JPS596732Y2 - 自動洗浄形ジユ−サ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は使用後の粕捨て及び洗浄を、分解することなく
行える自動洗浄形ジューサに係り、特に洗浄能率の向上
を図るための改良に関する。

一般にジューサは本体ケース内にて遠心分離籠を高速回
転させ、ジュースにすべき材料をその籠の内底面にて細
かく切削してジュース分を籠の周壁フィルタ部より排出
させ、それをジュース流出口より外部へ流出させるとと
もに、絞り粕は籠の上端開口縁よりその周囲に設けられ
た粕受け部へ排出させるように構或されている。

従って使用後は分解して粕受け部に溜った絞り粕を捨て
、かつ本体ケースの内部を洗浄して再び組立てなければ
ならず、ジュースをつくるよりも使用後の粕捨て、洗浄
、組立て等に多くの時間や手間を要する欠点があった。

そこで、近年、使用後の粕捨て及び洗浄を、分解するこ
となく行なえる自動洗浄形ジューサが開発された。

これは使用後、本体ケース内に水を入れ、かつ籠を回転
させて本体ケース内に回転水流を生じさせ、その回転水
流により本体ケースの内部を洗浄するとともに粕受け部
内の粕をジュース受け部へ流出させ、更にジュース流出
口を通して外部５排出するものであった。

しかしながら、このように環状の粕受け部内に回転水流
を生じさせると、粕受け部内の粕がその水流にのってい
つまでも回転を続け、ジュース受け部への流出が速やか
に行なわれない欠点があった。

この欠点を除去するため、環状粕受け部の底板を籠の回
転方向へ向って下り傾斜させ、その底板の上下端間に形
或された開口を常時は開閉板にて閉塞しておき、粕受け
部内に生じた回転水流の圧力によってその開閉板を開放
し、上記開口を通して粕受け部内の粕をジュース受け部
へ流出させることが考えられている。

しかし、この場合、遠心分離籠の上端開口縁より排出さ
れた絞り粕は籠の回転に伴なう風圧によって前記開閉板
に押付けられ、圧縮された状態で粕受け部内の終端側よ
り溜められていく傾向があり、このため粕受け部内に回
転水流を生じさせても水流が粕受け部内の粕に遮ぎられ
て開閉板を開放させることができない事態を生ずるおそ
れがあった。

本考案はこのような事情に基づいてなされたもので、そ
の目的は、遠心分離籠の周りに設けられた粕受け部内に
回転水流を生じさせて粕受け部内の粕をジュース受け部
へ流出させるようにし７た自動洗浄形ジューサにおいて
、粕受け部内の粕を速やかに流出させ、洗浄能率の向上
を図ることにある。

以下、本考案の構成を図面に示す実施例に基づいて説明
する。

第１図はジューサを示すもので、これはモータ１を内設
したジューサ基台２上にジューサ本体３を着脱自在に装
着して構或されている。

ジューサ本体３は上部を大径、下部を小径とし、その間
をテーパ状に接続した有底略円筒状の本体ケース４と、
このケース４の上方開口を閉塞する取外し可能な蓋体５
とから構戊されている。

そして本体ケース４は下部周壁を開口させ、その開口外
部にジュース流出管６を接続している。

また本体ケース４の内底部にはカッター状攪拌翼７が設
けられ、この攪拌翼７はジューサ基台２側の主動力ップ
リング８とこれに係合するジューサ本体３側の従動力ツ
プリング９とを介して前記モータ１に駆動されるように
なっている。

更に、本体ケース４の内部には、攪拌翼７の上方位置に
て攪拌翼７と一体に回転する遠心分離籠１０が収納され
ている。

この籠」０は上方へ向って拡開する円錐筒状のフィルタ
１１の内底面に多数の切削刃１２を切起し形威してなる
ものである。

前記蓋体５は外周縁部の数個所に係合突部１３を有し、
これらの突部１３を本体ケース４に設けられたフック部
１４に係合させて、ケース４に取付けられる。

また蓋体５には、やや偏心位置に材料投入筒１５が設け
られ、この投入筒１５の下端を前記遠心分離籠１０の切
削刃１２に近接させるとともに、投入筒１５に隣接する
部位には給水筒１６が設けられ、投入筒１５と給水筒１
６の各上端外周には第２図に示す如く共通のフランジ１
７か゛突設されている。

そして投入筒１５と給水筒１６とを区画する側壁には、
蓋体５の裏面側において上下ｌ対の透孔１８ａ，１８ｂ
があけてある。

また材料投入筒１５の外側面下端には、給水筒１６の下
方に位置するガイド部１９が突設され、このガイド部１
９の上面は外方へ向って下り傾斜するガイド面１９ ａ
となっている。

前記フランジ１７外周の対称位置には１対の係合凹部２
０が設けられ、このフランジ１７には、内周面の対称位
置にｌ対の係止突部２１を有する係止キャップ２２が回
転自在に被冠されている。

このキャップ２２は各係止突部２１を前記各係止凹部２
０に一致させた状態でフランジ１７に対し着脱すること
ができる。

またキャップ２２の上板には、第２図の如く投入筒連通
部２２ ａ、給水筒連通部２２ｂ及び係止縁部２２ Ｃ
を有する開口部が設けられている。

前記縁心分離籠１０の周囲には第３図に示す如く環状に
形或された粕受け容器（粕受け部）２３が、本体ケース
４と蓋体５とで挾持されて水平保持されており、この容
器２３の下部空間がジュース受け部２４となっている。

粕受け容器２３の底板は分離籠１００回転方向（左方向
）へ下り傾斜する螺旋状となっており、その上端部と下
端部を第４図の如く上下方向にラップさせて筒状部２５
を形威し、その筒状部の終端開口を粕排出口２６とし、
この排出口２６を常時、開閉板２７にて閉塞するように
している。

すなわち上記開閉板２７は粕受け容器２３の内周壁に水
平方向回動自在に装着され、図示しないスプリングによ
り常時、閉或方向へ付勢されているものである。

また、筒状部２５の上流側前方位置には前記蓋体５の内
面に突設された衝止壁２８が粕受け容器２３底板の上端
に近接させて配設されている。

図中２９は洗浄具で、この洗浄具２９は給水管３０の先
端にリンク３１を介してブラシ３２を取付け、給水管３
０の基端をホース３３を介して水道の蛇口などに接続す
るよう、構威されている。

なお、給水管３０の外周には前記１対の透孔１８ ａ，
１８ ｂと等しい間隔をもって上下１対の環状溝３４
ａ，３４ｂが設けられ、また同給水管３０の中心孔は側
面下端部にて開口させている。

また前記ブラシ３２はリンク３１の先端に回動自在に支
持されており、かつ、リンク３１に設けたＬ形ストツパ
３５によりその回動範囲を規制されている。

そこで、このジューサにより野菜、くだもの等のジュー
スをつくる場合には、ジュース流出管６の下方にコップ
３６などを置くとともに、第６図の如く洗浄具２９を引
上げて給水管３０の下方の環状溝３４ ｂをキャップ２
２の係止縁部２２ Ｃにて係止し、給水管３０の下端開
口を上方の透孔１８ａに一致させる。

そうすると、ブラシ３２がフィルタ１１から離れ、ガイ
ド面１９ａに接触してほぼ鉛直状態に保持される。

そこでモータ１を駆動して攪拌翼１及び遠心分離籠１０
を回転させ、ジュースにすべき材料を材料投入筒１５内
へ投入してそれを押し棒（図示せず）にて切削刃１２に
押付けると、材料は高速回転する切削刃１２により細か
く切削され、ジュース分はフィルタ１１を通過してジュ
ース受け部２４へ排出され、流出管６よりコップ３６内
へ流出する。

一方、フィルタ１１にて搾汁された絞り粕はフィルタ１
１の上端開口縁を乗り越えて粕受け容器２３内へ排出さ
れ分離籠１０の回転によって生ずる風圧により、粕受け
容器２３内を第３図中矢印の如く粕排出口２６方向へ旋
回する。

しかしながら、粕排出口２６は開閉板２７によって閉塞
されているため筒状部２５内へは風が浸入せず、このた
め粕は粕排出口２６近傍に集中的に溜ることはなく、ま
して粕排出口２６近傍に溜った粕が風圧により圧縮され
るようなことはない。

また筒状部２５の上流側前方位置には蓋体５の内面に突
設された衝止壁２８が粕受け容器２３底板の上端に近接
させて配設されているので、例えばりんごの薄皮のよう
な紙状の粕が底板−Ｌ端に折曲った状態で引掛るような
不具合も生じない。

このようにしてジュースをつくった後のジューサ本体３
内の洗浄は次の如く行なうことができる。

すなわち、第１図の如く洗浄具２９を下降させ、上方の
環状溝３４ ａをキャップ２２の係止縁部２２Ｃにて係
止して給水管３０の下端開口を下方の透−ｌｆＬ１８ｂ
に一致させる。

そうすると、ブラシ３２がフィルタ１１の内面に接触す
るので、この状態でジュース流出管６の開口端を流しの
上に位置させ、洗浄具２９を介して本体ケース４内へ給
水する。

そうすると洗浄用水の一部は透孔１８ ｂより材料投入
筒１５内へ噴射して投入筒１５の内部を洗浄し、他の一
部は蓋体５の内面に沿って噴射して蓋体５内面を洗浄し
、粕受け容器２３内へ流下する。

そこでモータ１を駆動して攪拌翼７及び遠心分離籠１０
を高速回転すると本体ケース４の内部には回転水流が発
生する。

そして、この回転水流は粕受け容器２３内を旋回して筒
状部２５内へ浸入し、開閉板２７を内側より押圧して開
放させ、粕受け容器２３内の粕を粕排出口２６よりジュ
ース受け部２４内へ流出させる。

このとき、粕受け容器２３内の粕は粕排出口２６近傍に
集中することなく分散しており、しかも圧縮されてもい
ないので、筒状部２５内における水の流通が遮げられる
ことはなく、従って少量の水で開閉板２７を開放させる
ことができ、かつ粕受け容器２３内の粕を速やかに流出
させることができる。

そしてジュース受け部２４へ流出した粕のうちりんごの
薄皮のような大きなものは攪拌翼７の刃によって細かく
切削され、他の粕と共に流出管６を通して外部へ排出さ
れる。

更に、フィルタ１１の内面に付着している粕もブラシ３
２により剥離されて、他の粕と共に外部へ排出されるこ
とになる。

以上、実施例に基づいて説明したように、本考案のジュ
ーサは、環状の粕受け部（粕受け容器２３）の底板を分
離籠１０の回転方向へ向って下り傾斜させるとともに底
板と上端部と下端部とを上下方向にラップさせ、そのラ
ップ部（筒状部２５）の終端開口（粕排出口２６）を開
閉板２７にて常時閉塞し、この開閉板２７を前記回転水
流による内側からの圧力で開放するように構威されてい
るものであるから、極めて簡単な構或により粕受け部内
の粕を速やかに流出させることができ、洗浄能率の向上
を図ることができる。

また、開閉板は常時閉或位置に保持されており、水流に
よって開放するので、開閉操作が不要であり、開閉板を
閉め忘れるおそれもない。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すもので、第１図はジューサ
の断面図、第２図は係止キャップの平面図、第３図は粕
受け容器の平面図、第４図は粕受け容器の要部断面図、
第５図は粕受け容器の要部平面図、第６図はジューサの
使用状態を示す部分断面図である。 ３・・・・・・ジューサ本体、１０・・・・・・遠心分
離籠、２３・・・・・・粕受け容器（粕受け部）、２４
・・・・・・ジュース受け部、２５・・・・・・筒状部
（ラップ部）、２６・・・・・・粕排出口（ラップ部の
終端開口）、２７・・・・・・開閉板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 遠心分離籠の回転により籠の回りに設けられた環状の粕
   受け部内に回転水流を生ヒさせて粕受け部内の粕をジュ
   ース受け部へ流出させるようにした自動洗浄形ジューサ
   において、前記粕受け部の底板を籠の回転方向へ向って
   下り傾斜させるとともに底板の上端部と下端部とを上下
   方向にラップさせ、そのラップ部の終端に形威された開
   口を開閉板にて常時閉塞し、この開閉板を前記回転水流
   による内側からの圧力で開放するようにしたことを特徴
   とする自動洗浄形ジューサ。