
る。
これに対し、本発明に属さない巻縮ポリエステル繊維(
巻縮繊維CおよびD’)は染着率は良好であるが巻縮の
へたつが著しく犬でかつ巻縮堅牢度が劣悪であり、しか
も作成したカーペットはカバリング性が乏しく品位の劣
るものであった。
実施例 2 実施例1に示した未延伸糸サンプルAを用い、160℃
で種々の延伸倍率で延伸した後、100℃でスタッフィ
ングボックス式機械巻縮付与装置によって機械巻縮を付
与し、次いで拘束状態で処理温度を変えて熱処理した。
かくして得られた巻縮ポリエステル繊維の特性を実施例
1と同様に第3表に示す。
第3表より明らかな如く、延伸倍率が1.30以下およ
び熱処理温度が160℃以上の場合、得られたポリエス
テル繊維は室温荷重に対する巻縮のへたりおよび熱処理
に対する巻縮のへたりともに良好であるが、延伸倍率が
、1.30を越える場合には高配向未延伸糸の特殊な組
織が延伸により破壊されるため5T20/5T1o>1
.8oとなり、巻縮のへたりも著しく犬で不満足なもの
である。
また、熱処理温度が160℃未満の場合、巻縮の熱的安
定性が不満足であり、風合い、カバリング性の良いカー
ペットを与えることができない。
比較例 巻取速度を1200 m/Wu1tとする以外は実施例
1と同一条件で溶融紡糸として得たポリエステル未延伸
糸(Jn=0.007、密度= 1.3411?/cr
il。
160℃乾熱5分間熱処理前後の複屈折率の変化比率’
n1ao / Jn=0.4 )を、110’Cのプレ
ート上で3.4倍に延伸した延伸糸Eと、次いで該延伸
糸を160℃で定長熱処理した延伸糸Fを、実施例1と
同一条件で機械巻縮を行い次いで熱処理した。
かくして得られた巻縮ポリエステル繊維の性状を実施例
1と同様に第4表に示す。
なお第4表では延伸糸EおよびFから得られた巻縮ポリ
エステル繊維をそれぞれ巻縮繊維rおよびPで表示した
第5表より明らかなように巻縮繊維rおよびF′はいず
れも5T2o/5T1oが1.8以上であり従つて巻縮
のへたりも犬で、しかも染着率が本発明にくらべ著しく
劣っている。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 高配向溶融紡糸によって製造した複屈折率4nが0
    .100〜0.130、密度が1.370t/cri以
    上で、かつ160℃乾熱で5分間自由弛緩熱処理した後
    の複屈折率が該熱処理前のそれの1.05倍より犬であ
    る高配向ポリエステル未延伸糸を、溶融紡糸に連続して
    または一旦巻き取るかあるいは引き取った後、ドラフト
    率O,SO〜1.30倍で延伸および/または弛緩熱処
    理し、あるいはせずして、機械巻縮を付与し、該機械巻
    縮付与と同時にまたは付与後、拘束下に160℃以上の
    高温で熱処理することにより次式で示される0、 51
    n9/ dの荷重下での180℃熱処理前後のクリンプ
    インデックスCIの比 を30%以上、160℃における乾熱収縮率を3%以下
    となすことを特徴とする単糸繊度が5d以上である巻縮
    堅牢度良好なカーペット用易染性ポリエステル繊維の製
    造法。
JP10930675A 1975-09-08 1975-09-08 巻縮堅牢度良好なカ−ペツト用易染性ポリエステル繊維の製造法 Expired JPS5843490B2 (ja)

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