JPS5841852Y2 - 自動洗浄形ジユ−サ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は使用後の洗浄を、蓋体や粕受は部などを取外す
ことなく能率よく行なうことができる自動洗浄形ジュー
サに関する。

一般に、ジューサは本体ケース内にジュース受は部と粕
受は部とを形威し、そのケース内に遠心分離籠を収容し
て高速回転させ、野菜、くだもの等の材料を籠の内底部
にて擦潰し、ジュースは籠の周壁フィルタ部を通してジ
ュース受は部へ排出させ、絞り粕は籠の上端開口縁より
粕受は部へ排出させるように構成されている。

しかし、従来のこの種のジューサでは１回使用する毎に
蓋体や粕受は部などを取外して粕捨て及び洗浄を行ない
、再び組立てねばならなかったので、ジュースをつくる
よりも使用後の粕捨てや洗浄に多くの時間と手間を要し
ていた。

そこで、近年、使用後の洗浄を、蓋体や遠心分離籠など
を取外さずに行なうことができる自動洗浄形ジューサが
開発されている。

これは、遠心分離籠を収納した本体ケースに水を入れ、
遠心分離籠を回転させて籠の周りに設けられた環状の粕
受は部内に回転水流を生じさせ、この回転水流によって
粕受は部内に溜った粕分を直接外部へ、又はジュース受
は部へ流出させるように構成されているものである。

しかしながら、このように環状の粕受は部内に回転水流
を生じさせると、粕受は部内の粕分がその水流にのって
いつまでも回転を続け、外部又はジュース受は部へ速や
かに流出させることができない欠点があった。

そこで、このような欠点を除去するため、本考案者らは
先に、環状粕受は部内に例えば仕切壁や段部を設けて粕
分の回転を止め、粕分を粕受は部外へ速やかに排出する
ことを考えた。

しかしながら、このように構成されたジューサでは、遠
心分離域内で搾汁された絞り粕が籠の回転によって生ず
る風圧によって粕受は部の終端側（遠心分離籠の回転方
向側）から圧縮された状態で貯留されていく傾向を生じ
、粕受は部内の粕を回転水流により流出させるには多量
の水を必要としたので、少量の水で能率よく洗浄できる
ような改良が望まれた。

本考案はこのような事情に基いてなされたもので、その
目的は、遠心分離能の周りに配置した粕受は部の終端近
傍に粕排出口を設け、遠心分離能の回転により粕受は部
内に回転水流を生じさせて同粕受は部内の粕を外部又は
ジュース受は部へ流出させるようにした自動洗浄形ジュ
ーサにおいて、少量の水で能率のよい洗浄を行なうこと
ができるようにすることにある。

以下、本考案の構成を図示実施例に基いて説明する。

第１図は自動洗浄形ジューサの断面図で、１はジューサ
基台、２は本体ケースである。

ジューサ基台１は、右半部を背の高いモータ収納部３と
してその内部にモータ４を収納するとともに、左半部を
背の低いケース載せ台５としてその上面に本体ケース２
を設置するようにしている。

なお、前記モータ４は、基台１の内部にモータ収納部３
からケース載せ台５に亙って配設された取付板６に取付
けられているもので、モータ軸７は、このジューサを載
置する面８に対して垂直になるように設けられ、軸端に
は取付板６の下面側にて主動プーリ９が取付けである。

一方、ケース載せ台５の内部には従動プーリ１０が、前
記取付板６に回転自在に取付けである。

このプーリ１０の軸はモータ軸７に平行し、その軸の上
端はケース載せ台５の上面側に突出してその突出端に主
動カップリング１１を取付けである。

なお、前記両プーリ９゜１０は無端ベルト１２によって
連結されている。

前記本体ケース２は中間部を上方へ向ってテーパ状に拡
開させ、そのテーパ部より下方の小径円筒部内のほぼ沖
間高さ位置に底板１３を有し、その底板１３の中心部に
て攪拌軸１４を回転自在に支持している。

攪拌軸１４の中間部にはカッター兼用攪拌翼１５を取付
けてこれを本体ケース２の内底部、すなわち底板１３の
上面近傍に位置させるとともに、攪拌軸１４の下端には
従動カップリング１６を取付けてこれを底板１３以下の
円筒状フート部１７内に位置させ、同カップリング１６
を前記主動カップリング１１に係合させるようにしてい
る。

また、攪拌軸１４には遠心分離能１８を上端より嵌合さ
せて攪拌翼１５の上方に着脱自在に取付けである。

この籠１８は上方へ向ってすりばち状に拡開する周壁フ
ィルタ部１９と、このフィルタ部１９の内底面に形成さ
れた下ろし令状の切起し刃２０と、攪拌軸１４の外周に
着脱自在に嵌合する嵌合部２１とを有し、周壁フィルタ
部１９を、本体ケース２のテーパ状ないしテーパ部より
上方の大径円筒部内に位置させている。

周壁フィルタ部１９の上端には複数の攪拌突起２２が等
間隔に突設されている。

なお、前記攪拌翼１５の上端は三角錐又は四角錐状に尖
った中心刃２３となっており、この中心刃２３は前記切
起し刃２０の中心位置に、切起し刃２０よりもや・高く
突出している。

また本体ケース２内には、遠心分離能１８の周りに第２
図のような環状粕受は容器（粕受は部）２４が着脱自在
に、かつ籠１８に対し非接触に配設され、この容器２４
より下方の本体ケース内部空間がジュース受は部２５と
なっている。

粕受は容器２４の底壁は遠心分離能１８の回転方向（左
方向）へ下り傾斜する螺旋状となっており、その最高部
と最低部との間には上下方向の段差部２６が形成されて
いる。

そしてその段差部２６の上方底壁の終端上面には、前記
遠心分離能１８の上端外周との間に適当な隙間をあけて
衝止壁２７が立設され、また、粕受は容器２４の終端開
口部すなわち段差部２６の下方開口部は粕排出口２８と
なっている。

そして粕受は容器２４の内周壁終端には第３図の如く枢
支軸２９が設けられ、この軸２９に水平回動自在に装着
された遮蔽板３０により前記粕排出口２８を開閉するよ
うになっている。

遮蔽板３０は枢支軸２９に巻装された展開スプリング３
１により常時、閉成位置に保持されており、粕受は容器
２４の内側より強い押圧力が加わると外方向へ水平回動
して粕排出口２８を開口させるようになる。

また、粕受は容器２４の内周壁及び外周壁の各内面には
、第２図に示す如く、それぞれ複数個の突部３２ ａ
、３２ ｂ 、３２ Ｃ，３２ｄ 、３３ ａ 、３３
ｂ 、３３ Ｃ，３３ｄがほぼ等間隔に突設されてい
る。

これらの突部は、粕受は容器２４内の粕が粕排出口２８
方向へ移動するのを適当に妨げる作用をする。

そして特に、内周壁内面に突設された突部３２ ａは、
粕排出口２８の近傍位置にあって、粕が遮蔽板３０の回
動軸付近へ行くのを防止する作用をする。

本体ケース２の周壁には、底板１３の上面部を外部へ連
通ずるジュース流出口３４があけである。

また同ケース２の外周壁には、流出口３４に連通ずるジ
ュース流出管３５が接続され、流出口３４より流出した
ジュースをコツプなどの容器３６へ注ぐようになってい
る。

本体ケース２の上方開口部は着脱自在な蓋体３７によっ
て閉塞されている。

この蓋体３７には中心よりやや偏った部位に材料投入筒
３８が設けられ、更にこれに隣接する部位に給水筒３９
が設けられている。

材料投入筒３８は蓋体３７の上下に突出し、その下端面
を遠心分離能］８内の切起し７刃２０に接近させている
。

また給水筒３９は蓋体３７の上面側に突出し、給水ホー
スなどを用いて本体ケース２内へ給水できるようになっ
ている。

以上の如く構成されたジューサにより野菜、くだもの等
のジュースをつくるには、まずジュース流出管３５の下
方にジュースを受ける容器３６を置き、モータ４を起動
させて遠心分離能１８及び攪拌翼１５を高速回転させ、
ジュースにすべき材料を材料投入筒３８内へ投入して押
し棒で籠１８内の切起し刃２０に押し付ける。

そうすると材料は高速回転する切起し刃２０により細か
く擦下ろされ、そのジュースは周壁フィルタ部１つを通
してジュース受は部２５へ排出され、ジュース流出［１
３４より流出管３５を経て容器３６内に流入する。

一方、遠心分離能１８のフィルタ部１９にて搾汁された
絞り粕は籠１８の上端開口縁より排出される。

そしてこの粕は籠１８の回転によって生ずる風圧により
粕受は容器２４内を回転するか゛、その回転は容器２４
内の突部３２ ａ 、３２ ｂ 、３２ Ｃ，３２ｄ及
び３３ ａ 、３３ ｂ 、３３Ｃ，３３ｄにより適度
に妨げられて各突部の表側面（風に対向する側面）に積
層し、容器２４のほぼ全域に亙って分散した状態で貯留
されるようになる。

また各突部の裏側には粕が行かないので、遮蔽板３０の
回動軸付近へは粕が溜らない。

なお、ジュー、７をつくるとき遮蔽板３０には内側より
風圧と粕の衝突力か゛作用するか゛、これによって遮蔽
板３０が開らくことはない。

次に、ジュースをつくった後の洗浄は、給水管３９を通
して本体ケース２内に水を人！し、かつ遠心分離能１８
及び攪拌翼１５を高速回転させることによって行なわれ
る。

すなわち、本体ケース２内に水を入れて籠１８及び攪拌
翼１５を回転させると、本体ケース２の内部には回転水
流か゛発生する（この回転水流の発生には籠１８の上端
に設けられた攪拌突起２２も大いに役立つ）。

そして、粕受は容器２４内の回転水流により遮蔽板３０
が開らき、粕排出口２８が開口するとともに、容器２４
内の粕が押し流されて粕排出口２８よりジュース受は部
２５へ流出する。

この場合、容器２４内の粕は分散して貯留されているの
で、容器２４内の水の流れがよく、遮蔽板３０を少量の
水で確実に開かせることができ、かつ粕を速やかに流出
させることができるのである。

そしてジュース受は部２５へ流出した粕は、本体ケース
２の随所に付着しているジュースや粕とともにジュース
流出口３４より流出管３５を経て外部へ排出される。

なお、粕受は容器２４内の粕の中には材料投入筒３８の
下端と切起し刃２７との間を通過し得る程度の大きなも
の、例えばりんごの薄皮や繊維質のようなものも混って
いるが、このような比較的大きな粕はジュース受は部２
５内において攪拌翼１５の刃で切削されるので、外部へ
排出されるまでにはすべて細かくなっており、そのまま
排水溝へ流すことができる。

このようにして洗浄を完了し、給水を停止するとともに
モータ４を停止させると、本体ケース２内の回転水流が
消滅し、これによって遮蔽板３０はスプリング３１によ
り閉位置へ復帰するので、続いて再びジュースをつくる
ことができる。

以−Ｌのように、このジューサによれば、蓋体３７や粕
受は容器２４などを取外すことなく粕捨て及び洗浄を行
なうことができ、ヒかも遮蔽板３０は本体ケース２内に
回転水流を生じさせることによって自動的に開らくので
゛、はとんど人為的な操作を要しない。

また、粕受は容器２４の内面に設けられた突部３２ ａ
、３２ ｄ、３３ ａ −３３ｄ ニより、粕は粕受
は容器２４内に分散して貯留するので、遮蔽板３０は少
量の水で確実に開らき、粕を速やかに流出させることが
できる。

また、特に遮蒔板３０の回動軸付近に粕が溜ると、遮蔽
板３０がかなり大きく開ろくまでその粕を流出させるこ
とができないが、このジューサでは１つの突部３２ ａ
を遮蔽板３０の回動軸近傍に設けてその付近に粕が溜る
のを防止しているので、粕の排出を一層速やかに行なう
ことかで゛きる。

次に、第４図に示す変形例について説明する。

これは粕受は容器２４の終端を閉じ、その終端近傍の内
周壁に粕排出口４０を形成したもので゛、この排出口４
０の回転水流上流側の位置には、前記実施例と同様の突
起３２ ａ 、３２ ｂ 、３２ Ｃ，３２ｄ及び３３
ａ 、３３ｂ 、３３ ｃ 、３３ ｄが、内周壁及
び外周壁の各内面に突設されている（但し、容器２４の
終端に最も近い突起３２ ａ 、３３ ａのみ図示する
）。

このような構成であると、粕排出口４０には遮蔽板が設
けられていないにも拘らず、ジュースをつくる場合には
粕が突部３２ ａの作用により排出■４０の方へは行か
ないので、粕がジュース内に混入することはない。

また、洗浄を行なう場合には、本体ケース２内に水を入
れ、遠心分離筒１８を高速回転させてケース２内に回転
水流を生じさせると、粕受は容器２４内の粕が回転水流
に抑流されて粕排出口４０よりジュース受は部２５へ流
出し、ケース２内の随所に付着したジュースや粕ととも
にジュース流出口３４を通して外部へ排出される。

なお、粕受は容器２４の内面に設けられた突部３２ ａ
〜３２ｄ、３３ａ〜３３ ｄにより粕が分散して貯留さ
れ、回転水流により速やかに流出されることは、前記実
施例と同様である。

その他、本考案は種々、変形可能であり、例えば粕受は
部（粕受は容器）内の粕を、いったんジュース受は部を
通さず、直接、外部へ排出するような構成にすることも
できる。

以上、種々の実施例に基いて説明したように、本考案に
よれば、少量の水で能率よく洗浄できる自動洗浄形ジュ
ーサを提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は本考案の一実施例を示すもので、
第１図は自動洗浄形ジューサの縦断面図、第２図は粕受
は容器の平面図、第３図は遮蔽板取付部を示す斜視図、
第４図は本考案の別の実施例を示す粕排出口周辺の斜視
図である。 ２・・・・・・本体ケース、１８・・・・・・遠心分離
筒、２４・・・・・・粕受は容器（粕受は部）、２５・
・・・・・ジュース受は部、２８・・・・・・粕排出口
、３０・・・・・・遮蔽板、３２ ａ〜３２ｄ、３３ａ
、３３ｄ・・・・・・突部。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）遠心分離籠の周りに配置した粕受は部の終端近傍
   に粕排出口を設け、遠心分離籠の回転により粕受は部内
   に回転水流を生じさせて同粕受は部内の粕を前記粕排出
   口を通して外部又はジュール受は部へ流出させるように
   した自動洗浄形ジューサにおいて、前記粕受は部の内面
   には、前記粕排出口近傍でかつ同排出口の回転水流上流
   側の位置に、前記粕排出口方向への粕の移動を適度に妨
   げる突部を設けたことを特徴とする自動洗浄形ジューサ
   。
2. （２）前記突起は、粕受は部の少なくとも内周壁内面に
   設け、かつ、前記粕排出口は、粕受は部の終端に設けて
   同粕受は部の内周壁終端に水平回動自在に装着された遮
   蔽板により開閉され、又は粕受は部の内周壁終端近傍に
   設けたことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第（１
   ）項記載の自動洗浄形ジューサ。