JPS5842553Y2 - 埋込式水栓 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は埋込式水栓のカバーの装着構造に新規な特徴を
有する埋込式水栓に関する。

埋込式水栓の施工は、まずコンクリート、プロッタ等の
壁に溝を掘り、又水栓本体を設置する位置に穴を掘り水
栓本体及び配管部材を配管し、壁と水栓本体及び配管部
材の隙間をセメント等で充填し、水栓本体及び配管部材
を壁に埋め込み、次に壁前面にモルタルを塗り、更にこ
のモルタル前面にタイルを張る等して壁を仕上げる。

それから、外端部分が壁仕上面より外方に突出するよう
に水栓本体に取付けられてその中心部に水栓の弁軸が貫
通せしめられているカバー装着用の管状突出部の外周を
取囲んでカバーを被せ、管状突出部に取付けたカバー係
止部材によりカバーを壁面に押圧、固定させた後、弁軸
の外端部に操作バンドルを取付けるものである。

以上の如く、埋込式水栓においては、施工状況によって
壁仕上面から水栓本体までの距離（埋込距離Ｌ）はかな
りバラツキが生じ、水栓本体が壁仕上面に対し接近し過
ぎたり、或いは離れ過ぎたりしてその結果カバー及び操
作部の取付けに不都合が生じる虞れがあった。

従来の埋込式水栓においては、水栓本体から壁仕上面外
力に突出した管状突出部にカバーを装着、固定するため
に、第１図に示すように、水栓本体１に取付けられた管
状突出部２′の外端部の内壁面に雌螺子部を形威し、一
端部外周に係止突起４′を設けたカバー係止用筒体３′
の他端部分の外周壁面に設けた雄螺子部を前記管状突出
部２′の内壁面の雌螺子部に螺合させて筒体３′の係止
突起４′によりカバー５を壁Ａの表面に押圧、固定させ
るという構造を有せしめていたので、埋込距離の多少の
バラツキに対しては筒体３′の螺合位置を変えれば調整
可能であるが、大きな施工段差に対しては筒体３′自体
、カバー自体或いは水栓全部を寸法違いのものに交換せ
ねばならず部品点数が増加し、コストも高くなり、しか
も施工のやりなおし、取付作業に手間がかかり、見栄も
悪いといった欠点があった。

本考案は、これらの欠点を解消した埋込式水栓を提供せ
んとするものである。

以下、添付図面の第２図および第３図を参照して本考案
の埋込式水栓の構成について説明すると、本考案に従が
う埋込式水栓は、図示のように、壁Ａの内部に埋込まれ
て壁面下に敷設された配管部材１０に連結される水栓本
体１に、水栓の弁体８を開閉させる弁軸６をその回動に
より軸方向に移動可能かつ水密に貫通せしめて保持する
弁軸保持管７の一端部を取付は固定し、この弁軸保持管
７の他端部分を壁Ａの表面より外方に突出させてカバー
装着用突出部２を形成させ、この突出部２をカバー５の
中央開口に挿通させて突出部の外周を取囲んでカバーを
被せ、その全長に亙って内壁面に雌螺子部１２を形威さ
せ一端部外用に係止突起４を設けたカバー係止用筒体３
を上記突出部２の外周壁に設けた雄螺子部１１に着脱可
能に螺合して筒体３に設けた係止突起４によってカバー
の中央開口の口縁部を押圧してカバー５を壁Ａの表面と
係止突起４との間に挟持、固定し、突出部２の外から外
方に延びた弁軸６の外端部に弁軸操作用バンドル９を取
付は固定し戊るものである。

係止突起４は筒体３の一端部の全外周を取囲んで環状に
設けてもよいし、一定間隔を有せしめて複数個を分割状
に設けてもよい。

なお水栓本体１および配管部材１０を埋込むべき壁Ａは
、コンクリート壁Ａ３とその表面に塗装したモルタル層
Ａ−２と仕上面を形成するタイルＡ−１とから戒るもの
として例示しである。

この考案では水栓本体１の壁からの突出部２である弁軸
保持管７の上部外周に雄螺子部１１を形威し、同螺子部
１１に筒体３を螺合し、又カバー５は突出部２外周で壁
仕上面と上記筒体３間に間装し、同カバー５の上部を筒
体３の係止突起４に係止せしめて同筒体３の螺合かかり
長さを適当に調整することによってカバー５を壁仕上面
に押圧状態に固定するものであり（第３図参照）、壁仕
上面から水栓本体までの距離（埋込距離Ｌ）のバラツキ
は筒体３と突出部２（弁軸保持管７との螺合のかかり長
さとを変えることによって調整でき、これでも調整不可
能な大きなバラツキに対して１１筒体３を突出部２（弁
軸保持管７）からはずして反転させ、第３図に示す様に
突出部２（弁軸保持管７）に再び螺合せしめれば、係止
突起４の位置が大幅に移動し、充分にカバー５を係止で
きて固定できるものである。

この様に筒体３を着脱自在とし、しかも係止突起４の位
置を筒体３の一方端に片寄せたことで略筒体３の長さだ
け調整可能な範囲を拡げることができる。

なお係止突起４は筒体３の少し中央寄りに設けても本考
案を逸脱するものではない。

以上の様に、本考案によればカバー５の調整可能な範囲
を拡げることができ、壁仕上面からの突出部２の長さの
変化のバラツキを充分に調整吸収でき、しかも筒体３、
カバー５又は弁軸保持管７の寸法の違いの部品を用意す
る必要もなく部品点数を増加させず、コストが安くなる
とともに、取付けが容易で、しかも突出部２の螺合部の
長さを長くする必要もなく、その上カバーと筒体で常に
突出部を被うことができ、見栄えもよいという効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の埋込式水栓を示す縦断面図、第２図は本
考案埋込式水栓の実施例を示す縦断面図、第３図は筒体
を反転させて取付けた場合の同実施例の縦断面図、第４
図は筒体を一部断面して示す正面図である。 図において、Ａは壁、１は水栓本体、２はカバー装着用
突出部、３はカバー係止用筒体、４は係止突起、５はカ
バー、６は弁軸、７は弁軸保持管、８は弁体、９は弁軸
操作用バンドル、１０は配管部材、をそれぞれ示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 壁Ａの内部に埋込まれて壁面下に敷設された配管部材１
   ０に連結される水栓本体１に、水栓の弁体８を開閉させ
   る弁軸６をその回動により軸方向に移動可能かつ水密に
   貫通せしめて保持する弁軸保持管７の一端部を取付は固
   定し、上記弁軸保持管の他端部分を壁の表面より外方に
   突出させてカバー装着用突出部２を形成させ、上記突出
   部をカバー５の中央開口に挿通させて突出部の外周を取
   囲んでカバーを被せ、その全長に亙り内壁面に雌螺子部
   １２を形成させ一端部外周壁に係止突起４を設けたカバ
   ー係止用筒体３を上記突出部の外周壁に設けた雄螺子部
   １１に着脱可能に螺合して筒体に設けた係止突起によっ
   てカバーの中央開口の口縁部を押圧してカバー５を壁Ａ
   の表面と筒体３の係止突起４との間に挟持、固定し、上
   記突出部の外端から外方に延びた上記弁軸の外端部に弁
   軸操作用バンドル９を取付は固定して成る埋込式水栓。