JPS5842492Y2 - ゲ−ト休止装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は河川などに敷設した可動堰においてゲート開放
時にゲート本体が自重で下がることを防止するためのゲ
ート休止装置に関するものである。

従来、第１図に示したように河川などに敷設した可動堰
においてゲート本体１が自重で下がるのを防ぐためにゲ
ート本体１の上部に設けられた休止吊具２を堰の梁３に
設けられたハンガ４に係吊して成るゲート休止装置が用
いられている。

これらのゲート休止装置は第２図乃至第３図に示すよう
にゲート本体（図示せず）上部に付設された休止吊軸５
と上部において梁（図示せず）に回動可能に軸着された
鉤形の縦長であるハンガ４とから構成されており、ゲー
ト本体を開放して休止状態とする場合にはゲート本体の
上昇と共に休止吊軸５が上昇し、ハンガ４の傾斜端縁６
に当接してハンガ４を回動させることとなり、休止吊軸
５はハンガ４の係止溝７の上方に位置することとなり、
休止吊軸５がハンガ４の鉤の内側部８に位置したときに
ゲート本体の上昇を停止すればゲート本体の自重で休止
吊軸５はハンガ４の係止凹部７に掛止して休止状態を維
持するものである。

しかしながら休止状態を解除してゲート本体を再び閉じ
る場合には、−担、ゲート本体を上昇させついで第２図
に示すようにハンガ４の先端に設けたレバー５を手動で
あるいは第３図に示すようにハンガ４に付着したワイヤ
ロープ８を巻取ドラム９を用いてハンガ４を回動させ、
この状態でゲート本体を下降させて休止吊軸５とハンガ
４の係止溝７を解放して休止状態を解きゲート本体を閉
じるものであり、休止状態を解除する際に多大な労力と
複雑な操作を必要とする欠点がある。

また複雑な操作を省くために第５図に示すようにハンガ
４の回動を油圧などによるパワーシリンダを用いるもの
、さらにはパワーシリンダによるハンガ４の作動とゲー
ト本体の上下作動とを電気的機構を介して自動的に行い
得るゲート休止装置なども案出されているが、多大な設
置投資と保守とが要求されるという欠点を有している。

本考案は斯る点に鑑みてなされたものであり、ゲート本
体上部に突設された休止吊軸と上部において堰の梁に回
動可能に軸着された先部が鉤形である縦長のハンガとか
ら戊るゲート休止装置においてハンガ先部の鉤形の突片
を切欠すると共に該切欠上端部に左右の重さが異なるＶ
字形のフックを、ハンガ内側彎曲側縁とフックの谷側側
縁とで前記休止吊軸の係止凹部を形成する位置に軸着す
ることにより安価で操作が簡単なゲート休止装置を提供
するものである。

以下本考案を図面に示す実施例について詳細に説明する
。

第５図乃至第６図は本考案の実施例を示すものであり、
堰の梁（図示せず）に設けられたハンガ軸１０により軸
着されたハンガ部１１とゲート本体１２に設けられた吊
軸部１３とから威り、ハンガ部１１は中央の縦長の杆１
４を介して上部にハンガ軸１０への取付部１５を、下部
には先部の鉤形の突片１６を切欠して上端外側縁１７ａ
、１７ｂを緩やかな傾斜とした一対のフック取付板１８
ａ 、１８ ｂを設けると共にかかる取付板１８ａ、
１８ｂの下端外側縁１７ ａ 、１７ ｂの上端部付近
にＶ字形のフック１９を前記杆１４の中心よりも外側の
位置にフック取付軸２０により回動自在に軸着して形成
され、吊軸部はゲート本体１２の上端面２１に突出形成
した一対の吊軸部２２ ａ 、２２ ｂの上部に挟持さ
れた吊軸２３より形成されるものである。

また前記Ｖ字形のフック１９は左右の突片２４ ａと２
４ ｂとの幅を非対称としてＶ字形の谷２５が下を向く
ように形成されると共に吊軸２３はフック１９のＶ字形
の谷２５と嵌合する位置および方向に設置されている。

本考案であるゲート休止装置を使用してゲート本体を休
止させるにはゲート本体を開放すると第７図に示すよう
にゲート本体上部（図示せず）の吊軸２３がフック取付
板１８ａ、１８ｂの下端外側縁１７ａ、１７ｂに沿って
フックを回動させつつ上昇し、フック１９の下方を向い
たＶ字形の谷２５嵌合して第８図に示すようにフック１
９をフック取付軸２０を中心に回動させて第９図に示す
ように吊軸２３の中心がフック１９の突片２４ ｂの内
側縁端部２６の位置に来たときにゲート本体の上昇を停
止する。

この際吊軸２３は内側縁端２６とフック取付板１８ａ、
１８ｂの内側彎曲側縁２７ ａ 、２７ ｂとに当接す
る。

なおゲート本体の上昇を停止させるには、あらかじめリ
ミッタ−スイッチ又はストップスイッチを調整しておく
。

ゲート本体の上昇を停止するとゲート本体は自重により
ゲートが下降し、第１０図に示すように吊軸２３はフッ
ク１９の谷２５に嵌合すると共にフック取付板１８ａ、
１８ｂの内側彎曲側縁２７ ａ 、２７ ｂを押圧する
ことによりフック１９の回動を阻止するためゲートを休
止状態に置くことができる。

ついでゲートの休止状態を解除して再びゲートを閉鎖す
る場合には、第１１図に示すようにゲート本体を第９図
に示した吊軸２３の位置よりも僅かに上方に位置させて
フック１９の突片２４ ｂから離脱させるとフック１９
の突片２４ ａと２４ ｂとは副葬対称つまり重さが異
なるため自然に回動し、フック１９は谷２５を下方に向
ける。

ついでゲート本体を下降させると第１２図に示すように
吊軸２３はフック取付板１８ ａ 、１８ ｂの内側彎
曲縁２７ ａ 、２７ ｂおよびフック１９の外側縁２
８に沿って、何らハンガ１１に係わることなく下降させ
ることができゲートを閉鎖することができるものである
。

本考案は上記のように構成されているためゲート本体の
操作をするだけでゲートを休止状態にあるいは休止状態
を解除することができるため、従来の休止装置のように
ハンガをゲート本体の上下動に合わせて回動させる必要
がなく操作が容易であり、また高価で複雑な設備を要さ
ず安価であると共に確実にゲートを休止状態に保つこと
ができるという諸効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は可動堰を示す正面図、第２図乃至第４図は従来
のゲート休止装置を示す正面図、第５図乃至第６図はそ
れぞれ本考案である休止装置の実施例を示す正面図およ
び側面図である。 第７図乃至第１２図は使用状態を示す第６図の部分中央
断面図である。 １・・・・・・ゲート本体、２・・・・・・休止装置、
３・・・・・・梁、４・・・・・・ハンガ、５・・・・
・・休止吊軸、６・・・・・・端縁、７・・・・・・係
止溝、８・・・・・・内側部、９・・・・・・巻取ドラ
ム、１０・・・・・・ハンガ軸、１１・・・・・・ハン
ガ部、１２・・・・・・ゲート本体、１３・・・・・・
吊軸部、１４・・・・・・杆、１５・・・・・・取付部
、１６・・・・・・突片、１７ａ、１７ｂ・・・・・・
側縁、１８ａ、１８ｂ・・・・・・取付板、１９・・・
・・・フック、２０・・・・・・軸、２１・・・・・・
上端面、２２ ａ 、２２ ｂ・・・・・・吊軸部、２
３・・・・・・吊軸、２４ ａ 、２４ ｂ・・・・・
・突片、２５・・・・・・谷、２６・・・・・・内側縁
端部、２７ ａ 、２７ ｂ・・・・・・彎曲側縁、２
８・・・・・・外側縁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 河川などに敷設した可動堰のゲートを開放した際に、該
   ゲート本体を該ゲート本体上部に設けた隔部を堰の梁に
   上部において回動可能に懸下したハンガに係着して休止
   させておくゲート休止装置において、ハンガ１１が中央
   の縦長の杆１４を介して上部に梁へ回動可能な取付部１
   ５を下部に先部の鉤形の突片１６を切欠して下端外側縁
   １７を緩やかな傾斜に形威した一対のフック取付板１８
   ａ、１８ｂを設けると共に該取付板１８ａ、１８ｂの下
   端外側縁１７の上端部付近に各突片の重量が異なる■字
   形のフック１９を前記杆１４の中心よりも外側で、かつ
   該フック１９の谷２６を下方に向けたと・きにフック取
   付板１８ ａ 、１８ ｂの内側彎曲側縁２８ａ、２８
   ｂとフックの外側縁とが段部を形威しない位置にフック
   取付軸２０により軸着して形威し、該ハンガ１１と係着
   する隔部がゲート本体の上端面２１に突出形成した一対
   の吊軸受２２ ａ 、２２ ｂに挟持された吊軸２３に
   より形成されたことを特徴とするゲート休止装置。