JPS584249B2 - 高周波加熱装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、被加熱物を自動的に適正加熱する制御機構を
設けた高周波加熱装置に関するものである。

被加熱物が収納されている加熱室内に高周波電力を供給
し、被加熱物を加熱する電子レンジなどの高周波加熱装
置において、被加熱物の加熱状態を検知し、自動的に加
熱制御する方法として、従来加熱室内から流出する空気
の温度（以下、排気温度と呼ぶ）を検知することによっ
て被加熱物の加熱状態を間接的に検知し、加熱時間を自
動制御する方法が発明されている。

これは、被加熱物が熱せられるにつれて加熱室内の空気
の温度が上昇するために排気温度も上昇することを利用
したものであり、加熱期間中の排気温度の上昇値が設定
値に達した時点で高周波電力の供給を停止させて高周波
加熱を終了させる方法である。

なお、この方法においては加熱室に流入する空気の風量
を少なくすることにより、排気温度の上昇値を大きくし
、制御精度を向上させている。

第１図に上記方法による高周波加熱装置の従来例を示す
。

この第１図において、１は調理室、２は機械室、３は被
加熱物、４は高周波発振管、５は電源装置、６は電動機
、７は高周波攪拌扇、８は送風機、９は吸気口、１０は
排気口、１１は感温素子、１２は制御装置、１３は仕切
板、１４はドア、１５は受皿、そして１６は調理室１と
機械室２からなる加熱室の壁面である。

高周波発振管４は電源装置５によって駆動されて発振し
、調理室１と機械室２からなる加熱室に高周波電力を供
給する。

同時に電動機６に駆動されて高周波攪拌扇７が回転し、
受皿１５上の被加熱物３を均一に加熱する。

加熱期間中に送風機８が動作し、これによって外気は吸
気口９から調理室１内に入り、被加熱物３の周囲を通過
して排気口１０から調理室１の外に流出し、送風機８を
介して高周波加熱装置の外部に流出する。

こゝで、排気温度を感温素子１１で検知し、この検知信
号を制御装置１２に加える。

排気温度が上昇して、あらかじめ設定した値に達した時
に制御装置１２によって電源装置５の出力を遮断し、高
周波発振管４の発振および電動機６の回転を停止させる
。

このように、従来の高周波加熱装置においては高周波攪
拌扇７を回転させるために、電動機６を用いており、そ
のためにコストが高くなり、また消費電力も大きいとい
う欠点を有していた。

本発明の目的は上記した従来技術の欠点をなくし、安価
で消費電力の小さい高周波加熱装置を提供することであ
る。

上記目的を達成するために本発明は、送風機により加熱
室内に送風した外気のうち、大半を機械室を通過させて
、外部に排出させることにより高周波攪拌扇を風で回転
させ、同時に加熱室内に送風した外気の一部を調理室を
通過させて排出するようにし、調理室からの排気量を少
なくするとともに、この排気の温度を検知することによ
って加熱制御を行なう。

以下、本発明を図面を用いて説明する。

第２図に本発明による高周波加熱装置の一実施例を示す
。

この第２図において、第１図と同一物は同一番号とする
。

１７は機械室２に設けた排気口である。高周波発振管４
は電源装置５によって駆動されて発振し、調理室１と機
械室２からなる加熱室に高周波電力を供給する。

同時に送風機８が動作し、これによって外気は吸気口９
から加熱室内に入りその空気の大半は仕切板１３の上部
に設けた機械室２内に入って高周波攪拌扇７を回転させ
、排気口１７から外部に排出される。

被加熱物３は高周波攪拌扇７が回転することにより均一
に加熱される。

また、吸気口９から加熱室内に入った空気の一部は、仕
切板１３の下部に設けた調理室１に、ドア１４側から入
ってドアファインダのくもりを防止し、被加熱物３に接
するとともにその周囲を通過して、排気口１０から調理
室１の外部に流出する。

こゝで、調理室１からの排気の温度を感温素子１１で検
知し、この検知信号を制御装置１２に加え、排気温度が
上昇して、あらかじめ設定した値に達した時に制御装置
１２によって電源装置５の出力を遮断し、高周波発振管
４の発振および送風機８の動作を停止させる。

以上述べたように、本発明によれば、機械室を通過する
風の量を多くして、高周波攪拌扇を風で駆動し、他方調
理室を通過する風の量を少なくして排気温度を検知する
ので、被加熱物の加熱の自動制御の精度を低下させるこ
となく、高周波攪拌扇を駆動するための電動機を設ける
必要がなくなり、従来に比べて安価で消費電力の少ない
、自動制御機能を有した高周波加熱装置を得ることがで
きる。

なお、上記の実施例では調理室から排出する空気の温度
を検知する方法について述べたが、調理室内の空気の温
度を検知する場合にも本発明は適用可能である。

また、上記の実施例では排気温度の上昇値があらかじめ
設定した値に達した時に高周波発振管の発振を停止させ
る場合について述べたが、高周波電力を減少または増加
させて加熱を継続させる場合にも本発明は有効である。

さらに、上記の実施例では加熱室内に送風した外気を機
械室と調理室の二つの風路に分割しているが、加熱室外
において外気を分割して機械室および調理室に送風する
場合や、機械室に外気を送風し、機械室を通過した空気
の一部を調理室に流入させる場合また、調理室を通過し
た空気と外気を混合して機械室に送風する場合などにお
いても本発明は有効である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来の高周波加熱装置の構成を示す図、第２
図は本発明の一実施例を示す図である。 図において、１・・・調理室、２・・・機械室、３・・
・被加熱物、６・・・電動機、７・・・高周波攪拌扇、
８・・・送風機、９・・・吸気口、１０・・・排気口、
１１・・・感温素子、１３・・・仕切板、１７・・・排
気口。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 加熱室内に高周波電力を供給して被加熱物を加熱す
   る高周波加熱装置において、上記加熱室内に外気を供給
   する送風機と、上記加熱室を高周波攪拌扇等を収納する
   機械室および被加熱物を収納する調理室とに分割する仕
   切板と、上記機械室と調理室とに排気口を設け、上記機
   械室を通過する風の量を上記調理室を通過する風の量よ
   りも多くし、上記高周波攪拌扇を風により駆動するよう
   に構成するとともに、上記調理室内の空気または上記調
   理室から流出する空気の温度を検知する機構と、上記空
   気の温度が設定値に達した時に上記高周波電力を変化さ
   せる機構を設けたことを特徴とする高周波加熱装置。