JP3043078B2 - ジューサ - Google Patents

ジューサ

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JP3043078B2
JP3043078B2 JP3000590A JP59091A JP3043078B2 JP 3043078 B2 JP3043078 B2 JP 3043078B2 JP 3000590 A JP3000590 A JP 3000590A JP 59091 A JP59091 A JP 59091A JP 3043078 B2 JP3043078 B2 JP 3043078B2
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光行 池田
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Sanyo Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカッタによって切削した
材料から遠心分離籠の回転によって生じる遠心力によっ
てジュースを絞り出すジューサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来この種のジューサは特開昭60-25921
6(A47J 19)に示すように、遠心分離籠内に装着したフィ
ルタの多数の縦方向に設けたスリットの角度を垂直方向
に対して約5度の傾きをつけ、このフィルタを遠心分離
籠の内側壁に装着して遠心分離籠の遠心力によってジュ
ースを絞り出していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】通常、遠心分離により
絞られたジュースが上方に上がって行く際には、遠心力
の関係から回転方向に遅れて斜めに上がって行くが、上
述するジューサにおいては、フィルタに設けたスリット
の角度が垂直方向に対して約5度程度であり、遠心分離
によって絞られたジュースがスムーズに排出されにく
く、ジュースを絞る時間がかかるものであった。また、
フィルタと遠心分離籠との間の隙間保持について何ら考
慮されておらず、遠心力によりフィルタが遠心分離籠に
密着した場合、フィルタのスリットと遠心分離籠との間
に隙間が確保されないため、ジュースの排出されにく
く、絞り効率が悪い問題がある。従って、本発明は、ジ
ュースの絞り効率の向上を図ることを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような問題点を解決
するために本発明は、電動機を内蔵する本体と、本体上
に載置される容器と、該容器の上面を覆う容器蓋と、前
記容器内で内底面にカッタを備え前記電動機によって回
転する円筒状の遠心分離籠と、該遠心分離籠の内側壁に
着脱自在に装着される筒状で縦方向のスリットを有する
フィルタとを備えたものにおいて、前記フィルタのスリ
ットピッチと同等のピッチで、且つ前記フィルタ上端で
前記スリットと重ならないように、前記遠心分離籠の内
側壁に縦方向の溝を設けたことを特徴とする。
【0005】また、電動機を内蔵する本体と、本体上に
載置される容器と、該容器の上面を覆う容器蓋と、前記
容器内で内底面にカッタを備え前記電動機によって回転
する円筒状の遠心分離籠と、該遠心分離籠の内側壁に着
脱自在に装着される筒状で縦方向のスリットを有するフ
ィルタとを備えたものにおいて、前記フィルタのスリッ
トピッチと同等のピッチで、且つ前記フィルタ上端で前
記スリットと重ならないように、前記遠心分離籠の内側
壁に縦方向の溝を設けるとともに、前記フィルタのスリ
ットの角度は該フィルタの回転方向に対して上方が遅れ
るように傾斜しており、その傾斜角度は垂直方向に対し
て15〜25度の範囲としたことを特徴とする。
【0006】
【作用】遠心分離籠の内底面にあるカッタが、遠心分離
籠の内部に投入した材料を切削し、切削された材料が遠
心分離籠の内側壁に装着したフィルタに付着して、遠心
分離籠の遠心力によってジュース分だけをフィルタ外部
に出し、そして遠心分離籠内側壁に設けた溝にそって上
方へと上がっていく。そして遠心分離籠外部にジュース
は排出され、ジュースを生成する。
【0007】この時、ジュース分を絞り出した材料は、
フィルタに付着してフィルタに設けたスリットに沿って
遠心分離籠上方に上がっていき、フィルタ上部に形成し
た突片に押しつけられ凝縮されてフィルタ上部から堆積
していく。
【0008】以上のように、切削された材料はジュース
分と粕分とに分離される。
【0009】
【実施例】本発明の一実施例を図1乃至図5に基づき以
下に詳述する。
【0010】1は電動機(図示せず)を内蔵する合成樹脂
製の本体で、該本体1上には容器2を着脱自在に載置し
ており、該容器2は生成されたジュースを受けるために
上面開口で下面にはジュースを取り出すための排出口
(図示せず)を形成している。該容器2の上面には該容器
2の上面開口を覆うように、略中央部に上面から後述す
るカッタ近傍まで略円筒状の投入筒3を設けた樹脂製の
容器蓋4が着脱自在に載置してあり、前記本体1に設け
たクランプ機構(図示せず)によって前記容器2を挟持し
て前記容器蓋4を固定している。
【0011】また、前記本体1には、前記容器2に形成
した前記排出口から絞り出されたジュースを受けるため
のコップ(図示せず)が着脱自在に設置されている。
【0012】5は前記本体1の上面より突出させ、前記
電動機の出力軸6の上端に固定されている高速用駆動コ
ネクタで、ミキサ用アタッチメント(図示せず)の下面に
備えられるコネクタ(図示せず)が着脱自在に連結され
る。7は前記高速用駆動コネクタ5と同心軸状で低速回
転する低速用駆動コネクタで、プ−リ−、ベルト(いず
れも図示せず)等の減速機構を介して出力軸6の回転が
減速されて伝達される。
【0013】8は前記容器2と前記容器蓋4によって形
成された空間内で、前記低速用駆動コネクタ7に着脱自
在に取り付けられ、前記電動機によって駆動される遠心
分離籠である。該遠心分離籠8外周上方には外周壁を囲
むように空間を有し、空間には食塩水などの液体9を35
〜50%封入した前記遠心分離籠8の回転中のバランスを
とるための流体バランサ10が配設してある。また前記遠
心分離籠8内側壁には垂直方向に溝11が設けてあり、該
溝11のピッチは後述するフィルタのスリットのピッチと
同ピッチにしてある。
【0014】12は前記遠心分離籠8の内側壁上方に、後
述するフィルタを係止するための顎部で、前記遠心分離
籠8の内側壁の径よりも大きくして環状に形成してい
る。
【0015】また、前記遠心分離籠8の内底部には円盤
状のカッタ13を備えており、遠心分離籠8の回転と共に
回転する。
【0016】14は遠心分離籠8の最下端に設けた内側壁
から外側壁に貫通する孔で、8ケ所に該孔14を設けてい
る。該孔14は遠心分離籠8の回転中に空気を取り入れ
て、遠心分離籠8の内側壁をジュースが下から上へと上
昇しやすくするためのものである。また、回転を止めた
ときにジュース分を排出したり、また、洗浄するときに
水を早く排出したりする等の役目もする。
【0017】15はシート上のフィルムによって形成され
ているフィルタであり、該フィルタ15は前記遠心分離籠
8内側壁に設けられた環状の顎部12に係止するように該
フィルタ15上部外周にフィルムの部分より径大な鍔部16
aを形成するとともに、前記フィルタ15上部内周に、フ
ィルムの部分より内周側へ突出する環状の突片16bを有
している。該フィルタ15のフィルムの部分には縦方向の
スリット17を設けており、該スリット17は、上方がフィ
ルタ15の回転方向に対して後方に傾斜するよう形成され
ており、その傾斜角度は垂直方向に対して15度から25度
の範囲に設定している。前記鍔部16aの下面には、隣り
合うスリット17とスリット17の間毎に放射状に前記鍔部
16aの外周に至るジュース排出溝18が形成されている。
【0018】次に、前記フィルタ15と前記遠心分離顔8
との装着状態について説明する。前記遠心分離籠8の顎
部12にフィルタ15の鍔部16aを係止させ、この時、前記
溝11上端とジュース排出溝18が一致するように装着す
る。また、前記孔14はフィルタ15のフィルム部分で覆わ
れる。
【0019】19は前記投入筒3から投入した材料をカッ
タ近傍まで押し込むための投入棒である。
【0020】次に動作について説明すると、電動機によ
って回転している遠心分離籠8に、投入筒3から果物や
野菜を投入し、投入棒19によってカッタ13近傍まで押さ
え込み、遠心分離籠8に設けられたカッタ13の回転によ
って材料を切削する。切削された材料はおろし状にな
り、回転する遠心分離籠8の遠心力によってフィルタ15
内部に付着する。付着した材料はスリット17に沿って上
方へ上がっていき、遠心力によって突片16bに凝縮され
て堆積していく。
【0021】この時、フィルタ15からはジュース分だけ
がスリット17を通してフィルタ15の外に流出し、ジュー
ス分は主に遠心分離籠8に設けられた溝11を通って遠心
分離籠8上方へ上がっていき、フィルタ15に設けたジュ
ース排出溝18を通って遠心分離籠8外部に放出される。
放出されたジュースは容器2に溜り、排出口を経てコッ
プに入る。
【0022】次に、ジュース生成後にフィルタ15を洗浄
する場合、遠心分離籠8からフィルタ15を外し水道等の
水によって洗浄する。この時、水によって洗いながらフ
ィルム状のフィルタ15を変形させながら粕分を洗い流
す。
【0023】また、遠心分離籠8を洗浄する場合には、
遠心分離籠8を取り外して水道等の水によって洗浄を行
う。
【0024】本実施例の他の実施例として、遠心分離籠
8に設けた溝11の角度をフィルタ15に設けたスリット17
の角度と同じに成形し、またピッチも同じにして、スリ
ット17と溝11とが重なり合わないようにフィルター15を
装着してもよい。
【0025】上述するようにフィルタ15のスリット17の
角度を垂直方向に対して15度から25度の範囲に設定して
いるため、粕分が遠心分離籠8の遠心力によってスムー
ズに上がり、凝縮して堆積するため、粕分の洗浄が非常
に楽になると共に、ジュースの絞り率が向上する。ま
た、スリット17の方向が縦方向のため、切削材料の繊維
質がフィルタ15に巻き付いても粕分を洗い流すときに非
常に簡単に洗い流すことができる。そして、フィルタ15
がシート状のフィルムでできているため粕分が落ちやす
く洗浄しやい。
【0026】また、遠心分離籠8の内側壁に溝11を設
け、そしてフィルタ15の鍔部16aにジュース排出溝18を
設けているため、ジュースの流路ができてジュース生成
が早くなりジュースの絞り効率が向上する。
【0027】
【発明の効果】以上のごとく本発明によれば、フィルタ
のスリットと遠心分離籠の溝を重ならないように設けた
ため、切削中にフィルタが遠心力により遠心分離籠に密
着しても、フィルタのスリットと遠心分離籠の溝との間
で隙間が保持され、ジュースがスムーズに排出されて絞
り効率を向上できるとともに、スリット角度を垂直方向
に対して15〜25度に設定することにより、ジュース
がよりスムーズに排出され、絞り効率をより向上でき
る。
【0028】
【図面の簡単な説明】
【図1】全体の要部断面図である。
【図2】要部の側面断面図である。
【図3】第2図におけるA−A断面図である。
【図4】第2図における内側壁の一部の斜視図である。
【図5】フィルタの斜視図である。
【符号の説明】
1 本体 2 容器 4 容器蓋 13 カッタ 8 遠心分離籠 17 スリット 15 フィルタ 11 溝

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動機を内蔵する本体と、本体上に載置
    される容器と、該容器の上面を覆う容器蓋と、前記容器
    内で内底面にカッタを備え前記電動機によって回転する
    円筒状の遠心分離籠と、該遠心分離籠の内側壁に着脱自
    在に装着される筒状で縦方向のスリットを有するフィル
    タとを備えたものにおいて、前記フィルタのスリットピ
    ッチと同等のピッチで、且つ前記フィルタ上端で前記ス
    リットと重ならないように、前記遠心分離籠の内側壁に
    縦方向の溝を設けたことを特徴とするジューサ。
  2. 【請求項2】 電動機を内蔵する本体と、本体上に載置
    される容器と、該容器の上面を覆う容器蓋と、前記容器
    内で内底面にカッタを備え前記電動機によって回転する
    円筒状の遠心分離籠と、該遠心分離籠の内側壁に着脱自
    在に装着される筒状で縦方向のスリットを有するフィル
    タとを備えたものにおいて、前記フィルタのスリットピ
    ッチと同等のピッチで、且つ前記フィルタ上端で前記ス
    リットと重ならないように、前記遠心分離籠の内側壁に
    縦方向の溝を設けるとともに、前記フィルタのスリット
    の角度は該フィルタの回転方向に対して上方が遅れるよ
    うに傾斜しており、その傾斜角度は垂直方向に対して1
    5〜25度の範囲としたことを特徴とするジューサ。
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