JPS5841579B2 - 磁気記録再生装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はオーディオテープレコーダやビデオテープレコ
ーダ等の磁気記録再生装置に関し、その目的とするとこ
ろはテープ走行量表示装置をベースにし、この表示装置
からの各種出力によって動作を制御し従来のメモリーリ
ワインドやメモリープレイ動作、さらにはリピート動作
を可能にすることは勿論、テープ巻取力を自動的に調整
してテープ速度偏差やワウフラッタ−の悪化を防止した
り、テープ終端で自動的にテープ走行動作を停止させる
いわゆるオートストップ動作を行なわせたりすることに
ある。

従来の磁気記録再生装置におけるテープ走行量表示装置
は一般に単にテープ走行量を表示するだけの機能しかも
っておらず、テープ走行量表示装置をベースにして各種
の動作制御を行ない、磁気記録再生装置の機能拡大及び
性能向上を図ろうとする動きは見られない。

ただメモリーリワインド動作すなわち任意の表示位置か
らテープを巻戻する表示Ｏの位置で自動的に停止させる
動作やメモリープレイ動作すなわち上記表示Ｏの位置で
自動的に再生状態に移行させる動作はテープ走行量表示
装置を制御主体として従来より行なわれてはいるが、こ
れは限定的な用い方でしかなくこれをさらに発展させて
テープ走行量表示装置をテープ走行性能を向上させたり
あるいはテープ終端でテープ走行を自動的に停止させた
りするための制御主体として用いようとする動きは未だ
見られない。

そこで本発明はこのような背景を踏まえ、テープ走行量
表示装置を磁気記録再生装置の各種動作の制御主体とし
て用いることができるような構成にし、もって磁気記録
再生装置の機能拡大及び性能向上を図ろうとしたもので
あり、以下にその一実施例について図面と共に説明する
。

第１図において、１は巻取リール台であり、このリール
台１には図のように円周部分にＮ、Ｓ。

Ｎ、Ｓと４極着磁したリング状マグネット２が取り付け
である。

マグネット２に隣接して磁電変換手段であるホール素子
とその出力を増幅する増幅回路とが組合わされて構成さ
れたホールＩＣ３゜４が固定して設けであるのでリール
台が回転するとマグネット２による交番磁界により両ホ
ールＩＣ３，４に出力電圧が発生する。

しかも両ＩＣ３゜４をリール台１の回転軸の囲りに１３
５度だけ角度をずらして固定しであるので第２図アオイ
に示すように正転時と逆転時で両ホールＩＣ３，４から
の出力電圧の位相が異なる。

この位相の違いを回転方向判別回路５により判別して、
この回転方向判別回路５より正転時には次段のアップダ
ウンカウンタ６を加算モードに、逆転時には減算モード
にする制御信号が出力されるようになっている。

このアップダウンカウンタ６は上記ホールＩＣ３からの
リール台の回転数に応じた出力パルスを計数するもので
、このカウンタ６のＢＣＤ出力（２進化１０進出力）は
通常は信号選択回路Ｔたとえばマルチプレクサを通過し
てＢＣＤ−７セグメントデコーダ８に入力され、このデ
コーダ８の出力はテープレコーダの前面パネルに設けた
複数の日の字状７セグメント発光素子で構成される１０
進表示器９に供給され該表示器９にリール台の回転数い
わゆるテープの走行量が表示される。

常開型の第１のスイッチＳ１は前記アップダウン・カウ
ンタ６の計数内容をリセットするもので、このスイッチ
Ｓ１を瞬時閉じれば上記カウンタ６がリセットされて表
示器９の表示は「ＯＯＯ」となる。

比較回路１０は前記カウンタ６の計数内容がＯとなった
場合に一定幅のパルスを出力するもので、このパルス出
力は第２のスイッチＳ２が閉じられていると装置の再生
動作指令回路１１に導かれ、第３のスイッチＳ３が閉じ
られていると停止動作指令回路１２に導かれるもので、
したがってスイッチＳ２あるいはＳ３が閉じられたり、
両スイッチＳ２．Ｓ３が共に開かれていると、任意の動
作モードでカウンタ６の内容がＯになった直後、換言す
れば表示器９の表示が「０００」になった直後に装置は
それぞれ再生状態あるいは停止状態あるいはそのままの
テープ走行が続けられる状態となる。

１３は記憶回路であり、第４のスイッチＳ４が閉じられ
るとカウンタ６の内容がこの記憶回路１３に記憶される
。

第５のスイッチＳ５は前述の信号選択回路７を制御する
ものでこのスイッチＳ、が閉じられていないとカウンタ
６の内容がそのままデコーダ８を経て表示器９に表示さ
れ、上記スイッチＳ、が閉じられている間は記憶回路１
３の内容を表示器９に表示させるものであり、装置の走
行モードの如何にかかわらず記憶回路１３に記憶された
内容を呼出せるものである。

１４は第２の比較回路であり記憶回路１３とカウンタ６
の内容を比較し、一致した場合に一定幅のパルスを出力
するものである。

第６のスイッチＳ６は上記第２の比較回路１４からの出
力パルスを装置の停止動作指令回路１２に導く制御をす
るものであって、このスイッチＳ６を閉じておくと上記
出力パルスが停止動作指令回路１２に導かれる。

１５は第２のカウンターであり、再生、録音状態すなわ
ちテープ定速走行状態でのみ、前述のホールＩＣ４によ
る回転検出パルスを加算計数する。

このカウンタ１５は水晶発振器１６の出力を分周回路１
７を通して作った比較的長い周期の基準時間パルスＴ１
により一定時間毎にリセットされる構成になっており、
その一定時間内のカウント数が第３の比較回路１８に導
かれその比較結果によりモータ駆動回路１９が制御され
て巻取リリール台１を駆動する直流モーター２０に印加
する電圧を変化させ磁気テープの引張りテンションを適
切に制御させるようになっている。

ここで巻取リール台１の回転周期の時間変化を第３図に
示す。

時間経過と共に巻取リール台１に巻取られているテープ
部の径が大きくなるため、キャプスタンとピンチローラ
−により定速送りされている再生、録音状態では次第に
巻取リール台１の回転周期が大きくなる。

ホールＩＣにより検出される一定時間内のパルス数は巻
取リール台１の回転周期に反比例するので、よって時間
経過と共にホールＩＣの検出パルス数は減少する。

一方テープ走行系のキャプスタンより下流側すなわち巻
取リール台１側のテープ引張り力はテープ全走行時間内
において一定なことがキャプスタン部でのスリップをな
くシ、ワウ・フラッタやテープスピードの変化を防ぐた
めの要件である。

そのためには直感的に理解できるように巻取リール台１
上のテープ量が少ないテープ巻始め付近では弱いトルク
で、巻取リール台１上に相当量のテープが巻かれ負荷の
重たくなるテープ終端付近では強いトルクで巻取リール
台１を駆動すれば良いことになる。

そのために前述の第２のカウンタ１５でカウントされる
一定時間内の検出パルス数を前もって定めた基準値と比
較することにより間接的に巻取りリール台の負荷を検出
し、それを駆動するリールモーターの印加電圧を制御す
ることにより適切なテープ引張りテンションを与えるこ
とができるものである。

２１は回転検出回路であり、装置の動作状態が録音、再
生、早送り、巻戻しのテープ走行状態において前述と同
じくホールＩＣ４の出力の有無を検出するもので、やは
り別に定められた数秒の一定時間Ｔ。

内にホールＩＣ４による回転検出が無かったならばすな
わちテープが終端に達して走行を停止していると判断し
、テープ自身やリール台駆動系の損傷を防ぐために装置
の動作指令回路１２に停止（５ＴＯＰ）の指令を発して
、停止モードとするためのものである。

以上の説明では４極マグネツトとホールＩＣを用いて回
転を検出したが、磁極数をふやしても適切なホールＩＣ
の位置角度を設ければ良く、またマグネットの代りに円
周部に沿って設けた穴に光線を通過させ、それをホトト
ランジスタ等で検出する光電変換方式の検出装置でも良
い。

表示器９としては発光ダイオード、螢光表示管、液晶等
を用いることができる。

また制御のキーボード・スイッチにフリップフロップ回
路を結合してトグル動作させることにより、必要スイッ
チ数を減らすことも可能である。

以上説明したように本発明の磁気記録再生装置によれば
、テープ走行量をリール台の回転をベルトを介すること
なく直接検出してかつ電気的表示手段で表示するように
しているので、ベルトのスリップや温度特性や経年変化
によるベルトの伸縮などのトラブルがなく正確にテープ
走行量を表示することができる。

しかもリール台の回転方向が急激に変化しても回転方向
検出手段を構成する複数の検出素子の出力位相差により
回転方向を判別し計数回路の演算を制御するようにして
いるので、回転方向の変化時に大きな表示誤差が生じる
ことはない。

またリール台の回転数を計数する計数回路の出力を基本
として、これを記憶させたり、特定値と比較させたりし
て、各出力を任意に選択して再生指令回路、停止指令回
路に供給することで、表示器の表示がＯの時あるいは任
意値の時、装置を停止させたり再生を開始させたりする
等、各種の有用な動作制御を簡単に実現することができ
る。

またリール台の回転検出出力から同時にリール台の回転
周期を正確に知ることができ、それによりリール台上の
テープ量、すなわち負荷を判断してリール台の駆動トル
クを適切に制御することが可能となり、これによりテー
プ引張りテンションをテープの全走行期間中はぼ一定に
保つことができ、特に巻始め、巻終り部でのワウ・フラ
ッタ−の悪化を防ぐことが可能になり同じ理由からテー
プ走行速度偏差を極少に押えることができる。

同じくリール台の回転検出出力が一定時間発生しないこ
とからテープが終端に達していること、あるいは巻込み
等の異常が発生していることを検知して装置を自動的に
、停止状態にするという制御が容易に実現できる。

このように本発明の磁気記録再生装置によればテープ走
行量表示装置という一構成部をベースにし、ここから得
られる各種の出力を制御して磁気記録再生装置の機能拡
大及び性能向上を同時に達成し従来にない簡単な構成に
して優れた磁気記録再生装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例における磁気記録再生装置の
要部構成図、第２図ア、イはリール台の回転検出手段か
らの２出力波形をリール台の回転方向に応じ比較して示
す波形図、第３図は巻取リール台の回転周期とテープ走
行時間との関係を示す図である。 １・・・・・・巻取リール台、２・・・・・・マグネッ
ト、３゜４・・・・・・ホールＩＣ，５・・・・・・回
転方向判別回路、６・・・・・・アップダウンカウンタ
、７・・・・・・信号選択回路、８・・・・・・デコー
ダ、９・・・・・・表示器、１０・・・・・・比較回路
、１１・・・・・・再生動作指令回路、１２・・・・・
・停止動作指令回路、１３・・・・・・記憶回路、１４
・・・・・・比較回路、１５・・・・・・カウンタ、１
６・・・・・・水晶発振器、１７・・・・・・分周回路
、１８・・・・・・比較回路、１９・・・・・・モータ
駆動回路、２０・・・・・・直流モータ、２１・・・・
・・回転検出回路。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ リール台に対し所定間隔をおいて配設されリール台
   の回転数を直接検出する複数の検出素子からなる回転数
   検出手段と、この回転数検出手段からの複数の検出出力
   の位相差によりリール台の回転方向を判別する回転方向
   判別手段と、この回転方向判別手段からの出力で演算が
   制御され上記回転数検出手段により検出したリール台の
   回転数出力を計数する可逆計数手段と、この可逆計数手
   段の計数結果を表示するための電気的表示手段と、上記
   可逆計数手段をリセットし上記表示手段の表示をＯにす
   るリセット手段と、テープ走行中に上記表示手段の表示
   がＯになったとき、その検出出力により装置を停止させ
   る第１の状態、装置に再生動作を行なわせる第２の状態
   、そのままテープ走行を続けさせる第３の状態を選択す
   る選択手段と、上記表示手段の任意の表示を記憶する記
   憶手段と、この記憶手段に記憶動作を行なわせる記憶指
   令手段と、テープ走行中に表示手段の表示が上記記憶手
   段の記憶内容と一致したとき、テープ走行を停止させる
   第１の制御手段と、テープ定速走行時に上記回転数検出
   手段により検出したリール台の回転数出力を一定時間、
   計数する計数手段と、この計数手段の計数値を予め定め
   た一定値と比較する比較手段と、この比較手段の比較結
   果により巻取リール台の回転トルクを制御する第２の制
   御手段と、テープ走行中に一定時間、上記回転数検出手
   段からリール台の回転数検出出力が出力されなかった時
   に装置を自動的に停止状態にさせる第３の制御手段とを
   備えてなる磁気記録再生装置。