JPS58409Y2 - 煮炊器の磁気式温度感知スイツチ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は例えば整磁材料等の磁気変態点を有する感温部
材を使用した煮炊器の磁気式温度感知スイッチに関する
ものであり、その目的は外径寸法の異なる複数の機種に
対して一種類の部品を共通して使用できて部品の共通化
を図ることができるとともに各構成部品が厳密な寸法精
度を要求されないことにより製作及び組立てが簡単にで
きる煮炊器の磁気式温度感知スイッチを提供するにある
。

以下本考案を炊飯器に適用した一実施例について図面を
参照して説明する。

１は下端部に底板２が固着された略円筒状の外ケース、
３は外ケース１の上端部に固着された環状の化粧枠、４
は上端部に形成されたフランジ部４ａを化粧枠３の段部
３ａ上に載置することにより外ケース１内に配設された
内ケース、５は外ケース１と内ケース４との間に配設さ
れた断熱材、６は内ケース４の内底部に配設された略環
状のシーズヒータ、７は上端部に形成されたフランジ部
７ａをフランジ部４ａ上に載置することにより内ケース
４内に配設された鍋、８は鍋７を閉塞する内蓋、９は外
ケース１を閉塞する外蓋である。

さて、１０は磁気式温度感知スイッチで、以下これにつ
いて詳述する。

１１は下面が開放する例えばアルミニウム製の有底円筒
状の保護ケースで、これの内底面に感温部材としての整
磁材料からなる磁性体１２が貼着されている。

そして、この保護ケース１１は内ケース４の中央部に膨
出形成された遮熱筒１３の開口部１３ａから上方に突出
するようになっており、しかも、内ケース４の下面に固
着された支持板１４とこの保護ケース１１との間に配設
された圧縮ばね１５により常に上方に付勢されて鍋７の
底面に圧接されている。

尚、保護ケース１１の下端に形成されたばね受は用の鍔
部１１ ｂは開口部１３ａより径大に形成されていて、
鍋７を外した時に保護ケース１１が上方に抜は外れない
ようにしている。

１６は支持板１４の孔１４ ａを上下に貫通するように
配設された移動部材で、上端部に形成されたわし部１６
ａに略円板状に永久磁石１７がねじ込み固定されている
。

そして、この永久磁石１７は外径が保護ケース１１の内
径より若干径小な寸法に設定されていて保護ケース１１
内に上下動可能に支持されている。

１８は移動部材１６の下端部に形成された厚肉で径大な
円形鍔部で、これらの外周部の中間部に嵌合部としての
所定幅の環状の溝部１８ ａが形成されている。

１９は外ケース１の内面にねし止めにより固着されたス
イッチ取付板で、これの中間部に舌片部１９ａが下方に
向けて突設されている。

２０は一端部に例えばプラスチックの一体モールドによ
って形成された摘み２１を有する操作レバーで、中間部
に上方へ突出Ｌ７た舌片部２０ ａが舌片部１９ ａに
ピン２２を介して回動可能に支持されており、ピン２２
から該操作レバー２０の他端部の寸法がｄ。

に設定されている。２３はスイッチ取付板１９の他端部
に固着されたマイクロスイッチで、これは操作子２３
ａを操作レバー２０と対向するように下向きに指向させ
ている。

２４は操作レバー２０の他端部に形Ｔｊｉ、された嵌合
溝で、これは操作レバー２０の回動中心たるピン２２に
近接及び離間する方向に長い長孔状に形成されていて、
−側部が操作レバー２０の他端に開放する形状になって
おり、長さ寸法Ａが例えば４Ｑｍｍに設定さＩｚ、幅寸
法Ｂが溝部１８ａの底部の直径Ｂ′より若干径大に設定
されている。

一方、移動部材１６の中心線とピン２２との間の水平距
離はＤで寸法ｄ。

よりも小である。

そして、この嵌合溝２４を円形鍔部１８の溝部１８ ａ
に嵌合することにより、操作レバー２０が移動部材１６
に連結されているが、溝部１８ａの幅寸法Ｃ′はこれと
対応した操作レバー２０の他端部の厚さ寸法Ｃに対して
相当幅広く設定されて両者が遊嵌状態を呈するようにし
ているから、操作レバー２０の回動によって移動部材１
６が回動力を受けることはない。

２５はピン２２に巻装されたねじりコイルばねで、これ
は操作レバー２０に矢印ａ方向の回動力を付与している
。

尚、操作レバー２０の摘み２１は外ケース１の外側面に
固着された操作パネル２６の孔２６ ａがら外方に突出
されている。

次に以上のように構成した本実施例の作用について説明
する。

鍋７内に米と水を入れて内蓋８７ｉび外蓋９を閉塞した
後に、摘み２１によって操作レバー２０をねじりコイル
ばね２５に抗して反矢印ａ方向に回動させると、移動部
材１６が上方に移動されて永久磁石１７が磁性体１２に
吸着保持される。

そして、操作レバー２０の反矢印ａ方向への回動に基い
て操作子２３ ａが押圧されることによりマイクロスイ
ッチ２３が閉成作動されシーズヒータ６が通電される。

さて、シーズヒータ６が通電されて発熱すると鍋７が加
熱されて米の炊飯が行われるが、鍋７内の水が全て米に
吸収されてドライアップ状態になると、鍋７の底部の温
度が１００℃から急激に上昇するようになる。

すると、保護ケース１１を介して鍋７に圧接された磁性
体１２は鍋７の温度に追従して温度上昇することにより
磁気変態点に達して非磁性化するから、永久磁石１７と
磁性体１２との間に作用する吸着力がわじリコイルは゛
ね２５の回動力を下回るようになる。

従って、操作レバー２０はわじＦ）コイルは゛ね２５の
ば九力によって矢印ａ方向に復帰回動され、マイクロス
イッチ２３は操作子２３ ａの押圧を解除されることに
よって開放し、シーズヒータ６が断電される。

ところで、従来の炊飯器は操作レバーの他端部を上方に
折曲して立上り部を形成し、この立上り部の上端に永久
磁石をねし止めする横取であったので、操作レバーの回
動中心と永久磁石との間の水平距離が固定的な関係とな
るがら鍋の直径が異なり外ケース１の外径寸法が大小異
なる二種類の炊飯器に対して夫々別個の操作レバーを製
作しなければならず、部品の共通化が困難であった。

また、永久磁石を磁性体に吸着した時に両者を傾きなく
広い面積で吸着させるためには、操作レバーに形成され
た立上り部の指向方向及び立−Ｌり部の−Ｌ端の永久磁
石の取付面等を厳密に設定しなければならず、製作が非
常に面倒であり、組立時にも操作レバーを変形させない
ように充分な注意が必要であり、総じて製作及び組立て
が面倒であった。

しかしながら、本実施例では嵌合溝２４が操作レバー２
０の回動中心から近接及び離間する方向に所定長さを有
する長孔状に形成されているから例えば鍋７の直径が本
実施例のものとは大小異って炊飯容積が異なる複数種の
炊飯器では、外ケース１の外径も大小と異なり、この結
果、操作レバー２０の回動中心たるピン２２と、永久磁
石１７を上端に固着した移動部材１６の中心との間の水
平距離は本実施例のものの寸法りより大小異ったものと
なる。

即ち、第２図に示すようにピン２２と移動部材１６の中
心との間かＤ、及びＤ２の範囲内にある複数種の炊飯器
に対して本実施例の操作レバー２０を寸法を変化させる
ことなくそのまま使用することかで゛き、要するに操作
レバー２０を鍋の直径が異なる炊飯容量の異った複数種
の炊飯器に対して共通に使用し得、以って単一部品の共
用化を図り得る。

また、操作レバー２０の嵌合溝２４に移動部材１６の円
形鍔部１８に設けられた溝部１８ ａを遊嵌状態に嵌合
するようにしたから、移動部材１６に取付けられた永久
磁石１７は良好に磁性体１２に密着し得るものであり、
従来構造の立上り部に相当する移動部材１６が操作レバ
ー２０の遊嵌状態であるから両部材の製作及び組立等も
非常に簡単になる。

尚、感温部材としては整磁材料以外に磁気変態点を有す
るフェライトを使用してもよい。

本考案は以上説明したように、寸法の異なる機種に対し
て一種類の部品を共通して使用できて部品の共通化を図
ることができるとともに製作及び組立てが簡単にできる
煮炊器の磁気温度感知スイッチを提供できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案を炊飯器に適用した一実施例を示すもので
、第１図は縦断面図、第２面は主要部の拡大斜視図であ
る。 図面中、６はシーズヒータ、７は鍋、１０は磁気式温度
感知スイッチ、１２は磁性体（感温部材）、１６は移動
部材、１７は永久磁石、１８ ａは溝部（嵌合部）、１
９はスイッチ取付板、２０は操作レバー、２３はマイク
ロスイッチ、２４は嵌合溝である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基枠にヒータを備えた煮炊器において、前記ヒータによ
   って加熱される容器の検知部位に接触するように設けら
   れ磁気変態点を有する感温部材と、前記基枠に回動可能
   に設けられ一端部に操作用摘みを有するとともに他端部
   にこれの回動中心と近接及び離間する方向に指向された
   一側部か゛開放する長孔状の嵌合溝が形成された操作レ
   バーと、この操作レバーの嵌合溝と遊嵌状態に嵌合され
   て前記操作レバーの回動により前記感温部材に近接及び
   離間するように設けられ前記感温部材に吸着する永久磁
   石を備えた移動部材と、前記操作レバーの回動に基いて
   前記ヒータの通断電を制御するスイッチ装置とを具備し
   てなる煮炊器の磁気式温度感知スイッチ。