JPS5841047Y2

JPS5841047Y2 - 切削用バイト

Info

Publication number: JPS5841047Y2
Application number: JP1979091683U
Authority: JP
Inventors: 隆史内田; 雄一郎鴻野
Original assignee: 住友電気工業株式会社
Priority date: 1979-06-30
Filing date: 1979-06-30
Publication date: 1983-09-16
Also published as: JPS5611005U

Description

【考案の詳細な説明】この考案は、切削用バイト、特に多結晶焼結体によって
切刃を形成したチップを、バイトホルダに取付けた切削
用バイトに関するものである。

立方晶型窒化ホウ素やダイヤモンド粉末を、超高圧ホッ
トプレスによって焼結した多結晶焼結体工具は、従来の
超硬工具やセラミック工具などにばみられない優れた切
削性能を有している。

しかし、その反面、原料が高価であること、及び超高モ
ホットプレス装置によって、超高モ、高温下で焼結する
必要があること、などによって、多結晶焼結体工具の製
造原価は、粉末冶金法で製造される従来の超硬工具など
に比較して、はるかに高価である。

そのため、多結晶焼結体工具には、その優れた切削性能
を活かすと同時に、経済的にも満足のいく工夫が必要で
ある。

一方、従来から使用されている多結晶焼結体工具のうち
、＝般に丸チップと称されている円板形のチップは、仕
上面の良好な切削面が得られ、また大きな切削抵抗に耐
えられるなどの理由から、例えば高硬度モ延ロールの切
削、焼入鋼の高送ジ仕上切削などに使用される。

この考案は、上記のような丸チップを使用する切削用バ
イトに関するものであるが、従来の切削用バイトは、第
１図及び第２図に示すように、バイトホルダ１の先端部
に凹所２を設け、その凹所２の座面２ａ及び周側面２ｂ
に丸チップ３をぴったりはめ、そのすくい面４を押え金
５で押匣することによって固定していた。

このような丸チップバイトで切削する場合、チップ３に
かかる切削力は、チップ３の底面とホルダ凹所２の座面
２ａとの接触面、及びチップ３の側面とホルダ凹所２の
周側ｉ２ｂとの接触向によ＼つて支えられることになる。

しかるに、チップ３の側面とホルダ凹所２の周側面２ｂ
との曲率が異なる、などの原因により、チップ３がホル
ダ１に対して、狭い範囲で接触している場合は、チップ
３の支持が不安定となシ、切削力の方向の如何によって
は、チップ３が座面２ａに対して動揺し、あるいは切削
時にビビリ振動を発生するなど、好１しくない現象が生
じる。

このような現象は、切削仕上り寸法の精度を低下させ、
あるいはチップを欠損する原因となる。

したがって、ホルダ凹所２は、チップ３、特にその周面
に、できるだけ広い面積で接触するよう形成することが
肝要である。

一方、上記の丸チップ３は多結晶焼結体によって形成し
た切刃３ａを有するが、前述のように、多結晶焼結体は
、超硬工具などを比較するとはるかに高価であるから、
丸チップ３の場合でも、切刃３ａの全外周を使用した後
は、その摩耗部を研摩し、再使用するのが経済的である
。

ところが、このように再研摩した丸チップ３ば、外径寸
法が小さくなるため、その寸法に合った新しいホルダ１
を製作しなければならなくなる。

しかし、再研摩のたびにホルダ１を新しく製作すること
は、不経済でもあり、また時間のロスも無視することが
できない。

そこで、この考案の目的は、上記のような問題を解消し
、高価な多結晶焼結体工具を、有効に利用する経済的な
切削用バイトを提供するところにある。

以下、この考案の実施例を、添付図面の第３図乃至第９
図に基づいて説明する。

第３図及び第４図は、従来から知られている丸チップ１
０である。

第３図は、前述の多結晶焼結体によって形成された切刃
１０ａ単体でなる丸チップを示している。

第４図は上記の切刃１０ａに、超硬合金、鋼などからな
る板状体１０ｂを一体に接、合した複合型の丸チップを
示している。

第５図及び第６図は、第４図の丸チップ１０を取付けた
この考案のバイトを示している。

このバイトは、バイトホルダ１１の先端部に、台金１２
をはめる凹所１３を設け、上記の丸チップ１０は、この
台金１２の隅角部に設けた凹所１４に支持されており、
台金１２はホルダ凹所１３に、丸チップ１０は台金凹所
１４に、それぞれびったシはオつている。

台金１２の外周面には、第６図に示すように、２個所の
角部１５があり、これらの角部はホルダ凹所１３に係合
している。

また、ホルダ１１には、ボルトによって押え金１６が取
付けられており、その押え金１６は台金１２と丸チッグ
１０のすくい面１７を同時に押モし、これらをホルダ１
１に固定するようになっている。

なお、図示の場合、台金１２は、丸チップ１０の底面に
接する部分１２ａと周面に接する部分１２ｂの二剖分か
らなるものを示しているが、この台金１２は丸チップ１
０の周面に接する部分１２ｂだけで形成されているもの
、すなわち、丸チップ１０の底面が直接ホルダ凹所１３
に接する構成であってもよい。

要は、少なくとも丸チップ１０の周面が、直接ホルダ凹
所１３に接することがないよう、両者の間に台金１２が
介在してｈｐ、再研削した丸チップに適合する合金と取
替えるようになってｐればよい。

次に、第７図に示すものは、丸チップ１０が逆円錐台形
である場合を示している。

その他は、上述の場合と同様である。

第８図及び第９図は、その他の例であって、いずれもホ
ルダを省略し、台金１２と丸チップ１０の関係のみを示
している。

これら１合の台金１２はそれ自身、通常の超硬合金製ス
ローアウェイチップと同一形状の四角形、及び三角形に
形成されている。

したがって、これらの場合は、通常市販されているスロ
ーアウェイチップバイト用のホルダをその１Ｓ使用する
ことができる。

菱形、その他の多角形の合金の場合も同様である。

この考案の切削用バイトは、以上の構成であるから、丸
チップ１０を再研摩して外径寸法が変った場合は、台金
１２のみを取替えればよく、ホルダ１１は取替えること
なくその渣＼使用できる。

従って、この考案によれば、高価であるために再研摩し
て使用することが必要である多結晶焼結体工具、中でも
丸チップ、を使用する切削用バイトにおいて、その再研
摩のたびにホルダを取替える必要がなく、それよシ価格
的に有利な合金のみを取替えればよいので、経済的な切
削用バイトを得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の切削用バイトの一部を示す断面図、第２
図はその平面図、第３図及び第４図ばこの考案の切削用
バイトに使用する丸チップの斜視図、第５図はこの考案
の切削用バイトの一部を示す断面図、第６図はその平面
図、第７図は他の例の断面図、第８図及び第９図はその
他の例の丸チップと合金の組合せ状態を示す平面図であ
る。１０・・・丸チップ、１１・・・バイトホルダ、１２台
金、１３・・・ホルダ凹所、１４・・・台金凹所、１・
・・角部。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

（１）多結晶焼結体によって切刃を形成した丸チップを
、バイトホルダ先端部に取付けた切削用バイトにおいて
、上記丸チップの周面とバイトホルダの間に合金を介在
し、その合金を再研削した丸チップに適合する合金と取
替えるようにしたことを特徴とする切削用バイト。
（２）上記丸チップは、高圧相窒化ホウ素、ダイヤモン
ド又はこれらの混合物からなる多結晶焼結体にあって形
成された切刃単体であることを特徴とする実用新案登録
請求の範囲第（１）項に記載の切削用バイト。
（３）上記丸チップは、高圧相窒化ホウ素、ダイヤ
モンド又はこれらの混合物からなる多結晶焼結体によっ
て形成された切刃に、超硬合金、鋼などの板状体を接合
した複合体であることを特徴とする実用新案登録請求の
範囲第（１）項に記載の切削用バイト。
（４）上記台金は、丸チップの周面と底面に接する部分
から構成され、その外周面にバイトホルダーとの係合部
を有することを特徴とする実用新案登録請求の範囲第（
１）項に記載の切削用バイト。