JPS6318954Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の技術分野］ 本考案は原子炉格納容器のハツチ扉装置に関す
る。

［考案の技術的背景とその問題点］ 原子炉格納容器は第１図に示されるように、原
子炉圧力容器１を収納したドライウエル２と、ベ
ント管３を介してドライウエル２に連通するサプ
レツシヨンチエンバ４より構成されている。

このドライウエル２およびサプレツシヨンチエ
ンバ４には建設時または点検時の機器・弁の搬出
入、作業員の出入のためにハツチ５が数個所設置
されている。

このハツチ５の取着されているハツチ扉６の開
閉仮置方法について第２図〜第４図により説明す
る。

第２図はハツチの側面図、第３図は第２図の正
面図、第４図は原子炉格納容器壁に設置されてい
るハツチ５の配置図である。

第２図および第３図に示したハツチ扉６は、モ
ノレール７により支持されているギヤードトロリ
８に叩り下げた状態でヒンジ部ナツト９を全周取
外すことにより、ハツチ扉６を開くことができ
る。

ハツチ扉６をギヤードトロリ８を用い原子炉格
納容器胴１２の内側に移動した後、横方向モノレ
ール（２本）１０に取付くギヤードトロリ１１を
横方向に横方向モノレール１０に沿い移動を行な
うことはモノレール７が移動するため、ハツチ扉
６はモノレール７に取付くギヤードトロリ８によ
り吊られており、一緒に横方向へ移動する。ハツ
チ前面が有効に利用できる位置まで横方向へ移動
し、そのままの状態で仮置きとする。ハツチ扉６
を閉じる手順は上記の逆となる。ハツチ扉６は重
量物であり、従来のハツチ扉６の仮置きの状態は
ハツチ扉６の上部でのみ支持する構造となつてい
る。

［考案の目的］ 本考案は前記背景技術の問題点を解決するため
になされたもので、原子炉格納容器のハツチ扉の
開閉仮置きまでの作業性の向上を図るとともに、
ハツチ扉の仮置き時の安全性の向上を図ることが
できる原子炉格納容器のハツチ扉装置を提供する
ことにある。

［考案の概要］ すなわち本考案の原子炉格納容器のハツチ扉装
置は、原子炉格納容器の機器・弁の搬出入用、作
業員の出入のために設けられているハツチ扉装置
において、前記ハツチ扉にスライドガイドを設
け、このスライドガイドを前記原子炉格納容器の
胴の前面に設けられたガイドフレームに設けた溝
に沿わせてハツチ扉を円滑に移動できるように構
成したことを特徴とする。

［考案の実施例］ 以下本考案に係る原子炉格納容器のハツチ扉装
置の一実施例を示す第５図〜第８図に基づき説明
する。

第５図および第６図はハツチ５およびハツチ扉
６並びに仮置き設備を示している。

すなわち原子炉格納容器胴１２にハツチ胴１３
が取付いている。このハツチ胴１３にハツチ扉６
の鏡板がヒンジブラケツト部１４を介してボルト
１５、ナツト１６によりハツチ５が閉じられてい
る。ハツチ扉６を吊るための構造物としてギヤー
ドトロリ用ブランケツト１７があり、走行および
昇降表示としてギヤードトロリ１８およびチエイ
ンブロツク１９が設けられている。

ハツチ扉６を円滑に昇降させる機構としてハツ
チ扉６にスライドガイド２０を設ける。ハツチ扉
６を開ける支持構造物として原子炉格納容器胴１
２またはパイプホイツプストラクチヤ２１から支
えられたガイドフレーム２２よりなる。ガイドフ
レーム２２はハツチ扉６に取ついたスライドガイ
ド２０と組合せられる。ガイドフレーム２２はス
トツパ２３が設けられている。

次に本考案に係るハツチ扉装置における原子炉
格納容器ハツチ扉を開き安全に仮置きする手段に
ついて説明する。

ハツチ扉はギヤードトロリ用ブランケツト１７
により支持されたギヤードトロリ１８およびチエ
インブロツク１９によりハツチ５が閉じられた状
態で吊り下げる。次にハツチ胴１３とハツチ扉６
を結んでいるヒンジブラケツト部１４のナツト１
６を取外すことによりハツチ扉６がハツチ胴１３
から離れる。ギヤードトロリ１８を動かし原子炉
格納容器胴１２の内側にハツチ扉６を移動させ
る。

次にハツチ扉６に設けたスライドガイド２０を
ガイドフレーム２２に沿つてチエインブロツク１
９によりハツチ扉６を吊り下げる。

また、第５図におけるＡ−A′矢視断面図で示
した第７図から明らかなように、ガイドフレーム
２２にはスライドガイド２０の昇降範囲に設置さ
れた溝２４が設けられており、この溝２４に案内
されスライドガイド２０と一体であるハツチ扉６
は上下に移動する。

スライドガイド２０はガイドフレーム２２によ
り上下方向以外は拘束されるため、ハツチ扉６は
安定した状態となる。従つてガイドフレーム２２
は最も吊り下げた状態でハツチ扉６を仮置きする
架台となる。ハツチ扉６を閉める手順は上記と逆
に行なう。

次に本考案の他の実施例について第９図および
第１０図を用い説明する。

ハツチ扉６を横方向に移動させる場合スライド
ガイド２０に溝２４を設置し、ガイドフレーム２
２の溝２４にスライドガイド２０の車輪２５を案
内させ、ギヤードトロリ用ブランケツト１７に設
置されたギヤードトロリ１８により横方向へハツ
チ扉６を移動させる構造を有する。その他の部分
は前記実施例とほぼ同様なのでその説明を省略す
る。

［考案の効果］ 本考案はハツチ扉にスライドガイドを設け、ガ
イドフレームを設けた溝とスライドガイドを組合
せハツチ扉を移動させるようにした構造である。
従つて従来のハツチ扉の頂部のみで支えられてい
たものに対し、ハツチ扉の移動時にはガイドフレ
ームにより移動方向以外は拘束されるため、作業
性の向上が図られる。また仮置き時にはガイドフ
レームにより支持されるため安全性の向上を図る
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第４図は従来の原子炉格納容器のハツ
チ扉装置を説明するためのもので、第１図は原子
炉格納容器を概略的に示す断面図、第２図はハツ
チ扉装置の側面図、第３図は第２図の正面図、第
４図は第１図におけるハツチ扉装置の配置例を示
す上面図、第５図〜第８図は本考案に係る原子炉
格納容器のハツチ扉装置の一実施例を説明するた
めのもので、第５図は正面図、第６図は側面図、
第７図は第５図のＡ−A′矢視方向断面図、第８
図は第６図Ｂ部を拡大して示す平面図、第９図お
よび第１０図は本考案の他の実施例を説明するた
めのもので、第９図は正面図、第１０図は第９図
のＣ−C′矢視方向断面図である。 １……原子炉圧力容器、２……ドライウエル、
３……ベント管、４……サプレツシヨンチエン
バ、５……ハツチ、６……ハツチ扉、７……モノ
レール、８，１１，１８……ギヤードトロリ、９
…ヒンジ部ナツト、１０……横方向モノレール、
１２……原子炉格納容器胴、１３……ハツチ胴、
１４……ヒンジブラケツト部、１５……ボルト、
１６……ナツト、１７……ギヤードトロリ用ブラ
ンケツト、１９……チエインブロツク、２０……
スライドガイド、２１……パイプホイツプストラ
クチヤ、２２……ガイドフレーム、２３……スト
ツパ、２４……溝、２５……車輪。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 原子炉格納容器の機器・弁の搬出入用、作業
   員の出入のために設けられているハツチ扉装置
   において、前記ハツチ扉にスライドガイドを設
   け、このスライドガイドを前記原子炉格納容器
   の胴の前面に設けられたガイドフレームに設け
   た溝に沿わせて移動自在に構成したことを特徴
   とする原子炉格納容器のハツチ扉装置。 (2) スライドガイドに車輪を設けるとともに、ガ
   イドフレームに設けた溝に前記車輪を案内させ
   ることを特徴とする実用新案登録請求の範囲第
   １項記載の原子炉格納容器のハツチ扉装置。